1. 伊藤由美子のCozy Space
  2. 第112回「 洗練させ過ぎない。..
2022-11-20 17:14

第112回「 洗練させ過ぎない。そのままを正直に。」まなみ古書店 店主:杉浦真奈さん(中編2)

▶︎2022年11月のマンスリーゲスト

(第110回〜第113回までの全4回)

『まなみ古書店』

店主:杉浦真奈さん

▶︎今回の内容(目次)

選書について

杉浦真奈の読書・映画体験

思いを込めて作った店舗

場づくりで大切なこと

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◉『まなみ古書店』オンラインショップ

◉『まなみ古書店/杉浦真奈』Twitter

◉『まなみ古書店/杉浦真奈』Instagram

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愛知北FMにて第1・第3月曜日13:00~13:30

『伊藤由美子のCozy Space』生放送

(時間内であれば世界中のどこからでも聴けます)

◉愛知北FM『伊藤由美子のCozy Space』

 →YouTubeチャンネル(チャンネル登録お願いします)

▶今回のちょっとだけ詳しい内容はこちら

◉伊藤由美子ホームページ

『Yumiko’Room』

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伊藤由美子のCozy Space第112回、2022年11月のゲストは、マナミコ書店店主の杉浦マナさんです。
杉浦マナさんのインタビューは、110回から113回まで、4回に分けてお届けします。
インタビュー3回目は、マナさんの読書や映画体験、そして場作りで大切にしていることなどについてお話ししていただいています。
では早速、杉浦マナさんのお話をお聞きください。
今ここのお店に置いてある本っていうのは、もちろんマナさんがセレクトして置いてるってことになるんですよね。
大きく言うと、そうなんですけど、セレクトって結構難しくて、割とお客様から買い取った本そのまま置いてます。
そういうことなんですか。
ただ、あまり良くない本とかは市場に戻すっていうか、保証組合の市場に売って、他の業者さんがさばいてくれる。
逆にそういうところで、うちに置きたい本っていうのが私があれば仕入れて売ってます。
大きく言えばセレクトだけど、結構自然の流れに任せたような品取りになってます。
そうなんですね。それも無理にこうしなきゃじゃなくて、自然の流れでここに本が集まってますっていうのが。
そうですね。結構古本屋でそういう風にしかできないような仕事だっていうのは現実的にあるので。
そういうことなんですね。そこまで深く正直考えてないじゃないですか。古本屋じゃないから。
今の人はもちろん全然それでいいと思うし、欲しいものを買えばいいんですけど。
やっぱり新刊書店と違って、この本を置きたいからこれをっていうのはすごいやりづらい仕事というか。
もっと大きな1冊とかで買うんじゃなくて、何百冊で1冊とかで仕入れてるので。
そうなんですか。
そうなんです。だから別に置きたくない本も置いたりもするんですけど。
あとはお客様の自由で手に取るかどうかっていうことですもんね。
そうですね。本当に。全くセレクトしてないわけじゃないけど、すごい私がこれを推しているわけではないという、あくまで場を作っている側の仕事というか。そんな感じで。
そうなんですね。そういうところも本当にお店に来て本だけ見てる分にはそこまではわかってないので。
もちろん。
そういうことなんですね。やっぱり聞かないとわかんない。
めちゃめちゃ私がいっぱい喋っちゃいました。
大丈夫ですよ。マナさんが喋る回で。
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難しくて思っていることを言うの伝わってそうで、でもよかった。
本当に。この前1回お店に伺った時に、マナさんが作られてるというタイトルが何か読むものって書いてあるんですけど。
不定期に発行している。
ジンですかね。
ジンってごめんなさい。フランス語なんですかこちら。
マガジンのジン。
マガジンのジンなんですかこれ。
結構いろんな人が作ってるんですけど、個人制作の雑誌とか発行物、フリーペーパーみたいなのをまとめたやつのことをジンって言うんですね。
そっちでも展示とかも販売もしてるんですけど、他の人のジンとかを。
そうなんです。私はこれはオンラインショップの購入特典として、オンラインショップを作った時から作り続けている雑誌ですね。
そういうことなんですね。文章を書いたりするのが、この前お聞きしたら好きっておっしゃってた気がするんですけど。
そうなんですよ。
日記帳みたいになってますよね。何月何日とかって感じで。
それも読んだ本のことをまとめた。
本を読むことはもちろん好きでしょうけど、物を書いたりするのも好きっていう。
そうですね。結構昔から物を書いたりするのは好きで、フリーペーパーとか発行したり、ちょっとライターのお仕事をさせてもらってたりとかしてたので、今未だに文章は読むのも書くのも割と好きで。
そうなんですね。小さい頃から結構本を読んでたんですかね。
そうですね。本当に本が好きっていう人よりは読んでないとは思うんですけど、好きな本を繰り返し読むタイプの子供でしたね。
例えばそれって今思い浮かぶ本ってあります?
