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#218-1 本をつくることは、自分の人生を生きること──「つくるよろこびをつくる」藤原印刷の挑戦(藤原隆充さんゲスト回 1/2)
2026-08-05 38:45

#218-1 本をつくることは、自分の人生を生きること──「つくるよろこびをつくる」藤原印刷の挑戦(藤原隆充さんゲスト回 1/2)

今回のゲストは、長野県松本市に本社を構える藤原印刷株式会社の専務取締役、藤原隆充(ふじはら・たかみち)さんです。


前編では、家業に入るまでの葛藤や、弟・章次さんとの関係、兄弟で切り拓いてきた新たな本づくり「クラフトプレス」の成り立ちを伺います。


出版社から依頼された本を、決められた品質と納期で正確につくる。それまでの印刷会社の仕事に加えて、藤原兄弟が向き合ったのは、個人やクリエイターによる自由な本づくりでした。


紙やサイズ、製本、加工まで、自分たちで選びながら、自分だけの一冊をつくる。藤原印刷が追いかけているのは、生産効率だけではなく、つくった人から「本をつくってよかった」という言葉をもらうことです。


本をつくることは、自分の表現を形にし、誰かに届けること。その反応が自信となり、ときにその人の人生の1ページを変えていく。


「自分の人生を自分で生きていると思える人を増やしたい」


隆充さんから語られた言葉は、働き方ラジオが大切にしてきた「自己表現するように働く」というテーマとも、深く重なっていきました。


本をつくる人が増えれば、本を読む人も増えていく。藤原印刷が掲げる「つくるよろこびをつくる」の背景にある、兄弟の物語と本づくりへの思想を伺った前編です。


藤原印刷

https://www.fujiwara-i.com/


▼働き方ラジオについて


「自己表現するように働く」とは、どういうことなのか。


働き方ラジオは、「誰もが自己表現をするように情熱を持って働く世界」を目指し、働き方・自己表現・組織文化・コミュニティ・経営を探究するPodcastです。


音声を通じて、どこかで響き合う人たちと出会い、問いを持ち寄りながらセッションしていく。そんな“仲間づくり”の場でもあります。


パーソナリティ:田中健士郎(ケンシロウ)

準レギュラー:リサ/宮内俊樹(みや)/久井直人(ひさいん)

音楽提供:髙木秀邦


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自己表現をテーマに混ざり合う一日。

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サマリー

今回のゲストは藤原印刷株式会社の専務取締役、藤原隆充さんです。家業である印刷業に就くまでの葛藤や、弟さんとの関係、そして兄弟で切り拓いてきた新たな本づくりの形「クラフトプレス」の成り立ちについて伺います。従来の出版社からの依頼に応えるだけでなく、個人やクリエイターが自由に本づくりを行えるサービス「クラフトプレス」は、紙やサイズ、製本、加工まで自分たちで選び、自分だけの一冊を作り上げることを可能にしました。藤原印刷が目指すのは、生産効率だけでなく、「本をつくってよかった」という言葉をもらうこと。本をつくることは、自己表現を形にし、誰かに届けることであり、その経験が人生を変える力にもなり得ると藤原さんは語ります。「自分の人生を自分で生きていると思える人を増やしたい」という想いは、「自己表現するように働く」という働き方ラジオのテーマとも深く共鳴しました。本をつくる人が増えれば、本を読む人も増えるという考えのもと、藤原印刷は「つくるよろこびをつくる」という理念を掲げ、兄弟の物語と共に本づくりへの独自の思想を展開しています。

