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2024-04-17 06:33

レコード会社はサブスクに合わせて音作りし始めてるよ、という話

昔は家庭用のステレオコンポを念頭に置いてレコーディング/ミックスを行っていたのが、最近はスマホ+サブスクを念頭に置いている傾向があるよ、という話です。ところで声が掠れ気味ですね。

ちなみに私はダイナミックマイク(Shure SM57)を手持ちで口に近づけて録音、近接効果による低音強調をEQで下げて音質調整していますが、コンプレッサーはかけず、LISTENのノーマライズに任せてます。その方が多分、他の方のポッドキャストと比べて音量差が出にくいかなと思って。

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こんにちは。例によって、深夜のポッドキャスト収録になります。
リッスン始めて早いもので、もう1ヶ月ぐらい経ちますが、1つ気づいたことがありまして、
YouTubeなど他のコンテンツを聞いた後に、リッスンのコンテンツを聞くと、だいぶ音量が大きいと感じることがある。
これは多分、きっとノーマライズの結果だと思うんですよね。
ノーマライズというのはどういうものかと言いますと、
これは小さすぎる話し声を少し音量を上げて、大きすぎる音量をちょっと小さくして、
音のダイナミクスを少し狭くするという音声処理の方法になります。
ひょっとしたらスマホで聞いた場合は、スマホの方で音量の差を縮めるような処理がなされていて、
ちょうどいい音量で聞けるようになっているのかもしれないですけれど、PCの場合だとそういうものがかかっていないので、
音量差でちょっとびっくりすることがあるなと思いまして、
これ再生ボタンの横に音量調節ができるようなそういうインターフェースがあるといいなと思うんですけど、どうでしょうかね。
という話が今回のテーマの枕になりまして、
今日お話ししたいことはノーマライズにも関係するんですが、
今、レコード会社がストリーミングで音源を配信するにあたって音の調節をしているという話になります。
具体的に言うと、ストリーミングサービスに合わせてミックスを変えるということが当たり前になっているんですね。
ちょっと音楽に詳しい方だと、サウンド&レコーディングマガジンという雑誌を名前だけでは聞いたことあると思うんですけれど、
この雑誌で以前特集がありまして、サブスクに対応したミックス方法というのが特集されていたんですね。
どういうことだろうかと思って調べたところ、スポーティファイの方ではデフォルトで音量差を縮めるような処理がなされるようになっているそうなんですね。
Apple Musicにも同じような処理はあるんですけれども、それはデフォルトではオフになっていて、
でもストリーミングサービスごとにミックスを変えるというのはかなり現実的ではないので、多分大手はスポーティファイを念頭においてミックスを行っているパターンが多いんじゃないかなと思っています。
サブスクを中心に聞いている方はあまり意識したことはないと思うんですけれど、CD時代に買って古い音源、新しい音源を聞き比べた場合に、古い音源は音が小さめで、新しい音源は音が大きめという傾向があることに気づくと思います。
これは全く同じ音源でも顕著に現れていまして、例えばBlue Noteってありますよね。ジャズの有名なレーベルですけれど、あれがリマスターされる度に音圧を上げてマスタリングを行っているんですね。
音圧を上げるとどういう効果があるかと言いますと、同じ音源でも音量がある一定以上をずっと保っている方が元気よく聞こえるんですね。音がよく聞こえる。
これは具体的には小さめの音を大きくしてあげて、大きい音はそのままにしておくという、いわゆるコンプレッサーと呼ばれるものがかかっているんですね。
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実はBlue Noteの音源ってコンプレッサーがすごい強くかかった音で、ピアノの音とかを聞くと明らかに割れたような音になっているんですよね。
これがピアニストに結構不評だったりとかしたんですけれども、逆にそれがすごい個性となってBlue Noteの音というのが作られているんです。
サブスクでいろんな音源を連続して通して聞けるようになった時に、この音量差というのが多分気になったんでしょうね。
それらの音量差をサブスクサービス側で平均する、そういうノーマライズをかける、それが今当たり前になっているんですが、
実際に音源を作る側とすると、それだと自分が狙った音がそのまま出てこないというので不都合だということで、
Spotifyなどに合わせたミックス、マスタリングを行っているというのが最近の流行りらしいです。
ちなみに小さい音を持ち上げて銀曲を聞かせるこのコンプレッサーというのは、だいたいポピュラーソングではほぼ全面的に使われていまして、
例えば曲の中でアカペラのパートがあって、ボーカルだけが聞こえている部分と後ろのバックの伴奏が聞こえている時と、
比べてみてアカペラのパートだけ音が小さいと感じることは多分ないと思います。
ちなみにレコードは音響特性として中域がすごく強く出るようになっていまして、
それに対してCDはデジタルなので全域だいたい同じぐらいのフラットな音響なんですね。
なので80年代にプレスされたCDとかを聞くと、結構音の作りが違うように感じることがあると思います。
人によってはそれを元気がないというふうに捉える人もいれば、すごくフラットで聞きやすいと感じる人もいて、
中古CDでは古いCD、80年代のCDってあまり評価されていない、値段が高くついていないんですけれども、
良いオーディオ装置を持っている人にとっては、そのフラットな特性の方が好みだということで、狙って買う人たちもいるんですね。
ちなみにクラシック音楽では、1曲の中でものすごく音が小さいところと、オーケストラ全部でフォルティッシモを鳴らしている、
すごく音の大きいところが混在していたりとかして、すごくダイナミックレンジが広いんですね。
日本の放送局はどうもあまり熱心にやっているという感じではないみたいですけれども、
海外の放送局ですと、ポッドキャストやウェブサイトでの配信に熱心なラジオ局というのがありまして、
中にはクラシックの音楽も流れているんですけれども、
スポーティファイでポッドキャストを聞く事例というのが多いということを考えているのか、
やっぱり音量をいじる、そういうことをしている海外のラジオ局というのがちょくちょくありまして、
PCとかで聞くと、なんだこりゃみたいな音質のものもあったりします。
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昔のレコーディングのミックスでは、ニアフィールドモニターといって、
家庭用で使っているような小さめのコンポを念頭に置いてミックスとかを行っていました。
CD時代でも基本的にその傾向は変わらなかったんですが、
サブスクになってスマホとイヤホンで音楽を聞くことが当たり前になっている現状を考えると、
ひょっとすると今後はストリーミングサービスで音楽を聞くことを基準にミックスをする、
そんなことがあるのではないかなというふうに思っています。
それでは今日はこのへんで。
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