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2025-06-11 30:36

坪谷邦生さんとザッソウ第2回|アンバーを豊かに、健全に(#174)

ザッソウラジオは、ソニックガーデンの代表・倉貫義人と仲山考材の仲山進也(がくちょ)が、2人の友だちをゲストにお招きし、ゆるーくおしゃべりするポッドキャストです。

ザッソウとは「雑な相談」のこと。毎月、さまざまなゲストとザッソウしています。

ゲストは、株式会社壺中天(こちゅうてん)の代表取締役、坪谷邦生さん。第2回は、ティールについておしゃべりしました。一躍、人事領域で注目キーワードとなった「ティール」。ティールへの理解が深まる回となりました。

★今回のザッソウ★

「ティールにならねば。」/ビジネス環境とソースのパラダイム/違いがあることを認識する/仕組みを作る人の自覚/年輪(ホロン)構造/ピラミッド型の功罪

★ザッソウのおとも★

『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』(フレデリック・ラルー著、英治出版)

⁠https://eijipress.co.jp/products/2226⁠


『ロバート・キーガンの成人発達理論――なぜ私たちは現代社会で「生きづらさ」を抱えているのか』

(ロバート・キーガン著、英治出版)

⁠https://eijipress.co.jp/products/2275⁠

★おたよりフォーム★

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サマリー

坪谷邦生さんがゲストのザッソウラジオ第2回では、アンバーを豊かに、健全に生きるための組織の発達段階について語られています。ティール組織やスパイラルダイナミクスが取り上げられ、個人と組織の発達の関係性について深く考察されています。坪谷さんは、組織における犬猫論を通じて、アンバーの人々がどのように健やかに働けるかを探求しています。発達段階理論やその誤用についても言及し、豊かさの重要性を強調しています。このエピソードでは、個性化や階層構造の否定についての議論が行われ、特にティール組織とその発達段階が重要なテーマとなっています。河合駿氏の考えを通じて、アンラーニングの必要性と段階を目指すことの意味についても探求されています。

