そうなんですね。僕はそもそも宇宙系の研究者ではなかったんですよね。
前は別の仕事をやってたんです。それでこの理化学研究所に来てから、この宇宙に持っていく観測装置を作るっていうのを初めてやり始めたので、最初は何やればいいのみたいな感じで始まってましたね。
ちなみにこの理研来る前は何だったんですか。
研究の仕事でいうと、前は東大の宇宙戦艦っていうところに、宇宙戦艦研究所なんですけども、有名なのはスーパーカミオカンデとかやってる研究所で、実際私もスーパーカミオカンデグループにいて、3年、4年くらいだったかな、3年かな。
もう棚型じゃないんですか。
すごい大型のプロジェクトで成果もバンバン出てるすごいプロジェクトではあるんですけども、ただ小型の衛星っていうところから結構分野違いといえば分野違いなので、
確かに確かに。
結構最初大丈夫かなっていう感じになりましたね。やっぱり実際の研究内容としても少し離れる形にはなるので。
宇宙話。
けどやっぱ今までの経験も含めで、こういうのできたら面白そうだなって思う何かきっかけがあって、忍者さんと入ってなるんですか、そうなると。
そうですね、スーパーカミオカンデやる前の、さらに遡ると、僕はドクター取ったのが10年前くらいかな、なんですけど、その頃にやってたのが、わりと小型の検出器を作ってたんですよね。
それはニュートリの検出器だったんですけど、結構そうやって小型って言っても1トンくらいはあったんですけど、
カンデの何万トンみたいなのに比べれば小さくて、本当に数人で先輩とか後輩でやってるような実験だったんですけど、
それはやっぱり楽しくて、自分で考えて改良したり、解析も自分でもう一からやったりっていうのが、やっぱりそういうのが結構楽しかったなっていうのがあって、
もちろんスーパーカミオカンデは大実験で成果もバンバン出る最先端プロジェクトなんですけど、
自分としては結構好みとしては、わりと細かいことを自分でやるのも結構好きなので、むしろ結構やってみようかなっていう。
分野的には違うものの、小さいものをわりと少人数で作るっていうコンセプトは結構好きなので、それで結構やってみようかなっていう気持ちになったんですね。
なるほど。宇宙分野で言うとでっかい人工衛星をみんなでやってっていうプロジェクトが、いわゆる宇宙船の方で言うとカミオカンデみたいなでかいプロジェクトで。
そうですね、確かにそっちに近い感じですね。
少数チームで今回で言うと忍者サットのチームみたいな感じで、みんなでとにかくちっちゃくてスペシフィックな問題に対して取り組む衛星を作るっていうのと、当時のニュートリアル検出機能みたいな。
そうですね、結構それがむしろ学生時代に戻ったみたいなテーマ的には近いような感じで。
放射線検出機っていう共通点はあって、ターゲットはニュートリノと今回狙ってるのは過電粒子、陽子だったり電子だったりっていうそういう違いはあるんですけども、
やっぱりニュートリノ検出機作ってた時も、バックグラウンドっていうかノイズになるのは、そういう陽子だったり、宇宙船ミュウロンだったり、過電粒子もいっぱい入ってきますし、
シミュレーションはそういう時もいっぱいやってたので、結構そういうのは役に立ったかなっていう気がしますね。
なるほどな。そういうキャリアを歩む人って近くにいるんですか?
いや、あんまりいないかな。やっぱり大型実験は、やっぱり大型実験でやってくって人も結構いますし、小さいのが好きでずっと小さいのでやりますっていう人もいますし、
ただ、それこそ玉川さんやえのつさんであったり、忍者さんとの率いている今の先生たちもやっぱり大型衛星もやっていれば、小型の衛星もやってらっしゃると思うので、
結構皆さん行ったり来たりというか、それぞれのフィードバックがお互いにあるというか、大実験や大実験のやっぱりすごさ、大変さはありますし、
小さい実験や小さい実験の良さ、面白さがあると思うので、そういうのは結構両方やってみるのはありなんじゃないかなという気がしますね。
得られるものは共通して得られるものもあるし、そっちでしか得られないものもあるしって感じですよね。
自分こっち向きだなみたいなのは2つやってみるとわかることもあるかなっていう気がするので。
しかもなんかちょっと前に比べたら、そういうちっちゃいプロジェクトで成果を上げていくっていうところも、なんとなくだけど雰囲気的には評価されやすい時代になってきている感じもあるかなと、
個人的には思ってて、いろんなところで学術の面でも人工衛星ちっちゃいのいろいろ上がってるし、ビジネス側でもやっぱりソリューションとして人工衛星のデータ使うって結構使われてるから、
世の中で受け入れられてる度合いはここ数年でかなり変わってるんだろうなっていうふうに思うと、選択肢として結構ちゃんといい道の一つだなって思ってるんですよね、最近。
今回のでRBMっていう検出機がどれだけNinja SATの中で重要なのかっていうところと、
あとやっぱり加藤さんすごい方だなっていう。
こうやって自由に自分の好きなことを突き進んでいくっていう姿が本当にかっこいいなぁと思えるような、そんな回だったんじゃないかなと思います。
次回は後編ということで、髪を噛んでとかそういうところに関わっていたところから、
今分野を変えて小型衛星っていうところに来た加藤さんがどういうビジョンを持っているのかっていう話だったり、
そういった加藤さん自身の話、そしてNinja SATに対する意気込みとか、そういったところもいろいろ聞いておりますので、
ぜひそちらも楽しんでいただけたら嬉しいなと思っております。
そしてNinja SAT、順調に今通信を準備しているっていうところらしいので、
ここからいろいろ続報が出てくることを楽しみにしているというような状況ですね。
こんな感じでポッドキャストを毎日やってますが、
もともとブラックホール特集っていうところでやってました。
ブラックホール特集まだまだ続いてます。
なぜならこのNinja SATもNinja SAT特集とは言いつつ、検出対象にブラックホールっていうのが大きくあるので、
大きな括りでは僕はブラックホール特集の一部だと思ってます。
なのでぜひこのあたりもブラックホール目線で楽しんでいただきながら、
ブラックホール特集復活していくのも楽しんでいただけたら嬉しいなと思っておりますので、
ぜひ皆さん楽しみにしておいてください。
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この特集の間にもいろんなお手紙いただいているので、
終わったらガンガン紹介していこうと思っております。
まだまだ募集しているので皆さんよろしくお願いします。
でですね、僕がもう一つやっている隣のデータ分析屋さんというもう一つのポッドキャスト、
こちらも最新は公開されておりますので、ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。
それではまた明日お会いしましょう。さようなら。