1. 田中健士郎の働き方ラジオ
  2. #173-1 学生と企業を繋ぐプロ..
2024-12-10 45:14

#173-1 学生と企業を繋ぐプロジェクト。価値の動きと意味のイノベーション(近畿大学教授 山縣正幸さんゲスト回 前編1/2)

今回の聴きどころ

  • ​・安西洋之さんとの出会い
  • ​・モノの見え方や景色が変わることに興味がある
  • ​・万年筆と意味のイノベーション
  • ​・人が価値を感じるときに、その前提に意味が存在する
  • ​・大学のゼミで企業とプロジェクトを進める理由
  • ​・人の束によって作られる

サマリー

このエピソードでは、近畿大学の山縣正幸教授が意味のイノベーションについて語り、経営学の視点から企業と学生を繋ぐプロジェクトを紹介します。また、価値の動きに関する多様なアプローチにも触れています。さらに、教授は学生と企業を繋ぐプロジェクトの意義や大学教育における意味のイノベーションの重要性について説明します。特に、万年筆や手紙の例を通じて、個々人の価値観や意味の違いがビジネスに与える影響が考察されています。山縣教授は、ホームパーティー形式のイベント「キャリパ」を通じて学生の就職活動を支援する試みについても言及し、プロジェクトを通じて学生が経営学を実践的に学ぶ重要性を強調しています。このエピソードでは、学生と企業を繋ぐプロジェクトにおける働くことの自己表現や人間関係の重要性が語られています。

働き方ラジオとゲスト紹介
働き方ラジオ始まります。株式会社セッション・クルー代表、働き方エヴァンゼリストの田中健士郎です。
このラジオは、誰もが自己表現をするように情熱を持って働く、そんな世界を目指す仲間づくりをしていくポッドキャスト番組になります。
皆さん、自己表現していますか?
はい、ということで、今日はゲストをお呼びしております。近畿大学経営学部教授の山縣正幸さんにお越しいただいております。
山縣さん、どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、ありがとうございます。
ということで、ついに働き方ラジオに学校の教授が来ていただけるということで、リスナーの方はそんな方が来るんですねという感じだと思うんですけれども、
実は過去に僕は山縣さんにもお会いしたことがあったり、あと最近の働き方ラジオで言うと、テーマとして意味のイノベーションについて、結構最近聞いている方はよく聞いていると思うんですけれども、
あの意味のイノベーションに今と一緒に講座の準備をしている安財博之さん、イタリアに住まれている安財さんともかなり信仰が深くというか。
そうですね。初めて安財さんにお会いしたのは何年だったかな。2017、18年ぐらいかな。
はい。
マザーハウスの山崎さんがやってらっしゃるスクールというか講座の時のゲストで、大阪に安財さんと、今は立命館大学にいらっしゃる八重樫先生とお二人で登壇されたのかな、その時のご縁以来ですね。
そうなんですね。マザーハウスの山崎さん。ちょうど来年やる新ラグジュアリーの講座にもまた山崎さんが出られるっていう話もあったので。
意味のイノベーションと経営学
そこからの縁で、そこから結構、なんか僕が、ちょっとまだ中身読めてないんですけど、ちょっと前に買った本、これ。
ありがとうございます。翻訳ですよね。
はい、翻訳のところに安財さんと八重樫さんの名前が入ってて、お二人で一緒にやられてるのかなとか思いながら、楽しみに。
実はちゃんとした仕事を一緒にしたのは初めてかもしれない。
そうなんですね。
ずっと、特にコロナになってから、それ以前から何か経営とかビジネスに関係ない本を読む機会を作りたいねっていう話はしてたんですね。
なるほど。
で、ちょうどコロナが始まってしまって、そのタイミングでオンラインでいろいろできるなっていう話になって、読書会を本当にクローズドで4人ぐらいで始めたっていうところから、
最近はちょっと間が空いてますけども、その頃は本当に月1ぐらいで時差を考えつつ、時間をとって本を決めて一緒に読んでいこうかっていうのをずっと、それが今も続いてますね。
そういう、わりとコミュニティっぽい感じでずっと一緒に活動されて、
