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いちです おはようございます この podcast は僕が毎週お送りしているニュースレター steam news の音声版です
steam news では科学技術工学アート数学に関する話題をお届けしています steam news は steam ボートのり組みのご協力でお送りしています
(音楽)
改めましていちです このエピソードは2022年の5月12日に収録しています このエピソード steam news 第78号から
夕日はなぜ赤いのというテーマでお送りいたします 今回も25分間お付き合いください
アイルランド王国の貴族 ジェームズ・フィッツ・ジェラルドの娘として1758年にシャーロット・メアリー・ガートルード・フィッツ・ジェラルドは生まれました
ジェームズは軍の指揮官を務めており シャーロットが8歳の時に彼は初代リンスター公爵に助せられています
このリンスター公爵家は現在まで続いています そんなシャーロットは1789年に
ジョセフ・ホールデン・ストラット中佐と結婚します ストラットは大きな軍校を建てたのですが
庶民出身のストラットに代わりシャーロットが尺位を受けます このようにしてレイリー男尺家が生まれました
ただしシャーロットは女性なので彼女のことは 初代レイリー女男尺と呼びます
男尺は英語でバロンなのですが このバロンを男という字を当てて男尺と訳すことに少し問題があるかもしれません
もっとも英語にしたところで男尺夫人と女男尺が両方ともバロネスなので 英語は英語で問題があります
なおストラットは退役後イギリス庶民院の議員を長く務めました 貴族になっていると庶民院の議員にはなれませんからイギリスのためにはストラットは平民のままで良かったのかも
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知れません
シャーロットの孫 第3代レイリー男尺であるジョン・ウィリアム・ストラットは
1842年に生まれ やがてケンブリッジ大学のトリニティカレッジで数学を学び
その後物理学者になりました 彼はアルゴンという機体の発見で1904年にノーベル物理学賞を
共同受賞しています
残念なことにシャーロットは1836年に亡くなっているので 3代目の活躍を見ることはありませんでしたが
ちょっとあの世で目を細めていたことでしょう そんな第3代レイリー男尺のもう一つの発見を
このエピソードではお話ししていきたいと思います
昼間に星を見る方法があるとしたら 驚かれるでしょうか
事前に星の位置を調べておいて 天体望遠鏡をその方向へ向ければ
昼間でもその星を見ることができます もしその星が1頭星か2頭星ぐらいまでならなんですけれどもね
地球上にいる限り昼間に星を見ようと思ったらこの方法しかありません
望遠鏡がなければ星を見ることができない理由は 青空が星の光を横から邪魔するからなんです
事実青空のない月面からは昼間でも星を見ることができます しかし星空は一体どうやって星の光を邪魔しているんでしょうか
もし地球に大気がなければ太陽はただ明るいだけの一つの星です しかし大気があるために太陽は空全体を青く光らせています
そうなんです空はただ青いだけでなく 空は発光しているんです空は光っているんです
正確に言うと 太陽が大気を宇宙からつまり裏側から
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白く照らしていて その太陽からの光を大気が四方八方に散乱させているんです
太陽からの白い光には 青も赤も
緑も含まれているんですが 青と緑の光は散乱し
赤い光は直進します
これには理由があります 太陽光は波長が異なる様々な光を含んでいます
波長が長いのが赤で 中ぐらいなのが緑で短いのが青
全部混ざっているのが白と覚えておけばおおよそ正解です そしてとてもおざっぱに言うと大気を構成する分子
これは窒素や酸素ですね この大気を構成する分子を
波長が長い赤はすり抜けやすく 波長が短い青と緑は
すり抜けにくいんです すり抜けられなかった青と緑は散乱して四方八方へと飛び散っていきます
青と緑の散乱は あちらこちらへ飛び散るので地上へ向かっていくだけでなく
宇宙へも向かっています 青の方がより強く散乱するために宇宙から地球を見ると青く輝いているわけですね
朝方や夕方の太陽の光は大気の中を昼間よりも長く通過します そうすると青や緑が散乱によって抜けていって
赤だけが残るんです 朝焼けや夕焼けが赤いのはこれが理由です
