ダークマターの研究進展
3、2、1、イギネション、
スペース、
佐々木亮の宇宙話。
ダークマターからのシグナルを捉えることに成功したのではないか。
そんな素敵な研究が
今週、先週で出ていたと思いますが、それに対するアンサー論文というか、解釈が出てきました。
こういう条件だったら、この観測結果、本当に面白いことになるんじゃないか。
そういうね、前向きな面白い論文出てましたので、こちら紹介していきたいと思います。
未来のノーベル賞につながるのか、そんな研究です。
それでは行きましょう。
改めまして始まりました、佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、
毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
今日のエピソードが1879話目になりますかね。
基本的には1話完結でお話ししているので、気になるトピックからぜひぜひ聞いてみてください。
昨日は、人工衛星、天文学の敵なのか、
1万個、2万個と打ち上がっていく人工衛星に対してですね、天文学の観測をしていると、
なかなかその視野に入ってきて邪魔になるんじゃないかって結構言われててね、批判的な意見が多いんですけど、
それに対して、東北大学とか、東京科学大学とか、そのあたりから面白い論文が出ていたので紹介してます。
ぜひぜひ、昨日のエピソードもチェックしてみてください。
そんな感じなんですけど、昨日はTBSラジオ、金曜ボイスログ収録というか、生放送行ってきましたね。
聞いてもらえたかなと。聞いてくれてないかな。
はい、そんな感じですね。面白かった。なんだかんだもうね、4回も出させてもらっているみたいで、本当にありがたいなぁと。
TBSなんていうもうすごい局でね、ラジオに4回も出れてる。
いやー、いいポッドキャスターですね。
やばい、すっごい咳が出そう。
ポッドキャスター、さすがに咳をしたときは無理かなと思っているので、頑張って今我慢しながら話してます。
あー、これは10分耐えれるかな。頑張っていきましょうか。
じゃあ問題行こうかな。
ということで、今回はダークマターのシグナルを捉えることに成功したのではないか。
世の中ではノーベル賞につながるかもしれないという大きな期待が持たれている。
そんな研究についての続報というか、理論的な裏付けの部分ですね。
こちらが出てきましたので紹介していきたいと思います。
2025年の11月の末ですね。
公開されたのが東京大学の戸谷さんが出された論文です。
これね、エピソードとしてもかなりみんな注目してくれてたので、再生数も結構伸びてるんですよ。
村山ひとしの解釈論文
1872話、ダークマターに関する研究。
ダークマター発見したんじゃないかなんていうところですね。
覚えてますかね。
簡単に言うと、NASAのガンマ線望遠鏡フェルミの15年分のデータを使って、
天の川銀河の中心辺りから広がっている光源、ハローと呼ばれる部分。
ここをですね、わーっと観測してあげた結果、
普通のガンマ線の部分を差し引いていくと、
これダークマターの正体だと考えられる物質というか、物からですね、出てくる放射線みたいな。
そいつが死ぬ時に出来上がる放射線みたいなのが、成分として残るんじゃないかな、みたいなところが見つかってきたと。
で、僕たちが住んでいるこの天の川銀河でそれが見えた、ただ2つ懸念事項みたいな。
ここが借前としないんだよな、みたいなところが出ていまして、
1つが宇宙の初期にこのシグナル、WIMPってやつのから出されるであろう、
このガンマ線の情報っていうのが少なくて、初期の宇宙でWIMPの値より大きすぎる。
あれ?みたいな。なんかうまく観測できないぞ、みたいな。
で、逆に今回天の川銀河で見つかった物に対して条件とかをいろいろ計算してみると、
僕たちがいる天の川銀河よりもちっちゃい銀河からも同じようにシグナルが出てきてもおかしくないじゃないですか。
だって天の川銀河だけ特別なんて解釈おかしいから。
ってなって他の銀河からも見えないから、どうなんだ、みたいな。
この条件ぐらいまでだったらギリギリ議論できるだろうけど、
本当に今回の観測はそれを裏付けているのか?なんていうようなところが懸念としては残っていた。
なので初期の宇宙、そして今の天の川銀河のその膨れている波浪と呼ばれる領域、
そして小銀河、ちっちゃい銀河の中で発せられるシグナルとの不整合性。
ここが残論点として残っていた課題だったんだ。
すみません、やっぱり咳が残っちゃった。すみません。
で、そういう論点が残っていたと。
で、その中で今回出た論文っていうのが村山ひとしさんですね。
バークレー港、どこだっけ?やばい、すっかり忘れちゃった。
有名ですね。宇宙好きの皆様からしたらものすごく有名な村山ひとしさんがですね。
あれかな?IPMUだよ。東大のIPMUにも所属されている。
あと理研にも所属されている。で、バークレーにもいらっしゃるみたいな。そんな感じですね。
はい。で、そんな村山さん。ちょっと余談なんですけど、僕、村山さんそしてトタニさんはですね、実はちょっと面識というかありまして、
トタニさんは前回の書籍、宇宙、やっぱり宇宙はすごいの。
イベント一緒にやってもらったりもしましたし、僕の指導教授との関係性も実はあったりする。
