兄の反応と弟の安堵
お聞きの皆様、おはこんばんちは、現役リフォームプランナーの寸尺かんなです。
皆さんを満ち足りない気持ちにさせるぐらい、引っ張りまくっている、満ち足りた家族の続きになります。
今日こそ終われたらいいなと思っているんですけれども。
続きがですね、兄、弁護士ジェワンがですね、ホームレスの死を知り、
娘に伝えたところ、娘には全く反省の色がない。
その後ですね、弟のジギュウに電話するんですよね。
ジギュウはちょうど勤務中で、病院の食堂でご飯食べてるんですよね。
そこに兄からの電話がかかってきて、それをじっと聞いてるんですよね。
分かったと、短い返事をして電話を切った後ですね、空中を見つめながらね、
安堵してるんですね、明らかにね。
そこから盛り盛り、食べ続けるんですよね。
だからね、やっと食欲が湧いたと安堵してね、ご飯食べてるというシーンです。
その後ですね、今度は自宅で認知症のギリの母親の面倒を見ている、
ジェギュウの奥さんのヨンギョンのシーンに移ります。
ここで、お母さんの面倒を見ているところにスマホが鳴って、電話が出ると、これはジェギュウからの電話ですね。
これを耳に当てながら喋っていて、分かった、分かったわって言って、
電話を切った時のジェギュウ、ヨンギョンもですね、ものすごくほっとした顔をして、
思わずスマホを握りしめて、本当に手を仰いで、心から安堵した表情をしてるんですよね。
この後明らかに明るくなってですね、認知症のお母さんの世話をする時もね、
すごい、お母さんもほら臭いわよってね、こんな臭い服ちゃんと着替えましょうとか言って、
もうすごい明るくなってるんですよね。
だから、非常に不謹慎な話なんですけれども、子どもたちが暴行して殺してしまったこのホームレス、
この人が死んだことによって、おそらく自分の子どもたちはこれで何とか逃げ切れるというか、
捜査の手が及ばないだろうということで、ほっとしている弟夫婦というシーンになります。
手術とその後の対話
この後ね、突然一番最初にヤンキーがね、車で引き殺したお父さんと、
そして今、渋滞の女の子がいるんですけれど、この女の子が急に、
腰体が急変して、コードブルーっていうね、危ないと、緊急手術が必要という状態になるんですよね。
ここで弟のジェギはね、もうすぐに手術着を着て、この女の子に手術をして、
でね、何とかね、これ助かるんですね。
で、お母さんもね、心底を、この被害者の女の子のお母さんも泣いて、
このジェギューにお礼をして、ここでお兄さんにジェギューは電話して、
何とかね、被害者の女の子は助かったよというふうに電話するんですよね。
そうすると兄のジェワンは、お前はね、ちゃんとお務めを果たしてくれたなと言って、
お礼を言ってるんですよね。
で、ここでお兄さんもね、ちょっとオフィスの窓からじーっとね、
外の景色を眺めて、何か考えにふけているというシーンになります。
この後ですね、日が改まって、今度はですね、弟ジェギューと息子のシホがね、外でキャッチボールしてるんですよね。
で、そこからですね、父と息子の親子の対話があって、
で、ここでね、シホはもう涙を流しながら、本当に僕は間違ってましたと。
どうしてもね、あの晩はバーっとね、ちょっと興奮状態にあるヘオンをね、
いとこのヘオンを止めることができなかったと。
僕も、どうしてもヘオンの手前ね、その暴行に加わってはいたんだけれども、
そんなすごい力をね、かけて殴ったりはしてないんだと。
大した力は使ってないんだけれども、まさかあんなにね、簡単にあの亡くなるとは思ってなかったんだよって言ってね、わーって泣くんですよね。
僕も何度も殴られて、もういっぱいいっぱい殴られて、それでも僕は死んでないでしょと。
意外にいくら殴られても死なないから、僕程度がそんな大して力を入れないでね、
殴ったり蹴ったりしても、あんな簡単に死ぬと思わなかったんだっていうね。
