00:02
1日10分宇宙時間をテーマに毎日お届けしております宇宙話。 今回は日本が世界で5番目の役割を担う月面着陸にチャレンジする
JAXAの取り組みSLIMについて紹介させていただきます。 この放送の次の日
2024年の1月19日に そのチャレンジがまさに行われるところ
このエピソードを聞いて一体どんなチャレンジなのかどういう意義があるのか そのあたりをしっかり押さえていただきたいと思っております
ぜひ最後までお付き合いください
佐々木亮の宇宙話
2024年1月18日 始まりました佐々木亮の宇宙話
このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに天文学で博士号を取得した専門家の 亮が毎日最新の宇宙トピックをお届けしております
本日でエピソードが1195話目を迎えております 基本的には1話完結でお話ししておりますので気になるトピック気になるタイトルから
ぜひ聞いていただけたら嬉しいです 前回は双子座の方向にある灼熱の地球というところで双子座の人にとっては結構
馴染みやすい話だったんじゃないかなっていうところのところだったり あとは
前々回ブラックホールの形 これを解明できるそんな研究結果
研究結果というか研究内容をお話しさせていただいておりますので こちらぜひチェックしてみていただいたり
あとは1週間どんな話してるか そんなところピンとこないよっていう人はこれね
日曜日早週編やってるのでぜひこちらもチェックしてみていただけたら嬉しいなと思っております
まあそんな感じで まあ早速本題に入っていきましょうか
今日の本題はこれもう着陸チャレンジ これが目前に迫っているスリムに関するお話をしていきたいと思います
スリムこれはもう月面着陸 日本が世界5番目として月面着陸を行っていくっていうミッションになっています
正式名称は小型月面着陸実証機になっていて 今回のこのタイミングでお話しする理由はもう明確に一つ
1月19日の夜20日にかけてのタイミングで 月面着陸っていうのが行われる
そのチャレンジに対して今日本中めちゃめちゃ盛り上がっている めちゃめちゃ注目している
03:04
そんな状況なので皆さんにはこのあたりを まずは高い熱量で迎えてもらえるように
今日のエピソードでお話ししていこうかなという形になっております なので日本が世界の中でどういう立ち位置になっていくかみたいなところですね
ここを一緒に抑えられたら面白いかなと思ってお話ししていきますので ぜひ楽しんで聞いていただけたらと思います
今回 1月の19日から20日にかけて20日の午前0時頃っていうところで
着陸の計画を立てています 実際にもうすでに1月の14日に
着陸準備段階に移行していて 1日2日前とかのタイミングで高度600メートルっていうところまで
高度を落としていってもう今月の表面ギリギリを回っているような状態なんですね なんでかというかどのぐらいの高さかっていうと
国際宇宙ステーションが上空400キロって言われてます 僕今さっき600メートルって言いました?600キロですね
やばいやばい すぐ怒られるからな
上空400キロっていうところをぐるぐる回っているのが国際宇宙ステーションで そこに対して今というか先日
スリムは600キロまで高度を落としましたとなっているので 結構低いところを飛んでいる
そんな状態になっておりました そこから今どんどん着陸フェーズに入っていっていて
1月の19日の夜中に日本時間の夜中に着陸 取り組むというようなそんな状況です
でこれなんで スリムに対してかなり注目度があるのか
これはまあまず一個は世界情勢やっぱこれが大きいですね 今世界中では中国が中心となっている月面探査計画
そしてアメリカが中心となっているアルテミス計画 この2つが大きく派閥争いというか
勢いをどんどん増しているポイントになっていて その中でもアルテミス計画は世界26カ国が参加している巨大プロジェクト
なわけです その中で日本はこれまで世界の宇宙開発をリードしてきていた立場から参加している
ただ まだ月面着陸を成功させた国っていうのは
そこまで多くないんですよ アメリカ中国
06:02
ロシアアメリカ中国ロシアインド この4カ国ですねそして今回月面着陸を成功させる場合