藤原印刷とクラフトプレスの紹介
スピーカー 1
働き方ラジオ始まります。株式会社SessionCrew代表、働き方エヴァンゼリストの田中健士郎です。
このラジオは、誰もが自己表現をするように、情熱を持って働く、そんな世界を目指す、仲間づくりをしていくポッドキャスト番組になります。
みなさん、自己表現していますか?
スピーカー 1
はい、ということで、今日もですね、ゲストをお呼びしているんですけれども、
こちらの純レギュラーメンバー、リサ、ミヤも参加してもらっています。よろしくお願いします。
スピーカー 2
はい、よろしくお願いします。
スピーカー 1
はい、ということで、今日は純レギュラー2人と一緒にやっていくんですけれども、
早速ですね、今日のゲストをお呼びしたいと思うんですけれども、
今日はですね、藤原印刷の藤原貴道さんにお越しいただいております。
藤原さん、よろしくお願いします。
スピーカー 2
お呼びいただいてありがとうございます。藤原です。よろしくお願いします。
スピーカー 1
よろしくお願いします。
ついにです、ついに。
ついにですね。
僕はですね、すごく気になる会社の方っていうので、なんだかんだ2年前くらいからしてたし、
なんかいろいろ聞くと、僕は10年前くらいから藤原さんが作った本とかを読んでたらしいみたいなこともちょっと分かったりもしているんですけれども、
まずはですね、リスナーの方もね、初めての方もいらっしゃると思うので、
ちょっと簡単に自己紹介をしていただいてもよろしいでしょうか。
スピーカー 2
はい、藤原印刷株式会社の藤原貴道と申します。
藤はって言ってるんですけど、めっちゃ小ネタなんですけど、
実は藤原で。
へー。
そういう風に僕は、その、じいちゃんおばあちゃんから、お前は藤はじゃなくて藤原だって言われて、
スピーカー 2
会社入ったら藤原印刷になっててどういうこっちゃなんですけど。
スピーカー 1
じゃあ間違いではないんですね。
スピーカー 2
多分登記で間違えたんじゃないかって言いましたけど。
スピーカー 1
なるほど。
なんで、ややこしいんですけど、正式には藤原印刷の藤原貴道です。
スピーカー 2
祖母が71年前に立ち上げた会社で、今18年前に働き始めていて、
主に東京の出版社さんのお仕事がメインで、
僕が入った当初から99%くらい出版社さんのお仕事で本を作り続けていて、
なかなか印刷の産業も出版の産業も2000年前後くらいから厳しいなってことは入る前から分かっていたので、
いろんなチャレンジをしていろんな失敗をして、
一つ花開いたのが個人やクリエイターやいろんな出版社以外の方々が作る本の部分を伸ばしてきて、
それをクラフトプレスという風に勝手やたらに呼んで、
今そっちを頑張っているっていうようなざっくりした会社です。
今僕は中野県松本市に住んでおります。
スピーカー 1
ありがとうございます。
家業への葛藤と弟の影響
いわゆる3代目のタイミングにあたるのが高道さんで、ずっと松本でやってる会社なんですか?
立ち上がったのは中野県の松本市で、
スピーカー 2
最初は個人事業ニュースみたいにIAGOは藤原タイプ社だったんですよ。
印刷は後で、どっちかというと女性が稼ぐにはとかしっかりした働き口を作るには当時はあんまり仕事がなくて、
その中で専門職っていう部分でタイピストをおばあちゃんが選んで。
スピーカー 1
だからおばあちゃんなんだ。
スピーカー 2
そうなんですよ。
スピーカー 1
女性でっていう。
スピーカー 2
結構特徴的なのは自分でタイピストの仕事をしながらもタイピストの学校も運営していて。
だから当時は主婦の方々にタイプを教えて仕事を作って。
そうなんですね。
スピーカー 2
そういうのもやってました。
しばらくしてから東京に進出して。
スピーカー 1
そうなんですね。
スピーカー 2
そこから東京に営業所支店ができて、お客さんは東京、生産の工場が松本っていう体制になってます。
スピーカー 1
なるほど。
歴史もいろいろ気になるところなんですけども、今メインでやってるのがクラフトプレスっていうのは個人の方が本を出版するみたいなことなんですか?
スピーカー 2
そうですね。
皆さんが多分本っていうことを想像すると、マルゼンさんとかキノクリ屋さんとか、そういった大きな本屋さんに並んでいる本っていうのを想像されると思うんですけど、
そうじゃなくて、例えば自費出版っていう言葉とか、昔からのコミックマーケット、コミケっていう、
