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2021-01-04 11:58

87. なぜNASAに行ったのか?のハナシ

NASAにいくきっかけになった研究の話。

相補的な機能を持っている観測機を、日米でコラボさせる研究が

貴重な経験を作ってくれました。

宇宙はボーダーレス!!


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始まりました。佐々木亮の宇宙話。普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けいたします。こちらのポッドキャスト。
本日はですね、昨日に引き続き、自分の研究内容っていうのを少しお話ししていきたいと思っていて、
昨日は日本にいる時にどういう研究をしているかっていう話をしたと思うんですが、
2年前とかですかね、アメリカのNASAの研究所で1年弱くらい研究させてもらっていて、
それの時にやっていた研究の内容っていうのが、今にも結構つながっているので、それについて紹介していきたいと思います。
といったところで、それよりも前に先に、恒例の活動報告みたいなのになりますが、
去年の年末に無事論文を提出することができたので、それに伴って白紙論文に集中できているという状況です。
ただ、参加日は結構がっつり白紙論文の執筆だったり作業に打ち込めていたんですけど、
なぜか今日になるとそのやる気がどこへ行ってしまったのかといった感じで、ちょっとなかなか手がつかなかったですね、最初。
結構こういうやる気の波みたいなのって自分の中であって、
なのでこれをどうコントロールしていくかっていうのは割と課題なのかなと。
逆に言うと、このやる気の幅が出るようなことっていうのは、今後どんどん捨てていくのも手なのかなみたいな、思ったりしてますね。
なるべくモチベーションが続けられるような仕事だったり、作業内容みたいなのを好んで選んでいけば、
スピーディーに自分の実力とかを伸ばしていけるのかなと思っております。
こういうふうに一個一個研究の内容っていうのを詰めていく中で、
こういうふうにやっていきたいなっていう将来の考え方みたいなのも変わってきているので、
今後この経験を生かしていければいいなと思っているところですね。
白紙論文の中で、自分の場合は昨日話したみたいに、
統計的な議論を結構展開することが多くてですね、
そうなるとベースにある一個一個の天体の解析みたいなのっていうのが土台となって、
それの上に議論っていうのを積み重ねていくわけなんですよ。
そうするとそういうところの作業、そういうところの解析とかっていうのをなるべく全て自動化させるっていうところが結構ミソになっていて、
というのも100ぐらい例えば工程があったときに、
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それを一個のコマンドで自動的に全部解析ができるような状況を少し時間がかかっても作っておくと、
例えばこういう新しくなってきた頃とかに一箇所修正が入ったところを一回のポタンポチで全てを揃えながら修正できるっていうところが重要なんですね。
なので結構これまでの研究を進めていく中では、なるべく全てを自動化させると。
今まで手でやってもすぐ終わるようなことでもなるべく自動化させて、
後々の1年後2年後とか半年後とかの自分の作業っていうのをどれだけ楽にするかっていうところを割と基準に研究っていうのを進めるようにしてたんですね。
なので結構システマティックに研究が進んでいるっていうところはあるんですけど、
やっぱり白紙論文、結構時間がなくなってきていて、そうするとそういうのを自動化させるための時間みたいなのっていうのはなかなか取れなくて、
もう手で作業した方が確実に早いっていう。
そうなった時にはやっぱり人手が必要になってくるんですね。
なのでそういう時に今は結構研究室の後輩とかに作業を少し頼んだりして、
なんとか進めているという状況ですね。
頼んだら結構心よく引き受けてくれる後輩たちですごい感謝してるんですけど、
聞いてみるとどうも結構これまでに割と得を積んでいたようなんですね。
研究詰まってるところっていうのを後輩の解決してあげたりだとか、
助言を結構積極的にしていったりとかっていうのをやっていたので、
そういうところを今お願いした時に心よく受けてくれるっていうところの信頼につながっていたのかなと思って、
かなり嬉しく思っております。
なので今後ですね、この自動化っていうところと、
あとは人に物事を頼めるように信用を積み重ねておくっていうところは、
今後いろんな仕事をしていく中でもしっかりと使っていければいいかなと思っているところですね。
研究内容自体が仕事に生きるっていうことはあんまりないと思うんですけど、
研究をやらないことやらない以外で。
ですけどそういうノウハウじゃないですけど、