雑な相談のテーマ
スピーカー 2
倉抜きです。中山です。ザッソウラジオは、倉抜きと学長こと中山さんで、僕たちの知り合いをゲストにお呼びして、雑な相談を雑踏しながらイルコを喋りしていくポッドキャストです。
6月のゲストは、株式会社コチューテン代表取締役の坪谷邦生さんです。第2回となります。よろしくお願いします。
スピーカー 1
よろしくお願いします。
スピーカー 2
ということで、第1回は、重牛頭について。こんなに重牛頭で20分くらい喋る人たちっているのかってくらい、盛り上がりましたが。
そこから連想ゲーム的にね、ドラッガーの話が出てきたりとかっていう、ちょっと話題は豊富なんですが、そこに行っちゃうと、毎回いつもゲストの雑な相談、本当に最後のちょっとだけ聞くみたいになっちゃうんで、
第2回から、坪谷さんの雑な相談を放棄しながら、トークを展開したいなと思ってますが、なんか雑な相談ありますか?という雑な振りがいつもやりますが。
スピーカー 1
ちょっと、相談持ちかけベタなので、ダラダラちょっと言っちゃいますけど。今、このね、何ヶ月かぐらいで頭を締めてるのは、アンバーの人たちをどう豊かに生きていってもらうかっていうテーマが結構締めていて、ちょっと説明をさせていただくとですね。
アンバーとは?
ティール組織、フレデリック・ラルーのティール組織が日本でもちょっと流行しまして、あれのおかげで、組織をレッド、アンバー、オレンジ、グリーン、ティールみたいな見方をするのが流行したんですけど、あれはもともとは、ケン・ウィルバーっていう人のインテグラル理論っていうのがあって、その中での人間の意識の発達段階を示したものなんですよね。
日本で言うと、ロバート・キーガンさんが発達段階あるよ、みたいな環境純能型知性とかね、自己主導型知性とか、自己変革型知性みたいのを言ってくれて、ブームになったっていうのがあり、これ非常にいいことなんですよね。
人間には進化する、発達する余地があるっていうのが希望なので、特にティール組織とかって、多くの組織はオレンジかアンバーで苦しんでるんですよね。多くの企業はオレンジ、合理的に達成するっていうパラダイムにいて、それがなかなかできない中で、いろんなことが起きてる。
アンバーの組織は、アンバーって純能型なんで、言われたことちゃんとやります。お役所とかインフラ系の企業さんとかそうですけど、その中でうまくいかない、どうしたらいいんだろうなっていう悩みを、いやいやその先にグリーンとかティールっていう世界もあるよって示すことで、希望を感じて先に進もうっていうエネルギーが湧くっていう、そういう希望の書だと。
私はティール組織っていう本を捉えたんですよ。これ自体は素晴らしいことだと私も思うんですけど、弊害もちょっとあって、段階で示されるとですね、上に進まねばならないって圧力が働くんですよね。
うちはレッドだからアンバーにならなきゃとか、アンバーだからオレンジにならなきゃとか、もっと悪くするとティールっていうのにすぐ慣れると思い込んでしまって、大手企業さんに多いですけど、ティール組織、ホロクラシーコンサルタントみたいな人を呼んできて、これでうちをティールにしてくれっていうガチガチのオレンジのパラダイムで依頼するみたいなことが品質するわけですね。
序列を示すことで希望も示すことができたが、序列を示すことで上がらねばならないという妙なマスト感みたいのは最近はびこっているように思いますと。
スピーカー 2
そうですね。ティール組織は雑草ラジオのリスナーさんは皆さん履修済みだと思うので。
素晴らしい。
スピーカー 2
それこそ組織の発達段階とか組織の進化段階があって、本当に昔ながらの蛮族の集団から軍隊的に規律があり、その後、いわゆる機械的に経済合理性を含めて合理的な判断をする組織があって、
もうちょっと行くと家族的な、ファミリー的なパラダイムでやっていくのがあり、最後に自律的に動けるような、生命を模したような組織になっていくよっていうのを、フレデリック・ラルフさんが言語化されて。
その本の中でも、ティールが進化型みたいな、進化型組織というふうに言われてるので、そこに進化していかなきゃいけない、人間の進化とか組織の進化みたいなことを考えると、行き先はそこだみたいなことあるんですけど、これでも僕も違和感というか、種類があるねというだけで、そこに至らなくてもいいのではというふうに、