本当に本当に僕は間違っていたって言って泣くんですよ。
これを見てね、父親のジェギはもう涙を流してですね、
でも大丈夫だって、お前はもうね、これから十分後世できるよって言ってね。
息子の肩を抱いて、もう涙を流しながらね、包容し合うんですよね。
でもこれからはね、もう僕は生まれ変わって頑張りますと。
頑張ってお父さんと同じようなお医者さんを目指すよって言うんですよね。
でもこれを聞いてね、もうますますジェギは感激して、
大丈夫だってね、一緒に頑張ろう。
俺はお前を信じ続けるし、お前をずっと応援し続けるっていうね、感動的なシーンがあるんですよね。
家族の集まりと秘密
一方ですね、この後雨がね、バーッと降っている寒そうな夜に、
そーっとね、兄のジェワンが明らかに貧困な地域を歩いているシーンになるんですね。
ここで、一生懸命狭い路地を歩いていって、一軒の家の前に来て、
中を覗いてみると、ホームレスのね、お母さんが一人で布団の中で寝ているところを見るんですよ。
だーっと思ってね、あの母親だっていうことを確認して、
このね、貧しい家のね、入り口のところに一生懸命ね、分厚いね、お金が入っている厚い封筒をね、ねじ込んで、
逃げるように立ち去るんですよね。
だからもう両親の過酌がもう耐えられなくてですね、
ここでもまたこのお兄さんはね、常に金で解決してきた人なんですけれども、
ここでもね、結局このままホームレスの方が亡くなって、
自分たちの子供たちがね、無罪放免というだけではね、耐えられなくて、
このお母さんに医者料代わりにお金を持ってきたというシーンだったんですね。
この後ですね、雨に濡れて自宅に戻ってきたジェワンは、放心状態で、
家に戻ってきてね、家の中に入っていくと、
このいとこの司法がね、弟のところの息子が娘のヘオンを訪ねてね、
二人でいるんですよね。
二人はこの赤ちゃんね、生まれたばっかりの赤ちゃんをあやして遊んであげてるんですよ。
これを見てもね、なんとなくジェワンは自分の子供とね、
追いを見てるんですけれど、気持ち悪いものを見るような目で見てるんですよね。
そこへね、この娘のヘオンはパパお帰りみたいな感じで、
この高級車のカタログを持ってね、お父さんの方に駆け寄っていくんですよね。
パパ見てって言って、でも私がね、ケンブリッジ大学合格したんだから、
ご褒美にこれ買ってねって言っておねだりするんですよね。
まあね、この全然悪びれないで、無邪気にね、高級会社を買わせようとしている娘にもね、
もうジェワンはね、目も合わせないで、うつろな表情でね、返事もしないでね、部屋を出て行っちゃうんですよね。
で、部屋を出てね、妻がいる寝室の方に入っていくんですよ。
そうするとね、妻は部屋着を着てね、
この寝室の中にある一人掛けのソファーとテーブル、まるでホテルの一室みたいな感じなんですけれど、
ここで奥さんは静かに座っているんですよね。
そうするとね、このジェワンは、なんだよってね、
今日はこれからジェギュ夫婦と4人で食事会でしょって、なんで支度してないんだいって言うんですよね。
また4人の食事会が今夜あるということがここでわかるんですけれど、
そうするとね、この若い奥さんね、ジスは、家族の集まりだから、私は家族じゃないからいいって言うんですよね。
私はもう今日は出ないって言うんですよ。
そうすると、いやいや君はちゃんと家族でしょと、だから君はやっぱり出なきゃいけないよって言うんですよね。
そう言うとね、この妻はね、優しいというか静かな表情で、
まあそうねって言って、わかったわ、支度してくるって言って、立ち上がってね、クローゼットの方に歩いていきます。
こうしてですね、妻が身支度をしている間、ジェワンはね、ぼーっとこの一人掛けの椅子に座ってね、妻を待ってるんですよね。
そうするとね、テーブルの上に妻が置いていったスマホがね、ブルンってこう通知音が鳴るんですよね。
