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2024-01-12 07:34

80.怒ってる人の言いたいことはわりとシンプル①-メタメッセージとダブルバインドについて―

要約:人ってわりと「言っていること」と「本当に伝えたいこと」が全然違うことがあります。それは特に怒りとか強い感情を持っているときほどそうなります。

人が「本当に伝えたい(と伝えられた側が捉えた)こと」を「メタメッセージ」といい、「言っていること」と「メタメッセージ」が矛盾することで相手をどうしたらいいかわからなくさせちゃうことを「ダブルバインド」といいます。今回はその解説。次回はもう一歩深掘りしたお話と、怒られた時の対処についてお伝えします!


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心理師わたるんの働くをカウンセリングするチャンネル。今回は続きもの。 怒っている人の心理について詳しく紐解いていきます。
みなさん、今週も1週間お疲れ様でした。公認心理師・臨床心理師のわたるんと申します。
このチャンネルでは、就職や復職などいろんな働くをサポートしてきたカウンセラーが、お仕事・ご家庭で役立つようなカウンセリングの豆知識や心理師のあれこれを簡単にお伝えしています。
今回はタイトルの通り、怒っている人の心理についてメタメッセージやダブルバインドという概念と絡めて解説していきます。
すごくざっくり言うと、怒っている人の言っていることと本当に伝えたいことって違うよね。
それで怒られた人はめっちゃ困ることあるよねって話です。 例えばですね、みなさん、あのー
なんでこんなミスしたんだとか、なんでこんなことしたのって、めっちゃすごい見膜で怒られたことってありませんか。
これは職場の上司でもいいし、学校の先生でもいいし、親でもいいし、ここまで広げるとさすがに今まで一回はみなさんあったんじゃないかなと思います。
それでですね、その時に言われた通りに、ああこのミスはこれこれこういう背景があって、こういうところが抜けていたのでミスに繋がったんですよ、と
平坦な感情で返せる人はなかなかいないんじゃないかなと思います。 仮にもしそんな風に返したら、怒っている人ももっと怒っちゃいそうですよね。
大抵の人は、仮にそこに自分の非がなくても、自分が悪くなくても、口をついてすみませんという言葉が出てくるんじゃないでしょうか。
これですね、なんでそういうことが起こるのか、なんで表面上の言葉だけに乗れないのかっていうと、人って無意識に何となく相手の真に伝えたいこと、
こっちに求めていることを言葉以外の手がかりから察するからなんです。 タイトルにあるメタメッセージっていうのは、その人が限界に言わんとしていることという意味で、
それで我々は相手のメタメッセージを無意識に汲み取る癖があるんですね。 例えば、さっき言った、「なんでこんなことしたんだ?」については、この言葉以外にもこの人めっちゃ怒ってるっていう手がかりがあるわけですね。
そうなると、その人の真に言いたいことは、例えば、「お前のミスのせいで俺が恥をかいた。 腹立つ。俺は今から怒るぜ。謝れ。」とか、
そういうことかもしれなくて、怒られた人はそこに応じようとするんですね。 割とですね、こんなふうに表面上伝えていることと真に伝えたいことが全然違うっていうこと、
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誰しも普通に起こることですし、もっと言うと、実は自分が真に言いたいことが分かんないまま、何か怒ったり悲しんだりしてるっていうことも多いんです。
これは誰でもそんなふうに言っちゃう側にもなるし、もちろん言われる側にもなります。
そうなっちゃう人が悪いんじゃなくて、まあある程度は人間だものってところですね。 そしてタイトルにあるもう一つの言葉、「ダブルバインド」というのはどういうことかというと、
例えば、「なんでそんなミスしたんだ?」と怒られた時に、まずひたすら謝ったとします。 そしたらその人がですね、
「お前はそんなふうに謝ることしかできねえのか?」と言ったとしましょう。 これでですね、相当強いダブルバインド状態の完成です。
これですね、どういうことが起こっているのかというと、相手からのメッセージが矛盾することで、言われた相手がどうすることもできなくなっているんですね。
謝れという態度をネタメッセージとか今までの話で出しておきながら、 謝るなということを言葉で言ってるんです。
これじゃどうしろとって感じですよね。 そんな状態に相手を落とし入れることをダブルバインドと言うんですね。
このダブルバインド、他の例では、例えばお母さんが、 怒らないから正直に言いなさいってめっちゃ怒りながら言ってくる時とかもそうですね。
いやもう怒ってんじゃん。正直に言ったら怒るじゃんこれ。 ってなって、子供はどうしようもできなくなるわけです。
こういう時、こんな風に怒られた時にどうしたらいいんでしょう? そうですね、このままひたすら謝り続けるというのも一つの手かもしれませんが、めっちゃストレスですよね。
でもかといって、謝ることしかできねえのかに、 そういうお前は怒ることしかできねえのかって返した日には、もうお祭り状態になりそうですよね。
その対処の手がかりの一つがですね、 その人のメタメッセージにあるさらに裏のシーンについて掘り下げることなんです。
これは僕自身もカウンセリングで聞く時や伝え返す時に気をつけていることですし、 あとはアンガーマネジメントの回でも少し触れたかと思うんですけれども、
と、ここからさらに解説を入れると長くなりますので、 今回はここで一区切りにしておきます。
今回は、怒っている人の言っていることと真に伝えたいことは矛盾することが多くて、 怒られる側ってそれに振り回されることが多いよねってことを、
メタメッセージ、ダブルバインドという言葉で解説されたよ、 というところを押さえていただいて、
できればそのダブルバインド状態を実感を持って思い出して、 ああこれ困るよねって感覚を持っていただけると嬉しいなと思います。
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そうですね、要は何でダブルバインド状態が起こるのか、 というところが分かってもらえたらと思います。
そしてもう一つ欲を言うと、ダブルバインド的に関わられると、 お前が悪いみたいに持っていかれることが多いかと思うんですが、
それは決してあなたのせいではないですよ、相手の伝え方の問題ですよ、 ということを押さえていただけるともっと嬉しいです。
ここで自分を責めるとしんどいですからね。
最後にこの2つの用語はアメリカの人類学者、 社会科学者のベイトソンという先生が提唱したものです。
もし興味があったら調べてみてくださいね。
では今回はここまで。中途半端ですみません。もしかしたらですね、
あのタイトル詐欺じゃん、怒っている人の真理全然シンプルじゃないじゃん、 って思われた方もいるかもしれませんが、
ちょっとそんな方はですね、もう1、2週間ほどお待ちいただけると嬉しいです。 ちゃんと続きを解説します。
では改めてここまで聞いてくださってありがとうございました。 おやすみなさい。また来週をお楽しみに。
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