僕らもティール組織の文脈で結構取材を受けたりしたときに、どうやったらティール組織みたいになれますかみたいな。僕らも別にティール組織になろうと思ってなったわけじゃなくて、それこそ合理的に考えたらこの形だったんだよなみたいなことがあるので、
個人の発達段階とその影響
スピーカー 2
その前提には、やっぱりさっきのインフラの会社さんだと、やっぱりちゃんと規律守ったほうが良いっていうか、具体的にやったほうがいいとか、逆に僕らみたいなソフトウェアの会社で一人一人がイノベーションを担わなきゃいけないみたいなエンジニアリングをしなきゃいけないっていうときには、どうやっても自立分散のほうが合理的に動けるっていうことがあって、やってるってことがあったりするので、
前提になるのはビジネスモデルとか、そこで解決しようとしてるソリューションがあって、そこに合う組織が何なのかっていうだけの分類を示すものなのかなっていうのは僕も感じてたので、こっちが先行っててこっちが遅れてるってことではないかなっていう。
スピーカー 1
そうですね。まさにその通りで、もう一個だけ今の倉抜さんの話に足させていただくと、経営者の意識レベルっていうのがあってですね。エンジニアリングの世界ってこうやって自立分散でいったほうが合理的にいいよねっていう、そのパラダイムを倉抜さんという経営者が持っていたというのが決定的に大事で。
スピーカー 3
ソースがね。
スピーカー 1
そうそう、ソースがね。オレンジのパラダイムの方が倉抜さんと同じ状況に立ったらオレンジの眼鏡で世界を見るので、オレンジ組織にしたと思うんですよ。だから何が合理性があるのかなって判断するときに、誰がどのパラダイムで判断したかにすごく左右されるんですよね。
確かに。
特にオレンジの人たち、オレンジ界で生きてる人たちは、とは言っても合理的に考えるとこうじゃんって自分で考えれるんで、弾き飛ばせる強さを持ってるんですよね。で、グリーンの人たちも自分たちが正しいとグリーンの人って基本的に思ってるので、多様の一つだよねって思うんですよ。
一番被害を被るのはアンバーの人たちなんですよね。彼らは基本的に真面目にちゃんとやろうって思うパラダイムにいるので、上がれって言われたら上がらなきゃいけないんだって思っちゃうんですよ。アンバーの人たちに変なプレッシャーかけすぎてるっていうのはすごく思っていて、アンバーの人たちをもっと豊かにいい状態で健全でいてもらわないと、オレンジも成り立たなくなってくるんで、
スピーカー 2
アンバーの人口の40%よりアンバーの人たちが健全で幸せでいるっていう状況を作らないとそもそもまずいよねっていうのが、この最近の問題意識ですかね。
アンバーの人たちっていうのは組織の発達段階の話と、個人の発達段階の話と一緒に考えない方がいいのかなと思うんですけど、これはどういう違いというか、個人の発達段階の方は僕はそんなに詳しくはないんですけど。
スピーカー 3
組織って考えないで、ソースの人の発達段階と、そこの組織で働いてる人の発達段階がずれてると、ちょっとしっくりこないことが生まれやすいよねみたいな感じじゃないですか。
スピーカー 1
生まれやすいですね。これは元々の個人の意識の発達段階の話でいくと、元ネタはスパイラルダイナミックスっていう考え方なんですけど、これはアフリカで人種差別とか貧困問題を解決しようとした人たちが編み出した考え方なんですよ。
物事を肌の色で考えるのではなくて、意識レベルで捉えようっていう考え方なんですね。なので、ホワイトかブラックかっていうやり取りをするんじゃなくて、アンバーかオレンジかみたいな話をしたいんだっていうのが発端なので、あえて色になってるんですね。
スピーカー 2
そこから来てるのか。
スピーカー 1
その中で意識レベルっていうのは変えられるっていう前提があります。もともと。多くの人はいろんな段階を体験してるんですね。人生の中で。ティールの上にターコイズとかコーラルとかっていう神秘体験みたいなのもあるんですけど、大体の人間は神秘体験もしてるんですよ。
上の層まで。多分ね、全部の意識レベルを人間は内包してる。ただ、これなんか右利き左利きみたいな感じで、使いやすい意識レベルってあるんですよね。オレンジで大体判断しちゃうみたいな。そこを表してるもの。なので、意図的に訓練すれば変えられるものだっていうのが、もともとのスパイラルダイナミクスの考え方ですね。
っていうのがまず個人の意識段階。とはいえ、急に変えれないっていうかね。先ほど学長さん言ってくれた通りで、例えば、アンバーのソース、アンバーの組織長がいる、アンバーこそゼとした組織があったとして、