パッと見ると、このスマホの画面に赤ちゃんのいる部屋が映ってるんですよね。
これはだから見守りカメラですよね。見守りカメラの映像がちゃんとスマホと紐づくようになってますよね、今ね。
これで赤ちゃんとかペットとかを遠隔で見れるようになっているっていうアプリを入れてるんですよね。
これで赤ちゃんの部屋の様子を見れるようになっているんで、見るともなくジェワンはこの画面を見てるんですよね。
そうすると赤ちゃんを仲良く、このシホとヘオンがあやしてあげてるんですよね、ずっとね。
微笑ましい情景なんですけれども、2人の話し声も聞こえてくるんですよね。
そうすると、韓国人の平均寿命って84歳なんだってよって。
あのホームレスは46歳でね、だったらしいから、ずいぶん早く死んじゃったことになるねって言ってね、2人で笑ってるんですよね。
これを見てですね、ジェワンはもうね頭を抱え込んでるんですよね。
ここで画面が変わって、また前回も言っていた高級レストランの個室のシーンになります。
ここでまた弟兄妹の夫婦が向かい合わせで座っているシーンになって、
ここで結構ね、弟夫婦はすっかり上機嫌になっているんですね。
これはホームレスが死んでしまったということと、
司法がすっかり改心して、これから心を入れ替えて頑張るっていう親子の固い抱擁もあったりとかしてですね、
ジェギューと奥さんのヨンギョンはすっかり安心しきっているんですよね。
お酒に酔っぱらってですね、4人でとりあえずヘヨンの大学合格おめでとうって言って乾杯してるんですよね。
それと母親が高級老人ホームに入るということで、その話題もヨンギョンは増しながら上機嫌なんですよね。
そこでお兄さんのジェワンは静かに口を開いてですね、
ところで知り合いのケンジに相談してきたんだって言うんですよね。
これを言った瞬間にジェギュー夫婦は高直するんですよね。
何のためにケンジに相談に行ったんだって言うんですよね。
するとジェワンはですね、あの2人がどういう罪に該当するかということを確認しておきたかったんだって言うんですよね。
兄弟の対立
そうするとあの2人はね、例えば今からもし罪がわかった場合に障害知識の罪になって起訴されるということがわかったんだって言うんですよね。
で、俺はヘヨンを連れて自主に行かせるって言ったんですよね。
これを聞いたジェギュー夫婦は驚愕の表情になってですね、
ジェギューは怒り狂って、俺が自主させようって言った時には止めたじゃないかと。
なんで今になってそんなこと言うんだ、あんまりじゃないかってね、何を今さら偽善しゃぶってるんだって言ってね、
ものすごい怒って、お兄さんの胸ぐら掴んでもう殴りかからんばかりに怒ってるんですよね。
ですけれどもジェワンはシューシー、弟がどんなに怒り狂っていても平静な顔をしていて、
いやもうね、こうすることが一番なんだって言うんですよね。
で、もうね、この弟の奥さんのヨンギョンも泣き叫んで、
もうあなたたち兄弟って一体どうなってんのって、もうなんでなのと。
もうね、子供たちの未来がどうなってもいいわけって言って泣き叫んで、
お兄さんを止めようとするんですけれども、いやもうね、決心したんだって言うんですよね。
そしてね、動揺しているこのジェギュ夫婦に向かって、
スマホの画面でですね、赤ちゃんの部屋で赤ちゃんを怪しながら、
このシホとヘオンが会話しているところを見せるんですよ。
ここで2人がね、この同棲、この猫の46歳で死んだホームレスっていうのはね、
早死にだったなと言って、せせら笑っているこの2人の子供たちの会話を全部聞かせるんですよね。
この後もですね、この2人は、その後どうなのって言ってね、ヘオンが聞くと、
シホはですね、俺がね、もう医者になりたいって言ってね、これからはね、もう心を入れ替えて頑張るって言ったら、
あっさり父親はね、騙されてたよ、バッカだよね、みたいなことを言ってね、2人でヘラヘラ笑って、