これ日本は世界5カ国目っていう形になるのでそういった 国際的なポジションの中で日本が目立っていくっていう面で見てもかなり重要な
ポイントになります 本当はここよりも前に日本の月面着陸計画っていうのはあったんですよ
JAXAがリードしていたおもてなし衛星 2022年ですかねで2023年
がハクトアールこれアイスペースって会社がリードしていた これも日本のミッションとして掲げられていたのでこの2つが成功していればすでに
日本の月面着陸国としてのポジションというのは確立していたわけなんですけど 実際は今そんなことがなくその2つが失敗してしまった中で
なんとかこのタイミングで着陸を成功させなければというような そんな状態になっているそこで今スリムに注目が集まってるんですね
ただ まあそういうなんかこう
メタ的というかなんか外部の話って 一般的には受けやすい話なんだけど宇宙に詳しい人だったり宇宙好きの人から見ると
5番目っていうところよりもその着陸の本質 注目しようよっていうそういう気持ちが強くなってくるんですよね
これ スリムがどれだけ
重要なミッションなのかこれは世界中のどこも 成功していない特別な着陸方法がある
それがピンポイント着陸 ピンポイント着陸どういうことかっていうと月の好きなところに着陸できる
これが このスリムが実証する技術の大きな部分を占めています
好きなところに着陸できるどういうことか これまでの宇宙ミッションというのは月面のこのあたりに着陸できればいいよね
っていうようなそういうイメージのミッションが多かったんですよ とにかく月に行くと
とにかく月に行って月のどっかに着陸してそのあたりでできることをしていく だからその時の誤差というか着陸の誤差っていうのは
大体こう数キロとかっていうようなレベルのこの誤差が実際に見込まれていたんですね 数キロこれはなんか結構困るじゃないですか
09:02
数キロとか数十キロですね 困るのは何でかっていうと
もうイメージしてくださいタクシー乗りました あそこの駅まで行ってください
わかりましたって言って1キロ2キロ前で降ろされて ここらへんですねあとは頑張ってくださいみたいな
意味がわからないじゃないですか その場所に行けることがどれだけ重要かっていうのはもうなんか僕たちは日常の感覚から
わかるはず だけどやっぱこれまでの月面着陸の技術だとそこにはなかなか到達できていなかった
そういう状態なので このスリムではその直接現地というか行きたい場所
行きたい土地に行ける ここが
もうすごいこう重要度を占めてくるわけなんですよね なので宇宙話を聞いているみんなには
スリムがなぜ注目されているのかっていうところがこの ピンポイント着陸にあるんだよっていう話
ここはしっかり押さえていただきたいなと このピンポイント着陸
単純に平面のどこでも行けますよっていう話ではなくて 狙えばちょっとした斜面だったりとかそういった場所にも着陸できるんですよね
着陸方法が特殊なので そうすると何ができるかっていうと例えば月に行く理由って何なんだろうって考えた時に
月に行く理由は大きく一つあるとすると 資源探査
資源探査ですね 月面には120年の研究の歴史のある水の発見というところがやっぱり重要なポイントを占めていて
水があります そうすると水からH2Oだから水素と酸素に分けて
今後人間が月面にいるってなった時に酸素を作り出すことができるとか まあそういう
利点もありますね それ以外にもやっぱり月がどうやってできたのかっていうところを解明するっていう
ミッションも重要なんですよ 月がどうやってできたのか
月ができた由来っていうのにはジャイアントインパクト説と呼ばれるものがあります
これは昔の地球に巨大な天体が衝突して その衝突した衝撃で地球の表面の物質が剥ぎ取られて
剥ぎ取られてできたのが月であると つまり月にはもともと地球のものと似ている成分の
石だったりとか物質があると考えられているんですね でまあそういう情報どこにあるのかっていうところで月の地下にある
マントルを調査したいというふうに考えています ただそのマントルに対してアプローチをするっていうのは
12:07
まあ難しいのはなんとなくわかるじゃないですか マントルってそんな表面に出てますかって
出てないですよね だから掘らなきゃいけないんですよ