ああいうのも好きな人たちが自分たちで作っていって、分かる人たちだけに売っていくっていうマーケットっていうのがあったんですよ。
スピーカー 1
コミケ確かに有名ですよね。
スピーカー 2
でもそっちはどっちかっていうと裏街道、めっちゃバックストリートで、むしろ影に隠れてるからいいっていう風潮文化もあったんですけど、
それがだんだん市民権を得ていったっていうか、それは出版社の力がだんだんなくなっちゃってきたのことや、SNSで個人が発信できることになった延長線や、
あとは売る場所っていうのも書店じゃなくて、ソーシャルメディアを通して自分でECサイト立ち上げたりとか、イベントに出展したりっていうような貫路の多様化っていうのもあって、
そういった複数の事象が重なって結構個人の人が本を作るってことが、少しずつやる人が増えていったっていうような現象ですね。
スピーカー 1
なるほどね。本当に一部の人のクローズドな世界からもうちょっと多くの人が、かつそれなりの部数を売るみたいな人も、
それこそSNSとか上手く使ってやる人とかも今出てくる中で、そこに上手くクラフトプレスっていうそういった方の印刷を受けようみたいなのがハマったんですね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
なるほど。今そんなクラフトプレスもいろいろ試行錯誤してそこにみたいな話もあったんですけども、
もう家業に戻るところまでは、もう割と戻ろうって感じだったのか、なんかちょっとその前の働き方ラジオなんでちょっとキャリアというか、その辺に戻ってみてもいいですか。
スピーカー 2
一番最初に入った会社は、フランチャイズの飲食店のコンサルティングをやってる会社でして、で私かつやっていうかつ丼チェーンのスーパーバイザーだったんですよ。
スピーカー 1
かつや好きでしたね。
ありがとうございます。
美味しいですよね。
美味しいですマジで。
スピーカー 2
で、当時はやっぱり家業があるんで、いずれ自分の会社を継ごう、自分の親の会社、おばちゃんの作った会社を継ごうっていうことをなんとなく決めていて。
なんで経営が学べるところがいいなってことで、コンサルティング会社か当時は結構イケイケだった人材業界、人材派遣の会社がバンバン出てきてて、
スタッフサービスさんとか店舗スタッフさんとか、グッドウィルさんと、ああいう会社がもう立ち上がってきた段階で、人事担当者か女子の企業だったら社長さんの相手だったんで、
そういう人材業界かコンサル業界を受けて受かった会社、もうなくなっちゃったんですけどベンチャーリンクっていう会社にいました。
スピーカー 1
そうなんですね。
スピーカー 2
そこから2年ちょっとで辞めて、次どうしようかなって24後だったんですけど、やっぱり当時新卒で入った会社って600人ぐらいの会社で上場企業だったんで、なんとなくコマの一つな感じがしてて、
そうじゃなくてもうちょっとダイレクトに事業を経営していくっていうか、事業を自分で動かしてるっていうことを身につけたいな、感じたいなと思ってたら、
スピーカー 2
弟が銀座の人材紹介のベンチャーにインターンで入っていて、でも5人の段階ぐらいから大学1年からインターンになってたんですけど、
それがすんごい楽しそうで、俺もそういうところ行きたい、人材紹介だったら仕事紹介してよっていうことで、弟のインターン先の会社に紹介してもらって、
ネットベンチャー、インターネットの広告代理店のベンチャーのアイレプっていう会社に入って、
新規事業部だったんですけど、3年以内に黒字化しなかったら新規事業を畳む、黒字化したら子会社化するっていうような、なかなかしびれるミッションの中で入って、
おかげっていうか僕の貢献全然なかったんですけど、それで黒字化して子会社化して、そろそろかなって思ってた時に、それも弟が背中を押してくれたんですけど、
スピーカー 1
当時渋谷にあるアイレプで働いてて、なんか聞こえがかっこいいじゃないですか、渋谷で働いてるベンチャーみたいな、どっかのほうじゃないですけど、
スピーカー 2
に、いいな、居心地いいなと思ってたら、弟が本業というか家業に入りたい、親に自我談判したら、兄貴、兄ちゃん入ってないのに、なんでじいなんから入れなきゃいけないのよみたいな感じで、
スピーカー 1
なるほど。
門前払いされて。
門前払いされたんですね。
スピーカー 2