エツヨマンジーニさんの、心地よい近さが街を変えるっていう、ケアデジタルによる近接のデザインっていう、わりとこれもコミュニティに関する本みたいな感じですよね。
そうですよね。それこそ先ほども少し話に出てた、意味のイノベーションの考え方のある種、ベルガンティーっていう人のもう一つ、言流という言い方もちょっと言い過ぎなのかもしれないですけど、それに近い位置づけの人かなというふうに思います。
なるほど。今、意味のイノベーションの話も出たんですけど、結構山形さん自身も意味のイノベーション絡みの活動というか、教えたりとか学んだりとかされてきたんですか。
そうですね。すごくたくさんそれを論文にしたりとかっていうことをしてるわけではないんですけれども、ただ元々、私は経学を研究したり教えたりはしてるんですけど、実は別に最初から経学に興味があったわけでもなんでもなくて、どちらかというと文学やりたかったんですね。大学入って。
そうなんですね。
ただ受験で文学部がダメだって、すべり止めというかトレーニングのために受けた小学部に受かって、そのまま小学部に進んじゃった。そのままなぜか経学の研究者になっちゃったっていう人生なので。
よく大学で学部が思ってたのと違うっていうのはありますけれども、そこからもそのまま職業人生というか決まっていたという。
そうですね。何がそうなってって、冷静に考えるとなんでこんなことになったのかなと思うところはあるんですけども。
あれですよね。結構意味のイノベーションとか、僕も今一生懸命いろいろと勉強してるんですけれども、ある意味意味が見出されるときっていうのは、いろんな社会の文脈とか場合によっては歴史とか人文史みたいなものがいろいろ影響してくるみたいなところだと、
割と経営と文学がつながるみたいなところもあったりするんですか。
そうですね。文学作品そのものがとかっていうよりも、いろいろ考えてると、私自身の関心って、物の見え方っていうようなところにどうも関心があるのかな。
別にこれも研究とかしてるわけじゃないですけど、庭園とか庭とか、ああいうのをぷらぷら歩いたりするのも好きというか。
ちょっと動くと景色が変わっていくとか、何かの配置によって見え方が全然違っちゃうとかっていうところにどうも私自身の関心があるのかなって、ちゃんと考えたわけじゃないんですけど。
そういう文脈でいくと、実は意味のイノベーションの本を初めて、翻訳ででしたけども見たときに、こういうことをいわゆるビジネスに近いというかビジネスのところで話してもいいんだっていう、そういう感覚でしたよね。
そこから割と興味持たれてというか。
そうですね。
あれですか、突破するデザインとかですか。
そうですね、一番私の場合の入り口になったのは突破するデザインでしたね。
僕はむしろこの1年ぐらいでそれを勉強してる感じなので、僕もすごい読んで、こういう考え方があるんだと思ったんですけども、確かにそうですよね。
アンザイさんも結構散歩が大好きで、よく街を歩いて、イタリアなので窓を見て、その違いから歴史的な背景を想像して、
いろんな見方を自分なりに仮説を立てて後から何か答えをするのが好きだみたいな話はちょうどおっしゃってましたね。
そうですよね、最近は窓に結構来てらっしゃいますよね。
よくご存知ですね。
じゃあ山勝さんも結構散歩しながら、いろんな見方を変えて考えるみたいなのが好きで、
それがわりと意味のイノベーションも、ある意味リフレーミングというか、一つの物事を別の角度から見ると全く違った意味があるっていうような、結構つながっているみたいな。
そうですよね、景色が変わるっていうことに、もしかすると潜在的なこだわりというか、
がもしかしたらあるのか、あんまり自覚的に考えてるわけじゃないんですけども、
そういうのが描かれてるのが好きっていうのはあるかもしれません。
例えばどういうものがありますか、こういう側面が変わって違って見えるみたいなのが好きなもの。
そうですね、本当に私山に登ったりすることは本当にないんであれなんですけども、
普通に何も考えずにぼーっと歩いていて、何事か景色がちょっと違ったりするというか、
あるいは写真を撮ったりするわけでもないですけども、
あれこんなとこにこんなのあったっけみたいなっていうふうなんで見え方が変わってくるっていうのは結構好きですし、
