資金調達を実施されたばかりの企業家の人生や事業の裏側に迫る Startup Now 株式会社Sales Marker 代表取締役 CEO 小笠原 羽恭さんへのインタビューの続きをお送りしていきます。
前編では、虫好きだった少年からのエピソードであったり、あるいはお父様からエンジニアに関する影響を多く受けてきたこと、
そして共同創業者の皆さんとの出会いだったり、創業に至るプロセスなんかをお伺いしてまいりました。
後編では、そんな小笠原さんが仕掛ける事業や組織について迫ってまいります。
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それでは小笠原さん、改めてよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
前編で営業領域のサービスをされているってことは、ちょっとお話に出てきたんですけれども、改めてどんな事業をされているのかというところ、詳しく教えていただけますでしょうか。
セールスマーカーでは、日本で初めてインテントセールスを実現するサースを提供しています。
インテントセールスというのが、ウェブの検索コードを分析して、今まさに関心が高い企業にアプローチができる。
かつ、そのアプローチに関して、相手のニュースに合わせてパーソナリズして、AI も活用しながら、コースも削減した形で実現しているといったサービスを提供している会社になっております。
現在、2年半ぐらいリリースしてから経っているんですが、500社ほどの企業にご導入が進んでおりまして、
多くの企業様の商談獲得効率をですね、2倍から3倍、倍によっては10倍ぐらい上げているというような実績をどんどん出しているというような形でサービスを展開させていただいております。
ありがとうございます。商談をすごく効率よく獲得するツールというところなんですけれども、
キーワードの一つとしてインテントセールスというところが出てきているかなと思うんですけれども、
これちょっと改めてどういうことなのかというところを詳しく教えていただけますでしょうか。
そうですね。セールスといえば、これまで行動量が大事だと言われてきました。
一方で先ほどの前編でもお話ししましたが、売上が顧客数×単価で、顧客数がターゲット企業数×商談化率×制約率だったときに、
商談化率を上げていかなければなかなか効率的な営業活動はできないというところで、
行動量以外にも商談化率をいかに上げられるかというところを考えて作ったサービスですと。
インテントセールスというのが、インテントのデータを使いながらニーズがある企業にターゲティングできるというだけではなくて、
その他にも3点重要なポイントがあります。
2点目がですね、ターゲットとなるような企業の部署人物情報を活用しながら、人物単位でターゲティングするという点。
3つ目が、訴求内容をニーズに合わせてカスタマイズしていき、パーソナリズされたメッセージを送っていくという点。
4つ目がマルチチャンネルアプローチという形で、複数のチャンネルを使っていくことで確率をどんどん上げていくというふうな形になっております。
この4つのポイントを抑えることによって、かなり高確率で営業の成果が上がっていくというふうな内容になっております。
結構ですね、ニーズあればインテントが発生したらすぐ電話すれば取れると思っている方とかもいたりするんですが、
実はこの4つのポイントを抑えられているから非常に重要で、この4つが抑えられていると非常に効果が出やすいというふうな考え方になっております。
ありがとうございます。1つ目のインテントデータ、行動履歴データというのはどうやって取得されているんですか?
はい、インテントデータについてはメディアですとか、それから広告配信プラットフォームと独自の業務提携を結ぶことによって取得させていただいております。
そのためですね、我々独自のデータをかつ我々独自のアルゴリズムで分析することによって、営業の確率が高くなるようなスコアリングですね、ここを独自の形で提供させていただいております。
これ何かいわゆるIPアドレスを取得して、どの企業の人がそこにアプローチしてきたのかっていうのが分かるみたいなイメージですか?