で、兄貴が入らないと俺入れないから、渋谷でプラプラしてないで早く行ってくれって言われて、そうだよなと思って翌日に辞めます。
スピーカー 1
そうなんですね。でもキャリアに結構弟さんの影響がいろいろ関わってるんですね。
スピーカー 2
そうですね。で、家業って感じです。
スピーカー 1
じゃあ割といつかは戻るだろうなみたいなところもありつつ、弟さんの最後の後押しがあって戻ってきて、そこからは後継ぎっていうと、
松本移住とクラフトプレスの黎明期
スピーカー 1
まずは既存の本業をとにかくやって慣れてみたいな話が多いと思うんですけど、そこから今のクラフトプレスまで試行錯誤しながらみたいな話がちょっと気になったんですけど、そこからどんな感じにやってたんですか。
スピーカー 2
そうですね。僕はそれから松本に移住っていう形で住まいに移して、それまでは両親東京営業所で働いてたんで、東京の国立市っていうところで生まれて育って、小学校から国立市の小学校に入って高校まで国立で、
で、大学は日本一学位が安い横浜市立大学っていう公立の大学に行って片道2時間半かけて行ってたんですけど、
スピーカー 1
多いですよね。
スピーカー 2
クッソ遠くて、卒業するときに大学4年間でどれくらい電車の中に乗ってたのかなって安易に計算しちゃったんですよ。
そしたら4ヶ月って出てきて。
スピーカー 1
4ヶ月。
スピーカー 2
まじかよ。4ヶ月。
スピーカー 1
電車の中に。
スピーカー 2
何してたんだろう。っていう感じだったんですけど。
なんで、友達も全くいないおじいちゃんおばあちゃん家にある松本に移住してきて。
スピーカー 1
そうですよね。
スピーカー 2
それで、印刷の工場の現場に拾ってもらって、本当にブルーカラーとして、ブルーワーカーか。
機械を回すっていうところから入り、そこから工場の中の空いたポジションというか、
王道ルートがあったっていうよりは、最初に手挙げて拾ってもらった部署、文文化印刷の現場で、
そこから退職して穴があるポジションとかに入ってて。
それで、フジャー印刷っていうのは、印刷をした後の工程、製本とか加工とか紙を折ったり、
拍子くっつけたりカバー巻いたりっていう工程は、すべて協力会社さんにお願いしてるんですけど。
その協力会社さんを手配するっていう部門に移動と言いますか、部署が変わって、
そのタイミングで弟が東京で、最初出版社の営業をやってたんですけど、
ちょっと反りが合わない、馬が合わない、ここをずっと掘り続けてもなかなか伸びないなっていうことで、
自分は違うところで営業するっていうことを掲げて、
デザイナーさんとか個人の人の仕事を本当にポツポツ取るようになって。
変わった仕様、今までやったことがない加工とか、使ったことがない紙や、糸で閉じるや、サイズ違いの本文を入れるや、
いろいろあったんで、それを僕が加工のところで新しい協力会社を探していく。
それで一つ形にしていくっていうような体制が、今から13年、4年前くらいに始まったっていうのが、
たぶん一番最初のクラストフレスの立ち上げ期だと思います。
スピーカー 1
なるほど。そこでも兄弟で作っていったんですね。松本東京で連携しながら、それを実現したっていう。
兄弟の相性と子育ての教訓
スピーカー 1
すごいですね。なので、弟さんは割と営業っていう感じで最初から東京に行ってみたいな感じだったんですか。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
役割分担が結構されてるんですね。
スピーカー 2
結構兄弟で入ってるとか、あとは親族で経営してるっていう中小企業の方々本当に多いと思うんですけど、
これはたぶん母親とか父親の方針で、一緒のところに入れない。
できるだけ距離、部署もそうだし、実際の距離もそうだし、話すっていうのが明確にあったと思います。
スピーカー 1
そうなんですね。その辺は親御さんというか、考えがあって、配属が分かれたっていう感じなんですね。
スピーカー 2
そうですね。基本的に多分あんまりうまくいかないんだと思うんですよね。近すぎると。
なるほど。でもそんな中でも二人は連携して新規事業も立ち上げたりとかしてて、相性はいいんですか。
スピーカー 2
そうですね。もともと僕がアイレップっていうネットの広告代理店にいた時に、弟にインターン頼んだんですよ。
営業が足りなかったんで、その時たまたま人材のベンチャーのインターン辞めてたんで、いるやんと思って、ちょっと手伝ってくれないっていうことをお願いして、