もともと文学が好きっていうのは小説というよりも、いわゆる和歌、日本の五七五七詩ですよね。
ああいうのって結構景色を読んでるものが多かったりするわけで、
企業と学生のプロジェクト
31文字しかない中で結構景色も止まってる景色というよりも動いてる状態みたいなのを描き出してるものもあったりする。
例えば歌はわずか31音だけども、雨が降ってる景色もそうだし、雲が動いてるであるとかっていうのもそうだし、
あるいは音が聞こえてくるっていうようなとこも含めて、そういった短い表現の中に動きがあったりするっていうのは結構好みの表現なのかもしれないですね。
なるほど。景色とかが映っていくっていう表現を和歌の中でしてるみたいなのが。
そうですね。
リアルな景色とかだけじゃなくて、そういうのを歌の中にも表現してるとなんか面白いってなるっていう感じなんですね。
そうですね。
ありがとうございます。
全然経営学の話じゃないんですけどね。
根本にある興味みたいなところと意味のイノベーションもまさに重なってるみたいなところなのかなと思うんですけども、
ここからちょっと経営学で、結構生徒さんといろんな活動をされてたりとかっていうのを僕もFacebookとかでお目受けしてるんですけども、
近畿大学のほうでどういったことを教授として教えたりとか活動されてるのかみたいなところも聞いてもいいですか。
もちろんです。
いわゆる大人数の授業では企業行動論とかっていうような科目を持ってるんですけども、
これはもうどちらかというと企業がどういうふうに動いてるのかとかっていうのを、
ちょっと一般的ではない考え方をベースにしてるところはあるんですけれども、
まさにこれも意味のイノベーションにもある意味でつながってくるんですけど、
価値の動きっていうのかな。
価値っていうのも非常に広い意味合いがあるんですけども、
究極的には受け取った人の満足ですよね。
満たされてるというか。
それに対して人はお金を払ったりするわけで、
そういった様々な姿で価値って現れるんだけれども、
それがどういうふうに動いていくのか。
例えば製品であったりサービスであったり組み合わせであったりとかっていうのを、
企業っていう存在を生み出すと。
それをいわゆるお客さんって言われる人が受け取ったりする。
働く人、いわゆる従業員って呼ばれる人ですよね。
っていうのはそれを生み出すのを一つの仕事として働いたりすると。
そういうふうな価値として現れていくっていうのが、
生み出されたり動いたりしていくっていう観点から、
企業っていうのを捉えるみたいな感じの話を、
いわゆる大人数の授業ではやってるっていう感じですね。
いわゆるゼミって言われる、
少人数というか20人というところでは、
いろんな企業さんと一緒にプロジェクトっていう形で、
テーマは実は私と先方のプロジェクト先のトップの方であったりとかと話をして、
こういうテーマでいきましょうかっていうざっくりしたところだけ決めて、
あとは結構学生がこんなことしたりとか、
あるいは企業さんのほうからこういうテーマどうかなっていうふうに
学生に提示があったりしたら、そこは企業さんと学生とで詰めて、
やっていくっていう形になるんで、
私が考えてたテーマと全然違う方向にいくので普通にある。
へー。割と自由度があるような感じなんですね。
そうですね。はい。
なるほど。
価値の動きと意義
その価値が動くみたいなのもすごい面白いなと思っていて、
その大人数でやるところっていうので、
一般的には価値っていうよりもマーケティングで売るとか、
どうやって売るかとか、あとは消費者行動論とか、
消費者の心理的な動きがとか、
僕も経営学部、そういえば経営学部でした、大学が。
いろいろやった覚えはあるんですけれども、
価値みたいなものが固定されたものじゃなくて、
動いていくっていうのが、確かに意味のイノベーションとかを
勉強してるとまさに、よく言われるやつだったら
ロウソクとかも、周りを明るくするみたいな意味が、
だんだんどちらかというと、明るくすることはライトがやってるんだけど、
いつの間にかゆったりした気分にさせるとか、
安心した気分になるとか、そういうふうに変わっていったとか、
最近も不動産会社さんとかで、
