妖怪古伝 第二シーズン 2-38回目の放送 今日の妖怪は「アマビエ」 今回のオリジナルストーリーは、九州のとある漁村に現れたあやかしは予言をして....ぜひお聞きください。 また番組へのご感想やご意見は X(Twitter) @youkaikoden かメール youkaikoden@gmail.com でお待ちしております。またnote 妖怪古伝では過去のシナリオを公開していますぜひご覧ください。*この番組の効果音には「Oto Logic」「Mus Mus」「効果音ラボ」様の音源を 使用させていただいています。
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サマリー
九州の海岸近くの洞窟に現れた、光を放つ人魚のような妖怪アマンディーヌが、豊作と疫病の流行を予言する。若い漁師に絵描きを連れてくるよう頼み、弟子の白菜が代わりに描くが、絵が似ていないと叱られる。村では疫病が流行するものの、アマビエの絵を印刷して配り、同時に強い焼酎で消毒したことで沈静化したと語られる。最後に、その印刷技術や消毒の発想がミシェル・ノストラダムスに結び付けられる。
アマビエの予言と光る洞窟
お前さんひょっとして、妖怪古伝を探しておるのか?
それならば、わしが入り口まで案内してやろう。
妖怪古伝
このポッドキャストは、毎回、この館の主人が、
勝手に作った妖怪の、誰も聞いたことのないオリジナルストーリーが聞ける番組じゃ。
さあ、着いたぞ。
この扉の向こうじゃ。
気をつけてな。
Amabie
今の熊本県。
夜ごとに海に光り者が起こったため、地元の役人が赴いたところ、
Amabieと名乗る者が出現し、役人に対して、
当年より六カ年の間は諸国で豊作が続く。
しかし同時に、疫病が流行するから、
私の姿を描き写した絵を人々に早々に見せよ、
と予言めいたことを告げ、海の中へと帰って行ったとされる。
また、予言をするだけで、
疫病の流行を静めるかどうかは定かではない。
若い漁師とアマンディーヌの出会い
ここは九州のとある海岸。
この辺りに住む者たちの間で、このところ、
三崎のすぐ近くの洞窟が、毎晩光り輝いていると噂になっていた。
近くの浜辺で、年をとった漁師と若い漁師が、洞窟の方を見つめ話している。
最近毎晩毎晩、洞窟の中が光っておるようだが、どうなっておるのじゃろうの?
おやすさん、俺も気になってしょうがねえんだ。
今夜こそ、あれが何なのか突き止めてやろうと思うんだ。
やめておけ。ああいったものは何か悪い予兆だ。
化け物でもいたら、食われてしまうぞ。
大丈夫だ。俺の森の腕は知ってるだろう。
悪い化け物だったら、俺が仕留めてやるさ。
そう言うと、若い漁師は森を握りしめ、洞窟の方に歩き出した。
洞窟に近づくほど、光りがどんどん強くなっていった。
漁師はいよいよ、森を握る手に力を込め、洞窟を覗き込んだ。
なな、なんということだ。
これは小さい頃よく昔話で聞いた人魚ってやつか?
なんとも美しい。
漁師の目の前には、体から神秘の光を放っている、髪と目の青い絶世の美女がいた。
その美女の下半身は魚であり、その鱗も七色に輝いていた。
おお、この村のものか。よく来た。
心配するな。お前が怖がるようなことはしない。
ところでお前は絵が描けるか?
