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2021-01-22 10:44

105. 1年間で太陽25個分の物質を吹き出す星のハナシ

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論文

https://arxiv.org/abs/2007.14977

note

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00:05
始まりました、佐々木亮の宇宙話。
普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けいたします、こちらのポッドキャスト。
本日はですね、1年間で太陽25個分の質量を吹き飛ばす、めちゃめちゃびっくり天体について紹介していきたいと思います。
今回の話、ザ・宇宙みたいな雰囲気が結構あって、個人的には好きな話なので、ぜひしっかり話していければなと思いますね。
簡単に話すと、今日はブラックホールの話です。
ブラックホールがあって、その周りに星がいっぱいいるみたいな、いわゆる銀河ってやつですね。
その中心のブラックホールが、今まで何度かお話ししているジェットっていうのを吹き飛ばしていると。
そんなお話をしていきたいと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。よろしくお願いします。
毎日恒例の活動報告みたいなところになりますが、今日は結構書類作業が詰まっていたなっていう印象があって、
これも博士課程の最後、学位をいろいろ取得するための書類周りが結構あるので、今論文が落ち着いているこの状況でガバッと進めておこうかなと。
年度末は他にもいろいろと書類関連が多いので、そこはなるべく早く終わらせておきたいなと思っています。
あとは、ノートをですね。
先週、ちょうど100回、ポッドキャスト100回更新ぐらいのときにノートを書いたんですよ。
この2月ぐらいから結構ガッツリいろんなメディア力入れて発信していこうと思ってますっていう結構意気込みみたいなノートを書いたんですけど、
それが結構伸びていて、個人的にはすごい嬉しいですよね。
自分のことをただ書いて、今後の目標みたいなのをガーッと書き連ねただけなのに、これだけの人が反応してくれるんだっていうのが単純に嬉しかったっていう感じですかね。
それが目的だったので、何かを始めようと思ったときとかに、やっぱり自分のSNSのアカウントだったりとか、メディア発信とかしてないと
結局始めようにも、よしじゃあこれ新しく始めるぞってなったときに誰にもそのスタートの声が届かないみたいなのが、
多分すごい不利に働くだろうなって漠然と思ってて、SNSの配信始めたみたいなところがあるので、
自分がやりたいことをやっていきますっていう声に反応してくれる人がこれだけいるのかっていう嬉しさがかなりあったので、
03:10
2月からしっかり頑張っていきたいと思います。もしまだの方は概要欄にリンク貼っておきますので、ぜひ読んでみてください。
それでは早速今日の本題入っていきたいと思います。
今日の本題は、1年間で太陽25個分の物質を吹き飛ばす天体のお話です。
天体とか言っちゃってますけど、ブラックホールです。
ブラックホールのお話が今回の話で、最初に話したみたいに、今回のはブラックホールがあって、
それの周りに星がたくさんある。渦巻いて星がいるっていう、いわゆる銀河系の話ですね。
私たちがいるこの天の川銀河っていうのも中心に超巨大なブラックホールがあると言われている状況で、
他の星でも銀河系の中心にブラックホールがあることはよくあると。
今回のはかなり面白くて、私たちって天の川を見たときって、
別にブラックホールがあそこにあるんだろうなってあんまり意識しないじゃないですか。
っていうのは単純にブラックホールが見えないからなんですよね。
ただ、宇宙の中にあるいくつかのブラックホールっていうのは、
そのブラックホール、ただ星を吸い込んでるだけではなくて、
ブラックホールから吐き出されるようにジェットっていうのが飛び出してるんですね。
いわゆるビームみたいなものです。
それが吹き出してるから、もし私たちの天の川の中心のブラックホールがそんなジェットを出してると、