フロアとか土地を売るみたいなことから、
そうじゃなくて、人と人のつながりを提供しているんだっていうふうに
価値を捉えかえてから、いろんなビジネスモデルがそこから生まれたとか、
意味とか幹みたいな部分を変えるとみたいな話があったので、
割とそういう話とかをされてたりとかするんですか。
手紙と万年筆の例え
そうですね。授業のときにも聞いてくれる学生が、
ちょっとでもイメージできたほうがいいなと思うんで。
例えば私なんかって、
手紙を書く機会もだいぶ減りましたけど、
基本的に手紙って手書きしたい人なんですね、私。
万年筆を使っちゃうんですよ。
あー、なるほど。
で、万年筆って学生からすると絶対マウスを使うことがない。
稀にいますけどね、好きな学生がいたりしますけども。
ただその、何でしょう、手紙を書くというか、
ある意味手紙ってこっち側が考えてることであるとか、
気持ちであるとかっていうのを文字を通して相手に伝えるっていう
意図並みであると。
で、考えると別に書く必然性というのは今のような状況だと。
まず手書きをする必然性ってないわけですし、
そもそも紙にプリントアウトというか、
仮に手書きじゃなくても、例えばパソコンとかで打ち込んで、
プリントアウトをする必要性すら今ないわけですよね。
SNSで伝えちゃえば終わるわけですから。
DMで伝えるとかね。
でなると、伝えるっていうことが一つの、
例えば元々の筆記具の一つの役割というか、
だとした場合、伝えるっていうことだけで言うと、
万年筆ってインクも入れないといけないんで、
非常に効率的ではない用具っていうことになると。
だからそういう意味では、
効率性っていう観点で見ちゃうと、
万年筆を取る選択肢って限りなく減ってくるわけですよね。
ボールペンとか以上に、
よりめんどくさいというか、時間がかかる。
一番遠いところにある。
でも、自分で手書きをするっていうことが、
例えば好きであるとか、
あるいは、やっぱり手書き、これ人にもよりますけれども、
手書きの文章のほうが何か気持ちいいというか、
これは本当かどうかわかりませんよ。
幻想とかかもしれないけれども、
伝わるような気がするっていう人がいるとすれば、
その人にとってみると、万年筆なり、
手書きをするっていうこと自体が、
良いということになってくる。
この良いっていうふうな状況が感じられるときって、
ある意味価値を感じてる状態かなと。
ただ、手書きをするっていうことを大事だと思う状況にある人でなければ、
少なくとも、その価値っていうこと自体感じてもらえない。
要は万年筆、例えば私が数万円出して、
いいペン先の万年筆を買ったときに、
例えば私が5万円の万年筆を持ってると、
みんな5万円あったから何に使うっていうときに、
多分万年筆に使うっていう人はそうおらんだろうっていう話をするんですよね。
だからその万年筆自体に価値があるかないかっていうのは、
例えば手書きをするとか、そういうことに意味を見出す人で、
意味を見出さなければ、そもそも価値を感じることがないと。
はい、そうです。
なので、いわゆる価値があるかないかっていう、
価値の動いていくっていうことも含めてなんですけれども、
人が価値を感じるときに、その前提には、
実は人によってこれも違うわけですけど、
意味っていうものが存在するんじゃないっていうようなことは、
授業の中で触れたりもするんですね。
そういう意味で意味を、
例えば全く同じ意味を共有してなくても、
その意味っていうものを受け止めることができる人であるとか、
共鳴してくれる人であるとかっていう状況でないと、
いくらこれいいものですよねとか、いいサービスですよねって言っても、
まあまあそうかなっていうぐらいしかならない。
はいはい。
だからそういう意味で意味の次元っていうのかな、
そこから考えないと本当に、
例えばこれは企業を作る側の立場に立って考えたときに、
本当に相手が欲しいと思ってくれるかどうかっていうのは、
実は意味のレベルから考えた方が、
よりくっきり捉えられるっていう側面があるんじゃないかなっていうようなことも、
授業なんかで触れたりはしてますね。
学生の視点と企業への影響
なるほど。
さっきの散歩しながら見る場所によって変わるみたいなのと同じように、