正確に申し上げると、人は分からないんですが、どの企業が調べているかというところで、企業単位で分かるようなデータとなっております。
なのでこのあたりが個人情報保護法ですとか、プライバシーの観点で全く問題ないようなデータの目を対象にさせていただいていて、
実際に興味関心が高まっているかどうかというのは、Gartnerでバイヤージャーニフローというのが公開されているんですが、問題を検知するフェーズ、ソリューションを探索するフェーズ、
比較検討するフェーズ、一緒に決めるフェーズと4つのプロセスがありまして、このバイヤージャーニが前に進んでいるかどうかというところを分析をしていたりします。
重要なキーパーソンと、もしかしたら検索した人が違うかもしれない問題っていうのはあるような気がするんですけど、
ここはやっぱり、その部署の誰かが検索していれば、その部署内で大体興味があるでしょうみたいな、そんなロジックなんですか。
そうですね。よく質問いただきますが、ローンチする時からそこはちゃんと考えていまして、実際にですね、バイヤージャーニを分析する上で、企業の勾配活動するのって一人じゃなくて複数人で考えることが多いですと。
なので、複数人が調べているかというところですとか、それからその企業のですね、誰が調べているかっていうのが分かるようなキーワードを設定していきます。
例えばなんですけれども、経営管理システムを提供しているような、SaaSを提供している会社がキーワードを設定するとすると、例えば経営管理とか、それからいろんな特定のサービス名とか設定していくと思うんですが、
これを例えば事務の人とか人事の人とか、マーケティングの人とか調べるっていうよりかは経営企画家の方が調べるであろうというふうなキーワードを設定して、そのキーワードを横断的に調べているので経営企画に行こうという形で、
もともとどのキーワード、そしてどの部署をターゲットにするかっていうのを決めてからアプローチするので、実際連絡していった時はこの部署で検討してますみたいな、
実際に検索してた人って特定する必要なくて、部署で検討してるので特に問題にならないというところが、このIntent Salesの4つのプロセスによって実現しているというふうな形ですね。
なるほど、ありがとうございます。先ほど前半でもZoom Infoさんっていう海外だと有名な成功事例がありますよっていうところをおっしゃられていて、そこ結構知られているところかなと思うんですけど、
このZoom InfoさんとSales Markerさんだと比べてみるとどんなところが違うのかってあたり、良ければ教えてください。
3つ違いがあって、1つがデータです。Zoom Infoさんの場合だと日本のデータがほとんどないのと、特にIntent Dataについても日本データが非常に少ないというところがあります。
なので、我々Sales Markerで提供しているデータのほうが圧倒的に日本で使えるという形で、Zoom Infoを日本で使いこなしているというか、データが役に立っていると聞いたことが一度もないので、そのあたりは優位性としてあるかなと思っています。
2つ目がシグナルの部分です。我々アルゴリズムを使ってIntent Dataのスコアを出しているんですが、このあたりがZoom Infoさんの場合だとIntent Topicとか、一応Intent Keywordあるんですけれども、デフォルトで設定されているものとかも多いです。
そのため、自社のサービスにちゃんと合っているシグナルかどうかっていうのが、そんなに個別最適化されておらずでして、みんなで該当する企業を取り合うみたいな形になったりします。
一方でセルフトマーカーはユーザーの企業様ごとにパーソナライズされた、個別最適化されたシグナルを出しているので、このあたりが一つ優位姿勢としてあるかなというふうに思っていて、ここが一つアルゴリズムの制度の違いというところがあるかなというふうに考えております。
3つ目がアプローチの部分です。Zoom Infoの場合だとアプローチにはそれほど力を入れていないので、もちろんメールとかを送れますが、我々の場合だとシーケンスという形で様々なチャンネルを組み合わせながらアプローチをしていくことによって、
例えばインテントフォームとインテントコールとインテント広告というのを組み合わせると4倍のコンバージョン率が出てきたというふうな形で、かなり組み合わせによる反応率の向上というところは見込めるかなというふうに思っております。
ありがとうございます。Zoom Infoさんで日本のデータがほとんどないというのは、Zoom Infoさんの仕組み上、このZoom Infoのネットワークの中に顧客が入ってきて、
顧客同士でその情報をシェアするから、データベースが出来上がっていくという仕組みだと思うんですけど、そもそも顧客がいないからそのデータがないですという話なのか、それとも先ほどおっしゃられていた個人情報の観点から、なかなかZoom Infoの仕組みって日本では使えないんですよっていう話なのか、これ何でだと思われますか?
