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2023-11-22 13:20

NTT法をめぐるSNS場外乱闘であらためて考えるSNSのリスク #538

NTT法をめぐるSNS場外乱闘であらためて考える、SNSのリスクと可能性(徳力基彦) - エキスパート - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/a1fd13b99ed199c0d9d77111fd517f888fd09b5f
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サマリー

NTTと通信大手3社のKDDI、ソフトバンク、楽天モバイルは、NTT法廃止に関する議論がSNS上で激化しています。この議論に対し、三木谷さんが反論投稿を行いました。しかし、NTT側がNTT広報室のアカウントで反論したことは、リスクが高く、失敗だったと考えられます。NTT法によるSNS場外乱闘は、SNSのリスクを再考するきっかけとなっています。

NTT法廃止をめぐる議論の激化
はい、こんにちは、徳力です。今日はですね、NTTと通信大手3社、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの
NTT法廃止をめぐる議論がですね、ちょっとSNS上で激しくなっているので、話題になっているので、ちょっとご紹介したいと思います。
多くの方には正直、NTT法がどうとかってあんまり関係ない話だと思うんですけど、
当然、通信会社からこの法律によって共同環境が大きく変わるので、かなり大きな話なんですよね。
通常であれば記者会見とか、総務省の委員会とかでそういう議論がされるんですけど、
今回自民党がNTT法のあり方に関するプロジェクトチームの提言を、NTT法廃止っていう前提でまとめたっていうのが報道された結果、
三木谷さんがX状に怒りの投稿をしてですね、これは最悪の愚策だっていう。
で、通信各社の社長はこれに乗っかるっていう、ソフトバンクの宮川社長、KDDIの高橋社長。
乗っかると結構日本では珍しい、イーロンマスクさんとかも、いわゆる社長が広報パーソンとして広報部すらなくしちゃうっていうので、
海外ではこういう社長がSNS上の投稿で世論を作っていくんだよな、イーロンマスクとザッカーバーグが総合格闘技で対戦するとか対戦しないとかのしょうもないやり取りしてましたけれども、
海外ではたまにあるんですけど、日本でこれは相当珍しいなと思っていたら、
通信3社がX上で世論を作るのに耐えかねなかったNTT側がNTT広報室のアカウントで反論をするってちょっと珍しい展開になってるんですよね。
情報開示として、僕はもともとNTTにいましたんで、NTTでIRをやってた人間なんで、
実は昔はこの広報室の近く、NTT当時は広報部だったかな、一緒に仕事してた側の人間なんですよね。
なのでちょっとバイアスがかかって入ってる前提で聞いていただければと思いますけど、これをNTTがやるっていうのもちょっと衝撃でしたね。
通常NTTのこういうのの議論って従来型の大企業なんで、通常ニュースリリースとかなんですよね。
今回NTT法についても、通信3社からいろいろ問題提起があるのもあって、NTT側も意見表明はしててですね、ニュースリリースでしてます。
2回ほどしてて、このやり方が、すいません、僕からすると古いようになってますけど、PDFなんですよね、これ。
スマホだとめちゃめちゃ見にくいと思うんですけど、でもこれがやっぱり、いわゆる政府が資料を作るときって、
パワポでポンチ絵作るみたいなのが1回X用でも話題になってましたけど、これが典型的な大企業の議論の仕方ですね。
どちらかというと資料で意見を丁寧にまとめて、それをもとに自分たちの意見を主張するっていう。
パワポで作るかどうかは別として、こういう文章で議論をするっていうのが従来型なんですけど、
今回はですね、何を思ったのか、
X、NTT公室のアカウントでメキカニさんの投稿、引用投稿をして、この主張はナンセンスな話です、堪能するっていう。
この後何個か連投するんですけどね、まあこれ、これは珍しいんで当然、たくさんのメディアがこれを取り上げてですね、
テレビのニュースでも取り上げられてましたね。
