ヒュパティアの生い立ち
いちです。おはようございます。今回のエピソードでは、孤高の女性科学者ヒュパティアについてお送りします。
このポッドキャストは、僕が毎週お送りしているニュースレター、STEAMニュースの音声版です。
STEAMニュースでは、科学、技術、工学、アート、数学に関する話題をお届けしています。
改めまして、いちです。このエピソードは、2024年8月2日に収録しています。
このエピソードでは、2024年8月の科学系ポッドキャストの日、企画、共通テーマ、女性の活躍に合わせて
STEAMニュース第191号から、孤高の女性科学者ヒュパティアについてお届けします。
このポッドキャスト、STEAMFMは、スティームボート乗り組みのご協力でお送りしています。
さて、早速本題に入っていきましょう。ヒュパティアという女性がいます。
生まれは、紀元350年から370年の間の5日。
彼女の父親は、アレクサンドリアのテオンという哲学者なので、おそらくヒュパティア自身もエジプトのアレクサンドリア出身ということになるでしょうね。
テオンをアレクサンドリア図書館、ムセイオンの館長だったとする説もあるにはあるんですが、
このムセイオンはテオンの生前に破壊されてしまっているので、この説は間違いということになろうかと思います。
ただし、ムセイオンの姉妹館、別館と呼ぶんでしょうかね、セラペウムという図書館の方は当時まだ残っていたため、
父親テオン、そして娘ヒュパティアは、2人揃ってこのセラペウムの方に訪れたことはあったかもしれません。
というか、確実に訪れていると思います。
ヒュパティアの業績
これはちょっと脱線なんですが、アレクサンドリア図書館、ムセイオンというのは日本語にするとムサ神殿、ムサというのはミューズのことですね。
芸術の神様、学問の神様、ミューズの神殿で、ムセイオン、ムサの神殿ということですね。
当時は神殿と図書館と、そして現在でいう大学研究所が一つになった施設でした。
ムセイオンの方は、当時期限前になるんですが、世界で最も進んだ学術機関でした。
セラペウムもムセイオンに併設された世界最高峰の学術機関ということで、セラペウムの方は跡地が現在でも残っています。
アレクサンドリア図書館は、現代によみがえってエジプト政府が建て直した新しいアレクサンドリア図書館が、このアレクサンドリアの地に建っています。
さて、このテオンの娘ヒパティアは、父テオンから哲学、数学、天文学を学び、ついには父テオンを偲ぐ学者へとなっていきます。
残念ながら彼女の著作は残っていないのですが、彼女がギリシャ語で書いた手紙はいくつか残っています。
事実、彼女はその生涯がよく記録された初めての女性科学者です。
彼女はアレクサンドリアで学校を開き、弟子たちを導きました。
ヒパティアの最も知られた功績は、天文学者プトレマイオスの著書アルマゲストの第3巻、太陽の運動、一年の長さという本に注釈と解釈を加えたことです。
彼女は太陽と地球の位置関係を計算し、予測する方法を洗練させていったと考えられています。
このプトレマイオス、これはおそらく西洋世界では最も有名な天文学者です。
星座の名前なんかもプトレマイオスが名付けたものが、ほぼそのまま現在でも使われています。
またヒパティアは数学者ディオファントスの著書三術、全13巻についても注釈を残しています。
このディオファントスの三術の内容ですが、理工系大学の受験レベル、日本の理系の高校数学、数学3というレベルになるのではないかと思います。
ただし、これが書かれたのがもう2000年前後の昔ですから、これはなかなかすごいことなんですね。
例えば、ヒパティアの生きた時代は、日本で言えば古墳時代前期にあたります。
日本人だってバカだったというわけではないでしょうが、この古墳時代前期に、たとえ日本語に訳されていたとしても、
ディオファントスの三術を読めた日本人というのは当然いなかったと思うんですね。
これは文字という体系を持っていることも含めて、文化の蓄積、学問の蓄積がいかに大事かということがわかる一例だと思います。
アレクサンドリアには、もう何百年という学問の積み重ねがあって、その上にヒパティアという女性科学者が現れたということなんですね。
ヒパティアは技術者として、当時のアナログ計算機と呼んで良いんでしょうね。天体の運行を示す歯車で作られた計算機、アストロラーベを作ったりですね。
それから液体の密度を計測する浮きばかり、これは英語でハイドロメーターですね。
ヒュパティアの死とその影響
液体の浮力を使って密度を測る計測機ですね。こういったものも組み立てています。
ということはヒパティアは頭が良かったわけですね。それで手先も器用だったわけですね。
