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さあ、始まりました。タダの箱庭ラジヲ。本屋では買えず、増札もされない、読み手から読み手へとギフトされる、1万冊のタダの箱庭本について、今回もお話ししていきたいと思います。
紹介するのは、大学非常勤講師のジョーさんのお話。タイトルは、「お金が下品だと思っているのは私だけでしょうか?」というタイトルなんですが、
皆さんどうお考えでしょうか。
僕もですね、おばあちゃんとか、年配の人というか、方がですね、そんなことを言っていた記憶が小さい頃あってですね、ちょっとそれを思い出したんですが、
このジョーさんのお話ですね、聞いてみたところ、彼女がですね、人生を振り返ってみて、お金を話題にするのは下品だという価値観でこれまで生きていたそうで、
それがなぜかというと、お金のためにですね、人を騙したりとか、良くないことに手を染めてしまうみたいな、そういった面が彼女にとってイメージとして強いものがあったみたいで、
そこからですね、お金に執着するとかっていうことだったり、お金って汚いっていうイメージが彼女は持っていたというふうにお話をしてくれました。
そのエピソードの中でですね、彼女は大学の教員として生徒さんに教鞭を振るっていたんですが、当時ですね、若い頃アメリカの大学で働き始めたときの話なんですが、
彼女がですね、イスラエル人の英語教師の方に日本語を教えたことがあったそうです。
そしてその日本語を教えた後にですね、彼がおもむろに財布を抜き取り、お礼っていうことなんでしょうね、千冊を何枚かポンと出して渡してくれたと、
そういうことがあったんですが、この時にですね、この彼女はものすごいショックを受けたと。そもそもなぜショックを受けたのかっていうことだったんですが、彼女は自分が言語を教えようと思ったのがですね、
日本がどんな国か知ってもらい、国境を越えて仲良くなれたらっていう、そんな思いがありですね、イスラエル人の彼に日本語を教えて喜んでもらえたらっていう思いがあったと。
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ただその日本語を教えた後にですね、すぐお金を渡されて、彼女はお金のためにそれをしたわけではなかったので戸惑ったそうです。
そして単純にお金をもらったら嬉しいのかななんて思ってしまうんですけど、彼女はですね、裸でお金を渡すっていうことが恥ずかしいことだと教えられていたようで、お金を渡すにしても封筒に入れていくら入ってるかわからないようにして渡すのが常識でありマナーだというふうに思っていたそうです。
なので裸のお金を渡されたときに馬鹿にするんじゃないと思ったっていうふうに教えてくれました。
でこれね、なんか皆さんも一度や二度あるんではないかなと思うんですけど、このマナーというか何でしょうね、お金をそのまま渡すのは下品というか、なんかやってはいけないというかですね。
ここら辺もなぜそういうカルチャーというか概念が生まれたのかっていうところも深掘ったら面白い話がありそうだなというふうにこれ読んで思ってたんですけど。
そんなですね、ジョーさん、昔からお金に対して困っているというよりかは、大学の先生もやったりとかですね、お金に困るようなことは特になかったような話をされていて、
だからこそなのか、自分がそういう感覚があるのもお金に困ったことがないからなのかなっていうふうには、もちろんね、大金持ちでみたいな話ではもちろんないんですけど、
そういったところからですね、お金っていうものに対してあまり考えないようにしていたみたいな話をしてくれました。
実際にその中でですね、自分がもしお金に困っていたらそういうふうにも思わなかったのかとかってですね、
まあその環境が違えばまたお金に対するもちろんイメージも変わるんだろうなっていう話をしてくれていたんですが、
その中でですね、最近ですかね、海外のスコットランドの友人のところに遊びに行って、アバンディングというワークショップに参加したっていうお話を伺ったんですが、
それがすごく面白くてですね、これどういうワークショップかというと、大事なものとかやりたいこととかですね、いろんな項目を自分で紙に書き出していくそうです。
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それで何個ぐらいって言ったかな、マスにですね、自分のやりたいことや大事なことを書いていて25個か30個ぐらいあるって言ってましたかね、それを参加者はみんなそれぞれ紙に書き出していくわけです。
例えば自分が最も大事だと思うことを書いてくださいって言われたら、それが例えば5個ぐらいマスがあって、じゃあ一番大事なものは仕事とかですね、物だったら何が大事かなっていうので、