うちは規律を守って、ルールを守って、しっかりと安心安全に、例えば電気を皆さんに送り届けることこそ使命であるという素晴らしい組織ですよね。そこにオレンジの意識レベルが得意な人が入社すると、大体ぶつかるんですよね。
今ルールはこうなってるかもしれないですけど、合理的に考えるとここ違うんで、もっとこう工夫したらこうすぐ来ますよみたいなことばっかりグワって言ってくると、規律を守って頑張ってた人たちがちょっとバカバカしいなって思ってきたりして揺らぐわけですよ。
スピーカー 2
グリーンの人とかが、いやもうこのルールがそもそもおかしいんで、みんなで対話をしながら整えましょうみたいなこと言うと、時間だけ過ぎてって規律が乱れるわけですよね。なので、その時はやっぱりアンバーレベルで考えれる人の方が組織にマッチするんですね。こんな風に組織と個人を考えると捉えやすいかなと思います。
個人の発達段階の場合は、これも発達段階と呼ぶというよりは、先ほどのどれも新規体験も含めて、学校教育なんてもうどっちかっていうとアンバーに近い。今の学校は分かんないですけど、僕らの小学校とか普通に先生のこと聞いて、いいテストで点数取るように勉強してみたいな、そろそろ規律が重視されるような環境だったりみたいな。
いろんな段階を人間みんなあるので、これも何が良い悪いとかではなくて、自分の主に占めてるメガネはどれなのかぐらいの感じで考えてるっていうことなんですよね。
スピーカー 3
自分の使いやすいOSみたいな。
スピーカー 1
そうですね。その通りなんですけど、今のメガネはかけ替え得るっていう発想自体がティール以上の考え方なんですよね。
多くの人はそのメガネは替えられないって思い込んでしまうことが多いので、そうなんですよ。
メガネのかけ替えできるってなった時点ですでに統合的パラダイムにいるんですよ。
スピーカー 3
なるほど。
スピーカー 1
例えば、私リクルートにいましたけど、ちょっとこういうこと言うと違うっていう人もいるかもしれないですけど、私から見ると完全にティールの組織だったんですよね、リクルートって。
犬猫論と組織の健やかさ
スピーカー 1
リクルートではこういうことありますよとか、これを普通にやってる人たちがいますよって話を、例えばアンバーやオレンジで苦しんでる組織の方に紹介すると怒りだしたりするんですよね。
嘘だっつって、そんな世界があるわけがないって怒られちゃうんですよ。
これやっぱりね、そのメガネのかけ替え方がわかんないんで、自分たちが責められてるように感じちゃうんですよね。
やっぱ体験しないとわかんない、立ってみないとわかんないパラダイムがあるなーっていうのは思いますね。
スピーカー 3
僕今の話は、組織の犬猫論からするとアンバーの人っていうのは組織の犬タイプの人だなと。
なので、みんな猫の話すると猫とか虎にならなければいけないっていうことですかみたいな風に言うんだけど、
いや、そうじゃなくて、実際の犬が猫にならなきゃとかって思っていつまでたっても猫になれない、不幸でしかないわけで。
いいのは健やかな犬と健やかな猫が良くて、悪いのはこじらせた犬とこじらせた猫が良くないっていう話をいつもするんですけど、
なので、坪谷さんの問題意識はこじらせた犬の人たちどうすれば健やかになるのかなっていうことだよなって僕の中では受け取っていて。
スピーカー 1
犬猫の話で言うと、まずは犬と猫がいるっていうことを認識しようと。
スピーカー 3
自分がどっちタイプなのか。アンバーの人の中にも本当は猫タイプなんだけど、ここの組織で働いてるうちに犬として振る舞うのが働くことであるみたいな。
そんなふうに思ってるので、本当は猫の人が犬の皮被ってプレイしてるみたいなこともあり得るので、そこも踏まえて自分と本質はどっちタイプなのかなっていうのと、
あとはそれぞれで得意な仕事違うよねみたいな。決められたことをきちっとやるのが得意な人たちが、
必要なステージというか仕事、新しいもの立ち上げることが必要なステージ、得意な人たち、猫の人が得意。
それが多様性っていうことでもあると思うんですけど、そうするとお互いそんなにこじらせずに、
違う価値基準あるよねみたいな感じで、それぞれ得意なことを担当して、みんな健やかでいることが大事だよねみたいなことが共有ができると、
なんとかなりそうな気がするなみたいな。