で、またね、このホームレスをね、暴行していたところの動画をおそらく赤ちゃんをあやしているね、その横で見てね、また2人で笑ってるんですよね。
ここでね、だからもう、あのね、このキックがね、この溝打ちのキックは効いたよね、みたいなこと言って、
ケラケラ笑って、面白そうにね、2人で盛り上がってるんですよね。
全く反省もしてなければ、罪悪感なんかもゼロなわけですよね。
この画像を見させられたジェギュとヨンギョンは頭を抱えてるんですけれども、
シホはいじめのね、被害者だったこともある。
まだ子供だと、だからこれからいくらでも立ち直ることはあり得るから、頼むからね、チャンスをあげてくれって言って泣き叫ぶんですけれども、
ジェワンの決意は固くてですね、あいつらは未成年であることを悪用しているっていう風に言うんですよね。
だからもうとにかく、あいつらには後世させる、これがもう最後のチャンスなんだと、このまま見逃してしまうと、
彼らにとって、彼らがちゃんとした人間に大人になるのを、成長の機会を奪うことになるから、自主させると。
だからジェギュ、お前もシホを連れて一緒に自主させようって言うんですよね。
だけどね、ジェギュは返事ができないんですよね。
だからもうここでね、前回の食事会のシーンと全く正反対のことが、この兄弟に起こってるんですよね。
あの時は、ジェギュの方が子供たちをちゃんと後世させるためにね、自主させようと言っていたのが、これ以上ことを抗てない方がいいと言っていた兄、ジェワンだったんですけれど、今回は逆転しているわけですよね。
でもこれでですね、もう食事どころじゃなくなってしまって、ここからジェギュとヨンギョンはテーブルの食べ物をバッと叩き落として立ち去っていくんですよね。
家庭の影響
これで4人の会食はもうめちゃくちゃになってですね、とりあえず帰ろうかということで、ジェワンとジスもレストランを後にするんですよね。
このレストランを出て、外でまた歯医者係がね、車をよこしてくれるのを待っている時に、歯と奥さんがね、奥さんのジスがしまったと、スマホをね、個室に忘れてきたみたいだからちょっと取りに戻ってくるわって言って、レストランの中に入っていくんですよね。
そこでジェワンは一人でですね、車を待って道路脇に立っているんですよね。この歯医者係の人に声をかけて、タバコを一本くれないかって言うと、歯医者係の人がね、タイムリーにね、タバコをくれて一服してるんですよね。
そうするとね、このお兄さんはね、タバコを深く吸い込んでね、深く考え込んでるんですよね。タバコを吸っているお兄さんの頬のあたりにですね、ライトがね、だんだん当たってるんですよ。
そうしていると、ドーンとね、もうお兄さんは車に跳ね飛ばされます。でもうですね、またこの場面も雨の中、夜のシーンで、ザワザワザワってなって、そこに奥さんのジスがね、レストランからスマホを持って出てきたら、
あら?どうしたのかしら?っていう感じで見ていると、何やらおかしなことが起こっているって気づいてですね、慌てて近づいていくと、夫が車に跳ねられて倒れてるわけですよね。
でも、ギャーって取り乱してですね、車の前に行って、夫の前にね、跪いて、もうあなたっていう感じで泣いて、パッとね、こっちを正面を見るとですね、もうお分かりのようにですね、このジェワンを引いたのは弟のジェギュなんですよね。
で、この助手席で凍りついている妻のヨンギョンと、でもうここで、このね、夫が引き殺されて倒れているのをもう呆然とね、見比べてるんですよね、夫と。
で、引いた車の運転席に座っているジェギュをね、もうじーっとね、なぜっていう顔で見つめているっていうところで、この映画は終わるんですよね。
でね、この終わって、このエンドクレジットのところで、家族のね、集合写真をね、撮影しているシーンが同時に映ってるんですよね。