このような大気による光の散乱の法則を見つけたのが 第3代レイリー断尺である
ジョン・ウィリアム・ストラットでした そのためこの物理現象のことをレイリー散乱と呼びます
ところで国際証明委員会CIEは 海星の照後と同じ色合いの照明をD65として標準化しています
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このD65照明なんですがこれは普通に手に入ります ただ日本人にしてみるとかなり青っぽい照明になってしまうんですけれども
文献によると第3代レイリー断尺の時代のイギリスの空はかなり 青かったようです
ちなみに長崎の夕方の空も とても青いんですね
メールでお送りしているニュースレターにはそんな写真も貼っています よかったらねまた見てみてください
さて赤い惑星と呼ばれる火星には大気がほとんどありません
では夕焼けもないのかというとそうではないんです 火星の地表面ではダストと呼ばれる文献が舞い上がっています
この文献は赤い光を強く散乱させるので 火星の昼間は空がオレンジ色に見えています
そして地球とは逆で 夕方になると太陽の青い光だけが目に届くことになります
そのために火星の夕焼けは青く見えます
なおこの散乱はレイリー散乱ではなく ミー散乱という別のメカニズムによって
起こっています 太陽の光が大気を長く横切るときに朝焼け夕焼けが起こるのは
地球も火星も同じなんですね
実は地球上でも緑色の夕焼けが現れることがあります これはグリーンフラッシュと言われる現象です
僕も一度だけグリーンフラッシュを見たことがあるのですが とても神秘的な現象でした
地球の大気は青と緑を散乱させ 赤をまっすぐ透過させるのですが
太陽が地平線に沈む直前には 緑も透過することがあるんですね
太陽からの光は赤緑青だけではありません 虹は太陽光が作り出す美しい現象ですが
パッと見ただけでも6色から7色を数えることができます 虹を注意深く見てみると例えば赤と代々の間にも無数の色があることも
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見て取れるでしょう 実際光線に色はないんです
色は人間の目と脳が光線の波長に対応させて 作り出しているんです
波長の長い光線は赤で 中ぐらいが緑で
短いのが青といった風に 面白いことに波長が赤と緑の中間の光を我々は黄色と感じます
そして赤と緑の2種類を混ぜた光も黄色と感じます この両者は全くの別物なのですが我々は区別することができません
しかし赤と緑だけで黄色が再現できるので 例えば液晶テレビには黄色のドットがありません
黄色を再現するときは赤のドットと緑のドットを点灯するんですね あらゆる色は赤緑青の
3原色があれば再現できることが知られています これはニュートンによって経験的に発見され
20世紀の生理学者ジョージ・ワルド ハルダン・ケファー・ハートライン
ラグナー・グラニトラによってその理由が生物学的に突き止められました
この3人は1967年にノーベル生理学医学賞を受賞しています
人間の目には赤、緑、青に対応する3種類の子細胞があります この子細胞たちは色に対する感度があるのですが
残念なことに明るい環境でしか機能しません 暗闇では使い物にならないんですね
この子細胞たちは3種類ともお菓子のとんがりコーンの形をしています
人間の目にはもう一つ色は区別できないけれども暗闇に強い子細胞があります こちらはお菓子のポッキーの形をしています
このポッキーがあるから人間は暗がりでも歩くことができるんです
朝方空が微かに明るくなった頃 世界がブルーに見えたことはないでしょうか
ポッキー子細胞そのものは色角と関係がないのですが 青、緑あたりの波長に感度が高く
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赤あたりの波長に感度が低いため とんがりコーンが目を覚ました頃は色角が青方向にシフトするんですね
その結果世界がブルーに見える時間帯が生まれます このような現象をプルキニエ現象と呼びます
コンピュータグラフィックスでプルキニエ現象を再現する場合は 人間の目が4現色だと思って計算することもあります
照明で意図的にブルーな世界を作る場合もあります 例えば
メールでお送りしているニュースレターでは毎回ご紹介している TED カンファレンスですね
TED カンファレンスの客席は照明でブルーに染めることで 客席を真っ暗にすることなくなおかつ視覚的にステージを浮かび上がらせることに成功しています
よければまたTED Talkのリンクを メールでお送りしているニュースレターに貼ってありますのでそこからジャンプして見てみてください