人によって意味を理解してたり共感してたりする人なのか、
そうじゃない人かによって、どっちが正しいとかでもなく、
どっから見るかで全然価値も変わってくるみたいな。
そうなんですよね。
だからよく今の万年筆の対比でいうのは、
学生だったら東京にも大阪にも大きなテーマパークがありますけれども、
いわゆる年パスってありますよね。年間パスと。
テーマパークの。
私はテーマパーク全然興味がないんで、
みんなが年パスを購入していきたいっていうのは理解はするけれども、
残念ながらその意味を俺は共有してないから買わないけどねっていう対比でよく。
確かに確かに。
同じ5万円あったら山勝さんは年質に使うけど、
もしかしたら学生さんのとある方は年パスに使うかもしれない。
それは別にどっちがいいとか悪いとかっていうよりも、
どういう意味をその人が、
ある種の判断基準というか判断軸みたいな形で持ってるかによって、
何に価値を感じるかっていうのが全部変わってくるんじゃないっていうような説明ですよね。
すごいわかりやすいですね。
意味のイノベーションについても、
説明しようと、
僕も結構するんですけど、今の万年筆の例えとかもすごいわかりやすくて。
ロウソク以外のレパートリーが増えました。
本当そうですよね。ちょうど今日も企業さんが、
社内の新規事業でつけペンを作る。
町工場さんなんですけど、製造会社さんで。
やっぱり人によっては、今の時代そんな不便なつけペンとか、
みんな使わないんじゃないのっていう声も社内とかであるんだけど、
むしろ置いておきたいペンっていうところに価値を感じてくれる人はいるはずだっていう話をしてて、
それもすごい近いところがあるなと。しかも書き心地とかでもなく、
ここに置いて常に眺めて痛くて、ちょっと手が痛くなるみたいな。
それが価値だっていうのは、そこに意味があるんですよね。
そういうところを生徒さんにも例として出しながら教えたりとか。
そうですね。
ありがとうございます。まさに意味のイノベーションっていうところで。
ゼミの少人数のところっていうのは、そういう意味とか価値の話だけじゃなく、
割と幅広く、生徒さんによってどんどん変わってやっていくみたいな感じなんですか。
そうですね。ただ、実際に最初から意味とかっていうことを考えすぎちゃうと、
学生も動きづらくなっちゃうので、そこはこんなんしたい、あんなんしたいっていうので動いてもらい始めて、
それは全然いいんですけれども、ただやっていく中で、例えば学生とかがいろいろ考えて、
こういうのやってみたいっていうときに、例えばそれがプロジェクト先の企業さんにとって、
どういうふうな、例えば、企業さんは儲けさせるなんて無理なので、学生のレベルでは。
例えばそれによって企業さんに新しいちょっとした、今まで大きくなくてもいいんですけど、
気づいてなかった部分に企業さんが見えるようになってもらえたりであるとか、
あるいは企業さんの先にいるお客さんであるとか関わる、いわゆるステークホルダーっていう人たちですよね。
にとって何か、今までとちょっと違うというか、新しいまさに価値なりの可能性ですよね。
価値そのものというよりも可能性のレベルでもいいかなと思ってるんですけど、
そういったものを平時できるというか、大げさに言うと景色が開かれていくような、
そのきっかけみたいなのがちょっとでも活動の中でできると、
私の中では仮に商品企画はあまりやらないんですけども、
そういうのがあまりうまくいかなかったとしても、
ものの見方として企業さんにこういう見方があったねっていうことを思ってもらえたら、
プロジェクトとしては良かったかなとも思いますし、
企業さんにも、いわゆるうちのゼミでやるときには失敗は前提でやりますんで、
そこはご理解くださいっていう感じでやってると。
ただ、ちょっと違うものの見方とかが平時できれば、
ひとまずそれも成果というふうに受け取ってもらえると嬉しいですっていうスタンスでやらせてもらってますね。
でもまさにそういった、例えば学生ならではの視点から新たな価値に引きづかされたとかっていうのは、
企業さんにとってもすごく嬉しいことですよね。
さっきの話から言うと、そんな切り口とか見方があったみたいなだけでもすごくいいですよね。