発達段階と誤用の問題
スピーカー 1
いいですね。共感です。まずは違いがあることを認識するっていうのは、性格タイプ論とかもそうですけど、まずそこからスタートしたいですよね。
なかなかそこで苦しみますからね、初めね。学校教育は我慢してやらねばならないパラダイムで教育されてるので、猫の自分が違うんだ、犬にならなきゃいけないんだって苦しみとか結構ありますよね。
ありますよね。
私も夏休みの宿題出したことないタイプの子供だったんで、従順さとかを求められると結構しんどいっていうかね。
それで今、坪谷さんはアンバーの人どうすれば健やかになれるのかみたいなことについてどんなふうに考え中なんですか。
いくつかあるんですけど、まずは発達段階を上がり続けろというメッセージを変えたいっていう。
スピーカー 1
ケン・ウィルバーは発達段階を上がることよりもその段階の中で豊かであることの方が何倍も大事だと学長さんと同じことを主張してるんですね。
それがやっぱり誤って使われてるシーンが多いので、ロバート・キーガンの成人発達理論っていう分厚めの本が最近出たんですよ。
多分これ読まれる方も人事だと多いと思うんですけど、この中にね、翻訳者の中沢良さんが前書き書いてるんですけど、
2020年以降、企業における人材育成体系図の中に3つの知性が登場し、環境殉道型知性イコールスタッフレベル、
自己主導型知性イコール管理職レベル、自己変革性知性イコール部長職事業部長以上のように表現された資料を目にする機会が増えています。
それを実現する手段として各種の研修をマッピングしているのですと。
研修の裏付けとして学術的な理論を持ち込みたくなる気持ちは理解できるのですが、残念ながら大きな誤りであると言わざるを得ませんと。
なぜなら実現できないことをさも簡単に実現できるかのように表現しているからですと書いてて、もう完全に私の問題意識と一緒で。
やっぱりね、こういう発達段階とかを真剣に理解して日本に持ってくるような人たちは弊害をよくよくわかってるんですけど、
企業レベルとかでいくと、私も人事担当者は長いことやってたんでわかるんですけど、そんなことまでわかんないんですよね。知ったことじゃないですよ、そんな難しいことは。
それよりも次の研修どうするんだって怒られて、何か作んなきゃいけないっていう中で、これ当て込んだらいけんじゃんと思って当て込むんですよ。
本質が失われていくっていうのがやっぱりいっぱいあって、これを今回中戸井さんが指してくれたんですごいありがたいなって思うんですけど、
今中戸井さんが悪い例ですって言ってるような仕組みをもうアホほど見てきたんですよね。
まずはそれやめましょうって言いたいですね。できもしないことを、さもできるかのように、こうやったらアンバーがオレンジになりますみたいなの書いてるのばっかりなんですよ。できないでしょ。
組織における本質的な課題
スピーカー 1
しかも多くの犠牲者も出るでしょっていうのを、まずは仕組み作る人たちが自覚しましょうよっていうのは一個思ってますかね。
仕組み屋としても大事にしなきゃいけないなと思ってるって感じです。
スピーカー 2
それはまず2つの意見があるのかなと思っていて、
僕が確認したいだけで、僕の意見というよりは2つおっしゃってるのかなと思ってるのは、
まずは発達段階理論っていうものが、政治の発達段階理論は上下があるものではないっていうことを主張されてる言葉と、
さっき指されてたっていうのは、段階の変更に関しては、もともとは段階を上げることによって希望が見えるというふうに始めたものではあるが、
基本的には変わんないんじゃないかってことを主張されてると理解していいってことですか。
スピーカー 1
いや、違います。ありがとうございます。すごく素敵な問いですね。
まず1個目、上下の話が一番大事で一番難しいとこなんで、ちょっと丁寧めに説明しますけど、
序列っていうのがあるかないかっていう話で、意識の発達段階は序列があるという理論なのは間違いないんですよ。
間違いないんですけど、これを上下のパラダイムとかピラミッド構造で捉えると踏み間違うんですね。
ティール組織の説明の図でよく見られたと思うんですけど、年輪みたいな書き方されるのわかります?
レッドがあって、レッドが丸くあって、レッドをくるむようにアンバーがあって、
アンバーをくるむようにオレンジがあって、オレンジをくるむようにグリーン、くるむようにティールという年輪構造になってるんですよ。
