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こんばんは、北詰至です。 このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、短歌のセカイの楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜夜8時に配信しています。 1週間の終わりの息抜きに聞いてください。
今回は、ジェフレとの別れを読んだ短歌をご紹介いたします。
相手の住所がわからない恋ってありますよね。 歯ブラシを返したいのに202しか書けないよ、この送り状。
歯ブラシを返したいのに202しか書けないよ、この送り状。
今回は自作の短歌で、歯ブラシを返したいのに202しか書けないよ、この送り状をご紹介いたします。
この短歌も先週ご紹介した短歌に引き続き、短歌の夏フェス、短歌ソニックに掲載されたものになります。
短歌ソニックについての詳しいご説明は、先週の放送 短歌の世界の歩き方69回目でご紹介してますので、そちらで聞いていただければと思います。
簡単に言うと短歌ソニックは、短歌で作る夏フェスで好きなミュージシャンを一人挙げて、そのミュージシャンにまつわる短歌を作るというイベントになります。
私はラブリーサマーちゃんの短歌を作って掲載していただきました。
全部で短歌を5種のせていただいたんですけれども、そのうち今回は2種目ですね。
先週1種をご紹介して、今週2種目の短歌をご紹介しています。
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今回はですね、ラブリーサマーちゃんの202という曲からインスピレーションを得て作った短歌になります。
202っていう歌は、三住真倉さんがフューチャリングで入っている曲なんですけれども、
同棲していた二人が別れて、202号室で同棲してたんですけれども、別れてしまうという切ない歌になっています。
リズムがちょっとダウナー系というかですね、ちょっと低めの落ちているような感じで、
ラップも入ってきたりしてですね、割とゆったりした、ゆるめのリズムなんですけど、
そこに二人が別れたっていう、二人の一緒にいた時の思い出とか、今別れることになっているっていうような歌詞が乗ってきて、
割と切ない感じの歌になっています。
多分ね、これは失恋した直後とかに聴いてしまうと絶対泣くやつじゃないかなって思いますね。
そういう感じのですね、切ない歌なんですけど、
この曲の202っていう、この家の号室?お部屋の番号がタイトルになってて、それが面白いなーって思ったのと、
あと歌の歌詞の中に、二つ並んだ歯ブラシみたいな、二人が一緒に住んでた時の思い出みたいな歌詞が出てくるんですけど、
歯ブラシが二つ並ぶって結構、同棲のメタファーとしてはすごくメジャーな感じで、
やっぱりわかりやすいなぁと思ったんですね。
そんなひねりとかはないけど、やっぱり二人が一緒に暮らすイコール歯ブラシが二つ並んでるってすごくわかりやすいので、
なんかその歯ブラシっていう言葉と202っていうそのお部屋の番号を使って単歌を作りたいなぁと思って、
この202という曲から単歌を作ろうと思いました。
で、ラブリーソマーちゃんの202っていう歌は、同棲してた二人が別れる歌なんですけど、
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私は同棲はしてなくて、こう通い、お互いの家を通い合っていた関係っていう前提で歌を作りました。
しかも付き合ってるっていうよりは、セフレみたいな関係っていうのをイメージしながら歌を作ってみました。
で、セフレだからもちろんその一緒に住むみたいなことにはならないし、
本当にお互いの家にしか行かない?
そんなにデートみたいなこともそこまでしないし、
お酒飲みに行くぐらいはするかもしれないけど、お酒飲みに行くかお互いの家に行くか、
そんなちょっと気迫な関係っていうのをイメージして作りました。
そういう気迫な関係なんだけど、お互いの家によく行き来するので、歯ブラシぐらいは置いてあるんですね。
歯ブラシって多分お互いの相手の家に持ち込む一番最初のアイテムかなって思って、
洋服とか、例えばシャンプーとかコスメとか、そういうのを置き始めるともうさすがに付き合ってる。
もうちょっと深い関係、そう言っても許せるような関係かなって思うんですけど、
まあギリ歯ブラシまでかなっていうセフレだったらね。 いや私だったら嫌ですよ。歯ブラシすら嫌ですけど、
まあ歯ブラシぐらいならギリかなと思って。
だから私の歌の世界ではセフレ同士なんだけど、歯ブラシはお互いの家に置いてると。
で、あの関係を続けたけど、
まあいろんなことがあって、そのセフレの関係ですら解消することになった。
だからもうお互いの家を行き来したりはしないから、
あの家に置いてある彼の歯ブラシをもう返したいんだけど、
だけどセフレだから相手の住所がわからないですね。
で、えっと、
何駅に住んでるとか、どういう道順を通って相手の住んでるアパートまで行けるかっていうのはわかってるし、
そのアパートの何号室かっていうのはわかってる。
けど相手の住所なんか知らないんですよ。
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それが一体何区の何町の何町目何の何の何の202号室かっていうその住所のところはわからない。
だから歯ブラシを返したいから贈り状を書きたいんだけど、
住所がわからなくて202しか書けないっていうような、
あのそういう住所がわからないっていうことが2人の気迫な関係を表せるかなっていう、
表してるかなっていうそういう気持ちでこの短歌を作ってみました。
どうですかね?伝わりますかね?なんかこの短歌からそういう世界って。
なんとなくですねそういう世界を想像して作った短歌です。
で、あの、住所って意外とわかんなくないですか?
多分、私そんな付き合ってる時に通いやったりとかあんまりないですけどね。
でもなんかそのセフレみたいな微妙な関係の人の家がどこにあるかは知ってて行ったこともあるし、
何号室かはわかるからオートロックとかは呼び出せるけど、
なんか202呼び出しみたいな感じでね開けてみたいなことは言えるけど、
鍵はもちろん持ってないし、
その住所、何町目、何町の何町目、何の何かっていうそういうのは知らないなっていうのはなんかわかるんですよね。
わかるんですよねって自分が作ったから自分の体験に基づいて書いてるんですけど、
なんかそういう、そういえば住所知らないなぁみたいなことってあるんじゃないかなって思って。
だからその家に行くまでの道はすごく覚えてるんですよね。
やっぱり駅の何口を出て、この階段を登って、この横断歩道を渡ってとか、
そういうのは鮮明に思い出せるけど、住所どこって言われたら言えないっていうのって意外とあって、
そういうこともあるよなぁって、なんかだからこの歌を作りながらいろんなことを思い出したりしましたね。
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なんかあのラブサマちゃんの歌も、なんかそういう気迫な恋愛みたいのもあるよねって言ってるような歌もある気がして、
あんまりそんな歌詞をいちいちこれは真面目な恋愛か気迫な恋愛かみたいな感じで見てはないんで、
ちょっとどの歌がどうとは言えないんですけど、
なんかそういうのもあるよねってラブサマちゃんはこう思ってる、あるっていう前提で歌を作ってる気がしててですね、いつも。
だからあのラブサマちゃんの単歌を作るってなった時に、そういうちょっと気迫な恋の歌っていうのも作ってみたいなって思って、
この202からインスピレーションを受けた気迫な恋の歌っていうのを作ってみました。
はい、いかがでしたでしょうか。
今回は自作の単歌で、歯ブラシを返したいのに202しか書けないよこの送り状をご紹介しました。
単歌の世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています。
また来週金曜夜にお会いしましょう。
それでは、おやすみなさい。