夏の夜空にはそのジェットの構造まで綺麗に見える。
天の川が見えて、そこに対して垂直な光の線がブシャッと出てるみたいな。
そんな感じに見えるんですね。
なので、そんなブラックホールも宇宙にはあると。
今回はそういうジェットを出してる星のお話になるんですが、
今回のジェットっていうのが、実際にどれくらいブラックホールの中心から物を吹き出してるのか。
ブラックホールっていうのは基本的には物を吸い込むようなイメージがあるんですけど、
そうではなくて、ブラックホールが吐き出してる量っていうのが果たしてどれくらいなのかっていうのを調べてあげた論文なんですね。
どうやって調べたかっていうと、星から出てる赤外線と呼ばれる光。
ガラケーの時代にデータの通信とかをしていた赤外線ですね。
赤外線って光の種類の一つで、目に見える光って赤から紫まであるじゃないですか。
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それが虹としてこうやって見えるんですけど、目に見える光っていうのを分解するとあの色になってると。
それよりも外側にもやっぱり光の種類ってたくさんあって、赤から紫っていうのは光が波の性質を持ってるとその波の大きさが変わるみたいなイメージなんですよ。
赤よりも外側、虹の内側じゃなくて赤よりも外側の色、これを赤外線って呼んでるんですね。
こんな感じでもう赤外線はそのぐらいで覚えておいて全然よくて、それを見る専門の望遠鏡っていうのがハワイにあります。
それがジェミニ望遠鏡、ジェミニ望遠鏡っていうめっちゃでっかい天文台がハワイ島の山頂にあるんですね。
ロケーション最高なんでぜひググってみてください。
この天文台でブラックホールから出るジェットっていうのを赤外線で観測してあげたと。
このジェットを観測するのは赤外線がぴったりなんですね。
それはちょっと難しいお話になるんで、とりあえずジェットを見てやったと。
まずジェットどれぐらいの量を吹き出してるかの前に、
そのジェットがどれぐらいのスピードで吐き出されてるかっていうのを調べてあげると、
これブラックホールの上下方向にジェットが出ていたとき、下の方のジェット、片方は秒速650kmで飛び出していたと。
これ想像つかなくないですか。1秒で650km動くんですよ。
これどんぐらいかっていうと、1秒で東京から四国まで一瞬でファッと行けるというようなぐらいのパワーでめちゃめちゃすごいですよね。
逆側は秒速170kmとめっちゃ遅いと。めっちゃ遅いといっても1秒間で170km移動しますからね。
どんぐらい東京から名古屋ぐらいまで行けるんですかね。ごめんなさい、ちょっと距離感はピンときてないですが。
そんな感じのとりあえずもうこの時点で結構宇宙っぽいですよね。
1秒間で何百キロも進むジェット構造。こんなの受けたらひとたまりもないんですけど。
これらの速度からどれだけの物質が吹き飛ばされているのかっていうのも観測のデータから調べることができたっていう話なんですね。
その結果ゆっくり飛ばされてる方、上方向に秒速170kmで飛ばされてる方っていうのは大体1年間に太陽10個分の質量を吐き出してると。
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わけわかんないじゃないですか。太陽系の中だったらダントツで太陽がでかいのにそれが10個分吹き出してると。
もうなんかどんどんでかい数字出てきますね。
さらにその速く進んでる方、1秒で東京から四国までぶっ飛べるジェットですね。
そのジェットっていうのは1年間で太陽15個分を吹き飛ばしてるというわけわかんない衝撃的な量ですよね。
そうなると結局ブラックホールの上下方向にバーっと吹き出してるジェット構造が1年間でどれぐらいの質量を放出してるかっていうと
年間で太陽25個分ですよね。ゆっくりな方に10個、速い方に15個分飛ばしてるんで。
太陽25個が1年間でバーっと移動してるっていう。
めちゃめちゃな数字が出てきて、こんな宇宙っぽい数字が出てくるの個人的にはすごい好きなんですよ、やっぱり。
そんな感じで、今日のお話は宇宙間満載というか、ブラックホールってやっぱすごいなっていうお話でした。
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