00:01
8番のうろ覚え昔話第7回 鶴の恩返し
昔々ある山に 優しいおじいさんとおばあさんが住んでおりました。
おじいさんとおばあさんが近所のタメゴロウさんの畑の近くを歩いておりますと
害獣を捕まえるために仕掛けられた罠に 鶴が掛かっておりました。
おやおやおじいさん、畑に悪さをする 獣を捕まえるために仕掛けた罠に
鶴が掛かっておりますよ 本当じゃのタメゴロウさんは仕掛けた罠に鶴が掛かってしまっておる
鶴は特に畑に悪さをするものではないから かわいそうじゃの
これは罠から外してやった方がいいの そうですねおじいさん
おじいさんとおばあさんはそう言いました このタイプの罠は普通の人ですと道具を使わないとなかなか
解除しづらいものですが幸いおじいさんとおばあさんは 筋トレが大好きでとても鍛え上げられておりましたので
そのたくましい腕力で 罠を解除して鶴を助けてあげました
助けられた鶴は 少し弱々しくなっておりましたが
嬉しそうに一声泣くと山の方へ飛んでいきました 山の方っていうか山のてっぺんの方ですかね
すでに山にいますからねおじいさんとおばあさん その後おじいさんとおばあさんが家に帰って
しばらくしたところ 家の戸をトントンと叩くものがあります
おじいさんとおばあさんは誰だろうと思って戸を開けました すると
戸を開けた先にいたのは鶴でした おじいさんおばあさんこんにちは
私はこの間助けていただいた鶴でございます おじいさんとおばあさんにお礼がしたくて
こうやって 尋ねてきました
おじいさんとおばあさんは鶴が喋るのでびっくりしました おやまぁ
こないだ助けた鶴じゃあないか 君は言葉を喋れるんだねすごいねー
そうなんです 私山の神様にお願いしてこうやって人間の言葉を喋れるようにしてもらいました
03:06
そしてねー さらに人間の姿に変身することもできるんですよ
ほら見てください そう言って鶴は人間の姿に変身しました
おやまぁすごい別品さんですねー おばあさんは
変身した鶴がとても綺麗な娘さんになったのでびっくりしました そうじゃのすごい別品さんじゃ
でも そんなに美しいと
変なやからに絡まれるかもしれんから むやみやたらと変身するもんでもないかもしれんぞ
必要…必要… 噛んでしまったのぉ
変身するのは必要な時本当に必要な時だけにしなさい おじいさんはそう忠告しました
鶴もそれに承諾しました 子供のいなかったおじいさんとおばあさんはこのやってきた鶴を大変可愛がり
鶴子という名前をつけました そしてこの鶴子は
おじいさんとおばあさんの農作業やらなんやらをよく助けたり 手伝ってくれたりしました
おじいさんとおばあさんは優しい人たちだったのでその後もちょいちょい 他の
動物を助けたりしていましたが その動物たちも
また山の神様に力を与えられて喋れるようになり おじいさんとおばあさんを助けに来るようになりました
そういうわけでおじいさんとおばあさんの家には 多くの動物が
居座りそして手伝うようになりました おじいさんとおばあさんはこの動物たちをみんな子供のように可愛がり
末永く幸せに暮らしました めでたしめでたし
おしまい
