観測史上最も遠いブラックホールが発見されたんじゃないか、そんなお話をしていきたいと思います。
今回紹介する研究は最新のネイチャーアストロノミーと呼ばれるネイチャーの姉妹雑誌ですね、ネイチャーっていう論文の
宇宙特化バージョンっていうところに掲載された論文、そしてこれNASAからもリリースが出ていたので、これすごいなぁと思って今回紹介させていただくことにしました。
で、今回どんな研究結果が出てきたのか、
っていうとですね、宇宙が誕生してからわずか4億年、
わずか4億年、5億年しか経過していない状態で作られた巨大なブラックホールが発見されたんじゃないかっていう研究結果ですね。
いやこれはすごい発見なんですよ、やっぱり。
宇宙ができてすぐにこのブラックホールが作れるかどうかっていうのは、普通の恒星の進化とかから見てもなかなか難しい状況なんですよね。
ブラックホールがどうやってできるかについての話は、最近ポッドキャストでもしてました。
で、一般的な太陽の数十倍とかのブラックホール、数倍とかのブラックホールですね。そういったブラックホールたちは星ができて、
でかい星ができて、それが進化していって核融合を進んで大爆発を起こして、その残りとしてブラックホールができるみたいな、
そんな状況をお話しさせていただきましたね。 ただこれだとどうしても恒星が進化するまでの時間のスケールがかかってしまう。
しかも今回発見されたブラックホールっていうのはサイズが非常に大きい可能性があると。
もしこれ大きいブラックホールが作られていた場合、 どうやってそんな大きいブラックホールができたのかっていうところの疑問が残る。
そういう観点でもかなり面白い研究なんですね。 なので今回ちょっとこの研究紹介していこうかなと思うわけなんですけど、
今回使われた検出器っていうのは大きく2つです。 1つはNASAが運営しているチャンドラX線望遠鏡と呼ばれる、
X線天文の中では一般的に使われている天文衛星ですね。 最近の話で言うと宇宙話では日本が打ち上げた最新のX線天文衛星、
クリズムの話をしました。 宇宙から飛んでくるX線、そしてブラックホールを発見するのに最も適した
光の種類であるっていう点でも、このX線を利用するというのは非常に重要なポイントになってくるんですよね。
これを用いることでブラックホールに吸い込まれていっている星たちの断末魔の叫びみたいなのがちょうどX線で見やすい。
こういう観点からX線注目されています、ブラックホール研究において。 実際にX線天文学が世界中で幕を開けたのが60年前とか、
でその60年前見つけたX線天体っていうのも実はブラックホールだったというところがあるので、
そういう意味でもやっぱX線とブラックホールは切り離せないんですよね。 ちなみに僕がずっと研究していた分野もX線天文学っていうところで、
しかも来週ぐらいからガンガンコラボエピソード特集を流していこうと思っているNinjaSatと呼ばれる小型衛星ですね、
SpaceXのロケットから打ち上げられる、そんな小型の人工衛星についてですが、これもX線天文のチームから打ち上がるということで、
宇宙からのX線を見るし、ブラックホールの観測もするしっていうような、そんな感じです。 だから、
このチャンドラっていうのがブラックホールの研究の中で出てくるっていうのは割と自然なことなんですよね。
それに加えて今回はNASAのJames Webb宇宙望遠鏡のデータも組み合わされました。 James Webb宇宙望遠鏡、
宇宙機の中でもサグラダファミリアって言われてたような、もういつ完成するんだろうこいつみたいな、言われていて、ただそこから2年前に打ち上げがなされ、
で、2年前打ち上げられたところから大活躍のJames Webb宇宙望遠鏡なわけですね。 で、この望遠鏡何が特徴的かっていうと、
メインのミッションは、宇宙でできた一番最初の星、ファーストスターを観測するっていう背景があるんですよ。
つまり、宇宙の果てを見るために作られたと言っても過言ではないのが、このJames Webb宇宙望遠鏡です。
そんな視力がめちゃめちゃいい望遠鏡と、チャンドラX線望遠鏡っていう2つを使って、今回遠くの宇宙にあるブラックホールの探査が実施されたと。
で、その結果、ビッグバンが発生した138億光年、138億年前のタイミングで、
これからわずか4億7千万年しか離れた、立っていないような場所で、巨大なブラックホール、成長していくブラックホールの兆候を発見することに成功したんですよね。