スピーカー 2
初めて兄弟で机並べて、その時僕も営業だったんですけど、同じく営業して会議に出て一緒にアポイント行ったり、それが良かったんですよね、すごく。
スピーカー 1
そうなんですね。
スピーカー 2
全然タイプも違って、僕は周り整えて、サッカーで言ったらボールを動かしてくタイプなんですけど、
弟もドリブル仕掛けまくって、10回ブロックされても1ゴールやったらやるみたいな感じ。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
その噛み合わせの良さっていうことは、僕も感じたんですけど、それ以上の弟が感じてくれてて、
だからそこで兄ちゃんと一緒に仕事したら楽しいなとかめちゃくちゃ良いなっていうことを感じてくれて、
うちの家業にも陣なんだけど入るっていうことを決めてくれたり、っていうところに繋がってました。
スピーカー 1
なるほど。兄弟で一緒に働いてかつ相性が良いって話をそんなに聞かないですよね。
そうですよね。
でも少ないですよね。
逆はよく聞くよね。上手くいかないっていう。
スピーカー 1
そうそう。あまり近い親族というか、やると上手くいかないってありますけど、そこがむしろ相性が良くて、
入る前から2人でやりたいと思ってたっていうのが、すごく素敵な、どうやったらそういう兄弟になるんだろう?
って今ちょっと自分の子育てを考えました。
スピーカー 2
結構僕もそうなんですけど、男2人で兄弟なんですけど、うちの息子も。
今の自分の息子たちと僕、自分の弟と比べたときに、やっぱ良かったなって思うのは、小学校から違う学校だったんですよ。
スピーカー 1
そうなんですか。
スピーカー 2
だから弟も、たぶん藤原の弟って言われたことがなくて。
僕もその弟の話を学校ですることはなくて。
お互い独立したっていうか、違うコミュニティ社会を持ってたってことはまず良かったんだと思います。
スピーカー 1
コミュニティが一緒じゃなかったんですね。
スピーカー 2
だからそこで上下関係っていうか、変な縦関係が成立しなくて。
もう一個はカギっ子で、2人で家のことをしないといけないとか。
帰ってきて皿洗いしておくとか、風呂洗いしておくとか。
両親が働いてるから、兄弟で何かを一緒にしないといけない家のことを。
スピーカー 1
力を合わせて何とかやっていかないと、ある意味生きていけないというか。
一緒に協力して必要があったんですね。
スピーカー 2
めちゃくちゃ母親から雷が落ちてくるから。
スピーカー 1
そうなんですか。
スピーカー 2
大魔王の雷を避けるためには、お前が風呂洗いして、俺は皿洗うからみたいな。
そういう共同作業みたいなことも。
スピーカー 1
やってたんですね。そうか。なるほど。
スピーカー 2
それはすごく良かったと思います。今振り返ると。
スピーカー 1
自然とその時からもしかしたらお互いの得意分野を把握して、こっちはこれだねみたいなのがあったのかもしれないですね。
スピーカー 2
そうですね。だから兄弟っていうよりも仲間って感覚だったんですか。
スピーカー 1
仲間なんだ。最高のバディみたいな感じですよね。まさに。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
なんか大河ドラマを見るような感じですね。
そうですね。そういう話あんまり聞かないから。
創業者の祖母と母親の教育方針
スピーカー 1
ちなみにお母さんは、お母さんはどんな感じの子供たちに対する経営のまなざしみたいなのをどんなことを伝えていかれるんですか。
スピーカー 2
経営に関してはそれもちょっと特殊で、創業者の祖母の三人姉妹の長女なんですよ。
だから親父が無子養子で。
スピーカー 1
そうなんですね。
スピーカー 2
どちらかというと母親の人生ミッションは藤原印刷の後継者と結婚して、父親を社長として自分を立てていくっていう。
だから僕が小さい時から会社に入ってましたけど、どちらかというと経理のおばちゃんというか、東京支店の経理職、経理事務職みたいな形で入っていて。
創業者のおばあちゃんはものすごくパワフルだし、バイタリティーに富んでるし、いわゆるおばあちゃんって感じじゃなくて、本当創業社長みたいな感じなんですよ。
スピーカー 1
そうですね、創業社長ですもんね。
スピーカー 2