例えばキャンプ道具とか自分が持っている本とかですね、こんな感じでいっぱい書いていって、大切にしたい人はとかですね、そういう質問もあって次は家族かなとか、旦那さんの名前を書いたり、愛犬の名前を書いたりっていう感じでどんどんマスを埋めていくわけです。
なんかすごい楽しそうですよね。
それで全て25マスか30マスぐらいのマスを埋めて、自分の好きなものや大事なものを書いていった。
で、その全てですね、書き終わったタイミングで突然ですね、明日死ぬかもしれないというある西洋人の男性のビデオを見せられたそうです。
すごい意外な展開ですよね。
それでそれがどういうことかというと、死後迎えた男性が病院でね、みんなに囲まれているビデオを見させられているんですが、一定のストーリーが進むと急にポンと画面が止められて、そしてはい、今ここから皆さんのリストの中にあるものから5つ消してくださいと言われるそうです。
自分の大事なもの、大好きなもの、それを5つ捨てると。
これがですね、最初は戸惑いもあったみたいで、自分の中で大事にしているものっていうものが可視化されるっていうこともなかなか面白い体験だなと思うんですが、ここから5つ減らされるわけですよ。
で、なんだろうなと彼女も考えて、もうキャンプ道具はね、言ったら自分が死ぬって考えさせられているわけなので、もうキャンプ道具はいらないかっていうような感じでですね、どんどん書き入れたリストからですね、消していくわけです。
するとまたビデオが進んでいって、枕元に医者が巻きたりなんかして、ナレーションと一緒に物語が進んでいくそうです。
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そしてまたある一定のとこまで来ると、はい、この時点でまた5つ捨ててくださいというふうに言われて、どんどん捨てていかなきゃいけなかったそうです。
そして物語が進み、最後臨終というタイミングになった時にですね、最後にこの4つぐらい残ったそうで、最後に3つ捨ててくださいと言われて、悩むわけです。
彼女はそんな中最後にね、1つだけ残ったものを見て、このワークショップはですね、アバンディングというワークショップだったらしいんですが、死を前にした時に自分が本当に価値のあるものというものがわかるというワークショップだったらしくですね。
彼女はそんな最後に残ったのが何だったか、皆さんもちょっとね、自分だったら何が一番最後に残るのかななんて思っていただけたら嬉しいんですけど、彼女はですね、祈りっていうキーワードだったそうです。
皆さんどう思いますか?
何が最後に残るかなと思った時に、彼女にとっては祈りだったそうです。
その祈りがどういう類のものかって聞いた時に、みんなが本当に幸せであってほしいという祈りだったと。
愛犬だったりとか、お旦那さんだったり、あんなに大好きな仕事でもなくて、残ったのは祈りしかなかったと。
彼女もですね、この世を去る年にどんどん近づいていって、いつどうなってもおかしくないと、自分でもそれをワークショップの後に振り返って、
いろんな思いに駆られて失敗したり、自分を責めて後悔もしたと。
すごいごちゃごちゃした人生だったけど、こんなにも輝いて生きていけたことにですね、すごいポジティブに自分の人生を捉えることができたと。
その時にですね、お金みたいなものに対してもまた別の視点を持つことができたと。
いわゆる今までお金が下品とか汚いものというふうに思っていたわけですが、
お金に罪はないというかですね、汚いとかって思ってた自分のイメージだったり、それをどう使うかっていう人間のあり方の方が問題であって。
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だから自分はですね、アメリカに渡った時にイスラエル人の彼から裸でお金を渡されたその瞬間もですね、
今となってはそこまでアメクジラを立てて起こるようなことではなかったのかなというふうには感じているそうで、
そんななんていうか、死というか自分の最後をですね、考えた時にいかにいわゆるお金っていうものがですね、自分の人生にどう影響しているのかみたいなことを考えさせられるタイミングだったというふうに教えてくれました。
実際どうでしょうか、皆さん。
自分が人生の最後に一つだけ自分の大事なものが残っているとしたら、どんなものが残っているのか。
またそれを通して自分の人生がですね、どんなふうに捉えられるのかということを考えるいいきっかけになるんじゃないのかななんていうふうに読んでいて思いました。
はい、今回はですね、大学非常勤講師、ジョーさんのお金が下品だと思っているのは私だけでしょうかというエピソードをご紹介させていただきました。
本日もありがとうございます。