1. ストーリーとしての思想哲学
  2. #116 結局のところ〈戦略〉と..
2025-04-06 09:26

#116 結局のところ〈戦略〉とは何なのか?3

戦略について・・・古典では孫氏、マキャヴェリ、クラウゼヴィッツ。現代ではビジネス書。多くの人が語る〈戦略〉とは、結局のところどのような概念なのかという話をします。


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サマリー

このエピソードでは、戦略の本質や経済活動のメカニズムを掘り下げています。特に、資本主義経済におけるコアコンピタンスやボトルネックの重要性、さらに特許の戦略的役割について議論しています。

戦略の基本概念
ストーリーとしての思想哲学
思想染色がお送りします。
前回、強い戦略とは、ゲームルールと独占する箇所を特定することだという話をしました。
この観念を現実世界に適用していくと、どう見えるかを見ていきます。
現実世界で行われている最もポピュラーなゲームは、資本主義経済における経済活動
お金を稼ぐというゲームです。
その中で、よく冗談で、この世で最も強いのは地主なんて言うけど、
それは結構な部分事実で、
じゃあなぜ、地主がマネーゲームで強いのかという話から始めます。
まず、お金を稼ぐという行為の解像度を上げて捉えると、
何らかの富の源泉があって、その富の源泉から湧き水のように湧いてくるのが金というものです。
ただし、水量が多い源泉もあれば、ほとんど枯れている源泉もあるから、
業態や業種によってお金の量、儲かりやすさは異なります。
この富の源泉のことをコアコンピタンスと言います。
コアコンピタンスとは、何が金を稼ぐ力の源かってことなんだけど、
身近な話だと繁盛している飲食店では、
唯一無二の美味しいご飯が作れて、みんながそれを目当てに来るから、
人を惹きつける唯一無二の味こそがコアコンピタンスとか、
そういう身近なレベルでもあるし、
ディズニーとか任天堂みたいに独自の作り込まれた世界観がコアコンピタンスというのもあります。
経済活動とは、誰かが欲しいものを持っている人が、
お金、貨幣をくれたらそれを使わせてあげますよっていうのが原理原則ですから、
みんなが欲しがるものを持っている人が強いわけだよね。
それで、地主と戦略の話に戻るけど、
地主っていうのは、土地という資源を他の人が使えないように制限している人、
所有権という形でロックをかけて抑えている人です。
もちろん土地資源にも重要度があって、
全く富を生み出さない山林もあるけど、
都心に近い土地を抑えている地主は戦略的に強いし、
新宿や渋谷みたいな、
歩行量、交流人口が膨大なエリアで土地資源をロックしている地主はもっと強いし、
銀座の土地を抑えてロックしている地主はそれよりさらに強いみたいなのはあります。
要は重要な箇所を抑えるということが戦略的に強いって話を、
土地というイメージしやすい形で今繰り返しています。
特許と戦略的制限
同様にビジネスであれば、
特許を抑えるっていうのもイメージしやすいかと思います。
とはいえ特許は物理的なものじゃないから、
土地よりはイメージしづらいかもしれないけど、
特許をイメージで捉えるならばですね、
すごくすごく大きくて広大なメッシュを想像するといいかと思います。
メッシュっていうのは網戸みたいな感じで、
縦横に細かく区切られたメッシュ状の平面を今メッシュと呼んでいます。
それでこの小さいメッシュは一つ一つが超ニッチなアイデアです。
有名なところだとAmazonのワンクリック特許。
Amazonってワンクリック注文ができるじゃないですか。
商品をカートに入れて、
カート画面から決済に進むっていう二段階方式で買い物するんじゃなくて、
Amazonの場合はワンクリック注文ができるわけだけど、
あれはAmazonが特許で抑えています。
ニッチなアイデアだけど、
eコマースというゲームの盤面としては、
なかなか嫌なところを抑えて、
他のプレイヤーの挙動を制限してるでしょ。
このね、ニッチという名のメッシュが、
細かいメッシュが無数にあって、
その中から他のプレイヤーからしたら嫌なところのニッチを抑えるっていうのが
特許のイメージです。
これは盤面としては、
地主と土地資源の関係に似ています。