保育園の時に運動会に来てくれたことがあったんですけど、その時も一番目立つ格好で、紫色の薄紫の髪で茶色のサングラスみたいなのかけてて、
誰だあのおばあちゃん、誰のおばあちゃんだあれって、みたいなおばあちゃんだったんですよ。
だから、母親は社長業っていうよりは、しつけがすごく厳しくて。
スピーカー 2
なるほど。
そういう、どっちかって今みたいに自由にとか好きなことやっていいよっていうよりは、結構ガチガチガチガチっていうふうに、これはこれ、あれはあれ。
スピーカー 1
それもなんか面白いですね。何て言うんですかね。
でも藤原さんたちは結構そういう、外から見ると自由に、事業もどんどん定の印刷業に囚われない動きをしてるんで、
スピーカー 1
でも親御さんはわりとしっかりしつけというか厳しかったっていうのはちょっと意外なイメージもありました。
でも後継ぎを育てるみたいな責任感みたいなのも結構あったんですかね、そういう意味で。
スピーカー 2
と思いますよ。
スピーカー 1
なんかそんな感じですよね。
だから人としてしっかりみたいなことなんですかね。
どっちかっていうとルールを守れとかっていうよりも、人としてしっかり育てようっていう感覚。
そうだったと思いますね。
スピーカー 2
あとは僕らが子供の時ってそんなに会社も万弱な状態じゃなかったと思うんで、
だから今はだいぶ本当母親のおかげで財務も安定して顧客基盤も安定してますけど、
やっぱり装置産業なんで基本的に借金してお金返して、結構出版の場合って資金繰りが遅いんですよ。
180日後手形とかってあるんですか。
スピーカー 1
手形なんですか。
スピーカー 2
もう手形なくなっちゃったんですけど法律で。
でも紙の仕入れとか協力会社には先に払っておかないといけないし、
だから入金後で支出は先、さらに毎月の借金が融資の返済があるんで、
結構やっぱり綱渡りの状況で経営してるっていう実態が長かったと思うんで、
そっちも今考えると相当メンタルに来てたんだと思いますね。
子育てっていうのを無理に言うよりは、会社もめちゃくちゃ頑張ってやらないといけなくて、
だからちょっと手が離れた段階で子供たちも自分のことは自分でしろっていう方針だったんじゃないかな。
スピーカー 1
ありがとうございます。ちょっとなんか、老いたちをだいぶ理解できたんですけども、
クラフトプレスの成長と「つくるよろこび」
スピーカー 1
今の藤原印刷の話もまたちょっと戻って聞いていきたいんですけれども、
クラフトプレスがそういった形でスタートして、そこから徐々に上手くいき始めてっていう感じで、
このここ10年ぐらいっていうのは、もうそこに割とフォーカスしてきたって感じじゃないですか?
スピーカー 2
そうですね。既存の出版の市場が伸びるってことは絶対ないっていうのはもう分かってたんで、
何か新しい次のことをやんなきゃねっていうのはずっと弟と夜な夜な電話したりとかメッセージしたりして話していて、
今でこそ全体の3割強ぐらいが出版社以外のクラフトプレスと言われる、もしくはその主演の仕事になってきたんですけど、
本当に十何年前っていうのは年間に片手で数えるぐらいの件数しかなかったんで、
それがここまで伸びていくってことは当時の自分たちも考えてなかったけど、
でも求めていただいてそれに対して答えると想像以上の期待っていうか感動というか満足をしてもらってたんで、
そこにチャンスはあるだろうなってことを弟がずっと気づいていて、
一人ずっと森を開墾していくっていう感じでやってたと思うんですよ。
スピーカー 1
まだ数は少ないけど、きっとこれは喜んでもらってるし間違ってないって思ってずっとやり続けてたんですね。
そうですね。
スピーカー 1
会社のトップページのところに作る喜びを作るっていう言葉がすごく印象的で残ってるんですけど、
これも割とクラフトプレスやるようになって作った言葉なんですか?
スピーカー 2
めちゃめちゃそうです。
多分全製造業において一番考えてることっていうのは不良品を出さないってことだと思うんですよ。
スピーカー 1
そうですよね。袋まりを上げていくみたいな。
スピーカー 2
なので満足とか最高品質を作るっていうよりは規定の数量を納期通りに品質不良を出さないで出すっていうことがまず大事で。
はい、製造業そうですね。
で、あとはその中で生産効率を上げるとか機械の稼働率を上げるっていうのがビジネスモデルの本もあれだと思うんですけど、
スピーカー 2
タイ出版社においては多分それだったんですよ。
