地上で使う望遠鏡の性能をグググッと引き上げる。 今の観測にはなくてはならない補償光学と呼ばれるアプローチ。
一体どんなものなのか。望遠鏡の仕組みが知りたいっていうリクエストに応えて、こちらのお話をしていこうと思っております。
ぜひ最後までお付き合いください。それでは行きましょう。 改めまして始まりました佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、 毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
はい、ということで今日のエピソードが1913話目向かってますね。 基本的には1話完結でお話ししてますので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひぜひ聞いてみてください。
よろしくお願いします。 素敵なコメントをいくつかいただいているので紹介していきましょう。
リスナーネームypsilonさんからいただきました。 最近めっちゃ紹介してるかも。
石の水切りの例え、めちゃめちゃわかりやすかったです。 そんな風にX線って集めるんですね。
クリズムの写真見てみたら確かに尻尾みたいに細長い筒がついてますねということで、 2日前のエピソードになってますね。ありがとうございますコメントいただいて。
昨日がX線観測の人工衛星、クリズムの成果の話をして、 そんなクリズムとかに乗ってる人工衛星の光を集める望遠鏡の特徴みたいなところをその前の前っていうところで紹介させていただいたという感じなので、
今週は結構X線尽くしで、仕組みと観測結果と両方知れる結構面白いタイミングなんじゃないかなと思いますので、 もしよかったら今週の分まとめてガーッと直近3回分聞いてもらえたら嬉しいですね。
よろしくお願いします。 じゃ、本題いきましょうか。
あ、そう。おととい水曜日ですね。僕が前にやってるもう一つのポッドギャスチャンネル、 隣のデータ分析屋さん。こちらの最新エピソード。僕最近めっちゃ営業とか言ってるんで、そんなAI時代の仕事の仕方みたいなところの話をしております。
ぜひぜひ楽しみに聞いてみてください。よろしくお願いします。 本題いきましょう。
今回お話しするのは、 現代の望遠鏡技術には欠かせない保証光学と呼ばれる
技術ですね。こちらを紹介していきたいと思います。 なんでこんなマニアックなお話を今紹介しようとしているかというとですね、
X線望遠鏡の話をしたのもそうなんですけど、こんなリクエストをいただいているからなんですね。
いつも面白い話ありがとうございます。どのエピソードも好きですが、個人的には望遠鏡などの話もしてもらいたいですねということで、
X線の話だけじゃなくて、今回はちょっと可視光の望遠鏡の話なんていうのもしていこうと思います。 というところで保証光学ですね。
知ってますか?保証光学。 ちゃんと夢中話で紹介したことは言葉としてはあるけど、会話も受けたことないんじゃないかなと思いますね。
で何かっていうと、地上に望遠鏡ありますと。巨大な望遠鏡を最近たくさん作ってます。 で、遠くの星とかが見えるようになってきたんだけど、精度がどんどん上がってきた中で
像がやっぱり歪むぞと。遠くの星を綺麗に細かく見ようとしているのになぜかその像が歪んでくる。そんな悩みを抱えてるんですよね。
精度が良くなるからこそ。 で、それの原因は何なのかっていうと
宇宙から星の光って飛んでくるわけじゃないですか。 で、その宇宙から飛んでくる光って
地球にファーって飛んできて地上で観測しようとすると、地球のこの空気の層を通り抜けて、ないしはそこに入ってきて
僕たちの手元に届くわけですよね。その光が。 で、例えば
プールの底に何か物を落として上から見ようとしたら、その物って歪みません? 歪んで見えますよね。水面が揺れるから。
これと同じような状態が 地球の大気でも起こっているんですよ。
宇宙から飛んできた光を僕らは地上で観測しようとしても、水の中から外を見ているかのように、外から水の中を見ているかのように
実は僕たちはあんまり気にならないんだけど、 精密な観測しようとすると、大気による像の揺らぎっていうのは結構パワフルな威力を誇ってくるんですよね。
困ったわけじゃないですか。せっかく性能の良い望遠鏡を作ったのに、みたいな。 で、そんな中で、じゃあこの
この大気による歪みをなくす ような方法として提案されて、今めちゃめちゃ使われているのが、この保証光学と呼ばれるようなアプローチですね。
保証光学。 簡単に言うと、
大気の歪みを除去するんですよ。 じゃあどうやって除去するのか。
まず最初にどれぐらい歪んでいるかっていうのを測定するんですね。 今入ってきた光がどれぐらい大気によってグニャグニャしているのか。
どれぐらいグニャグニャしているかを知るために、
真っ直ぐ飛んでくるであろう仮の光みたいなのをレーザーを撃って、地上からレーザーを撃って跳ね返ってくるというか、見える光の揺れ方でそれを参考にして、まず歪みを測定すると。
宇宙から飛んできた光が大気を通って僕たちの手元に来た時に、これ困るのが、
歪んでるとか言ってるけど本当にそうかなっていう話があって、もちろん大気を通っているから歪むんですよ。
歪むんだけど、もしかしたらその星自体がグニャグニャグニャグニャ動いているかもしれないじゃないですか。
例えばね。でそれを大気のせいにして、なんかそのグニャグニャ度合いを戻すとかっていうのを勝手にやると、これは人間の思い込みによってデータが改ざんされるみたいな状態になるわけですよ。
だから客観的な視点が必要。 っていうところで簡単にそれを測定する方法としては、空に向かって宇宙に向かってレーザー飛ばします。
そのレーザーのまっすぐで歪んでないレーザーを打ち込んだ時の歪み方を見て、
あ、こんだけ歪むんだからこういう大気の揺らぎになっているはずだろうと、大気はこうやって歪んでいるだろうという情報を得て、
その情報を元に直し方を計算するんですね。 星から飛んできた光に対して、
あ、この光はこうやって人間が出したら光が歪むから、入ってきている像もこれぐらい光が歪んでいるだろう。 だから差し引いてあげようみたいな形。
で、そのデータを元にして形を変えていく。 つまり入ってくる光がこれぐらい歪むから鏡をギュッギュッギュッって移動させたり動かしながら、
保証光学っていうのはリアルタイムで逆のこう歪みを作って望遠鏡の表面とかにね。 それでその歪みを補正して観測するっていうような仕組みなんですよ。
わかりますかね。 視力悪い人とかはメガネかけると良くなる。
これは自分のずれた目の視力っていうのがどれぐらいずれているかのしっかり把握して、それを修正するためのメガネを作っているわけですよね。
これはオーダーメイドみたいな感じになると、より人によってその歪ませ方っていうのは変わっていき たりする。
なんか量販店とかで、僕もよくゾフとかで買うんですけど、そういうところだと一定のこのラインみたいになるけど、本当に精密に目の歪みをきれいに整えようとすると、
やっぱ目がどうやって歪んでいるかを見なきゃいけないので、そういった感じのこのメガネでやるようなやり取りを望遠鏡の表面でリアルタイムにめちゃめちゃガチャガチャガチャガチャガチャって表面の
ガラスとかをちょっと調整しながら観測していく。 あとはデータ側で処理するみたいなところを動かしていくみたいなね。
それによって像を綺麗に保って、保たれた像を見ながら、こういう天体なんだっていう精密な観測を実現していくと。