2024-10-21 06:16

傾聴の本当の意味

1 Mention

部下と信頼関係を築き、真剣に向き合いたいと願うすべての上司の皆様へ

働き方や働く方々の価値観が多様化し、1on1ミーティングも盛んになってきている中、職場での「傾聴」の重要性が高まっています。

人を育て活かす上司力®提唱第一人者であるFeelWorks代表前川が、部下育成に悩む上司の皆様に向けて、”傾聴の本当の意味”を熱く語ります。

 

◆◇傾聴とは◇◆

・黙って相手の話を聞くことではない

・目と耳と心で相手を理解する姿勢

・傾聴スキルより傾聴マインドが大切

Summary

傾聴の本当の意味を考察し、傾聴が人材育成やマネジメントにおいていかに重要であるかを述べています。また、傾聴は単に相手の話を黙って聞くことではなく、相手を理解しようとする積極的な姿勢が必要であると強調しています。

傾聴の重要性
FeelWorks代表取締役の前川孝雄です。
今日は、傾聴の本当の意味についてお話をしたいと思います。
おそらく、上司が元気になるラジオを聴かれている方々は、
非常に人材育成にご関心が強い方々だと思いますので、
傾聴の大切さについては、十分ご理解されている方が多いと思います。
そういう意味においては、もしかしたら釈迦に説法かもしれませんが、
僕が考える傾聴の本当の意味についてお聞きいただければなと思います。
そもそも、なぜこれだけ傾聴が求められているかを考えてみたいのですが、
やはり、1on1ミーティングが非常に盛んになってきています。
多くの企業で、上司と部下の1on1ミーティングをやりましょうということで、
その1on1ミーティングの中で、部下の話をしっかり傾聴しましょう、
というふうなことが盛んに言われている中で、傾聴という言葉をもう意識しない日が、
特に上司の方々はないのではないかという時代になってきたと思います。
1on1ミーティングも盛んですし、上手くいっているのかというと、
一方で、僕たちは色々な企業の現場の人材育成を支援していく中で感じるのは、
なかなか1on1ミーティングを仕組みとしては導入はしているのですが、
上手くいっている企業、現場はそう多くないのではないかというふうに
胸を痛めているのです。それはなぜかというと、やはり傾聴の本当の意味が、
傾聴する立場の中心となる上司の方々を含めたマネジメント層に対して
腹落ちしていないからではないかと思うわけです。
傾聴の本当の意味
では、傾聴について改めて考えてみたいのですが、どうも1on1ミーティング、
傾聴、もしくはコーチングの研修などを受けられて、もしくは本を読んで、
テクニカルなことはご理解されてのぞまれる。でもうまくいかない。
なぜそれを思っているか。多くの方々が誤解されているのは、
傾聴というのは、自分が先にしゃべっちゃダメなんだよねと。
相手の話を聞かないといけないんだと。だから、相手の話を途中で遮ってはいけない。
話しちゃいけない。だから黙って相手の話を聞かなければいけないんだ。
こういうふうに思い込まれている方々が多いのではないかと思うんです。
でも、それだけではないなと思ってもして、傾聴というのは、黙って相手の話を聞くというだけじゃなくて、
意思を持って相手を理解しにいくということが、傾聴の本当の意味だと思うんです。
傾聴の中の特に聴くという字ですね。聴くということがとても大事なんですけど、
聴くという字は、漢字をよく見るとよくできていて、耳辺があって、真ん中に目があって、目が横に寝ている感じですね。
あと、下に心というのがありますね。そういう意味でいくと、聞くということは、
目と耳と心で持って、相手に関心を持って理解しようとする姿勢なんだというふうに思うんです。
これが傾聴の本当の意味じゃないかなというふうに僕は考えます。
これがあれば、テクニカルな面が多少追いついていなくても、
傾聴というのはうまくいく可能性が高まるんじゃないかというふうに思うわけです。
この人材育成の仕事をしていると、いろんな素晴らしいリーダーの方々の探求にもたどり着いて、
その素晴らしいリーダーの方々がたどり着いた境地に触れると、なるほどなと思うことが多々あるわけです。
例えば、マザーテレサなんかはこんな名言を残していますね。
この世の最大の不幸は貧しさでも病気でもありません。
自分が誰からも必要とされないと感じることなんです。
愛の反対は憎しみではなく無関心ですというふうに言い残していますね。
そういう意味でいくと、傾聴にもつながる話ですね。
テクニックだけ駆使しているんだけど、本当の意味では、
部下に対して、相手に対して関心を示していないというのはやっぱり伝わってしまうんですね。
そうなると、相手も心を開いて本音を打ち明けてくれるということは、
なかなかならないと思うんですね。
その意味では、関心を持つ努力をする。
もっと言えば、関心を持つというふうなことを、
意思を持って自分で実践していくというふうなことを強烈に意識することから、
全てが始まるんじゃないかなと思います。
そういう意味で思うと、僕たちはやり方の前にあり方というふうに
よくお話ししているんですけれども、
傾聴スキルよりも傾聴マインドというものをしっかり持つということが、
まず第一義なんであろうというふうに思うわけです。
ということで、今日は傾聴の本当の意味についてお話をしてきました。
なかなか自分自身に仕事が忙しくて余裕がない中で、
相手に関心を持って、目と耳と心で理解しようとする姿勢を持つということは、
そう簡単なことではないと思うんですけれども、
でも、ぜひ、相手がどんな気持ちを抱いているんだろうかとか、
自分の態度がどういうふうに相手に伝わっているんだろうか、
相手の立場になって一生懸命イメージを膨らませていただいて、
相手を理解しようというふうなこと、
相手の立場に立って相手を理解しようというふうな姿勢を、
しっかり磨いていただきたいなというふうに思います。
そうすれば、少々テクニックがおぼつかなくても、
傾聴というのは必ずうまくいくというふうに思います。
ということで、本当の意味の傾聴をご理解いただいて、
日々のお仕事、マネジメントに活かしていただければと思います。
本日はどうもありがとうございました。
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