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2022-02-28 12:43

510. 宇宙のレントゲン?X線最後の聖域「偏光」を見るIXPE

僕の専門分野「X線天文学」。そこで最後のフロンティアと言われている偏光の観測に日本とアメリカが挑みます。

僕自身が研究員をしていた研究室ががっつり入っているので、その辺りも詳しくお話し!!


ソース

https://www.nasa.gov/mission_pages/ixpe/news/nasa-s-ixpe-sends-first-science-image.html


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はい、始まりました、佐々木亮の宇宙話。このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに、毎日誰でも最新の宇宙が学べる話題を、ドクター佐々木がお届けしております。
ということで、早速今日の本題を紹介いたします。
今日の本題は、日本、そしてNASAが打ち上げたX線観測器、IXPEと呼ばれる新たな人工衛星が取得した初めての写真というようなタイトルでお話ししていきたいと思っております。
音声配信で写真の話をするなっていう部分は、重々承知なんですけど、そこの課題を超えていくのがこの宇宙話だと思っているので、そのあたりイメージしながら、本当にわかんないなと思ったら、リンクに貼ってある記事とかに飛んでいただければ、なんとなくイメージしていただけるんじゃないかなと思っております。
今回紹介するのは、僕自身がずっと去年まで働かせてもらっていた理科学研究所の研究室自体も参加しているIXPEと呼ばれる国際プロジェクトですね。
このプロジェクト、面白いのがX線天文学と呼ばれる、宇宙から飛んでくるレントゲンとかで使う、あのX線ですね。あのX線を観測するという分野があるんですよ。
X線天文学っていう。その分野の中で、最後のフロンティアというふうに呼ばれている偏光観測、光の偏りですね。こちらについて観測した研究結果っていうのを紹介していこうと思っております。
この偏光っていう言葉、ピンとこない方いらっしゃるかなと思うんですが、雪山でのサングラスというかゴーグルですね、だったり釣りをする方も偏光サングラスって聞いたことあるかなと思うんですが、あれと同じ現象を宇宙空間で見てやるというようなところになっているので、ぜひ最後までお付き合いいただけたら楽しんでいただけるんじゃないかなと思っております。よろしくお願いいたします。
はい、ということでですね、毎日恒例の緊急報告というか、今日紹介するのは僕自身が働かせてもらっていた研究員やらせてもらっていた研究室が結構力を入れていてやっていた国際プロジェクトだったので思い入れがあるんですね。
僕はここの研究室ではなんかものを作っていた望遠鏡とかを作っていたわけではなかったんですけど、自分が所属してた研究室、大学の方の研究室ではこういった同じような望遠鏡の鏡の部分を作るっていう実験をやってたんですね。
で、その実験を例えば1週間、2週間とか、何なら1ヶ月ぐらいのレベルでJAXAの実験施設に籠って朝から晩まで望遠鏡の精度を測ったりっていうようなところをやったりした記憶がすごい思い浮かびました。
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で、そんな中でも本当に外の光も入らないような部屋なんですよね。で、X線を扱うっていう特性上、中が全く見えない鉄の塊みたいなところを外からコンピューターでポチポチ操作するみたいな、そんな極限状態で実験をやることが多かったんですが、
その中で中身が全く見えないから、ある基準の位置に置いたものが例えば縦方向に10センチ動きましたっていうのをデータで管理していかないと中の状況をイメージできなくなってしまうんですね。
っていうところで非常に重要な精密な研究を行っているところに他の大学の人がたまたま通りかかってコンセントを抜いてしまうっていう、ファミコンをやってる時にお母さんが掃除機でブチって抜くみたいな、そんなようなことが実験中に起きたなっていう思い出をすごく思い出しました。
そこに出入りするような人なので、どれだけ中の実験が精密なのか、途中でいきなりそういう電源が落ちるっていうことが、どれだけ影響を及ぼしてしまうのかっていうところをすごい実感してるからなのか、ものすごい謝られて、いやもうしょうがないんで大丈夫ですよみたいな、そんなやり取りをしたなっていうところが記憶に蘇ってきながら、
きっと国際プロジェクトとしてものすごく大きい望遠鏡を今回打ち上げているので、なんか僕の日じゃないぐらいいろんな人たちが決死の思いで極限状態で実験をしたんだろうなっていうのを思い浮かべておりました。
っていうような昔話っぽくなってしまいましたが、そんないろんな人の力が加わった望遠鏡の初観測っていうところを今日はお伝えできればなと思って、このまま本題に入っていこうと思っております。
でですね、今回紹介するのは、あんまり馴染みのないX線天文学っていうところ、そしてその中で最後のフロンティアと呼ばれている偏りのある光と書いて偏光ですね、こちらについてご紹介していこうと思っております。
でですね、IXPEと呼ばれるこの日本とアメリカが協力して作ったこの人工衛星X線天文観測器なんですけど、これが見るのがX線の偏光と呼ばれるものなんですね。
そもそも宇宙空間からX線が飛んでくるってどういうことなのかっていうところで言うと、簡単に言えばものすごい極限の状態の場所からは宇宙空間ではX線を発することが多いんですね。
例えばものが光の速度で動いていて、近い速度で光に近い速度で動いていて、それが急に何かの力で曲げられるとかっていう風になると、もうなんか限界までのスピードで動いていたのにいきなり制御されるから、うわっていうそのエネルギーの余分な部分が出てきて、そこでX線が放出されるとか、あとは何千万度とか何億度とかっていうレベルになるようなものすごく熱い空間。