え?俺は漁師だ。絵なんて描いたことがねえよ。
そうか。では誰か絵の描けるものを、五日後の晩にここに連れてきておくれ。
伝えたいことがあるのじゃ。私はアマンディーヌ。また会いましょう。
え?え?わかった。必ず連れてくるから。連れてくるから。絶対来てくれよ。
そう言うと、伝説の人魚のような美女は海の中に消えていった。
弟子の白菜が描く妖怪の姿
若い漁師は見とれてしばらくその場でぼーっとしていた。
次の日、若い漁師の話が村中の話題になっていた。
そしてその噂が離れた城下町まで伝わり、
飼いたネズミが動き出したと言われるほどのすごい腕前の絵描きの耳にもその噂が入った。
そして四日目、序村にその噂の絵描きが弟子を連れやってきた。
村は有名な先生が来たと村をあげて絵描きたちをもてなした。
そして約束の五日目の日になった。町から来た絵描きは小声で弟子につぶやいた。
白菜よ、白菜。わしは二日酔いで頭がぐらぐら回るし、
昨日食べた貝が当たったようで河谷から遠くにはいけない状態だ。
そこでだ。今までわしのもとで十年修行したお前の腕前を見せる時じゃ、
わしの代わりに行ってその人形を描いてきてくれ。
え?え?先生、無理ですよ。
十年先生のもとで修行したのに全然上達してません。
もう絵はあきらめようかと思い、今回の旅のあとそれを先生にお伝えしようと思っていたんですよ。
白菜よ、そうは言ってもわしは行くのは無理じゃ。
大丈夫だ。わしにいい案がある。そうすればお前が描いても誰も文句は言わん。
こうして弟子の白菜と村人たちは夕暮れに洞窟に向かって歩き始めた。
そして洞窟の近くに来た時、白菜は村人たちを制してこう言った。
みなさん、みなさん、みなさんはここで待っていてください。
人ならざるものを描くのは神聖な儀式なのです。
わたし一人であればそのものも現れるでしょうが、大勢で押しかければ出てきてくれないでしょう。
わたしの師匠も今頃出てきてくれるように祈祷を行っています。
こうして弟子の白菜は村人たちを説得し、その場に残し、一人光る洞窟の中に入って行った。
おお、よく来た。待っておりましたぞ。わたくしはアマンディーヌ。
絵描きのあなたに大切なことを告げます。いいですか。よく聞くのですよ。
今年から6年間、この辺りは豊作と大量が続くでしょう。
しかしこれとは反対に、疫病が流行ります。
この疫病を沈めるためには、わたしを上手に描き、たくさんの人々に見せるのです。
わかりましたか。さあ、描きなさい。
こう言われて早速、白菜は光る人魚のようなものを描き始めた。
しかし、想像通り、実物とは明らかに違っていた。
どれ?どのくらいできました?
まあ、なにこれ。あまりにも似てないじゃない。もっと本気で描きなさいよ。
白菜は冷や汗をかきながら、必死に描き直した。
人魚のようなものは、怒って口を尖らせ、帯絵をバタバタさせている。
そしてまた、白菜の絵を覗き込んだ。
疫病とアマビエの絵、焼酎の消毒
なによ。どういうこと。子供だってもっと上手に描くわよ。
もういいわ。わたくしが現れる場所を間違えたのよ。
それじゃあね。
そう言うと人魚のようなものは、海の中に消えていった。
白菜は怒られ、フラフラになりながら、村人たちの前に戻ってきた。
そして、さっき聞いた予言を村人たちに伝え、描いた絵をみなに見せた。
本当にこんなもんだったんですか。
噂ではかなり美人だと聞いていたんだけどな。
そうだ。それの名前はなんて言うんですか。
え、名前。え、えっと、あ、あま、あま、アマビエって言ってました。
この後、実際にこの村には、疫病が流行してしまい、大変なことになった。
そしてこの時、アマビエの絵を大量に印刷し、人々に配ったことにより、疫病は沈静化した。
しかし、実はこのアマビエの絵を印刷し、配った人物は、沈静化させるために同時に行っていたことを明かした。
いや、実は俺はヨーロッパで印刷技術を学んできたんだが、
たまたまその時に会った医者が、祖父がかつて、ペストって疫病を沈めたことがあるんだって言ってたのを思い出してね、
俺も真似してやってみたんだ。え、どうしたかって?
フランスでは、ブドウ酒で家や身の回りのものを消毒していたらしいんだが、
俺は代わりに強い焼酎を使って消毒したんだ。
あの医者、おじいちゃんはなんか不思議な人だったって言ってたな。
確か名前はミシェル・ノストラダムスって言ってたような気がするな。
番組案内
おかえり。どうじゃった?今回の妖怪話は。
もし気に入ってくれたなら、またここに聞きに来ておくれ。
そして、フォローしてくれると嬉しいの。
それと、妖怪古伝へのご意見ご感想は、この番組の概要欄を見ておくれ。
また、新しい話は毎週土曜日の午後5時に公開されるらしいから、楽しみに待っていておくれ。
そうそう、妖怪古伝の話はノートでも読めるようになっているらしいぞ。
よかったらそちらも覗いてみてくれ。
それではまた来週の黄昏時、大間が時にまた会おうぞ。
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