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第13回の学習を始めましょう。
あの、ちょっと想像してみて欲しいんですけど。
はい、何でしょう。
あなたが数千万円のローンを組んで、ようやくこう、夢のマイホームを買ったとしますよね。
ええ、人生で一番大きな買い物ですよね。
そうなんです。で、るんるん気分で引っ越した翌日に、家の前の道路が実は他人の指導で、車を出し入れするたびに毎回通行料を取られるって知ったら、
あなたならどうしますか。
それはまあ、悪夢以外の何者でもないですね。
ですよね。あるいは将来家を建て替えようと思ったら、市の厳しい規制があって、この土地にはもう2階建て以上の建物は建てられませんって宣告されたりとか。
なるほど。でも驚くことに、これらは決して大げさなフィクションではなくて、実際の不動産取引の歴史で数多く起こってきた悲劇なんですよ。
いやー怖いですよね。車やパソコンなら触ったり試乗したりすればある程度の中身はわかりますけど、でも不動産って一目見ただけじゃ法律の網の目とか権利関係という見えない爆弾がどこに隠れているか全くわからないじゃないですか。
その通りです。外見からは判断できないリスクが山ほどあります。
だから、医者がレントゲン写真を見て、あ、ここに隠れた骨折がありますねって教えてくれるように、不動産の隠れた姿をパッと映し出してくれるものがあったらいいのにって思いませんか?
非常に適応いた例えですね。外見がどんなにピカピカの新しい家でも、レントゲンを取ってみたら致命的な欠陥が隠れているかもしれない。その不動産のレントゲン写真に当たるものこそが、私たちが今日深掘りしていくテーマになります。
まさにそれです。今回の徹底解説、テーマはズバリ、重要事項説明、宅検業法35条の基本、です。
はい。宅検試験でも非常に重要な分野ですね。
ええ。今回は、宅検試験対策の最新テキスト資料や、複数の専門チャンネルの解説動画といった豊富な情報源をもとに深掘りしていきます。ただ、試験に出るから丸暗記するみたいな退屈な話はしませんよ。
丸暗記では実務で通用しませんからね。
そうなんです。今日リスナーのあなたは、このルールがなぜ存在し、将来のあなたが不動産を買ったり借りたりする時に、どうやってあなた自身を守ってくれるのか、その強烈な理由を一緒に解き明かしていきましょう。
法律の条文というのは、一見すると無味乾燥なルールの羅列に見えますけど、しかし、過去に悪質な取引で全財産を失ったような人々の犠牲の上に作られた、これ以上被害者を出さないための防波堤なんですよ。
防波堤?なるほど。
その背景を意識すると、ルールの一つ一つが非常にドラマチックに見えてくるはずです。
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よし、これを紐解いていきましょう。このルールの根本的な目的から見ていくと、ズバリ契約前の判断材料の提供なんですよね?
ええ、その通りです。
さっきのマイホームの例みたいに、犯行をしてお金を払った後で、実はこの土地、家を建て替えられませんなんて後出しじゃんけんをされたら、もう人生終わっちゃいますよね?
本当にその通りです。
だからこそ、契約の前に不動産のレントゲン写真を見せながらリスクを全部説明しなさいっていうのが、この35条の最大の使命なわけですよね?
はい。不動産取引の世界って、長らく情報の非対称性が大きな問題だったんです。
つまり、売る側のプロである不動産会社は、物件の欠陥も法律もすべて知っているのに、買う側の一般商議者は何も知らない。
情報の格差ですね?
ええ。昔の不動産業界は、この知識の差を利用して欠陥のある土地を売りつけるような、ある種の無法地帯だった時代もあるんです。
だからこそ、国は情報力に乏しい一般商議者を徹底的に保護しなさいと定めたわけです。これが35条が存在する最大の理由ですね。
知識の暴力から消費者を守るための盾なんですね?
となると、説明を受ける相手というのは当然?
ここで非常に興味深いのは、この重要事項説明を行わなければならない相手方が、権利を取得する側のみに限定されているという点です。
権利を取得する側。つまり、家を買おうとしている買い主とか、アパートを借りようとしている借り主のことですよね?
まさにその通りです。
あ、でも待ってください。契約って、売る人と買う人の双方がいて初めて成り立ちますよね。
自分の家を売ろうとしている売り主や、部屋を貸そうとしている貸主には重要事項説明ってしなくていいんですか?