で、これなんで今までこんな遠くまで見えなかったのかっていうと、ある一つ面白い技術が使われています。
これは重力レンズ効果と呼ばれるものですね。 重力レンズ効果。
宇宙話で紹介したことあるような気がする。 簡単に言うと、
ブラックホールって、何にも近くに星がなかったら光って見えないじゃないですか。 だから発見できないっていう、そういう
特徴があるんですよ。ただ、 こいつがいい役割を果たしてくれる。何かっていうと、
ブラックホールって光すらも吸い込むような重力を持ってますね。 で、それの光吸い込まれないギリギリのラインを通る光っていうのは、ブラックホールに
思いっきりねじ曲げられて、光をこっちに飛ばしてくるっていう性質もあったりします。 そうすると何が起きるかっていうと、光をグニャって曲げて、あるいい感じの場所で観測すると、
そのブラックホールを、というか、間にある 重力源ですね。この重力源をなんと
レンズみたいに、拡大鏡みたいな感じで使えるんですよ。 この重力レンズ効果っていう新しい、比較的新しいテクニックっていうのを使うことによって、
遠くにある天体っていうのを観測することができるようになって。 で、その効果っていうのを使うことで、今回
なんと宇宙ができてから、何年だ? 宇宙ができてから
4億7千万年経った。つまり、138億年前の宇宙の誕生を基準とすると、 何光年先かっていうと、133億光年とかぐらい先にあるブラックホールを発見できたと。
という研究が、まさにこんなブラックホール特集をやってる間にね、 こんな研究が出てくるとは思えませんでした。
めちゃめちゃすごいことで、これまで見つけたことないような 遠くにあるブラックホールになるんですよ。
そうしたら、じゃあ宇宙の初期、本当に初期の頃って、どうやってこんなにブラックホールを作る 気候が出来上がったのか。
例えば、超巨大なブラックホールってなると、星を作るとかではなくて、 巨大なガスの塊がそのまま崩壊して直接形成して、
で、大きいブラックホール、大体太陽の大きさの重さの1万倍とか10万倍とかの ブラックホールを作っているのかとか。
初期の宇宙って、それだけビッグバンが起きてすぐだから、材料もたくさんあるし、 限られたスペースに材料がギューッとしているので、そういったことも発生し得るし、
それとも最初の爆発、星ができて爆発して、数十倍のブラックホールが作られたのかみたいな、 そういったところを研究するために必要な研究材料として、
今後使っていけるっていう意味で、かなり今回の研究発表っていうのは注目を集めている。 そんな状態になってるわけですね。
でもこれまだあくまで一例なわけですね。 私はこれ結構オシャレなコメントが残されていて、
あくまでこれ1個発見しただけっていう状態で、 簡単に言えば苗木を植えたようなものだと。
どういうことかというと、苗木を植えているから、ある程度の大きさを持ったブラックホールっていうのを そこにポンって置いたような状態を今見ている。
そしてここから手前のブラックホールを探していくことで、 そいつらの成長っていうのを観測的に明らかにしていけると、
宇宙の進化とともにブラックホールがどういう役割を果たして、 どうやって進化してきたのかっていうところまで明らかにできるんじゃないか。
その今一つ、意思を打つことができたっていうのが観測の、 この観測結果っていうのがどれだけ有意義なのかっていうのを物語ってるっていうコメントも来ているので、
これからどんどんこういう遠くのブラックホール見つかって、 そしたら近くのブラックホールと比べて何が違うのか。
ってことは宇宙の進化のここが重要なのか。 なんならブラックホール自体が宇宙の進化に影響を与えているんじゃないかとか。
そういった研究まで広がっていきそうなので、 これからぜひみんな楽しみにしておいてくださいというような感じですね。
はい、ということで今回は今まで見つかったことないような巨大なブラックホールが、 あ、今まで見つかったことないような遠くで巨大かもしれないブラックホールが発見された。
そんなお話しさせていただきました。 いやー面白いですね。ブラックホール特集やってるとこういう研究も舞い込んでくると。
なんかもうグーグルの検索で出てくるぐらいいろんなところでピックアップされてたので、 もしかしたらニュースでも見た人いるかもしれませんね。
でもまあ原文見るとなかなか面白い研究だなぁと思ったので今回紹介させていただきました。 ありがとうございます。