で、村山さんは実は半年ぐらい前ですかね。1年も経ってないか。
取材をちょっとさせてもらって、その後も同行を見させていただいたりして、実はその取材っていうのが来年本になるかもね、みたいな。
そんなものだったりするんですよ。そんな話は置いておいて、なので僕は勝手にこのお二人に親近感を持たせていただいてるんですね。
で、今回その村山さんのアイディアとして論文が投稿されました。
で、これですね。ここには一つの要素を考えれば、今回の話、説明つくんじゃないの?って書いてあります。
どんなものか。ここで出てきたのは、共鳴と呼ばれる現象です。
共鳴。ほう。共鳴とは。って感じですね。はい。
で、一体どういうことなのかっていうところを整理していくと、
例えばラジオとか。ラジオって周波数チューニングするじゃないですか。
あれでピタッとあったところで音を拾えますよね。
あれってその共鳴っていう波の性質をうまく拾って、周波数がピタッとあった時に綺麗に音が入るとか。
あとはね、なんだろうな。共鳴。ブランコとかもそうですかね。
ブランコで例えるのがたまにいい時があります。刺さる人には刺さる。
ブランコ漕いでる時に、ほらお父さんとかお母さんに押してもらうみたいなことってあったじゃないですか。
あれ押してもらうタイミングって、ちゃんと前に行く時に前に押してもらわないと。
後ろに行く時に押す時はあんまないけど、引っ張ってもらうとかね。
共鳴と暗黒物質の関係
そういうタイミングが合わないと、どんなにパワーを押しても、前行ってる時に後ろ引っ張られたら困るんだよなみたいな。
そういう動きのマッチ度合いみたいなのが合わないといけない。
で、これがこのタイミングが合ってることを共鳴という風に言ったりする。
で、じゃあこの暗黒物質っていうもの、ダークマターって呼ばれるものに対する共鳴っていうのは何かっていうと、
暗黒物質同士のものがあるわけですよ。重力を持ってるね。
で、そいつらの動きの相対速度。
僕とあなたが正面切って10km同士で進んでいくと、
お互いには、相対速度は20kmでお互い動いているように見えるみたいな。
そういう相対速度です。
で、それがある特定の値に近づいた時だけ、一時的にこの共鳴状態になって崩壊する。
だからγ線が出てくるっていうような解釈をしてるんですよ。
でね、このダークマター同士の動きのスピードっていうところで言うと、
例えばトタニさんの論文で懸念になっていた、初期の宇宙っていうのはめちゃめちゃ熱くて速い世界なんですよ。
めちゃめちゃ熱くて速い世界。
なので共鳴のちょうどいい相対速度みたいなところが実現できなくて速すぎて、
それであんまりγ線の放射っていうのが出てこなかったんじゃないか。
つまりなかなか死ににくかったんじゃないかみたいな。
死ぬっていうか共鳴だからまたちょっと解釈違いますね。
で、このちっちゃいドワーフ銀河、ワイショー銀河って呼ばれるところだと、
逆に活動がそこまで活発ではないので、ちっちゃくてゆっくりというか動いているから。
だから逆にその見たい暗黒物質から出てくるγ線の情報っていうのが少なくなってくるんじゃないかと。
つまり崩壊、死ぬっていう現象が起きないんじゃないかというようなところですね。
で、一方で今の天の川銀河っていうのは、
それの中間ぐらいのスピードで素晴らしくいい相対速度、つまり共鳴を起こしやすいタイミングなんじゃないかと。
で、これが実際のデータとか見てもこのぐらいの共鳴速度みたいな、共鳴っていうのは発生し得る。
だから今回天の川銀河のハローからこのγ線が検出できたんじゃないかという、そういう指摘ですね。
おもろい。こういうパターン分けができるのかと。
僕はね、こういう人たちの頭の中の広がっている、自分のだけのこうなんでしょう。
ちょっとパラメーターをチューニングして動いている宇宙っていうのが本当にリアルに再現できているような、頭の中をしているように感じるんですよね。
コンピューターシミュレーションで好きに宇宙を再現する人たちがいる一方で、優秀なこうすごい成果を残される研究者の方たちっていうのは、
自分の中でいじくれる宇宙があるみたいな、そんな感覚を持たせてくれるぐらい面白い研究だなと思いました。
なのでこれ今回トタニさんの発見っていうのは、共鳴と呼ばれる要素を一つ加えることによって、
そういう要素が加わることによって説明がつくんじゃないかというようなところで、
これからまあきっと反証みたいなのもどんどん出てくると思うんですけどね。
そういったところに期待しながらまた続報があったら紹介させていただきます。
ということで今日はちょっと長くなりましたが、以上としていきましょう。
研究の期待と次のステップ
ダークマターの正体一体何なんでしょうか。
きっとね、こうみんなでおーすげーって解明できるタイミングが来るんだろうなぁと思って楽しみにしています。
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番組の感想や宇宙に関する質問についても、Xのハッシュタグ宇宙話でぜひつぶやいてみてください。
書籍、稼げる仕組みが1時間でわかる宇宙ビジネス超入門、この土日でもしよかったら手に取って読んでみてね。
それではまた明日お会いしましょう。バイバーイ。