しなくていいんです。
なんだか不公平な気もするんですが。
一見そう感じるかもしれませんが、なぜ?を考えてみましょう。
売り主や貸主というのは、自分が所有してあるいは住んでいた物件を手放す人たちですよね?
はい、そうですね。
自分の家の長所も雨漏りするという短所も誰よりも熟じしているはずです。
わざわざ業者がシャシャリ出てきて、あなたの物件はこういう状態ですよと一から説明するのは、どう考えても時間の無駄だと思いませんか?
あー、確かに。俺の家なんだから言われなくても知ってるよってなりますね、それは。
その通りです。法律は無駄を嫌いますからね。
ただ、一つだけ例外があって、不動産同士の交換契約の場合は、双方がお互いの物件を新しく取得する立場になるため、両方に対して説明が必要になります。
お互いが買い主みたいなものだから両方に説明がいるんですね。めちゃくちゃ合理的です。
ええ、よくできています。
では、このレントゲン写真を読み上げて説明する側はどうなっているんでしょうか?
資料を読んでいて少し引っかかったんですけど、説明の義務を負っているのは、宅券業者、つまり不動産会社ですよね。
はい、会社としての義務ですね。
でも、実際に顧客の前に座って口頭で説明を行うのは、専門の国家資格を持った宅券士でなければならないと。
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ええ、会社としての義務と有資格者による実務という明確な役割分担です。
さらに、その宅券士の名前が記載された35条書面、つまり重要事項説明書を必ず交付して説明しなければなりません。
ここで私が一番えっと驚いたポイントに切り込ませてください。
その説明をする宅券士って、実はその会社にずっといる専任の宅券士である必要はないんですよね。
はい、専任である必要はありません。
アルバイトやパートの宅券士でOKだと。
いや、ちょっと待ってくださいよ。私、一生に一度の数千万円の買い物をしようとしてるんですよ。
それなのに、週末だけシフトに入っている大学生のアルバイトに複雑な権利関係の説明を任せるなんて、正直言って不安でしかないんですけど。
まあ、そう思われるのも無理はありません。
それって本当に消費者を守れてるんですか?
その不安はごく自然な感情だと思います。
しかしですね、法律の観点から見ると、実は極めて理にかなってるんです。
まず大前提として、宅券士という資格は合格率が15%前後の非常に厳しい国家試験をクリアした証なんですよ。
難関資格ですよね。
ええ、国がこの人は不動産取引の専門知識を十分に持っていると、おすめつきを与えたプロフェッショナルなんです。
つまり、雇用形態がパートだろうがアルバイトだろうが、そのバッジを持っている時点で認定されたレントゲン技師だということですね。
その通りです。
そしてもう一つの重要なポイントは、最終的な法的責任はアルバイト個人ではなく、説明をさせた不動産会社、つまり宅券業者が負うという点です。
ああ、会社が責任を負うんですか?
はい。もしそのアルバイト宅券士がデタラメな説明をして損害が出た場合、会社が莫大な損害賠償を背負うことになります。
だからこそ、会社側も適当な人材に重要事項を説明させるわけにはいかない。
このプレッシャーが結果的に消費者を守る構造になっているんです。
なるほど。会社が責任を取るという大きな傘があるから、資格さえ持っていれば誰が説明しても品質は担保されると。
そういうことです。
でも、そうなるとリスナーのあなたはこう思うかもしれません。
目の前に座った人がアルバイトでもいいなら、どうやってその人が本物の資格を持ったプロだって信用すればいいの?って。
非常に鋭い視点です。
そこに、不動産業界で最も厳格とも言えるルールが関わってきます。
よし、ここであなたに丸か×で答えてください。
問題、お客さんから見せてと請求されなくても重要事項説明の際、宅検支障は必ず提示しなければならない。
さあ、どうでしょう。
正解は丸です。なぜなら、お客さんの安心感を高め、トラブルを防止するためだからです。
素晴らしいですね。
この宅検支障の事前提示義務は、35条の中でも極めて重いルールです。
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通常、宅検支が業務を行う中で身分証明となる宅検支障は、お客さんからちょっと身分証を見せてくださいと請求されたときにだけ提示すれば足ります。
警察官の手帳みたいなものですね。見せてって言われたら見せる、みたいな。
ええ、普段はそうです。しかし、重要事項説明のときだけは全くの別物なんです。
相手から言われなくても説明を始める前に、自ら私はこういう資格に持ったものですと絶対に提示しなければならないんです。