はい、そんな感じで本題は以上ですね。 で、昨日ポッドキャストでお話ししましたが、周囲者での連載スタートしていきます。
本当楽しみですね。 まあもうあの書き終わってからは結構経ってるんですけど、やっぱり実際にリリースされるってなると個人的にワクワクする部分は
大きいわけですよ。で連載のタイトルは酒のつまみは宇宙の話っていうことでお酒を飲んだ ほろ酔い状態でも楽しめる
なんならおつまみになるような宇宙の話っていうのをしていく。 そして第1回目は月の水の話をしていく。
そんな感じになっているのでぜひ皆さん今日からスタートしていきます。 概要欄にリンク貼ってあるのでこちらから夕方公開されるのを楽しみにしておいていただけたら嬉しいです。
反響がたくさん来ることを祈ってぜひですね皆さんの sns とかでリンクとか拡散しておいていただけるといろんな人に呼んでいただける
そんなものが作れるんじゃないかなという期待もしておりますので ぜひ一緒に盛り上げてくださいよろしくお願いします
それに対してもうねお祝いのコメントをたくさんいただいてます本当にありがとうございます 一部読み上げさせていただきます
リスナーネームシェリーさんからいただきましたおめでとうございます ストーリーズの件ずっと何だろうなぁって気になってました
とても嬉しいです楽しみですといただいてますありがとうございます 続いてルーボさんからいただいてます
連載おめでとうございます音声以外でも宇宙話関連の記事を読めるのはとても楽しみです いつか記事が多くなり本などが出版されたらより嬉しいです
先のつまみという設定もしゃれていて素敵ですね 楽しみが増えましたありがとうございます引き続きブラックホール特集も楽しみですというコメントを
いただいております本当にありがとうございます いつもこうやって応援してくださる方からのコメントがね
改めてくると本当に嬉しいなぁと思っているので皆さんからのコメントもジャンジャンお待ち しております
シェリーさんが言ってくれているこのストーリーズの件っていうのは インスタグラムの方かなと思うんですけど僕インスタも
あの番組用に運営しててでその中でも こうね最近は記事の執筆ばっかり数みたいな
情報公開できたらお話しますねーとか言ってたものなんですけど まあそれが今回の連載が一つだったというような感じです
いやー大変だったぜひ皆さん読んでみてくださいよろしくお願いします そして
時期がふわっとしておりましたあれですねスペース x から打ち上げられるそして僕の 利権の利権時代のフルスの研究室から打ち上がる人工衛星
忍者サッドですこの忍者サッドの打ち上げ時期が決定しました 打ち上げが現地時間の11月11日ですね
明日です ギリギリまで公式発表が出なくてね言えなかったんですよ
で日本時間の11月の12日の 3時49分です
am です でこのタイミングで何をやるかっていうと
ツイッターですね旧ツイッター x で忍者サッドのチームのメンバーたちと打ち上げを
見ながら こちらなんと
スペースやらせていただきます生中継ですね音声での生中継やらせていただきますので まさにそのタイミングで打ち上げ打ち上がる
人工衛星そしてそれを人工衛星を作った人々のなんていうかね 苦労というかそういったところが生の声で聞けるかなりいい
取り組みになってくるんじゃないかなと思うのでぜひツイッター x のスペース 楽しみにしておいていただけたら嬉しいです
ここの音源はもうそっちでしか聞けないものになってくると思うのでぜひですね ツイッターの方見逃さずにでなかなかなまで研究者打ち上がる装置の
を作った研究者たちがそういう中継とかやるってなかなかない機会だと思うんですよ 中継やるってなるとそのロケットミッションの担当者とか
になってくるので かなり新しい視点で皆さんにいろいろお届けできるんじゃないかなと思ってるので楽しみにして
おいてください でそこからコラボエピソードもガンガン出していくのでぜひよろしくお願いします
ということで続報を楽しみにしておいてください今回の話も面白いなぁと思ったらお手元 ポッドキャスタープリでフォローボタンの近くにある星マークこちらからレビュー
いただけたら嬉しいです 番組の感想や宇宙に関する質問については
ツイッターだったりお便りフォームだったり Spotify のQ&A コーナーからじゃんじゃんお寄せください
それではまた明日お会いしましょうさようなら