1. BACKYARD TO CLOSET
  2. #19|ウールと毛の違いって?..
2022-03-05 20:32

#19|ウールと毛の違いって?〜獣毛を知ると洋服が面白くなる〜

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SLOW&STEADY Podcast [Backyard To Closet] by OKAZAKI / YOHEI

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ここはとある町にある小さなセレクトショップ、SLOW&STEADY。
国内外からセレクトされた洋服に囲まれた店内は、今日もたくさんの人で賑わっていましたが、閉店間際、今はBGMだけが響いています。
いや、店の奥から誰かの声が。
そう、今日も店主の岡崎が残業がてら、ああでもない、こうでもないと、洋服話に花を咲かせているのです。
フィッティングルームのさらに奥、SAF ONLYと書かれたその先にある狭くて小さなバックヤード。
今日もこのバックヤードから、あなたのクローゼットへとお届けします。
Kさん、ありがとうございます。
同じウールやカシミヤ素材のニットでも、値段が大きく違っています。
もちろんブランドなどによってある程度差はあると思うのですが、ニットの値段に差が出る理由や秘密なんかを教えていただきたいです、とのことです。
ありがとうございます。
そうですね。
時期的にもね、今ニットを着ている方が多いですしね。
担当直入にお答えすると、ウールとかカシミヤとか、全部繊維の長さと太さというので値段が全然違うんですよ。
変わっていて、基本的には繊維が長くて毛が細いものが高品質とされていて、
かなり厳密にランクがあるんですよね。
それで値段が違うっていうのが1点。
あとカシミヤニットって言っても、今は何が何パー入っているかって厳密に言えば狂気しなさいよっていうのがあるんですけど、
中にはやっぱり書いてないものも多くて、カシミヤニットが例えば3%でもカシミヤニットって言ってみたりとかっていうのは、
そういうので差があるっていうのはありますね。
誤魔化してじゃないけど、そういうふうに呼べるっていうことね。
今はどんどんクリアにしていこうぜっていう時代だし、少なくなってきたけど、
毛のランクっていうのと何が何パーセントが入っているかっていうので、やっぱり全然値段が違ってくるっていうことね。
簡単に答えるとそういうことだよね。
わかりやすい。簡潔で。
これだけだとこのラジオで喋る意味もあんまりないかなっていう。
そうですね。
細かく説明していけたらいいかなと思うけど、まずね。
じゃあ洋平に質問します。
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お願いします。
ウール100%と毛100%。ウールと毛の違いってわかる?単純に。
ウールと毛の違いですか?
英語か日本語かでしょ。
国産は毛って書いてあるんですよ。
じゃあ日本語で言うと毛ってことね。ウールイコール毛ってことね。
毛です。
0点です。
マジで違いあるんですか?気まぐれとかそんな感じかと思ってたんですけど。
そういうことになるよな。
はっきり言うとウールと毛っていうのは全然別物で。
そうなんですか。
ウール100%っていうのは羊の毛100%ってこと。
たまに書いてる毛っていうのはいろんな動物の毛とか何が何パーセント入っているのかわからない。
混ざってるものを毛という。
総合的に。
縦毛をひっくるめて毛という。
じゃあウールは羊確定なんですね。
そう。ウールっていうのは羊の毛のこと。
そうなんですか。
結構前の時代にウールマークっていうのが制定された理由もそこにあって。
うどんみたいな。
うどん?
三角の。
それみんな見たことあると思うけど。
ウールマークっていうのも何の動物の毛が混じっとうかわからんものをウールって言い寄った時代があって。
それじゃちょっとまずいよなっていうのでウールマークをちゃんと制定して。
アストラリアかな。
制定してマークがついたものは羊の毛ですよっていう。
素材を明確にしましょうか。
やばいないきなり。
これもしかしてめちゃめちゃ処方ちゃうかと思ったんですか。
処方やな。
もう一個質問。
さっきウールが羊って言ったでしょ。
じゃあ他の縦毛って一般的に洋服で使われる縦毛って何がある?
これ結構言えるですよ僕。
