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詩吟の魅力を発信する、詩吟チャンネル
おはようございます。詩吟チャンネルのheyheyです。
このチャンネルは、詩吟歴の長い長い私、heyheyによる、詩吟というとってもマイナーな日本の伝統芸能のその魅力を、分かりやすく、お気軽に聴けるようなチャンネルにしております。
詩吟ってこういうものなんですよとか、今日の有名な漢詩とか和歌とか俳句とかですね、それをご紹介しつつ、どう楽しめばいいのか、どういう風に吟ずるときにコツをつかめばいいのか、そういったところもですね、いろいろとザックバランにお話ししていきます。
ということで、今日もですね、一つ、こちらは五言絶句の長いようなバージョンですね。
立詩でもないんですけれども、ちょっと変則的な形ではありますが、内容がとても素晴らしいので、一つご紹介したいと思います。
無心と呼ばれる漢詩ですね、心を無にする無心、涼観という方が作られました。
1800年代に生きたですね、新潟生まれのお坊さんなんですけれども、総統宗だそうですね。
74歳まで生きて、とにかく寺を持たず、妻子も持たず、とにかく製品に従ってですね、ずっと生きられた方の詩文になっております。
ではどういった内容なのか、まずですね、書き下し文を読むところから始めていきます。
無心、涼観
花は無心にして蝶を招く
蝶は無心にして花をたずぬ
花開くとき蝶来たり
蝶来たるとき花開く
我もまた人を知らず
人もまた我を知らず
知らずとも低速に従おう
花は無心にして蝶を招く
蝶は無心にして花をたずぬ
花ですね、咲いている花、花はですね、蝶々を招き寄せようという思いがあっているわけではなくてですね、香りに惹かれて蝶は自然にやってくるのであると。
蝶の方もですね、花をたずね回ろうという思いがあるんじゃなくて、
この花の咲き誇ったときに自然に花のところを巡ってくると、回ってくるということですね。
花開くとき蝶来たり、蝶来たるとき花開く。
花の咲き誇ったとき、あ、違いますね、ただ花が開くときにはですね、蝶がやってくるし、蝶が来る頃にはただ花が咲くだけのことであると。
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我もまた人を知らず、人もまた我を知らず。
さて、ということですね、場面が変わって、この私にしてもですよ、他の人を知りはしないし、他の人も私のことを知るよしもないと。
知らずとも定則に従おう。定というのはまあ、帝と書きますね、規則の則、定則に従おう。
こういうふうに知らないけれども、ただただ自然の道理に従っているだけだということですね。
いろんな欲を持つわけではなくてですね、しっかりとした自然の定理に定まって過ごしていればですね、ちゃんと巡り巡ってくるよという意味なんじゃないかなと。
ちょっと欲望を持ちがちな気持ちに対して、すごく心が落ち着く素敵な詩なんじゃないかなと私は理解しております。
それではですね、こちらを吟じていきたいと思います。
結構詩が長くてですね、五言絶句の二倍の長さ、五言立詩よりも一句、一つの部、結句が一個抜けているような形でややイレギュラーな形ではあります。
中級者、いやちょっと詩文がややこしいですね、これは上級者向けかなと思います。
どういうところに注意したらよいか。
これはですね、これは難しいですね。
一番最後ですね、知らずとも低速に従おう。
知らずとも、ここは低い音から揺り上がりでいってさらに上がっていく。
だいぶ特徴的な節回しになっておりますので、ここを丁寧にやってあげればよいのかなと思います。
それより前半のところはですね、結構やりやすいところではありますので、とにかく息が続くように力まないように、胸で呼吸しないようにですね、お腹でしっかり呼吸して最後まで吟じてみましょう。
それでは吟じていきたいと思います。
無心、両観
花を訪ね
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花開く時
蝶来たり
来たる時
花開く
我もまた
人を知らず
人もまた
我を知らず
知らずとも
低速に
従おう
以上となります。いかがでしたでしょうか。ちょっとですね、いつもより高い音程で始めちゃったんでですね、大丈夫かなって思ったんですけれど、なんとかなってよかったです。
いやこれは素敵な詩ですね。本当あの淡々と吟じているだけで、その詩の心がですね、ちゃんと入ってくると、すっと胸に入ってくる。心が整う。
そんな風に今まさに吟じながら感じていました。これも詩吟の良さなんじゃないかなと思います。
変にうまく見せてやろうとか欲を持たずにですね、自分の心だけと対話して淡々とやるべきことをやる。そういったところが大事なのかなと感じました。
今日はちょっと長めでしたけれども、以上となります。ここまで聞いてくださってありがとうございます。またリクエストとありましたら、しっかりと対応していきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。
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お待ちしております。詩吟の魅力を発信する今日は以上です。ありがとうございました。バイバイ。