上下というよりは、超えて含むっていう考え方なんです。
これホロン構造って言うんですけど、ホロン構造で捉えるっていうのがめちゃくちゃ大事で。
なぜかでいくと、アンバーにはレッドがない方されていて、レッドがないとアンバーは成り立たないんですよ。
なので、どっちが上なのって言われたら、むしろレッドの方が上なんですよね。
本源的な機能なので。
スピーカー 2
現象にあるもの。
スピーカー 1
現象にあるもの。アンバーがないとオレンジも成り立たないんですよ。
なのでオレンジの方が複雑性は高いんですけど、どっちが大事って聞かれるとアンバーなんですよ。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
ちょっと例えを変えると、原子、分子、細胞みたいな感じです。
原子がないと分子はできないし、分子がないと細胞はできないですけど、
でも複雑性が高いのは細胞っていう、そういう構造にホロン構造になってるっていうのが一番初めの考え方ですね。
スピーカー 2
なるほど。じゃあ、そもそもステージだと考えるのが間違ってる?
スピーカー 1
そうです。どっちが偉いとか、ならねばならないと考えるのが間違ってる。
全部大事だし、何なら根源が一番大事。
スピーカー 2
なるほど。
含んだ上で、玉ねぎみたいな形になってるってことですね。
スピーカー 3
自分の内側にあるのは認識できるけど、外側にあるものは認識できない。
スピーカー 1
いや、その通りなんですよ。
オレンジの人はアンバーとレッドは認識できるけど、グリーンは認識できない。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
歴史的にいくと、オレンジの段階の人たちだけでは解決できない諸問題が世界で起きるので、
グリーンの段階に人類が発達してきたみたいな捉え方を、ラルーはしてます。
スピーカー 2
なるほど。そのほうが確かにしっくりおきます。
スピーカー 1
かつ、アンバーからオレンジになれんのかっていう話なんですけど、
なれるんですけど、めちゃくちゃ大変だよっていう話で、生き方変えるみたいな話なんで。
OS入れ替えですね。
なので、なる人ももちろんいます。なるときにはサインがあるんですよね。
不適応のサインが出てくるんですよ。イライラしたりとか。
これまでのやり方にすごい違和感を感じたりとか。
このままじゃ無理じゃんってなった人がオレンジに行くんですよ。
アンバーで幸せにやってる人とか、アンバーでやってるんだけど、
アンバーとしてもまだそんなにうまくやれてない人は、しっかりアンバーやったほうがいいんですよ。
オレンジもまたしっかりですね。
オレンジしっかりやらないのに、下手にグリーンっぽいこと言い始めるのは、
現代の若者で多いですけど、逆に何もうまくいかないっていう。
オレンジを内包してないグリーンはエセグリーンって呼ばれますけど、めちゃくちゃ有害なんですね。
スピーカー 3
意識高い経営って言い上げされる経営なんですね。
スピーカー 1
自分で業績上げれないのに、みんなで豊かにって言い始めるみたいな。
スピーカー 3
それこそ、第1回の重牛図、いきなり何もなくせや。
スピーカー 1
その通りです。
スピーカー 3
ちゃんと牛捕まえるのをしっかりやってみたいな。
スピーカー 1
そうなんですよ。
スピーカー 2
捕まえられないのに、何もなくていいんだよって言っちゃったら、
マジ何もないじゃんって話です。
スピーカー 1
それは空じゃなくて無だよねっていう話ですね。
スピーカー 2
なるほど、なるほど。
そうですね。
本当にでも、さっきの保論構造っていうのがすごくわかりやすいなっていう感じがするし、
一方で、さっきの部長だったらこれみたいな、
管理職だったらこれみたいなことをするっていうのは、
そもそものさっきの難しさみたいな、発達の難しさみたいなものと、
本人のキャリアみたいなもののコントロール可能なものみたいなものを見せて、
スピーカー 1
かつそのために努力させるみたいなことが、そこがおかしいんじゃないかという意見ってことですかね。
そうですね。非常に複雑性が高い困難な問題を、
研修で解決できると見せるがために、歪んで使っちゃったみたいな感じですね。
スピーカー 3
しかも何か足せばいいみたいな感じですよね。
何かをインプットすれば変わるみたいな感じで捉えてて、
スピーカー 1