今から重要なレントネンズ写真の読み合わせをします。私は国から認められたプロですっていう証明を自分から突き出さないといけないわけですね。
その通りです。
もし、うっかり見せるのを忘れたりとか、家に置いてきちゃって、まあいいかと説明を始めちゃったらどうなるんですか。
その瞬間にシンプルに宅検業法違反となります。
ええ、即アウトですか。
はい。10万円以下の過料という罰則の対象になるだけでなく、コンプライアンス違反として会社の信用は地に落ちるでしょう。
最悪の場合、業務停止処分などの重いペナルティーにつながる引き金にもなりかねません。
うわー、それは厳しい。
免許証を持たずに行動をドライブするような非常に危険な行為なんですよ。
ひやっとしますね、それは。
さて、ここまで一般消費者を守るための厳格なルールを徹底的に見てきました。
でも、ここでちょっと意地悪な質問をしていいですか。
はい、何でしょうか。
もし、買い主や借り主が素人じゃなくて、不動産のプロ、つまり宅検業者だった場合はどうなるんですか。
不動産会社が別の不動産会社から土地を買うようなケースです。
なるほど、業者間取引ですね。
えー、プロ相手に一致からこの物件の検閉率がどうのこうのって説明するのは、お互いにとって時間の無駄じゃないですか。
これを全体像と結びつけて考えてみると答えが見えてきます。
先ほどもお話しした通り、宅検業法という法律の最大の目的は知識のない素人の保護なんですね。
はい、一般消費者を守るためでしたね。
ですから、おっしゃる通り、相手がプロの宅検業者である場合、重要事項の説明そのものは不要になります。
おっ、やっぱり、レントゲンギ師同士がここ骨折してますね、うん、見ればわかるよ、で済むってことですね。
その通りです。プロであれば、書面を一目見れば、そこにどんなリスクが潜んでいるか自分で判断できますからね。
しかし、ここが実務でも、そして試験でも最大の罠になるポイントなんです。
罠ですか?
ええ。説明は省略できても、35条書面、つまり重要事項説明書の交付、渡すことですね。これは絶対に省略できません。
え?ちょっと待ってください。今、プロだから見ればわかる、説明はいらないって言ったばかりじゃないですか?
それなら書類のやり取りもお互いわかってるよねって省略できそうな気がするんですが、なぜ書類だけは絶対に渡さないといけないんですか?
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相手がプロだからこそ、書面が必要なんです。
考えてみてください。数億、数十億円というお金が動くプロ同士のビジネスにおいて、証拠が残っていなかったらどうなるか?
ああ、証拠ですか。
ええ。あの時、土壌汚染の可能性について伝えたはずだ。いや、そんな重要な制限があるなんて書類のどこにも書いていないじゃないか、といった水かけ論になった場合、プロ同士の訴訟は泥沼化します。
なるほど。プロだからこそ、いざトラブルになった時に全力で相手の隙を突いてくるかもしれないわけですね。
その通りです。後からトラブルになった際に客観的な証拠として、契約前にこの条件を間違いなく提示したという揺るぎない記録を残すためなんです。
だから書類は残すと。
ええ。取引の透明性と安全性を確保するために、書類の交付義務だけは相手がどれほどのプロであっても絶対に免除されていないのです。
いやー、法律って本当に人年の裏の裏まで読んで作られてますね。感動すら思います。つまりこれってどういうことなのか。これからの時代どうなるのかっていうと、ここまで物理的な書類の手渡しや対面での説明の話をしてきましたよね。
はい、そうですね。
でも今は2022年の法改正以降、すっかりデジタル化の波が来てるじゃないですか。当然不動産契約もオンラインでできるようになったと聞いています。IT充設ってやつですよね。
ええ、その通りです。現在では一定の厳格な要件を満たせば、オンラインでの重要事項説明が認められています。また、相手の事前の承諾があれば、35条書面自体を紙ではなくPDFなどの電子データで提供することも可能になりました。
それは便利ですね。じゃあ私がめちゃくちゃ忙しい時に不動産屋さんに、今ジムでランニング中なんでLINEの音声通話でサクッと読み上げておいてください。PDFは後でスマホで見ときますんでってお願いしたらそれで進められちゃうんですか?
もしそんなお願いをハイハイと聞いてしまう不動産業者がいたら、すぐに取引をカンセルして逃げたほうがいいですね。それは完全な違法行為です。
え?ダメなんですか?オンラインOKになったんでしょ?
IT重説は単なる手軽なビデオ通話ではありません。目の前で直接説明を受ける対面と同等の環境を画面越しに作り出さなければならないんです。
対面と同等の環境ですか?