けど掘るっていうのもまた一個技術必要そうだな 重力も強いしなんか砂の性質も違うし
そもそも掘削機みたいのを飛ばさなきゃいけないし 着陸もする前から掘削機なんてっていう感じじゃないですか
それでもう一個パターンがあるとするとこれ地表に なんかこう何らかの影響で露出している部分があるんじゃないかと
言われていて今回のターゲットはこれ校舎ですね 月のクレーターの斜面にはその表面の石とかが取られてたりとか
あと別のいろんな要因で月のマントルの物質が露出していることが過去の研究で明らかになってます それが明らかになっているということはそこに着陸してそこの観測を直接
行ってあげれば 月がどういう期限で出来上がったのか
そこの研究に 制限をかけることができるようになる
ここが実はスリムが目指している科学的な研究成果の一つなんですよね こうやって単純に着陸するだけじゃなくてピンポイントで着陸する
そしてピンポイントで着陸する理由っていうのは 調べたい場所が調べたいものがそこにあるからなんですよ
今まではそんな能力なかったのにピンポイントで着陸できるようになったから できる科学の幅が増えてそれによって今
日本は月面着陸5カ国目っていうだけじゃなくて 素晴らしい着陸技術と月の期限を解明するっていう こんななんか素晴らしいミッションを抱えながら
スリム今着陸に向かっているんですね なのでこの着陸成功がどれだけ意味のあることなのか
そこは改めてしっかり考えておかなきゃいけないポイント そして
考えていきながら宇宙話をいつも聞いてくれているみんなには このスリムの着陸がどういう意味があるのかを実際に周りの人とかにも喋ってほしくて
そういう一個一個の積み重ねが日本国内で宇宙開発に例えばお金が回るだとか 宇宙開発を志す人が増えるとかそういったところにつながっていくんですよね
なので 宇宙話だけじゃなくてみんなが一人一人が宇宙についてちょっとずつ広める役割って
いうのになっていくと こういう開発のスピードが極端に上がっていく日も近くなってくるんじゃないかなと思って
そういったところを宇宙話でも作れたら面白いかなと思っております そんな感じで最後ちょっとまとめながら
15:08
明日ですね 2024年の1月の19日の夜中に着陸に向かうスリムに関するお話させていただきました
いや面白いですね 実はこの今回紹介した内容って僕が今 周囲者のウェブメディア 読みたいっていうところで連載させてもらっているところを
一部抜粋してます 先週の金曜日1月の12日にスリムに関する記事公開してるんですけど
このスリムに関する記事がまさに今回の着陸に向けて書かせていただいた記事でもあったので ここをみんなが押さえてくれると
かなり楽しんでいただけるんじゃないかなという形になっています 概要欄に
記事のリンクとかも貼ってあるのでぜひ読んでみてくださいね はいということで
ワクワクですね これなんか日本中結構注目する度合い高いんじゃないかなと思ってるし これうまくいった場合はもう20日
20日の朝のニュースなんて月面着陸のネタ 一色ですよニュース
いろんなところでこれの話聞くと思うので ぜひ皆さんここで予習しておいたことが相当いけるんじゃないかと
ニュース物足りなくなってくるなって思ってくるかもしれません そうしたら宇宙話たくさん聞いてくれればもう完璧ですね
過去には大体半年前ぐらいかな半年前ぐらいには月特集っていうのもやってます 月の研究どうなってるのか
月を研究することで何がわかるのか月ってそもそもどうやってできたのか このあたりいろいろ話してるんで過去の回もぜひ聞いてみてください
ということで僕の口調からもかなりワクワクしていることが伝わったんじゃないかなと思いますので ぜひ皆さん楽しんで
中継だったりニュースだったり見てください 今回の話も面白いなぁと思ったらお手元のポッドキャストアプリでフォローボタンの近くにある
星マークこちらでレビューいただけたら嬉しいです 番組の感想や宇宙に関する質問についてはツイッターのハッシュタグ宇宙話
またはスポティファイの q & a コーナーだったり apple podcast のレビュー欄 概要欄のお便りフォームからじゃんじゃんを寄せください
それではまた明日お会いしましょうさようなら