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そういったところでもX線が発生するっていうようなところで、宇宙空間の中でのものすごく極限状態を見れるのがX線天文学という学問なんですね。
僕自身もこれで白紙過程全て研究を進めていて、僕は国際宇宙ステーション観測器を使ってたんですが、こうやって個別の人工衛星っていうのを飛ばして研究をするっていうこともいくつか実際に世界中では行われています。
そんな中で、そのX線天文学の中で最後のフロンティアと呼ばれているのがこの偏光と呼ばれるものですね。
偏光というもの何かっていうと、そもそもX線天文学も、あとは地上で望遠鏡を見る普通の天文学って呼ばれる部分のイメージされるものとかっていうのは結局は光を見てるわけですよね。
すべて光なんですよ。光ってもっと分解してみると、光っていうのは波でできていると。
つまり光の情報を持った波が私たちの目の中に入ってくると、それがどういうものなのかわかると。
実際にどこにものがあるかっていうのは、例えば太陽の光が反射してその波が目に入ってくるだったり、蛍光灯の光が反射して波が目に入ってくるっていうところでものを認識しているわけなんですけど、
この波っていうのが反射の仕方によって、例えば横方向の波だけになるとか縦方向だけの波になるっていうような光の偏り方っていうのを見せたりするんですね。
逆にものすごくランダムにぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃとちょっと10度傾いていたり90度傾いていたり180度回転している波とかっていうのが混ざって飛んできたりするというようなところがあったりするんですよね。
そういった光のもっと細分化したときに光の波の性質をぐっと見ていったときに、じゃあその波がどっち方向にどれだけ偏っているのかっていうのを見るのがこの偏光と呼ばれるものなんですよ。
なぜこれが最後のフロンティアと呼ばれているかというと、今までX線観測では画像を取得して、そして光の変動具合、高度変動っていうところを見てという感じでできることはどんどんやってきたんですよね。
そういったところの中で最後にじゃあ何がX線天文学でできていないのかっていうところを考えていったときに偏光っていうところが最後上げられるっていうところなんですよ。
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今回はその偏光を見るための過去史上最大規模の良い精度を持った望遠鏡っていうのが昨年12月とか11月ぐらいに打ち上がりました。
12月の頭に打ち上がって、そこでいろいろ人工衛星が宇宙空間の軌道上にたどり着いた後からは科学者の方だったりとか運用の方々っていうのがいろんな調整をして精度の良い観測を行える状態までメンテナンスセットアップをしていってた。
そんなこんな2ヶ月3ヶ月っていうのが続いていたっていうのがこのIXPと呼ばれる望遠鏡の現状なんですね。そんな現状がある中でじゃあ今回どんな結果が得られたのかっていうとこれ超新星爆発と呼ばれる星が最後に死ぬときに起こす大爆発があるんですよね。
宇宙空間には。そういった宇宙空間で起こる大爆発、そしてその爆発の余波みたいなのがどんどん宇宙空間に広がっている。そんな現象言ってしまえば宇宙空間の大花火みたいなそんなようなものが観測されていると。
その爆発で広がっているもので今回観測されたのはカシオペア座Aと呼ばれるようなカシオペア座の近くにある超新星爆発の残骸なんですね。この残骸がなぜX線で輝いているのかというところで言うと爆発の衝撃が強かった。
その衝撃によって周りがものすごく熱せられてそれこそ1000万度とか1億度とかっていうぐらいまで達するような加熱のされ方をしていたりとか、あとはそもそも衝撃波で高速ぐらいまで加速されている粒子があるとかっていうようなところの情報がたくさん詰まっているのがこのカシオペア座Aと呼ばれる天体なんですね。
なので今回はそういった天体をまず撮ってみようというところで観測することに成功して過去の観測データと見ても同じような画像は撮れてるよねっていうところまで確認されたのが今回の研究内容でした。
なのでこれから最初にお話ししたようなX線がどれだけ偏っているかっていうような変更と呼ばれる要素をどんどん引き抜いていく作業だったりっていう、そしてそのデータがどれだけの精度を持っているのかっていうところにものすごく力を注いでいくフェーズに入っていくと思うので、今後ですねそれが論文としてしっかり出てくるタイミングっていう時にはしっかりキャッチしてこのポッドキャストでもお話ししていこうかなというふうに思っております。
でですね、その時はきっと大注目だと思うので僕自身その研究室所属していたっていう縁もあるので誰かしら関わっている方をゲストに呼べたらすごい嬉しいなと思いつつもその頃のお楽しみというところにさせておいてください。
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ということで今回は日本そしてアメリカが協力して打ち上げているX線変更観測器IXPEのファーストライト初めての科学観測の実施そして成功についてのお話をさせていただきました。
今回の話も面白いなと思ったらお手元のポッドキャストアプリでフォローサブスクライブよろしくお願いいたします。
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宇宙が漢字で話がひらがなになってますのでじゃんじゃんつぶやいていただけたら嬉しいです。
それではまた明日お会いしましょう。さようなら。
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