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2020-01-11 11:01

【お便り回】ざっくりマスコミュニケーション論 from Radiotalk

「忘れてみたい夜だから」は、OLとバリキャリとオタクの中間地点にいる内海あさが、世界を小さく平和にしていきたい番組です。
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#ひとり語り
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こんばんは、うつみやさです。この番組、忘れてみたい夜だからは、私うつみが夜中にぼんやり考えていることをお話しする番組です。
本日はお便り回です。2人の4回生ラジオのこうちゃんさんからお便りをいただきました。お便り読み上げます。ありがとうございます。
はじめまして。昨日より拝聴しています。勝手にフォローしてコメントさせてもらいまして、唐突ですみませんでした。
さて、お便りフォームを発見しましたので送ろうと思います。 うつみやささんのラジオの印象は明るく若い女性のテンポの良いトークがさらさら流れるなぁと思いました。
最近、私がこれどうなんだろうと思うことを話します。それはマスコミについてです。 マスコミは伝えることが仕事ですね。
ですが、行き過ぎた報道にどう感じられますか? 私は不意にユーチューバーのメンタリストダイゴの昨年の共犯被害者実名報道の動画を見ました。
この実名は京都府警が協力しているので信頼性があると思われます。 ダイゴさんはこの報道によりよくわからない記者が被害者遺族の家に行き
散々情報を聞き取るというのです。 そこで記者は記事を書くので金儲けができます。
ここでの問題点は悲しみの真っ只中にいると思われる遺族のところに行き、たくさん質問をするというところです。
ただでさえ苦しいのになぜこんなに追い詰められる必要があるのだということです。
新聞、テレビ、ラジオ、ネットニュースなど様々な媒体がありますが、よくこのような是非が別れる報道がある時に
マスゴミと言われていますね。 このダイゴさんの訴えから私が思ったことは、私もポッドキャストをしているので
受け手がどう感じるかよく考えて配信する必要があるなと思いました。 自分が他人の気持ちになるというのはとても難しいことですが意識して頑張らなければ
いけない。 背抜きができないところだと改めて思わされました。
固くて長文ですみません。 はいということでお便りありがとうございます。
うつみはかつてアナウンサーになりたいと思っていました。 ですから就職活動の時の葛藤を少し思い出すようなお便りに少し驚いてもいます。
さて行き過ぎた報道についてはシンプルに前例を覆して正義を柔軟に使い分けるのは難しいとうつみは考えています。
京都アニメーション放火殺人事件の被害者の方々の実名が報道されたことについては何が問題なのか、
その見極めが最も重要であると考えます。 では問題がどこにあるのか。
京都アニメーション放火殺人事件は京都府警から被害者の実名が発表されるまでこれまで類を見ないほど長い時間がかかった事件でした。
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こうちゃんさんは問題点は悲しみの真っ只中にいると思われる遺族のところに行き、 たくさん質問をするところだとおっしゃっています。
これは実名報道に対する課題認識というよりはメディアスクラムに対する課題認識だと受け止めました。
メディアスクラムというのは集団的加熱取材のことを言います。 うつみはこのメディアスクラムを防ぐのはメディアの義務だと考えています。
京都アニメーション放火殺人事件においては2度目の実名報道の後、 メディアスクラムを防ぐために京都府警記者クラブに所属する報道各社が遺族の移行を尊重することや
代表取材として取材の機会を絞ることを事前に決めていたようです。 これはインターネットなどを通じてセロンが大きく声を上げたからこそできたことかもしれません。
前例を覆す決断であったと想像します。 報道の世界は今も幼稚・朝がけ。
本来は競合他社よりも早くニュースバリューの高い情報を得ることが現場の記者やカメラマンのミッションです。
今回メディアスクラムを防ぐために行われた配慮は商売でいう弾劾のようなものですから、 セロンの後押しなくしては実現しなかったのではないでしょうか。
そういった意味では、SNSなどネットメディアの貢献度がご遺族にとっては高い事例であったとうつみは振り返っています。
しかし、実名報道についてはうつみは必要だと考えています。 なぜならば、セロンはマスゴミと揶揄されることもあるマスベニアの何倍も
残酷だというのがうつみの実感だからです。 こうちゃんさんは昨年放送されたドラマ3年A組をご覧になりましたか。
誰もが自由にインターネットで意見を言える時代だから こそ憶測でいくらでも