そうですね。ネットワークに入ってきた人同士で情報シェアするっていうのは書いてる人がいるんですけど、私が調べた限りでいくと多分古い情報でして、今はそういう取得の方法してないです。実際にはクローリングとかで集めてきた情報をコンバインして統合しているプラットフォームになっていると思うんですが、この情報ですね。
実際は日本のデータが日本語であるというところがあり、結構この情報って統合するのがめちゃくちゃ大変なので、そもそもこの企業が名寄せするとどういう風になるのかですとか、それから人物名を取得した時の企業の名前とこの省略された企業の名前が同一かどうかチェックしたりとか結構大変なので、この辺りがマイ英語を中心としたエンジニアチームのZoom Infoにとっては結構難しいハードルになるんじゃないかなっていう言語的な壁であります。
あとはZoom Infoがなぜ日本でそのようなサービス出てこなかったかっていうところに関してはおっしゃる通り、個人情報保護法の観点で、もともとのコンセプトは個人にダイレクトに知らない人に電話したりとかメールしたりすることができるという風なサービスだと認識されていることが多いんですが、その辺りが日本だと合わないよねってところで普及してこなかったのかなという風に思っております。
我々はインテントというところにKPIベースでフォーカスしていたので、そこが高評価いただいて今広げることができているんじゃないかなと思っております。
つまり、フェースマーカーさんも同じく個人にダイレクトできる方法っていうのはあるんだけれども、その時にいきなり知らない人からなんかよくわかんないメール来ると拒否感があるけど、ちゃんとこういう情報調べてましたよねみたいなインテント情報があれば拒否感が生まれないっていうそういうことでしょうか。
それもありますが、というよりかは、まず日本で問題になるのは、例えばメールを送る時に営業メールを知らない人、許可されていない人に送ると特定電子メール法という法律に引っかかって送ることができないので、我々はそういったメールアドレスは一切提供していないです。
電話に関しても企業にかけていくので、個人の携帯電話番号とかは一切個人保証で扱っていません。そういったところが間違いとしてあるかなと思っていて、企業に連絡をしていって、実際の部署の名前を申し上げて、こういった方いますかというふうに確認をする際に人物のデータなどを活用したりとか、あるいはSNSでアプローチをしていくときにリンクの情報を活用してSNSからダイレクトでメッセージを送っていくというふうな形で、
自ら公開しているデータなので、そこにアクセス連絡しても誰も起こる人はいないので、そういったチャネルを活用しながら日本の文化に合った形でアプローチできるような仕組みを提供しているというふうな形ですね。
日本の消費習慣に合ったサービスに実はしないといけなくて、そこがアメリカの手法そのまま持ち込んでも難しいですよということですね。
そうですね。
ありがとうございます。
もう一点視点を変えて質問したい内容があるんですけど、こういった営業支援ツールってよく言うとナイストゥーハブになりがち、マストハブではないよねみたいなサービスになりがちで、一般的にはちょっとチャーンが高くなるような傾向にあるのかなと思うんですけど、
セールスマーカーさんにおいては現状どうなのかってあたりと、もしそういう問題があるのであればどうやって乗り越えていくのかという点、良ければ教えてください。
ありがとうございます。
そうですね。例えば広告の配信系の広告運用代行会社さんとかってかなり更新がされにくいみたいなケースとか、あとリスト系のサービスで更新がされにくいみたいなところが主要感としてありました。
一方で我々の場合だとリストが継続されないのって一回ダウンロードして終わりみたいなケースが原因になっていたりするので、我々の場合だとダウンロードする機能っていうのを提供していないので、システム上で使っていただきますと。
かつアプローチ自体も継続的にタイミング良くしていく必要があるので、使い続けてちょうどいいタイミングでアプローチしすぎるということが大事なので、継続しないインセンティブはそれほどないですと。
なのでそういったところが業務裏に組み込まれていっているので、そこが先方の事業において根幹になっているケースが多くて、例えばですねIRに載せる資料ですとか、それから投資家に見せる資料の中で事業戦略としてセールスマーカーを活用したアプローチというのを根幹に見据えて、
それを基に事業を伸ばしていくと。それをやっていくという風にもうケースサイドで決めてしまっているので、それをセールスマーカーで実現していくという風な形で長期的に継続いただくというケースは多くなっています。
月間の継続率というところも他の他社とかの数字を聞いていると、だいぶ我の方が高いという風に認識をしていて、例えばですけれども、我々の中でマーケティングの領域とかも最近は支援をさせていただいておりまして、
インテントセールスを行う上でキーワードを設定するんですが、そのキーワードがそもそも調べられていないケースというのは結構あったりします。このインテントのキーワードが調べられていないケースは、
広いキーワードを設定するというよりかは、その検索している人を増やすという風な活動をさせていただいています。例えば我々も去年の4月、インテントセールスを調べている方が10名ほどしかいなかったんですが、
この10名ほどの方しか調べていなかったところから、我々がインテントをジェネレーションしていった結果、だいたい50倍から80倍ぐらいの方が今インテントセールスを調べてくださっていて、
そういった企業にご連絡をさせていただくと、かなりスムーズに導入いただけるのと一緒で、マーケティングの支援をお客様向けにしていくことによって中長期的な取り組みになっていき、
かつシグナルの数も増えて、シグナルの精度も増えていくという形で、かなり継続的に使っていただけているという風なところは増えているかなという風な印象ですね。
ありがとうございます。ちょうどいいタイミングでやらなきゃいけないから、中長期的に使わなきゃいけないというところと、経営戦略の中学に据えてもらうというところと、
顧客のマーケティング支援も一緒にやっていくところで、伴奏していきますというところだと理解しました。
そうですね。ありがとうございます。