掲載された2021年の研究を 紹介させていただきます。
こちらですね、タイトルが、Eleven-Year Solar Cycles Over the Last Millennium
Revealed by Radiocarbon in Three Rings ということで、
3リングス、これ年輪、木の輪っか、年輪ですね。
の中にある、レディオカーボン、炭素の情報から、 千年にわたる太陽の11年周期を明らかにした、
そんな研究です。もうすごすぎますね、規模が。 だって、人間が観測能力を得てから、
いわゆる観測の天文学みたいなのが始まったのって、 本当に100年とか200年とか、
もうちょっと前に望遠鏡のスタートみたいなのがあったけど、 やっぱり数百年規模っていうところなんですよね。
だから、その千年とかを正確に何か一つの天体を対象に観測するというのは、 本当に現実的に難しい。
じゃあ、諦めなきゃいけないのかっていうところでは、そうではなくて、
やっぱり僕たちの生活を支えてくれている、 そして僕たちは生かされていると言ってもいい、この太陽ですね。
太陽の活動性、なんか地球のどこかに痕跡残っているんじゃないかなと、
いうふうな感じで目をつけたときに、 研究者たち発見してしまったんですね、これ。
木の年輪を見ればいいんだと。 木の年輪、どういうことか。
これ、すごいのが、 木って、1年1年でこうやって年輪ができていくじゃないですか。
年輪ができていく中で、その中に含まれる元素の種類を見ていくと、 当時の太陽の活動性がわかるっていう、そういうアプローチなんですよね。
具体的には、これ全然わかんなくていいですよ。 年輪に含まれている炭素の放射性同位体。
炭素の放射性同位体である、炭素14っていうのの濃度を調べるということを 行うんです。
何言っているんだって感じですよね。 放射性同位体って何やねん、炭素14って何やねん、みたいな。
炭素は炭素でしょうか、っていう感じだと思うんですけど、 普段、僕たちに馴染みのある炭素っていうのは、炭素12。
炭素12です。簡単に言うと、水平リーベみたいな、バーってやった時の、 質量数ってやつですね。
質量数が12なんだけど、炭素、元素っていうのは、その性質っていうのを、 ちょっとずつ、中の素性によって変えていくっていう性質があって、
その中でちょっと重い炭素のことを、炭素14って呼ぶんですね。 この炭素の放射性同位体、炭素の放射性同位体を見ることで、
その時、他の角度から見てもやっぱり他の樹木で993年は太陽プロトン現象の増加が見られた。
そしてこの1000年間をカバーするいろんなデータから分かったことは、
1000年間の間、この太陽が持っている11年周期ってもの。
最近僕はポッドキャストでたくさん言ってますね。
この11年周期っていうものが継続していたことっていうのが明らかになりました。
もちろん太陽の活動が低い時もあれば高い時もあってっていうその触れ幅とかはたくさんあるんだけど、
それも含めて木の年輪を見てあげることでそれがわかるようになったっていうことなんですね。
つまり、これ太陽の年齢とか太陽系のこの40何億年っていう歴史からすると1000年を見たっていうのはかなり短く感じるかもしれません。
そうやって上げ足取りする人やめてくださいね。
けど、まずは僕たちの観測の目が行き届かないところに対して、同じ基準で1000年間、
1000年とかこれこそ100年とか10年とかのスパンで見ても観測装置って目まぐるしく進化していくわけじゃないですか。
それを同じ木っていうものを使って同じ精度で見たときにどういう描像が見れるのか。
なんかこういうアプローチって結構素敵だと思うんですよね。
しかもこれによって今わかっている11年周期っていうものがまた繰り返して同じものが1000年間も続いているっていうことが解明されただけでもやっぱすごいし、
これがすごいって思われているからこそネイチャー論文っていうところになっているというので、
しかもこの研究の中でね1052年とか1279年とかにものすごく活動性が上がった記録とかも残っているみたいで、
そうするとなんか僕たちが思っているよりも太陽フレアってものすごくたくさん発生するんじゃないか。
しかも今回みたいにオーロラをものすごくバーって作るような、そんなフレアっていうのが実は頻繁に起きていて、
今ねデジタル社会になった僕たちのこの生活を脅かすような現象って頻繁に起こってるんじゃないの?みたいな。
そんな示唆が出ているので、これから太陽フレアの研究どんどん活発になってきた時にどういうふうに変わっていって、
どういうふうな対策が取られていくのかっていうのをぜひぜひ皆さんには注目していただきたいなと思っておりますので、
引き続き宇宙話で太陽フレアの情報をピックアップしておいていただけたら嬉しいなと思っております。
ということで今回の本題は以上ですね。次回は、そもそもこれ太陽フレアって何ぞやみたいなめっちゃベーシックなとこ行こうかなと思いました。