スピーカー 1
まあそうですよね。
スピーカー 2
出版社に何か満足度みたいなことを追いかけても意味がなくはないんですよ。
なのでそこにその指標は合わなかったんですが、普通の方、本を作ったことがない方とか、
初めて本を作る方に何を追いかけた時にその生産性とか稼働率みたいな自社都合の話ではなく、
不良率はもちろん追いかけなきゃいけないんですけど、それ以上に大事なのっていうのが作ってよかった。
スピーカー 1
作ってよかった。
本を作ってよかったっていう一言をもらうっていうことが結果的にその人が自信を持って自分の作った本を近しい人に渡し、
スピーカー 2
その中の誰かがいいじゃん素敵じゃん俺も作ってみようかな本っていう風に生まれる人がきっと出てきて。
で、本を読んだことがない人、あんまり本屋さんに行かない人もしかし誰かが、
俺むっちゃくちゃいい本作ったからとりあえず読んでくんないって言ったら読むと思うんですよ。
スピーカー 1
そうですね。
だから本屋に行く人は減ってるし本屋の数も減ってるし本を読む人も減ってるんだけど、
スピーカー 2
印刷会社からできることで本を増やす。本を作る人を増やせば。
しかも本を作ってよかったって思う人を増やせば読む人も増えるし作る人も増えるんだっていうことにやりながら気づいていったって感じです。
なるほど。
スピーカー 1
そういうことがそこが起点になるんじゃないか。
だからこれまではいかに読む人を増やすかというか、いかにたくさんの人の手に届くようにするかってやったけど、
それじゃなくて本を作りたいっていう思いを持った人を増やす。
その人数喜びを増やしていけばそれを読む人も増えるし、それを見て自分も作れるのかなって思って作る人も増えるっていう。
スピーカー 1
本当にそうですね。確かに。
スピーカー 2
例えばネットプリントでやってみたんだけどうまくいかなくてとか想像とは違って頼まれて頼んでこられるっていう方も一定数いらっしゃるんですよ。
その一定数いらっしゃる方はいいんですけど多分その何倍ももういいや。
もういいかな。本作るのは思い通りにならないしっていう風になっちゃってる人の方が全然多くて。
それがめちゃくちゃもったいないと思ってるんですよね。
スピーカー 1
そうやって作る喜びを感じてくれる人を今増やしてきたんだと思うんですけども、どういう人が本を作るのかなというか、
本を作る人々とクラフトプレスの独自性
スピーカー 1
自分も作れるのかなとかも含めて純粋に気になるんですけども、どういう方が本作ってるんですか。
今いろんな方がいるのかもしれないですけど。
スピーカー 2
結構自分でわかる人と人から言われる人と二パターンもいらっしゃると思うんですよ。
自分でわかる人っていうのはもうすでに何か始めてる方で、
例えば小説を書いているとか、最近だとすると短歌を書いているとか絵を書いているとか、
あとは料理が好きで自分でレシピを作ってるとか、
既に創作的なクリエイティブ活動をそのレベルがいいかどうかっていうのは完全別として、
何か手を動かしているという方は本の題材を既に持っていると思います。
もう一パターンは、例えばけんしろさんもこういった働き方ラジオやってるじゃんと。
で、この働き方ラジオの中で得てきたものとか、
自分が学んだものっていうのはたくさんあると思うのであれば、
それをまとめるために本を作るのはどうですかっていいんじゃない?
それだって読みたい人、そんな何万人もいないかもしれないけど、
何十人とか百人くらいだったらいるんじゃないですかって言われると、
確かにそうかもみたいな。
一旦じゃあとりあえずまとめてみるっていうのもありだな。
スピーカー 1
すごい想像できますね。
なんか想像できました?
スピーカー 1
めちゃくちゃ想像できますね。
どう?りさとか。
もう頭の中で思い描いてたよ。
思い描いてる?
出るよね。
実は考えたこともあるしね。
よなよな妄想で。
この3人で。
そうそう。この3人でね。
スピーカー 2
どんな妄想だったんですか?その時出たのは。
スピーカー 1
本とかもし作ったらとか。
よくいろんな妄想してるんですけど、僕らは。
よなよな。その中に本とか作ったらどういう本が作れるんだろうみたいなので、
ばーっと目次作ったりとか。
スピーカー 2
結構やってたよね。よなよな定例みたいな。
クラフトプレス、今の話の中でつながる話が一つあるんですけど、