構造としては、
戦略って要は重要な箇所を抑えるってことなんだけど、
次は発展編として、
もう少し複雑な営利企業の戦略に焦点を当ててみます。
営利企業であれば、
どの会社でもサプライチェーンというものがあります。
サプライチェーンとは、
原材料の調達から、
小売店で販売に至るまでの一連の流れのことです。
例えばビールであれば、
メーカーがバクガやホップといった原材料や、
アルミ缶やガラス瓶などの資材を取引先から調達して、
工場で生産した後、卸に販売して、
卸が小売店に持って行って、
お客さんに売るという一連の流れがありますよね。
サプライチェーンの話として、
ここっていう箇所を独占するのが戦略という文脈で言うと、
半導体なんかがいいと思うので、例として出します。
半導体はスマホとか電子機器には必ず使われるわけで、
市場規模もどでかいですけど、
半導体を作る工程に、
水できれいに洗うという工程が結構あるんです。
機械の内部が汚れてたら故障しやすくなるというのは、
直感的にもイメージしやすいと思うんだけど、
その中でも特に半導体は、
めちゃめちゃきれいに洗わないといけません。
だから超純粋という、
ウルトラピュアウォーターという、
ものすごく純度の高い水を使って洗わないといけないんです。
それで超純粋、ほぼ純粋なH2Oって作るのが超難しくて、
作れる企業もそう多くありません。
そうすると、そこがボトルネックになります。
ボトルネックとは、道が部分的に狭くなっている箇所のこと。
ハンニバルが谷間の道が狭くなっている逸路を抑えたように、
ボトルネックっていうのは戦略的に、
まさにここっていう箇所になりやすいんです。
しかも超純粋で洗うって、
今のところ必ずやらなければいけないから、
避けて通るわけにいかないし、
必ず通らないといけない道なのに、
部分的に狭くなっている箇所なわけだから、
サプライチェーンの重要性
狭くなっている箇所としては絶妙だし、
強い戦略ですよね。
まあ、やっていることは製造工程で必要になるものを作っているっていう
当たり前のことなんだけど、
戦略的視点で見ると、
ボトルネックになっている逸路を抑えるという
盤面を表現していると言えます。
繰り返すようですが、表現なんです。
孫子の兵法って英語だと、
The Art of Warって言います。
そうすると戦争の術だけど、
アートという言葉を当てているのは、
言えて妙だなと思います。
というのも、アートの表現のように、
いろいろな方法で事実上重要な箇所を抑えるという
状況を表現するのが戦略だから、
物理的に土地を抑えるとか、
特許のように観念的な空間上の
位置部分を抑えるとか、
サプライチェーンのボトルネック部分を抑えるとか、
あの手この手でここっていう場所を抑えて、
強い盤面を表現しています。
その結果、他のプレイヤーからすると
嫌なところを抑えられてしまっているから、
結果的に挙動を制限されてしまうわけですね。
とまぁ、戦略という言葉は
あまりに広い意味を持つけど、
シンプルに言うとこういうことかと思います。
考え抜かれた戦略って一つの表現であり、
もはやアートの域に達している戦略も
個人的には結構あると感じます。
もちろん中の人が最初からそこまで
考えていたわけではなく、
結果的にそうなったというのも
たくさんあるとは思うけど、
でも美しい戦略を一つの表現として捉えると
結構捉えやすくなるのではないでしょうか。
はい、最後に、
ポッドキャストの内容とは関係ないんだけど、
ちょっと失敗しちゃって、
概要欄のリンクにいつも貼っているけど、
一応Xをやっているんですけど、
Google Apps Scriptで
ポッドキャストエピソードが配信されたら
ツイートする仕組みを作ったら、
それがXから変なアクセスとして
処理されてしまって、
Xのアカウントが凍結されてしまいました。
なのでアカウントを新しくしました。
以前のアカウントをフォローしてくださっていた方には
申し訳ないんですが、
新しいアカウントをフォローしていただけると助かります。
というわけで今回はここまでです。
次回もよろしくお願いします。
09:26

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