客席が青いっていう風にね 見つけられると思います
現在ではねわざと青い照明を使って街中であるとか電車の駅であるとかを照らすといったことも行われています
青い照明かっこいいですよね
というわけでこのエピソードでは 空の色、夕焼けの色についてお届けしてきました
ここから少しですねこのエピソードをそれからメールでお送りしているニュースレターでいえば第78号にあたるんですけれども
夕日はなぜ赤いのというテーマを選んだ理由をね 少しばかりお話をしてみたいと思います
このポトキャストを収録のだいたい1週間前になるんですけれども
京都のお寺さんにねお参りをしてきたんです 京都東山にある霊山と書いて
霊山と読む霊山小宝寺というお寺さんです
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僕にとってはとても特別なお寺さんで 僕今はあの長崎に住んでいるんですが以前大阪に住んでいた時に
毎月 通っていた
お寺さんです そこにはね30弦というとても大きなお琴を
演奏される 浅倉彩さんというね女性がお住まいになっていて
磁衆というね 浄土系の
周波のお寺さんなんですけれどもそこで僕たちはね毎月 夕日を見るために
集まっていたんです そこでお琴の演奏を聴かせていただいたり
時には僕が講義をさせていただいたり 別の方の講義を聞かせていただいたり
綾さんそれからご住職のお嬢様と お酒をね飲ませていただいたりもしました
夕日を見つめて極楽浄土を思う 日曹漢というようなね儀式から
宇宙お茶会のようなユーモラスなイベントまで本当に楽しい思いをね いっぱいさせていただいて
またたくさんのご縁もいただきました
宗教学者の山織哲夫先生であるとか映画監督の河瀬直美さんであるとか そういった方たちとも
このお寺さんでねご縁をいただきましたし 僕より年上のねかっこいい男性であるとか
同世代少し下の世代で すごく活躍されている方とか本当にいいご縁ばっかり
いただいた お寺さんです
僕がただ一度見たグリーンフラッシュもここ 昇峰寺さんからね見た夕焼けの中でした
磁周っていうね周波についても僕は勉強させていただきました まあ浄土系のね3周波の中で浄土周浄土真集に比べると
磁周というのはまあどちらかというとマイナーな周波にはなるんですけれども すごくなんか僕は共感をね覚える教え
なんですよ 浄土真集ね阿弥陀様におすがりして救っていただこう
あるいは救われることが約束されてるんだから 必死におすがりしようというね
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教えなのかなとこれはもう僕の勝手な解釈ではあるんですけれども 磁周
いやもう助かったし俺たちあとはもう踊って感謝しようよっていうね 踊り念仏っていうところがなんか今見ても新しい考え方なんじゃないかなと
これはの僕の独自解釈かもしれません ぜひね詳しい方あのポッドキャストのコメントでもツイッターでも
やーいばーかとかでも結構ですので ご指摘いただければなぁと思います
僕たちが京都でテレックス京都とイベントを始めた時にどうしてもね 桜屋さんの30弦を世界に発信したくて
彼女にステージに来ていただいて演奏をしていただきました 小柄な体からは想像もつかないようなパワフルな音楽で
会場で大好評だっただけでなく世界的にも高い評価を受けています そんなね朝倉屋さんが亡くなってちょうど1年が経ちました
コロナでねお葬式でみんなで集まるということができなかったので 僕たちもものすごく久しぶりの再会になりました
メールでお送りしているニュースレターではそんな桜屋さんの演奏の動画 テレックス京都の動画も
お届けしています ぜひねこちら
一緒に見ていただければ 嬉しいです
今回も最後まで聞いてくださってありがとうございました 実はですね僕
来週日曜日 2022年の5月22日
今度は神戸で テレックス神戸というイベントに
登壇します
今ですねひたすらリハーサルを繰り返しています どんなトークになるのか皆さんもぜひね楽しみにしていただければと思います
いつもはね裏方側なので久々に表に立つので
どうしましょうって感じなんですけれども もうここまで来たら開き直っていきます
ぜひ 期待しておいてください
改めまして最後まで聞いてくださってありがとうございました 皆様も素敵な一日をお過ごしください
steam news そして podcast steam.fm の一でした
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