本当はアンラーンしないといけないのにみたいな。
個性化と階層構造の否定
スピーカー 1
そうですね。まさに。
スピーカー 3
あともう一個、今の話のつながりで、
多分ピラミッド型に表現するのって、
その話を聞いたオレンジ眼鏡の人がノートを取るときに、
いいまとめ方思いついたってピラミッドにするんですよね。
スピーカー 1
まさに。さすがですね。そうなんです。
オレンジまではみんなピラミッドを描くんですね。
グリーンは全ての階層構造を否定するんですよ。
上下だろうがホロンだろうが階層なんてものはありませんっていうのがグリーンの主張なんですよね。
ティール以上になるとホロン構造で物事を捉えられるようになるっていうのが、
発達段階の考え方ですかね。
スピーカー 3
あと、マズローの五段階あるじゃないですか。
あれもマズローは五段階を自分でピラミッドで表現したことないっていう話を聞いたんです。
スピーカー 1
そうなんですね。
スピーカー 3
本とかマズローの本とか読むとB同期とD同期っていうやつがあって、
Dは欠乏っていう意味の言葉のDで、
要は何々がないっていう意味。
牛をゲットしたいみたいなことですよね。
Bはプラスに向かうやつ。
スピーカー 1
マイナスを埋めるんじゃなくて。
スピーカー 3
ハッピーを、ベルビーングを求めるみたいな。
ありたい姿みたいなやつ。向かうやつ。
それしか言ってないのに、誰かが多分ピラミッド型でノート書いたのが、
そのノートが大学のテストの時みたいに広まっていって、
スピーカー 2
みんなノートちょうだいって。
スピーカー 1
よく見るやつね。
スピーカー 3
っていう話がカナイ先生の解説で書いてあります。
スピーカー 1
さすがカナイ先生。
やっぱり段階を示せると思ってしまうと、
ゲームみたいに次々上に進んでいくっていう風に、
捉えやすいように人間はできてるっていう話ですよね。
でもそれは人間の複雑性に対応してないんで、
うまくいかないっていうの。
個性化ってインディビジュアライズっていう言葉が
一時すごい流行ったんですよね。
リクルートにいたんで余計かもしれないですけど、
心理学者の河合駿さんっていう、私大好きなんですけど、
河合駿さんが、個性化って実はすさまじく恐ろしいことなんで、
そんな軽々しく言わない方がいいっていうのを言ってたんですよ。
私それが真実だと思っていて、
河合駿さんのモットーにはいろんな病状で困ってる人がいっぱい来るんですけど、
個性化なんか目指さなくても、
うまく対応できて日常生活を送れるならそのままでいいんですよって彼は言うんですね。
本当に個性化いこうと思ったら、さっき学長さんが言ってくれたアンラーニングですけど、
アンラーニングのひどいやつをやらなきゃいけないんですよ。
全部自分の人生を一度ひっくり返さなきゃいけないんで、
そんなことを全人類がやる必要は別にないって言ってるんですよね。
そこを目指さなきゃいけないっていうこと自体が有害になってしまうっていう。
なのでティール組織ができるまでは、段階がわからないがゆえの苦しみが人間にはあったが、
アンラーニングの重要性
スピーカー 1
現れたことで段階を目指すべきというパラダイムがゆえの苦しみが今生まれてるみたいな感じが、私はしますかね。
スピーカー 2
目指す、そうね。
なんか、目指そうとしてる時点でナンセンスなんですよね、きっとね。
スピーカー 1
そうそうそうそう。
スピーカー 2
それは、結果として今はどういう状態であるかみたいなことを、
その人の段階で見たら、実はわりと外側から見えてるっていうだけのものであって、
レッドがアンバーにならなきゃ、アンバーがオレンジにならなかったって目指すもんではなくて、
自然とオレンジになった人からしたら、
アンバー、レッドあんな、みたいなふうに見えるようになってるだけであって、
スピーカー 1
そこは目指さなくていいんだけど、なんで目指すんでしょうねっていうのがありますが、
スピーカー 2
これまでまた25分なので、
スピーカー 3
僕様の話でめっちゃ喋りたいことがあるから、3回目はもうそれでお願いします。
スピーカー 2
ちょっとね、もしかしたら3回目が1時間ぐらいの回になるかもしれませんが、
ということで、一旦第2回としてはこの辺で、また来週。
スピーカー 1
雑草ラジオ
30:36

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