今思い浮かぶ本は、あんまり有名じゃないかもしれないんですけど、カサンドラの城っていう。
カサンドラの城?知ってらっしゃる方もいらっしゃると思いますけど。
心配になってきた。もしかしたらタイトル違うかも。あんまり読んでたのに。
若草物語みたいな感じの、イギリスの少女小説みたいな感じのものを。
それを繰り返し?
そうですね。そのテイストのものを結構繰り返し読んでたというか、本当に小学校の時とか、あんまりたくさん読んだわけではなくて。
好きなものを繰り返し。
普通に高校生とかそれ以上になってきたら、エクニカオリさんとか吉本バナナさんとか日本の女性の作家を読み、
その後、北欧文学とか海外古典とかもちょっとだけ手を出して、本当に狭いです。
先ほどの若草物語みたいなテイストになってて、私もふと若草物語とか赤毛の庵とか。
結構読んでたなと思って。
そうなんですよ。そういうの。映画が好きになって、中学生くらいから映画が好きになったこともあって、
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やっぱりそういう昔の小説とか、文化、世界観とかがやっぱりホワッと好きだなっていうのがあったので。
女性の中にはそういうのちょっとね、ありますよね。
そうなんですよ。可愛い服着た女の子が芸師のお祭りとか行く話が多いんですけど。
そうですね。
赤毛の庵読んで、何だっけ、島?何でしたっけ?
名前出てこない。私も。
私も赤毛の庵実は読んでない。
読んでない。ごめんなさい。
すみません。
フワッとして感じていくと、その島に行ってみたいなとかそういうのね、思ったりとかね。
そうですよね。実在する島の家もあるんですよね、確か赤毛の庵って。
そうですね。そういったね、ちょっとした、そういった本からの発想で、ちょっと楽しめるとかあるじゃないですか。
そうですね。
映画も好きっておっしゃったんですけど、どういった映画見られるんですか?
映画は結構幅広いんですけど、学生時代はちょっと尖ってたなと思うんですけど、
イオンとかの映画館じゃなくて、単館系、ミニシアター系ですね。そういう映画をたくさん通って見てました。
ちょっとこだわりありそう。
こだわりがそうあって、ちょっと恥ずかしいんですよ。
恥ずかしくないですよ。恥ずかしくないと思いますよ。
そうですね。映画は結構。
今でも結構見ます?映画館で。
そうですね。時間があれば、今は逆にDVDとかで見なくなってしまって、映画館でだけで見てます。
そうなんですね。なかなか私も集を運べそうで運べなくて。
そうなんです。忙しいとそうですよね。
そうなっちゃいますよね。でもやっぱりちょっとこう、そういう時だからこそ、映画の世界に入りたいって思う時はあるんですよね。
ありますね。
ちなみに今、本じゃなくて映画の話になってますけど、映画でおすすめのものって、マナさんがおすすめする映画。
おすすめ。おすすめか。
おすすめというか、じゃあマナさんがこれが好きだなっていう映画って今思いつくものってあります?
すごい王道なんですけど、映画にはまったきっかけがたぶんアメリで。
アメリなんですね。
アメリはすごく有名なフランス映画なんですけど、こういうのを一生懸命作ってる人がいるんだってその時に思って、そこでファッションにも興味を持つきっかけになったんですけど、アメリですね、いまだによく見ます。
そうなんですね。こういうの作ってる人がいるんだっていう、その作品の裏側にある人とかのストーリーとか興味あるってことですかね。
そうですね、たぶん本好きなのとか服好きなのも全部なんですけど、この番組とかポッドキャストとかやってる方にも思うんですけど、
糸があって作ってるもので、なんか作るのってすごいエネルギーがいるので、私は作り出す側っていうよりは流通させる側の仕事をしてるとは思ってるんですけど、だからこそ作ってる人のすごく興味があって、
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特に映画ってチームで作るものなので、どんどんはまっていく部分は、アメリを見たから他のフランス映画とか同じ監督のものを見ようとか、同じ女優さんが出てるものを見ようとか、そういうふうに興味の幅が広がっていったことは、ちょっと過去の自分によかった点だなって思います。
そうだね、なんかそういうのすごいやっぱり、私もちょっとそういうところがあるので、作品は作品で素晴らしいなっていうのはあるんですけど、その作った人に興味があるんで、こういうインタビューをさせていただくことになってると思うんですけど、直接聞けるじゃないですか。
そうですね。気になったことを。私からしたらお家作ってる人ってすごい気になる。
私もお家作る人ですよね。
お家作りたいみたいな。いつか。
いつか。そうですよね。
かっこいいなと思って。
でもDIYしたので、1回は現場のお仕事を受けてらっしゃるから。
結構無理矢理作ってはいるんですけど。
でもね、イメージが最初に膨らむってすごい大事だと思うんだよね。やっぱりね。
そうですよね。
そのさっきの最初の冒頭の方に、縁側のところに、このカフェのちょっとね、ドリンクとか飲むスペースをこういう風に作りましたっていうのもね、一つね、最初のスタートだと思うんで。
そのあたりも実現するとね、楽しいですよね。
そうなんですよ。本当に作ったんだなぁみたいな。
作る側になった初めてのことだったので、やっぱり表現とはまたちょっと違いますけど。