頭が良くて手も動いた。それに学校で教えていて、なんと校長もしていたので、弁も立ったわけですね。
ここでふと思うんですが、これはひょっとしたら業界によるのかもしれないんですが、僕の身を置いているコンピューターサイエンスの業界では、
優れた研究室、有名な研究室、力のある研究室って当然あるんですけれども、優れた研究室には3人の研究者がいるんだというふうにね、昔からよく言われているんです。
その優れた3人ってどんな研究者かというと、目先の走るやつ、
手先の器用なやつ、口先のうまいやつ。
目先っていうのはもう研究のビジョンを決める人ですね。手先の器用な人っていうのは実験装置を作る人、
口先のうまい人っていうのは、まあこれはちょっと悪口になっちゃいますけれども、本来は研究のプレゼンテーションが上手な人、
優れた研究室にはこの3人の研究者がいつもいるんだということですね。目先の走るやつ、手先の器用なやつ、
口先のうまいやつ。口先がうまいっていうのは口先だけっていう意味ではなくて、研究プレゼンテーションが上手な人というふうに解釈してください。
ヒュパティアはこんなふうに先見の銘があったわけですね。先見の銘があり、そして手も動いて、
銘も立ったということは、一人でこの3人分の研究者の役割をしていたということにもなります。
さらにですね、この時代ですから、5世紀ですね。いくらギリシャとはいえ、5世紀にこの女性が科学者になり、そして校長にもなったということは、
度胸も相当あった。これは胸先と呼んでもいいのかもしれません。相当な度胸もあったということで、
科学者としては4拍子、目先、手先、口先、胸先の4拍子揃った人物ということになるんじゃないでしょうか。
次の引用はヒュパティアの言葉として知られているものです。
偶話は偶話として、神話は神話として、奇跡は史的空想として教えるべきです。
明神を真実として教えることは最も恐ろしいことです。子供の心は明神を受け入れ、信じてしまうでしょう。
そして大きな苦痛と恐らく悲劇を経て初めて、数年後に明神から解放されるのです。
実際人は明神のために生きている、真実のために戦うのと同じくらい素早く戦うものです。
実際にこの通りヒュパティアが語ったかはわかっていません。
彼女の書いた手紙、そして文章なんかはほとんど失われていて、
今引用としてご紹介した文章も残っていません。
なのでこれは後世の創作だというふうに言われています。
ヒュパティア名義の多くの禁言ですね。
彼女が言ったとされる言葉は実際にはほとんど創作です。
しかしヒュパティアが神秘主義に異を唱え、明神と戦い続けたことはどうも事実のようなんです。
紀元415年、自分たちの教義を否定されたと感じた一部のキリスト教徒たちが
冒頭化しヒュパティアを殺害しました。
ヒュパティア殺害を命じたのは当時のアレクサンドリア宗主教キュリロスで、
ヒュパティアはクレオパトランが建てさせた神殿カエサリウムに引き出された上、その場で殺されました。
エドワード疑問のローマ帝国公報誌では、ヒュパティアは拷問の末に殺害されたと記しています。
こちらも疑問の作文じゃないかという説もあるので真相はわかっていません。
ただ、ヒュパティアが冒頭によって殺されたという事実は確かなようです。
ヒュパティアの死は当時ローマ帝国、東西に分かれていたのですが、両方のローマ帝国、東西ローマ帝国に衝撃をもたらし、
二人の皇帝、東ローマ皇帝と西ローマ皇帝ですね、二人の皇帝たちが調査を命ずるまでに至りました。
またその後、長く語り継がれることにもなりました。
2009年には彼女の生涯が映画化されていますし、これは一説によるとなのですが、
キリスト教の聖人アレクサンドリアのカタリーナの生涯、こちらはヒュパティアをモデルに創作された物語じゃないかという説もあるのです。
ヒュパティアは歴史上実在が確認できる最初の女性科学者であること、そしてプラトンの流れを汲む哲学を研究したこと、
当時最先端だった数学と天文学に新解釈を与えたことから、西洋の美術や文学で何度も取り上げられています。
女性科学者のアイコン、女性に限定しない科学者のアイコンとして考えられているわけです。
ヒュパティアはまた絵画のモデルにもよくなっています。
メールでお送りしているニュースデータ、スティームニュースの方では2つご紹介をさせていただいています。
ジュール・モーリス・ガスパールのヒュパティア、そしてチャールズ・ウィリアム・ミッチェルによるヒュパティア、どちらも大変きれいな女性に描かれています。
ヒュパティアが美女に描かれるのは理由があります。
ヒュパティアの時代から100年ほど下った時代ですが、ダマスキオスという哲学者がヒュパティアについて、彼女は美人だったという記録を残しているからです。