正直、これNTTOBの視点になっちゃいますけど、これはちょっとNTT側からすると失敗だと思うんですね。
本来であれば多分この議論ってこんなテレビとかで報道されるほどの大きなニュースには多分ならずに淡々と、
密室とは言わないまでも、総務省とか自民党とかプロジェクトチームとかそういうところで議論されていって淡々と決まっていくようなスタイルのものだったと思うんですけど、
このやっぱりメキカニさんの最悪の愚策だと思いますって言ってますからね。
これがやっぱりソフトバンクの蹴り出会いも同調することによって、NTT側からするとこの指摘が、まあ、世論の総意を得ちゃうのが怖くて多分反論したんだと思うんですけど、
これはやっぱりちょっとその、いろいろポイントあると思うんですけど、3つぐらいちょっとやっぱりその良くなかったんじゃないかなと思う点があって、
NTT側の反論投稿のリスク
単純に1つにはこれによって注目が上がっちゃったんですよね。これもうSNSの発言数のグラフ見れば明らかなんですけど、
メキカニさんの投稿が14日、両社長が乗っかったのが14日、15日とかなので、それで当然話題にはなってるんですけど、
でも一番話題になったのは結局NTTが被せたタイミングなので、実は自分たちが反論したことによってより大きな話題化させてしまって、
これはちょっと従来型の観点でのここまでしなくてよかったんじゃないかなっていう話で、
もう1つやっぱり大事なのがやっぱりその個人のアカウントに対して会社のアカウントで反論してるというところなんですよね。
当然NTTグラフからすると、僕も中にいたから想像はできますけど、当然文章っていうのは各チーム、いろんな部署がチェックして、
法律的に問題がないかとか、いろんな観点でリスク排除をしてから投稿するっていう、だからこういうパワーポイントの資料みたいな感じになると思うんですけど、
多分このXの投稿もある程度そういう承認フロアを得てやってるんだと思いますけど、ただやっぱりSNSって個人が議論する場所なんですね、もともと。
企業のアカウントっていうのはある意味、SNSで企業が発信するときにどうするかっていう意味で中野秘的な概念を生み出したものであって、
ちょっとこの土俵に企業アカウントで入っていくってかなりリスクが高いと個人的には思います。
フォロワー数でいうと三階さんが123万フォロワーで、三宅さんが1.7万、高橋さんが3000フォロワーぐらい。
そんなに社長としては影響力があるアカウントしかないんですよね。
何でかというと2人はこの数年実は全然投稿してなかったっていう。
三宅さんはこの投稿が7年ぶりですね。
最初の投稿は三谷社長だけに政府との溝を作らせるナンフェアなので私も久しぶりに投稿しますっていう形で投稿されていて、
その後いろいろ投稿されてるんですけど、ADDIの田柏さんに至ってはリプライナーですよね。
三谷さんの投稿リポストして、三谷さんの投稿がバズってるからそこにコメントをつける形で、
今回の議論そもそも防衛財源の話がいつのまにか話がすりかかり、NTT放映室の話だけが一人歩きしていることに違和感を覚えるっていうコメントをされてます。
やっぱり組織のアカウントで反論するっていうのは、まず遅くなるんですよね。
これ14日に三谷さんが投稿して反論17日です。
これSNSの覚悟で言うと3日後の反論ってもう今更みたいな感じはあると思うんですけど、
やっぱり当然オーソライズして投稿しようと思ったらそうなっちゃうんですね。
そうすると、これやっぱりさらに誰かわかんない状態なんですよね。
三谷さんがくしくもNTTの投稿を起点に、だから議論しましょうって言う。
我々は顔を出し議論する用意がありますっていう、この3人を代表して我々っていうことを使ってますけども、
これはNTT方法のアカウントって誰かは明示されてないんですね、当然ですけど。
従来はあくまで企業が企業のことを味を発したり宣伝するときには、人という概念を生み出してやるんですけども、
これってやっぱりネガティブな話の議論をするようなスタイルじゃないんですよね。
当然こういうネガティブというか、こういう議論をする場合って、誰が議論してるのかわかんないと、
極端な話、この投稿は担当者の独断ですいませんでしたって謝ってなしになる可能性すらありますから、
これやっぱり社長として名前を出して投稿してる側からすると、ある意味匿名アカウント近い扱いになっちゃうんですよね。