言えないのかもしれないですけど、こういう生徒さんの提案が出たとか、
言えるものってあったりするんですか。
そうですね。別に隠すようなことは何もないというか、あれなんですけども。
キャリパイベントの取り組み
例えば今ちょうど学生たちがやってるので言うと、
同じ八尾の会社なんですけど、友康製作所さんという会社が八尾にあるんですけども。
よく聞いたことあります。
その企業さんと今一緒にやらせてもらってるテーマで、
もともと友康製作所さんってホームパーティー推進会っていう、
ある種プラットフォームみたいなものを何年も前から立ち上げてらっしゃるんですけど、
ちょっとコロナも挟んじゃって、なかなか動けない時期もあったと。
うちのゼミでご一緒させてもらうときに、このホームパーティーの部分っていうのを一緒に可能性というか、
考えていくっていう形でこの数年やらせてもらってるんですけど、
その中で学生からするとやっぱり就職活動ってすごい、大学時代後半の一大事ですよね。
安寧生とかから。
しかも決して楽しくはない一大イベントなので。
結構辛い感じでね、頑張るって感じですもんね。
そうなんですよね。で、その中で企業と学生が立て前というか、ばっかりのコミュニケーションじゃなくて、
もう少し打ち解けた雰囲気の中で、それぞれを知るっていう風なことが、
ホームパーティーっていうスタイルであれば実現できるんじゃないっていうので、
今度12月11日かな、ちょっと大阪にあるLINEヤフーさんの大阪オフィスをお借りすることができたんで、
そこで企業さん、ともに製作所さんも含めて5社の企業さんがおいでくださることになって、
学生もうちのゼミだけじゃなくて広く募集をかけて、まだまだ募集中ではあるんですけれども、
今回本当に実は初めてやるんで、どううまくいくかは私もドキドキなんですが、
そういう風なイベントをやらせてもらったりっていうようなこともしたりしてますね。
いやー、それめちゃくちゃいいですよね。
OB訪問とかあっても、これも評価されてるのかなとか、気にしながらやったりとか。
面接はもちろんですし、意外に建前でというか、貸し込まれた関係でしか企業のことを知れなかったりとかするんで、
確かにそういう、いいですね。ホームパーティーっていう形でやるんですね。
そうですね。だから学生たちがキャリパっていう、キャリアとホームパーティーをかけて、
キャリパっていう名前を、キャリパの方がいいのかな、どっちか。
インドネシアは大阪弁になっちゃいますけども。
っていうイベントの名前をつけて、今年度。
実際やると非常に大変は大変で、学生たちもひいひいは言ってるんですけれども。
でもすごいコンセプトというか考え方自体は可能性があるかなっていう風に私も思ってて。
企業との連携の重要性
学生もたまに泣き言は言ってくるんですけど、実際には叩いてませんけど、
尻を叩くというか、頑張れ頑張れっていうので。
いい経験ですよね。きっとその企業さんとの調整だったりとか集計とかいろんなこと。
イベントって詰まってますもんね。
オフラインのイベントは本当に大変ですよね。
僕もちょっと今年やったんですけれども。
学生としてやるとすごいいろんな学びもありそうですし。
ありがとうございます。
結構一緒に組まれてる企業さんが、製造業さんが多いとか、
こういうことをやってる会社さんとゼミで連携することが多いとかあったりするんですか。
やっぱり製造業は確かに多いですね。
作ってらっしゃる企業さんがほとんどかな。
特にこれはプロジェクトだけど、プロジェクトっていろんな考え方があると思うんですけど、
私自身は学生がもちろん先方のトップというか、いわゆるものを決められる人ですよね。
どっかで接点があるといいなと思うというのもありますし、
私自身がそこの人と話ができる状態。
別にいつもと話してるわけじゃないんですけども、いざというときにコミュニケーションが取れる状態。
教員の仕事って、たぶんプロジェクトとかになると、とにかくフォローするのが仕事になってくるかなという気がするので。
何かあったときにパッと話ができるっていうふうになると、
勢い大企業というよりも中小企業さんっていうのが、お相手をお願いするところとしては多くなる感じはしますね。