もちろん時代が100年離れているので直接会ったわけではないのですが、知り合いの知り合いの知り合いぐらいでしょうかね。
ヒュパティアと絵画化
そういった噂を聞きつけて、ひょっとしたら想像かもしれないのですが、ヒュパティアを美人だと表したために、後世の絵画ではいつもヒュパティアは美女に描かれています。
そして、映画化された時はイギリス人女優の、これも大変きれいな女優さんレイチェル・ワイズがヒュパティアを演じています。
そして2015年にまた記念すべき出来事がありました。
太陽系外惑星という、太陽以外の星を回っている惑星です。
地球は太陽の周りを回っている惑星、太陽系惑星ですが、宇宙には太陽以外にも星がたくさんあって、そういった星が惑星を持っていることがあるのです。
そういったものを太陽系外惑星と呼ぶのですが、リュウザイオタという星、これはリュウザの方向にある星です。
そのイオタという星に惑星があることが見つかっていて、それに名前がつきました。
名前がヒュパティア、もちろんこのアレクサンドリアのヒュパティアから名前が取られています。
つまり惑星ヒュパティアというのが宇宙にはあるわけですね。
すごいですよね。名前のつけられた惑星というのは他にもあるのですが、一番最初につけられた、10個ぐらいですかね、2015年に
工房によって名前がいくつかつけられたのですが、その第一陣にヒュパティアが入っていました。
この惑星ヒュパティアは地球から101.2光年離れているそうです。
地球外生命体がいるのかどうかというのはまだ分かっていません。
分かったら大発見なんですが、その生命体がいるかどうか、ヒュパティア人がいるかどうかはもちろんまだ分かっていません。
とはいえですね、惑星の名前になっているっていうのもロマンがあっていいですよね。
というわけで、このエピソードではコナインギリシャの国交の女性科学者ヒュパティアについてお届けをしました。
ここから雑談をします。
蜂に刺された体験
4、5日前ですね、蜂に刺されたんですよ。
スズメバチ。大群に襲われて
プシュプシュプシュって3つ4つ刺されました。
蜂の種類を覚えています。黄色スズメバチです。
子供の頃から実家によくアシナガバチが住み着いたりしていたので、蜂はよく見かけていたんですね。
アシナガバチは足が特徴的なので、見ればすぐ分かるんですね。
もう一つ特徴があって、アシナガバチも刺してくるんですが、ミツバチはあまり刺さないんですけれども、
もちろん毒針は持っているので刺されたら大変なんですが、アシナガバチも針を持っていて刺してきます。
ただアシナガバチは刺すときに警告もしてくれるし、
体に止まったとしても刺すまでに一瞬待ってくれるんですね。
追い払うと自分が攻撃されたと思って、アシナガバチが襲ってくるんですね。
なので追い払うんじゃなくて、体に止まったらもうすぐ叩き潰せ、殺せというふうに言われているんです。
僕自身もそれを実践してきたので、蜂に刺されたことはなかったんですね。
今回ですね、4,5日前の事件は、荷物置き場を片付けていて、
天井に新しくスズメバチの巣ができていたみたいで、出かけにスズメバチが襲ってきて、
奴らは躊躇しないんですね。体に止まった瞬間にブサッと刺すんですよね。
ワーッとやられて痛かったです。
スズメバチって、2回刺されるとショック症状とか出て最悪心に至ると言われていて、
僕も3,4発同時に刺されているので、周りの人からはすごく心配されて、
もうすぐ病院に行った方がいいんじゃないの?みたいに心配していただいたんですが、
同時だったので、これで1カウントということなんでしょうかね。
今のところショック状態にはなっていないです。
ただ痛かっただけです。
2回目はショック死するかもしれないそうです。
これね、すごく不思議だったんですが、僕も51歳になりまして、
生意気に50肩というのになってたんですね。右肩が上がらない状態だったんですが、
スズメバチに右肩右腕を集中的に刺された結果なのか、治ったんですよ。
なんてことを言っていたら、お別れの時間になってしまいました。
皆様もね、どうかハチにお気をつけください。
今回のエピソードも最後まで聞いてくださってありがとうございました。
また次のエピソードでお会いしたいと思います。
お相手はSteamFMのイチでした。
次のエピソードでお会いしたいと思います。
また次のエピソードでお会いしたいと思います。
また次のエピソードでお会いしたいと思います。
また次のエピソードでお会いしたいと思います。
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