NTT法によるSNS場外乱闘
これをやっぱりその立場で、さらに三谷さんみたいにも、もともと創業者で善権があって、
なんかの雑誌の連載だと天皇みたいな感じのニックネームがつけられてますから、それぐらい、別に炎上しても自分の会社だから別に文句は言わせないっていうタイプの人が、
こうやって自分の意見をガンとSNSから投稿できるのと、各部署の意見調整をして、ようやく3日後に投稿できるみたいなNTT側がSNSで議論をするっていうのは、
これはちょっと相手の土俵に引きずり込まれた感じだと思いますね。
やっぱり今回はからずも明らかになったのは、やっぱり日本は何となく企業のアカウントっていうのは個人でやるとバカッターみたいなことが起きてしまうから、
部署単位とか企業ロゴでやるんだっていうのが常識になっちゃったんですけど、やっぱりSNSって個人の場所なんで、
こういういざ意見表明ってなると、個人でアカウント持ってないと意見が言えないってことなんですよね。
おそらくこれは広報室のどこかの上の方の人が社長なのか、役員なのか、部長クラスなのかわかりませんけれども、
ちょっと言われっぱなしはあれだから反論しろっていうことになって、NTT広報室の方はほとんどコメント返しとかしてないと思うんで、
この引用投稿とか、相当珍しい行為だと思うんですよね。でもやっぱり黙ってられないからやったってことだと思うんですけど、
やっぱり慣れないことをやった結果、この投稿に対してまたいっぱい反論が来ていて、
これを集約反論できるのかって、ちょっともうしてるかもしれないですけど、
これやっぱり上場企業の社長の投稿も当然リスクあるんですよね。だからこれ宮川さんとか高橋さんが数年投稿してなかったのはまあ象徴的で、
高橋さんなんかこの10年間、ラピュタ視聴中の多分2019年8月30日のバルスっていうこのみんなが投稿した瞬間、自分も乗っかって投稿したよっていうのがこの10年間の唯一の投稿っていうのはちょっと笑ってしまいましたけれども、
社長とか経営者はやっぱりその、たぶん上場企業の場合には風雪のルフとか相場操縦とかいろいろ違法行為になるリスクがあるんで、
通常日本企業のIRとか合法の方は経営者のSNS投稿を適切に止めたいっていうのがあると思うんですよね。なので当然信任取締役とかアカウントを止めたり停止したりみたいなのがよくあるんですけど、
SNSのリスクを再考する
ただやっぱりこういう議論するとやっぱり誰が言ってるのかわかんないと議論ならないっていう意味で、NTTグループ側が個人アカウントがないんだったらすしろうさんがペロペロ騒動の時に社長の名前を投稿に入れて投稿したようなスタイルとかも考えた方がいいんじゃないかなみたいなちょっと思いますね。
僕はNTTグループ出身者なんで、当然NTT法は廃止した方がいいんじゃないかなって思っちゃう側の人間ではあるんですけど、当然ライバル会社からすると簡単に廃止してもらったら困るっていうのはすごくよくわかりますし、それを記者会見とかを通じて議論していたのが今回SNSに議論の土俵が映っちゃったっていう。
そうするとやっぱり個人としての議論をしないと長続きはしにくいんじゃないかなっていう。
一方で実はNTTグループでもちょっとした炎上騒動になりかけた時に、個人の方のブログによってその裏側の情報が分かって大きな炎上ならずに済んだっていう、NTTグループでも当然個人で議論できる人っていうのはいるはずなので、そういうスタイルを取るのかどうなのか、今回のはちょっとサミ足ということでこういうスタイルはやめてもう一回プレスリリーススタイルに戻るのかちょっとわかんないですけれども、
ちょっといろいろとこのSNS周りのいろんな矛盾が明らかになった騒動だったなと思うので、これがどういう形で落ち着くのかわかんないですけど、ちょっと注目しておりますのでご紹介です。
こちらではできるだけポジティブな日本のエンタメの未来の話をご紹介したいなと思ってるんですけど、ちょっとSNS活用の変化ということでご紹介しました。
他にもこの話知ってますよって方がおられましたら是非コメントやツイッターで教えていただけると幸いです。
では、ありがとうございます。
13:20

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