でも、経営者の方と直接コミュニケーションを取るってこと自体が、
学生だとほとんどないので、それを経験できるっていうのはすごい良い経験というか、
僕、大学時代とか全くなかったですね。そう考えると、就職活動も結構一定のレベルの大学とかだと、
経営学の実践的学び
みんな大企業行くのは当たり前みたいな感じで、僕もその流れに乗って大企業とかを受けてると、
社長なんかに会うことは絶対ないので。
そうですよね。
そういう意味だと、それでもすごい良い経験だし、
そんなときに山口さんが何かあったときというかちょっとしたときに、
ちゃんとコミュニケーションを取ってフォローができるっていう関係性の会社さんという。
そうですね。それが基本というか、もちろん接触というかお話しさせてもらう度合いって、
微妙にそれぞれ差がないわけではないですけど、
でも基本的にはパッと話ができるっていうのは基本ですかね。
はいはいはい。確かに。
でも本当に企業さんってゼミのプロジェクトとかで一緒にやってくださるっていうのもすごいですよね。
企業さん側としてもそこにいて、やっぱり時間も。
そうですよね。
そこはもう何ですかね。
割と長年の関係性の中で少しずつそういう連携する企業さんを増やしてきてるみたいな感じなんですか。
そうですね。
2017年から正式に始めたのかな。
16年か17年か。実はそんな昔からってわけではないんですよ。
そうなんですね。
もともとは実はプロジェクトって私好きじゃなかったというか、
大学でする意味を全く感じていなかったぐらいなので、
非常に否定的だったんです最初。
すごいやってるイメージ、フェイスブックとかで見てたんですけど。
もともとはそんなことなかったんですね。
むしろ大学時代はちゃんと仕事は社会人だったらいくらでもできるんだから、
文献とか、外にというか社会に出てから読むことのないもの、
わけがわからなくてもいいからとりあえず文献なり、
文献だけではないですけどもね。
大学の時期にできることをするほうがいいんじゃないのっていうのが、
もちろん今もそれは一部というか、
プロジェクトやってても文献は読んでほしいなっていうのはもちろんあるんですけれども、
プロジェクトを始めたのも理論というか、
いわゆる古典的な文献に、
実は触れてほしいっていうところから始めた部分もあるんです。
なるほど。
いきなりこの本読めよっていうよりも、
その本を読む意味とか意味を感じてもらうってことですよね。
そうなんです。
授業とかでいろんな理論とか、
あるいはそれを言った人の名前とかっていうのはおそらく授業どっかで聞くと、
ほとんど普通はこんなことで怒られますけど、
たぶん聞いてすぐ右から左だと思うんですけども、
ただでもプロジェクトとかしながら、
こっちもたまにチャチャを言えるというか変な言い方ですけども、
これってこの人が言ってたここのところで説明したら、
説明しやすいというか、
よりイメージが湧きやすいとか整いやすくなるんじゃないっていう風に、
いわゆる理論というか古典というか考え方ですよね。
そういったものに触れてもらえると、
嬉しいなっていう風に思ってプロジェクトをやろうと思った。
っていうところがあるので、
単に学生が楽しい、もちろん学生はああいうの好きは好きなので、
学生は楽しくやってくれればいいし、
ただやって面白かったですって終わられたんでは、
私には経営学の理論の歴史っていうのが元々の研究フィールドなんで、
それと全く関係がない状態でプロジェクトをやってますっていうのは、
これはまさに私自身の課題としてなんか嫌だなっていうのがあったんで、
これは別に学生に押し付けるというよりも、
私自身が一応この仕事をやってる上での一つの軸として、
みたいなところはあったので、
プロジェクトをやろうというか、やる意義があるなというふうに思えたのは、
そこがやっと自分の中で大学教員になって十数年してからですけども、
一回り、十二、三年してからですかね、
一回りぐらいしてからやっとイメージがつくようになったっていう。
いやーでもそれ、僕も大学でそういう勉強したかったですね。
今聞いてる、だいぶ昔の話ですけれども、
なんて言うんでしょうね、やっぱり社会に出てからの方が、
それこそ経営学部とかで学んだことも、