すごい嬉しい。お店を作るってことはすごい嬉しいことでした。
そうなんですね。
なんかこう、やっぱり特に自分が手を入れたっていうね、自分とお友達が一緒に作ってくれたって本当に愛着はきますよね。
そうなんです。だから続けなきゃって。
あとここにいること自体もちょっと嬉しくないんです?
そうですね。本当にどんどんこれから月日が頑張って栄養を続けてたっていって、いっぱい思い出も増えていくし、
今来てるお客さんがここで思い出を作ってると思うとすごく嬉しいですね。
そうですね。私もだから一個思い出できましたね。ここでインタビューさせていただいたっていうのと、
この前ね、初めてキミさんとここに来て、ラナさんに出させていただいて、なおかつこのカフェスペースで話し込んだっていう思い出がもう常にありますから。
なんか楽しい時間を過ごしてもらえたらすごい一番嬉しいことなので。
今こういった場を作りたいとかっていうキーワードとか出てきてるんですけど、私自身場作りに興味があるんですよ。
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だから結局家作りを今までしてきたのは場作りっていうもっと大きな括りで、
例えばイベントをやったりとかする場作りだと思うんですけど、興味がある中の家作りだったっていうのを気づいたんですよ。
すごい。なるほど。めちゃめちゃいい話ですね、それは。
なので今のそういった場を作るとか、そういった思い出の場所になるとかっていうマナさんの話を聞いて、
きっとそのお店っていう場があって、今ずっと場作りをされてて、
それがずっといろいろ発展していくんじゃないかなって私の中で発展に繋がっていっちゃったんですけど、
場を作るっていうことに関して、マナさんの中でここは大切にしたいっていうのって何かあります?
場を作ることに。
お店もそうですけど、イベントに出展して場を作るっていうところもあると思いますし、
オンラインショップも結局オンラインとはいえ、そのサイト自体も場だと思うんですよね。
なるほど、なるほど。
あとツイッターで発信するその場っていうところで言っても。
そういうことで心がけというか、
大切にしたいってこと。
大切にしてることは、そうですね。
他のご取材でもちょっと言ったことあるんですけど、あんまり洗練させすぎない。
もちろんやろうとしてもできないっていう部分で洗練してないのかもしれないんですけど、
見た目にこだわってピカピカのかっこいい感じにするよりは、
コスト面とか自分の能力とかを考えて、
自分ができる一番いい形にするってことをすごい意識してるんじゃないかなって思います。
私自身が大きな資本を持ったかっこいいお店とか、
もちろん行けば楽しいときもあるんですけど、
結構行くのにハードルが高いというか、
もちろん会社でもたくさんのものづくりに対するこだわりとかがあることはすごいわかるんですけど、
それよりは結構もっと個人的で、
本当に個人の商店みたいなお店が好きなんですね。
お料理屋さんとか居酒屋さんとかでも、
割と手書きの張り紙がしてある、メニュー手書きみたいなお店が好きだから、
そういう人、自分みたいな人がきっといると思うので、
そう考えると、本当にピカピカにしない、
洗練させすぎないで、正直な感じで、
オンラインショップとか特にそうですけど、
飾らないところ。
正直な感じですかね。
特には本を売ってるっていうのもあるので、
物以上に見せてしまったりしてるようなこともある、ないとは言えないと思うんですね。
でも売ってるものが古本だから、そのものをそのまま、
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人に私はただ渡していくだけの人みたいな感じで。
そういうことなんですね。
付加価値を載せることがいいとされていることはすごいよくわかるんですけど、
セレクトするとか、もっと放送とかにこだわってとか、
お店で何かプラスアルファのサービスをするポイントカードとか、
よく言われることではあるんですけど、
できるだけそういうことはうちはもうしない方向でじゃないですけど、
そのまま本にそのお金の対価を出して買ってほしいっていうところですね。
素晴らしいね。
ちょっとかっこよすぎる。
言葉にするとこうですけど、でも実際は本当にただ本売ってるだけなので、
本当はコーヒーを毎日売ってるっていう商売の形ですかね。
本当なんか自分の中の自分の思想しか思い出せない。
まだお若いのに。
逆にまだこんなふえふえで、開業2年3年なのに恥ずかしいです。
長くやられてる。
長くやってるというか、長く生きてきてますね。
杉浦真奈さんにご登場していただきました。
次回は書店への思いや、
真奈さんにとっての居心地の良い場についてお話ししていただきます。
ここからお知らせです。
2022年8月から愛知機体フームで、
毎月第1・第3月曜日の昼の1時から1時半、
この番組名と同じ伊藤ゆみ子の工事スペース、
FMラジオ局での生放送が始まりました。
愛知機体フームで放送した内容は、
新しく開設した番組YouTubeチャンネルからも見ていただけますので、
ぜひ見に来てくださいね。
YouTubeチャンネルについては概要欄を見てください。
それでは次回もお楽しみに。伊藤ゆみ子でした。
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