ものが言えますね。 だからこそうつみは二次情報や三次情報ではなく一時情報にあたること、これを大事に思います。
そして一時情報にあたるプロフェッショナル、 これは構造上の問題もありますけれども、現状やはり既存の報道各社だと思っています。
京都府警の発表は京都府警記者クラブに所属している記者以外は取材することができません。 記者クラブの性質のそれはそれ自体
言い悪いが取り沙汰されることもありますが、少なくとも身元のよくわからない記者っていうのは 京都府警で取材をすることはできません。
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もしかしたら、皆さんの思い浮かべるよくわからない記者の筆頭は週刊誌の記者ではないかと思います。 週刊誌の記者は記者クラブには入りません。
ではどこから情報を取ってくるかというと周辺人物からです。 うつみの友人に週刊誌の記者をやっている人間がいますが、
記者クラブの外側でそれでも必ず一時情報を抑えています。 なぜならば、週刊誌の記者はそれで金を儲けているプロフェッショナルだからです。
報道することを仕事にしているからこそ、名誉毀損などの罪で訴訟を起こされることへのリスクヘッジのために彼らは人物金を投資して取材を行っています。
ですから、週刊誌の記者もうつみの感覚ではまともな部類です。 週刊誌とネットメディア
ビジネスとして成立させる上で難しいのはどちらだと思いますか? 新規参入が難しいのは参入障壁が高いのはどちらだと思いますか?
圧倒的に前者でしょう。 週刊誌の方が難しいですよ。
かけるコストが全く違います。 あくまでうつみの感覚ですが、様々なメディアが混在する現代においてテレビ局や新聞社、出版社は
まともさを維持していると思いますよ。 まともであることには類稀なるタフネスを要求されますから、報道のように高度なまともさを求められる業界は大変だと思います。
うつみが報道の世界を選ばなかった理由の一つは、報道業界が求めるタフネスを自分は持ち合わせていないと判断したからです。
この判断はうつみがこれまで下した決断の中でも指寄りの英談だったと思っています。 うつみは西日本豪雨で担当する市場が大きな打撃を受けました。
言葉にすればたったそれだけのことだったのに、うつみは精神的にも体力的にもそのことに耐えることができませんでした。
大きな土砂崩れに飲み込まれた住宅地を見て、誰が何人亡くなったのか想像してしまいます。 それが何歳の方で、その災害がなければどんな人生を歩んでいた方なのか、どんな思いだったのか
わからないから、どこまでもどこまでも想像してしまいます。 うつみはすぐにその想像のブラックボックスの中に落っこちてしまうので、
記者たちがしっかりべきところに取材をし、どの地区で何人の方が亡くなったのか報道されることで、その想像のブラックボックスから解放されることができました。
皆さんがあの災害の時にご覧になった記事や映像の一部は、うつみの友人が撮ってきたものです。 実際に現場にいた記者やカメラマンが目にしたものは、実際に記事やテレビで取り上げられた内容よりも厳しいものであったと聞いています。
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彼らの報道があったから、うつみのことを知っている友人の何人かは、うつみが悲鳴を上げる前から、お前大丈夫かと心配の連絡をくれました。
うつみは当時、自発的に悲鳴を上げられる状態ではありませんでしたから、本当に助けられました。
百聞は一見にしかずだとうつみは思っています。 テレビが一般家庭に普及したのは第二次世界大戦の後でした。
ベトナム戦争でアメリカ軍の爆撃がアメリカのお茶の間に映し出された時、爆撃に逃げ惑う人々の映像がテレビに映った時、
正義とは何であるのかを自問自答したのか、アメリカで反戦運動が広がりを見せました。
ベトナム戦争と報道については深く言及するとどこまでも話してしまいますから割愛しますけれども、
良くも悪くもマスメディアの果たす役割は大きいです。
そして繰り返しますがセロンはマスゴミと揶揄されるマスメディアの何倍も残酷だというのがうつみの実感です。
うつみはネットでラジオを配信していますがこれでお金を稼いでいるわけではありません だからこそ無責任にものを言えてしまいます
こうちゃんさんのおっしゃるように受け手がどう思うのか想像力は確かに大事だと思います しかし想像ばかりしていても何も明らかにはなりませんから時には何かにぶつかって
様々なことを見て聞いて経験することが大事だとうつみは思います そしてそれにはそれ相応のタフネスが求められるのだと痛感しています
そんなこんなで今回はこうちゃんさんからのお便り会でした お便りありがとうございました
それではおやすみなさい
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