ああ、あの時のほんとちょっとしたマーケティング施策とかうつにしても、
スウォット分析とかペスト分析とか記号のように覚えてたような記憶があるんですけど、
ああ、こういう時だからこういうフレームワーク使うのかとかもそうですし、
なんて言うんですかね、具体と抽象で言うと、やっぱり抽象が理論とかだったりすると、
抽象だけ叩き込まれたときは何にも意味を感じなくて、
むしろ大学の時は経済学のほうが面白いわと思って、
数学とかも好きだったんで、そういうのやってた。
経営学ってなんか表面上のことなような気がすると思ってた、抽象的でと思ってたんですけど、
やっぱりそういうフィールドワークとかプロジェクトで、
具体的に企業さんの商品開発とか経営の課題とかを聞いたときに、
そこでこの理論とかがまさに起きてることを説明してるんじゃないとかって言われると、
めちゃくちゃ勉強もスッと入ってくるっていう、めちゃくちゃありそうですね。
そうですね。だからそれがあって、プロジェクトっていうのをやるようになって、
実は毎年年度の終わりには一応成果報告会っていうのをしてて、
その学生に、単に今年度こういうプロジェクトやりましたっていうだけじゃなくて、
それをそこから物の見方、理論とかと付き合わせながら説明するのでもいいし、
あるいはそこからヒントというか、そこから理論的な展開をしてもいいしっていうので、
何らかの物の見方をプロジェクトをご一緒してくださった企業さんにお返しするっていうのを、
企業との関わりの意味
一応成果報告会でやるっていうのはずっと意識してるとこですね。
そこで企業さんにも何か築きとか新たな視点を提供できると、お互いにハッピーになるよねっていう。
本当に我々というか、お返しできるのはそれぐらいしかないなというのもあるので。
でも本当に企業さんにとってもすごく意味があるとは思いますね。
確かに。
ありがとうございます。
あとはこのラジオのテーマでいうと、
自己表現と働くをつなげていくとか混ぜていくみたいなことを結構言っていて、
自己表現っていうと結構アートっぽいような表現ですけれども、
もっと一人一人の働く人がやりたいと内側から思う気持ちだったりとか、
自主性とか自立性だったりとか、楽しいと思える感情とかをどう働くことにつなげるかみたいなことを結構テーマにして、
そういうディスカッションを結構ゲストの方とかもすることは多いんですけども、
そういうような領域で何かプロジェクトなり活動なり考えていることとかってありますか?
そうですね。
ややこしい話になっちゃったら恐縮なんですけど、
人間とはって言い出すとえらい大きな話になっちゃうんですが、
人間っていうのを考えるときに、関係性の束っていう見方を結構私することが多くて、
例えば、今日こうやってけんしろさんとお話しさせてもらってるっていうのも、
思い起こせばコロナより数年前のときに、
志村翔一郎さんが東京で話をされたっていうときに、
ご挨拶したっていうのが一つのご縁というか、そこで関係性が生まれた。
一本一本の関係性、それ自体だけで、
人間その人が急激に変わることは少ない。
あることもあると思うんですけれども。
ただでも、関係性が織りなされるっていうのかな。
織り上げられる、編まれるというのか。
そこのところで、織り上がったところに自分っていうのが浮かび上がってくるのかな、
みたいなイメージを持ってるんですね。
だから違う糸が入ってくると、もしかすると、
織物の色合いって急激に変わる可能性もあるかもしれないし。
今回もお聞きいただきありがとうございました。
ちなみにこの番組は、読むポッドキャスト働き方ラジオとして、
ノートでのテキスト発信も行っております。
ポッドキャストと合わせて是非フォローをお願いします。
番組への感想は、ハッシュタグ働き方ラジオで投稿いただけると嬉しいです。
またコミュニティ運営、音声配信、その他企業広報などのテーマで
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私、田中健次郎か純レギュラー梨彩にご連絡ください。
カジュアルにセッションしましょう。
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