この時はみんな元気で、今は認知症のお母さんもまだ認知症になる前でですね、もうちょっとだから数年前に家族がみんなで集まって、集合写真を撮っているところをね、にこやかに映しているっていうね。
この映像とともに、この映画はエンドクレジットが流れて終わるという風になってるんですよね。
はい、だからね、長々とお話ししたんですけれども、こういった物語でした。
これはね、本当に面白い映画でした。
何よりもですね、本当に演技が上手い俳優がね、もうこの白心の演技って言うんですかね。
すごくね、役者のドアップっていうんですかね、すごく顔のクローズアップが多い映画なんですよね。
そして、すごい緊迫感のある4人の食事のシーンですよね。
あとこの子供たち、このシホとヘヨンを演じた子供2人もね、本当にすごくて、
この2人に関するね、あまり情報がね、ネット見てもこのパンフレットにもほとんど載ってないのでね、これから出てくる役者さんなのかなと思うんですけれど、
まあすごかったですね。
この満ち足りた家族というか、このアノーマルファミリーっていうのが一応英語のタイトルであったりとか、
世界公開の時はこっちの映画タイトルみたいなんですよね。
これはかなり有名な劇局らしくて、いろんな国で映画化されてるらしいんですよね。
今回はこれは韓国で映画化されたんですけれども、
この韓国も日本もそうだと思うんですけれど、韓国はさらにですね、この子供中心というんですかね、
これはね、両方ですよね、お兄さんのところも弟のところも一人っ子というかね、一人だけ子供がいて、その一人の子供をものすごく大事に育てながら、
すごく高い教育を授けるためにいくつも塾に行かせたりとかね、しているっていう状況なんですよね。
だから日本以上にですね、非常に厳しい受験とかエリート教育みたいなことをやってる国なんだなっていうこともあったりして、
ちょうどそういう韓国の社会問題とかそういったところにこのテーマもうまく合致するというかね、そういうふうにも見れるんですよね。
でもそれだけじゃなくてですね、これは例えばね、今回のこのヘヨンっていう女の子は、このお父さんが途中でお母さんが亡くなっていてね、自分の実の母親は病気で亡くなり、
お父さんは若いね、たぶんね、この娘から見たらですね、あんまり年が変わらないって言った大げさですけれども、すごく若い奥さんをね、
5歳に入れて、なおかつそこに赤ちゃんまで生まれて、母親が違う兄弟が生まれているというような家で育っている女の子なわけですよね。
さらにこっちの弟のジェギュの方の息子、シホは、こっちはね、特に問題がないように見えるんですけれど、非常に内気な性格で、すごく過保護気味に育ってはいて、
学校ではとてもいじめられているっていうね、それぞれに同情すべき問題を持っている子どもたちとして描かれているんですけれども、
善と悪の葛藤
だけど同情の余地があるからといって、彼らがやっている残忍な、非常に残酷な性質とか、ちょっとサイコパスっぽい描かれ方とか、
そういったことが許容されるほどの苦労とは思えないですよね。
学校でいじめられたりとか、家庭で新しいお母さんと一緒に暮らさなきゃいけない苦労とか、
そういったことが仮にあったからといって、彼らがここまで残酷になっていいということにはもちろんならないんですよね。
だからね、これはね、そういうことではなくて、どういう状況にせよ、こういう若い人が持っている残酷さっていうんですかね、凶暴性というものがある種のテーマの一つだと思うんですよね。
このジェワンとジェギュというね、この大人の男の兄弟二人の善と悪がね、常に入れ替わる正義と嘘がまたここもね、交錯するっていうね、この兄弟の立場がくるくる変わったりとか、
陰と陽とか、そのいろんなこの二人が対比として描かれているっていう、これがもちろん一番の主題テーマなんですけれども、
もう一つはね、こういう子供が邪悪だっていう描かれ方はあんまり日本の映画とかではないように思うんですけれど、