ええ。そのために主に4つの厳格なハードルをクリアしなければなりません。まず絶対に外せないのが、映像と音が双方向でクリアであること。
つまりお互いの顔と表情がしっかり見えていないとダメってことですね。じゃあ私のジムからの音声のみのLINE通話はアウトだ。
完全アウトですね。そして次に事前に35条書面を相手のもとへ送付しておくこと。これは紙でも承諾を得た電子データでも構いませんが、説明を受ける瞬間に確率にお客さんの手元に資料が存在していなければなりません。
パソコンの画面共有機能を使って、はい、今画面に映しているのが重要事項説明書です。見えますか?ってやるだけじゃダメなんですか?
ダメですね。手元で自由にページをめくったり、拡大して細部を確認できたりする状態でないと、先ほどの見えない骨折を見落としてしまいますから。
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なるほど。自分の手元でしっかり確認できないと意味がないんですね。
はい。そして3つ目として、説明を始める前に、宅検手は画面越しにお客さんの手元にちゃんと資料が届いているか、そして映像や音声が途切れたりしていないかをしっかりと確認する義務があります。
通信環境のチェックも法律上の義務なんですね。じゃあもし、説明の途中で私の家のWi-Fiが急に不安定になって、画面がフリーズして声しか聞こえなくなったらどうなるんですか?
その場合は、直ちに説明を中断しなければなりません。そのまま音声だけで強行特化して進めてしまうと、先ほど言った映像がない状態になり、宅検業法違反に問われます。通信環境が完全に復旧するまで再開は許されません。
うわー、そこまで厳格なんですね。ちょっと映像が見られたくらいで進めちゃダメなんだ。
そうなんです。そして忘れてはいけない最後の要件が、画面越しの宅検指標の提示です。
さっき言ってたやつですね。
ええ、これも対面の時と同じです。カメラに向かって宅検指標をしっかりと見せ、相手がその文字や顔写真を指認できたことを確認してからでないと、一言も説明を始めてはいけないんです。
スマホの小さな画面越しであっても、私は資格を持ったプロです。今からあなたの人生を左右する大切なレントゲン写真を読み上げますと、対面と全く同じ緊張感を持って見せつける必要があるわけだ。
まさにその通りです。
テクノロジーが進んでツールが変わっても、情報格差を埋めるという35条の本質は少しも変わっていないんですね。
ええ、いかに便利になろうとも、消費者がリスクを完璧に理解し、心から納得した上で犯行を押すという絶対的なゴールが揺らぐことはありません。
さあ、あっという間に時間が来てしまいました。今回の徹底解説で35条のルールの数々を待ってきましたよね。
はい、盛りだくさんでしたね。
判断材料を提供するための目的、責任を持った宅検紙による説明、権利を取得する側への説明義務、厳格な宅検紙賞の提示義務、プロ同士であっても書類だけは残す例外、そして現代のIT充設の厳格な要件、これらすべてが複雑な不動産という魔物からあなたを守るための最強の盾だったんですね。
ルールの一つ一つになぜという明確な理由が存在します。その歴史的背景を知ることで、ただの法律の条文があなたを守るセーフティーネットとして立体的に見えてきたのではないでしょうか。
リスナーのあなたが将来実際にアパートを借りたり、夢のマイホームを買ったりするとき、今日の知識が必ずあなたの資産と人生を守る役に立つはずです。契約前に、この厳格な手続きが35条なんだって思い出してくださいね。
きっと役に立つと思います。
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最後に一つ、あなたに面白いテーマを投げかけて終わりにしたいと思います。今回はIT充設というテクノロジーの導入について学びましたよね。
はい。
では、もし今後AIやアバター技術がさらに進化したらどうなるでしょう。法律の知識を完璧に網羅したAIが、人間以上に生活に重要事項説明を読み上げ、あなたが抱いたどんな複雑な質問にも一瞬で完璧に答える時代が来たとき?
なかなか興味深い思考実験ですね。
それでも、人間である宅検紙の記名や、カメラ越しに顔写真入りの身分証を見せつけるプロセスは必要とされ続けるのでしょうか。それとも、プロへの信頼という概念の形そのものが変わってしまうのでしょうか。
どうなっていくんでしょうか。
オープニングでお話しした不動産のレントゲン写真、いつかAIがそのシャッターを押し診断を下す日が来るのかもしれないですね。ぜひあなたなりの答えを考えてみてください。
それでは次回の学習でまたお会いしましょう。