心持ちみたいなところっていうのはしっかり持っていきたいななんて思っております。
そんな感じですかね今日は。
ということで早速本題に入っていきたいと思いますね。
今日の本題は自分がNASAに行った時にどういう研究をしていたかというより、
そもそもなんでNASAに行ったのかっていうところの研究内容のお話をさせていただきたいと思います。
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昨日話したように大学の学部生の頃から日本の国家プロジェクトの一つである
前天X線監視装置マキシっていうものの運用とかデータ解析っていうのをずっとやってきたんですね。
修士ぐらいになるまで。
その修士2年生ぐらいの時にアメリカから新しく国際宇宙ステーション、
マキシが乗ってるのと同じ国際宇宙ステーションに新しく観測機を飛ばしますよっていうのが報告が入りました。
それがマキシとは全く正反対の性能を持っている検出機で、
マキシっていうのはその宇宙全体をくまなく見ると、
その分ちょっと性能が劣るって意味で宇宙全体を広く浅く見るみたいな、そんな感じの検出機なんですね。
その一方でアメリカから上がるものっていうのは同じX線なんですけど、
一箇所を今までの性能の10倍ぐらいの、今まで一番良かったものの性能の10倍ぐらいの精度を持って深く見ることができる。
なので一箇所を狭く深く見ることができるっていうのがアメリカから上がる観測機の特徴だったんですね。
なんでこの2つってかなり相性いいじゃないですか。
相性いいというか相反する、お互い双方的な性能を持ってるんですね。
なのでここに着目したんですよ。
で日本とアメリカで協力してこの2つをうまく使っていきましょうと。
でそれの橋渡しの役として何人か日本からアメリカに行ったりアメリカからこっちに来たりとかで調整する役目の一つとして、
自分が両国間の調整業務みたいなのと即時データ解析みたいな役割でアメリカに飛び立ったわけなんですね。
じゃあどういうふうにこの2つの観測機っていうのを組み合わせていくかっていうと、
昨日話したみたいに自分の研究内容は例えば宇宙の中で起こる爆発現象なんですね。
フレアって呼ばれる爆発現象で、そういうのって予測することができないから宇宙全体をバーッと見ててそいつを運よく拾う。
その運というかその検出する効率っていうのをどんどん上げるためにマキシを使ってるって言ったと思うんですけど、
そのマキシが予測することができない、本当に突発的な現象っていうのを見つけたら、
すぐにその現象をアメリカの観測機で見てあげるっていうことをする。
これがこのコラボレーションプロジェクトの特徴なんですよね。
そうすることによって今まで日本側だけだとそこが光ったか光ってないかぐらいの浅い情報しか分からなかったのが、
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その光をさらにアメリカ側で詳細に見てあげることで今までこの歴史上見ることができなかった、
いきなり光って暗くなっていくっていうような現象自体をかつてない精度で観測してあげるっていうのができるようになったわけなんですよ。
それは結局は最終的には最初自分が冒頭言ったみたいな機械が全て判断するような自動化システムっていうのを導入する予定なんですが、
最初はやっぱりそこの両国間の連携をどういうパスでつなぐのか、どういう経路でデータを渡して、
どういう基準以上のものを自動で観測するのかっていうのは実際に何年かこの両国間の連携っていうのを進めてみて、
それの実績をもとにこれ以上は確実に面白い研究結果が出そうだから連携スタートしましょうみたいなのを蓄積していってるんですね。
それの第一陣としてアメリカに行って現地でオペレーターの横にいながら日本の観測機で何か見つけたらすぐにその場で解析してそのオペレーターに情報を投げると。
それで見てもらってその後またさらに向こうのアメリカの観測機のデータを解析してみたいなことを毎日やるっていうような作業でした。
こんな感じのことをやるために国の研究予算とかを自分で引っ張ってきてアメリカに行ったっていうような感じですね。
そんな感じで結構天文学の分野っていうのは国と国の間の政治的なあれとかって意外となくて結構世界中ボーダーレスにつながっているっていうことが多いんですね。
なのでそういった意味で結構世界基準で仕事がしやすいっていうかなり面白い業界なので是非興味がある方は少し日本とJAXAとNASAの共同での研究内容とかっていうのも少しググって見てみると面白いかもしれません。
といった感じで今日は私自身がNASAに行ってどんな研究をしていたのかっていうようなお話をさせていただきました。
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それではまた明日お会いしましょう。さよなら。
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