この子供がすごく邪悪な存在だっていうテーマっていうのはね、割と欧米の映画にもすごく多いですし、
で今回ね、この韓国のね、この満ち足りた家族も、なんていうかな、アンファンテリブルっていうんですかね、その子供が怖い存在になりうるっていうね、
そこをね、描いているという点でもね、とても面白いなと私は思ったんですよね。
ちょっとね、正直、交通事故のシーンがやたらいっぱいあってですね、ちょっとご都合主義というか、メタファーが過ぎるんじゃないかっていうね、
そういった点もあるわけですよ。何もね、このお兄さんね、そのレストランから出てきてタバコ吸ってて、さすがにね、車が近づいてきたら避けるでしょうとかね。
でも何度も何度もその鹿が、まずはその弟のね、ジェギューが鹿を引いちゃったりとかですね。
で、あのなんだっけ、最初の会食の時はお兄さんが弟とね、この奥さんの4行を引くふりをしてみたりとかっていうね、
このやたらその交通事故をメタファーにして、いろんなことをなんかこう示唆したりとかしてるんですけど、ちょっとね、くどすぎて、ちょっとね、そういったところにやややりすぎ感があったりとかするんですけれども、
そういったね、不自然さを補って余りあるほどの、すごい演技ですよね。演技合戦が見物の映画だったということと、
先ほど言ったように子どもたちが実は非常に邪悪な存在になりうるっていうこのテーマは、これはね、なんて言うんでしょうね、
子どもっていうのは、なんかこうすごく純粋で、大人が守ってあげなければいけない、傷つきやすいガラスのようなね、存在みたいにね、割と扱われがちなんですよね。
だから子どもが傷ついたりトラウマを抱えて辛い思いしたりね、精神疾患を持ってしまったりとかっていうことは、もうすべて親の責任というか、親のせいなんだとか環境のせいなんだっていうことが、
割と言われがちな、今昨今なんですけれども、本当に果たしてそうなのかっていうね、どんなに理想的な環境で育っていたとしても、
子どもっていうものがね、何も無垢である、何も恐れを知らないがゆえに、生来の残酷さとかね、無邪気に恐ろしいことをしでかしてしまいかねない、
そういう凶暴性を持っている存在だっていうことをね、描いている映画でもあったと思うんですよね。
この主題の映画っていうのは本当にたくさん傑作がいっぱいあって、正直今回の道たりた家族はね、すごくこういう語り部解説に適している映画だと思ったのでね、取り上げたんですけれども、
もっともっとね、さらに完成度の高い映画っていうのは実はいろいろあって、またご紹介できたらと思うんですけれど、とりあえずその韓国っていうつながりでいくと、
ポンジュの監督ですよね。もう今や世界的な大監督になりましたけれども、私と同い年のすごい映画監督大好きなんですけれど、この人の映画で母なる照明っていうね、大傑作があるんですよね。
この映画も今回の映画にかなり近いテーマだなと思うんですよね。親と子供で、そうだあと大事なことは、そのそういう邪悪な子供であったとしてもですね、この親がこう思う気持ちっていうんですかね、その強さっていうところでね、この母なる照明っていう映画もほとんど同じ主題でしたね。
こちらの映画はね、もう1点の欠点もないね、もう完璧な作品でした。こっちの映画をね、語り部解説してもよかったなって今思ったりするんですけれど、この道足りた家族は本当に素晴らしい映画でした。
このちょっとね、交通事故のシーンが多すぎるとか、ちょっと余計なケチをつけてるんですけれども、でも本当にいい映画で、本当に役者さんが素晴らしい演技をしていた傑作映画だったと思います。
視聴者への呼びかけ
もしね、この私の語り部解説を聞いて興味がある方はね、ぜひ劇場に見に行ってもですね、十分に楽しめる映画だったと思います。
はい、というわけでね、大変長らく引っ張ってしまって申し訳ございませんでしたが、お付き合いいただいてありがとうございました。ごきげんよう。