1. ストーリーとしての思想哲学
  2. #4 芸術/アートとは何か?
2023-02-12 06:13

#4 芸術/アートとは何か?

芸術/アートとは一体なにで、誰のために存在しているのでしょうか。
またビジネスマンはアートを学ぶべきといった考え方がありますが、芸術はビジネスにどう役に立つのかという話をします。

☆Twitter
Podcast「ストーリーとしての思想哲学」@思想染色(@SSenshoku)/ Twitter

00:08
今回は、芸術とはそもそも何なのか、また何のために存在しているのかという話をしていきたいと思います。
最近、芸術とかアートが流行ってますよね。
ビジネスマンはアートを知らないとダメだ、みたいな文脈で、ビジネスでアートが押されていたりもしています。
でも純粋な疑問として、アートがどう仕事に役立つのでしょうか?
こういう疑問を堂々と提出することって何となくはばかられませんか?
芸術って何の役に立つの?って正直言いづらいよね。
なんか芸術って何の役に立つんだよとか言ってたら、周りからアホだと思われそうですし。
でも本来、アートっていうのは何で何のために存在しているのか、そして誰にどう役に立つのかっていう問いは極めて重要だと思います。
そもそもの話なんですけど、芸術っていう言葉自体がかなりビッグワードで、人によってバラバラな捉え方をされている言葉だと思います。
芸術っていう概念は確かに広すぎますから、まずはその目的っていうのを特定したらいいのかなというふうに思います。
芸術ってただ感じるがままに感性で干渉すればいいみたいによく言われるじゃないですか。
これはちょっとさすがに言葉足らずだと思うので、こういった話を丁寧に別の言い方をしたいので、
まず人間の感性とは何なのかみたいな話から始めますね。
感性の対語は理性です。感性っていうのは無意識の領域に属するものです。
一方で理性っていうのが無意識ではない、頭でしっかり考える、意識できるもの、意識するものですよね。
無意識と意識っていうのを対比してるんですけど、
これら無意識と意識っていうのを対比して比べてみると、
感性っていうのはより身体的で体で感じるもの、無意識で感じているものなんですよ。
03:03
例えば風が気持ちいいとかすごく悲しいとかって、なんか頭で意識でコントロールしてるわけじゃないですね。
そういう感情の質感みたいなものっていうのは、無意識から自然と湧き上がってくるものです。
ちなみにこういう感情の質感のようなもののことを、哲学の言葉ではクオリアって言うんですけど、
そこまで立ち入っていくと別の話になっちゃいますので、今回はクオリアの話まではしませんけれども、
身体的に感じる感性、感情っていうのが無意識に属しているっていう話をしました。
芸術っていうのはこれらを表現するものと言えると思います。
こういう感情の、無意識の感情の質感を音を使って表現すれば音楽ですし、言語を使って表現すれば文学や詩ですし、
ドローイングを使えば絵画になります。
芸術っていう最も大きな、芸術っていう一番大きな箱があって、その中に音楽の形式、文学の形式、詩の形式、絵画の形式などの小さな箱が入っているっていう構図です。
これら各種様々な形式がある芸術ですけど、その目的っていうのがさっき言った無意識にアクセスするということになります。
芸術が何で無意識にアクセスできるのかっていうのが、今現在ではまだ科学的に解明されていないんですけど、
芸術っていう手段を用いると、この感情の質感とか無意識に直接アクセスすることができるっていうことを僕たちは経験的に知っているということです。
こういう芸術によって無意識にアクセスされた経験っていうのはみんなあると思います。
例えば音楽を聴いて、なんかすごい痺れたみたいな経験とか、あるいは絵を見て衝撃を受けた経験だとか、あるいは文学を読んで、なんかすごいこの世の真理みたいなのに触れた気がしたみたいな経験とか、
この芸術の初見識を用いると、なぜかはまだわかんないんですけど、無意識にアクセス可能であるっていうことを僕たちは経験的に知っているよねという話でした。
では芸術の目的っていうところまで話しましたので、次回に続きたいと思います。
06:00
次は芸術とは何の役に立つのかというテーマです。
06:13

コメント

スクロール