クラフトプレスの特徴、普通の本作りと何が違うんですかっていうところで言うと、
プロダクトにこだわれるところっていうのが大きく違うところです。
通常の本っていうのはやっぱり中身。どういう本にしようかなっていうのは、
基本的に中身の話なんですよ。
でも、例えば紙も自分たちで選ぶ。
サイズも自分たちで選ぶ。
で、表紙に白押しをする。キラキラした白押しをするとか。
あとはタイトルの文字を。
今、皆さんが背景でやるこの青、
スピーカー 2
青じゃねえ、赤、オレンジ、ピンク。
このような情熱的なカラーにする。
で、その情熱的なやつもデータで作ってもいいんだけど、
これだとしたらみんなで絵の具でワークショップやって。
それぞれのデータを作って。
で、教師も別に1パターンじゃなくても5パターン作ってもいいんじゃない。
スピーカー 2
そうすると結果的に自分たちだけの本になるじゃないですか。
で、中身も外身もちゃんと一致しているというか。
それぞれが分け隔てるってわけじゃなくて、
内容もそうだし、外身も自分たちで作った本ということができるんで、
スピーカー 2
なんでぜひこれ見てほしいなっていう気持ちがもう一段上がっていく。
人生を自分で生きることへの貢献
スピーカー 1
藤原さん的なやりがいって、
そこにとことん付き合うのか、
それを世の中に一冊しかない、
自分たちの一冊でしかない本を作り出すクリエイティブにあるのかみたいなのを言うと、
どの辺にあるんですか。
スピーカー 2
もう一段深いっていうか、そもそもの話から言っちゃうんですけど、
まさにこのラジオのテーマでもあると思うんですが、
自分の人生を自分で生きてるっていう風に思う人が増えてほしい。
根底にあるんですよ。
いつしか誰かに決められた、もしくは社会が良しとする人生に切り替わっちゃって、
スピーカー 2
さもそれが自分の正解だと思って生きてる人たちが多すぎる。
あとはそれが外れた時に終わったっていう人たちが多すぎる。
その力学がすごく強すぎて、
仕事を変えるとか独立をするとかっていうことって相当ハードル高いんですけど、
でもその自己表現をするとか、
自分の本を作って自分で決めて、自分でリスク背負ってこれを作った結果、
スピーカー 2
それを買ってくれる人がいるとか、褒めてくれる人がいるって言った瞬間に結構その人の人生の1ページが変わるんですよ。
そこに寄与してるとかそこに対して自分がタッチしていて、
その人が本来の顔っていうか、本来自分はこういう人間だよなっていうような、
瞬間瞬間時間を作れるっていうことにすごくやりがいを持ってます。
それはすごいですね。
めちゃくちゃ重なり。
スピーカー 1
その表現が出てくると。
働き方ラジオの説明をしていただいてるのかなぐらい勝手に。
スピーカー 2
そうですよね。
ありがとうございましたみたいになりそうになりました。
スピーカー 1
今日のまとめみたいになりそうでしたけど。
まさに自分の人生を自分で生きるというか、自分の人生を生きるみたいなすごくテーマにしてますし、
働き方ラジオはゲストの方の働き方を広く聞いていくんですけど、
僕らが1年に1回やってるJAMっていう名前のイベントがあって、
そこではもう明確に自分の人生を自分で生きるっていうのも、
実際サイトにも書いてますし、言葉としても。
やっぱりそういう人が自己表現をするように働くっていうのは、
つまりそういう今にフォーカスして自分の人生を生きるっていう人が増えていくっていうことが、
僕らにとっては希望だと思っていて、
そういう希望の灯火みたいなものを1年に1回みんなで燃やすイベントにしようみたいなことをやってて、
めちゃくちゃ今の言葉は何ですかね、僕らも希望をもらいました。
ああ、同じことを言ってる人がまた1人いたみたいな。
働き方ラジオとセッション・クルーの紹介
スピーカー 1
今回もお聞きいただきありがとうございました。
働き方ラジオを運営する私たちセッション・クルーは、
ラジオの外でも緩やかに続く対話の場を大切にしています。
例えばセッション・クルーバーというスラックのワークスペースを持っています。
働き方ラジオを聞いてどこかピンとくるものがあった方は、よかったら一緒に混ざりましょう。
気になる方は私、けんしろうか、じゅんレギュラー、りさ、みや、ひさいんにご連絡ください。
カジュアルにセッションしましょう。
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