ウールでしょさっきも言った。
ウール、カシミア。
全てですねこれもう。
大体ウールとカシミアです。
2個しか言えてない。
ウールでしょ。
でカシミア。
はい。
ヤギね。
アルパカ。
ラクダね。
でアンゴラ。
アンゴラ何の動物でしょうか。
ヤギヤギヤギ。
アンゴラヤギ。
50点ですね。
アンゴラっていうのはウサギなんよ。
でもアンゴラヤギっていうのもおって。
だから50点。
でアンゴラヤギのはモヘアって書いてある。
モヘアってアンゴラヤギのことだって。
そうそう。
それが今バーって言ったけどそれが大体代表的な縦毛の種類。
ビキューナとか今もほとんど幻って言われた動物の毛とか。
いろいろ厳密に言ったらもっとあれやけど。
代表的なのが大体この。
06:02
これぐらいは押さえとけよっていう。
この5種類ぐらいかな。
なるほど。
これまあそうやな。
でランクの話ね。
ウールから言うとメリノウールっていうのは聞いたことあると思うけどよく好きな方は。
メリノウールっていうのが一般的にEウールですよって言われてて。
メリノの中でもファインメリノとかスーパーファインメリノとかエクストラファインメリノとかそのEっていうウールの中でもランクがある。
だからそれで言うとすごい種類があるってことね。
それで全然値段が違ってくるっていうのがある。
ウールは羊でメリノっていうのは羊の種類の。
言ってもメリノ種っていうのは高品質ってされてるけど結局羊にもいろんな種類があって
ブラックシープっていう頭の黒い羊の種類とか結構毛が太いからツイートジャケットに使われたりとか
コリデールっていう手編みのニットとか使う毛の玉ねんあれとかコリデールっていう種類だったりとか
結局そのアイテムによって適材。
適材じゃない適材っていうか
得意なやつが
まあけどいいウールを言ってくださいって言ったらメリノかなって感じ。
続いてカシミアにもランクがあって
まず色でホワイトカシミアグレーカシミアブラウンカシミア動物の毛の色ね
白の方が色染めやすい
そうですね
やっぱホワイトカシミアっていうのが高級なんよ
その中でもカシミアに関しては一等級っていうのから九等級
ウールに続いて結局長くて細いのが品質
もうそれはすべて
それはもうどの動物であれ面科であれ同じ
ただ動物の毛によったり品種によって判断基準等級とかが変わってくるだけ
了解です
単純に言うと
アルパカに関してもウールと同じでファインとかミディアムとか
頭に5段階あるよねランクが
その中で一番いいってされたのがベビーアルパカ
生後3ヶ月以内のアルパカの毛を刈り取ったもの
っていうのがやっぱ一番いいってされた
全然値段違う
なんでベビーがいいんですか
単純に赤ちゃんの毛って人間でもそうやん
すっごい柔らかくて細いでしょ
それと同じ
すごい気持ちいい
それはそうか
その縦毛って毛の太さが品質に直結するんやけど
ある一定の太さを超えると体がチクチクするんよ
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そういうのもあってやっぱ細ければ細いほどチクチクしにくいし
肌触りもいいってこと
そうなんですね
そうそうそうそう
モモヘアとかになってくると
生後1年未満のアンゴラヤギの毛をキッドモヘアって言ったりする
さっきのアルパカと同じ
同じ同じでいうことですね
アンゴラは
アンゴラはすごい問題になっとって少し前に
ウサギの毛を刈り取りっていう方法と
引き抜きって言って引き抜いて使うっていうのが2種類あって
引き抜きされようウサギの動画って生きたまま吊るされて
全身の毛をむしられるわけよ
その動画がすごい出回ってから
そんな方法で取られた毛を私たちは使いませんって言って
ハイブランドしかりファストファッションのブランドしかり
使いませんっていうのが結構多くなってきてて
今アンゴラもアンゴラを使おう
積極的に使っていこうっていうことでは全然ないから
アンゴラに関しては品種によってランクが分かれるみたいな
分かれとって値段が全然違うんやけど
結局それって買う人って分からんやん
南東急の刺身屋の毛を使ってますとかっていうブランド見たことないでしょ
だから僕も見たことないし
そこまで厳密に買う側の立場のお客さんたちが分かることって難しいけど
値段の差があるっていうのはそういうこと
やっぱり獣毛を使うっていうのもアンゴラしかり
いろんな問題が結構あったりするんよね
だからどういう飼育方法で
例えばすごいストレスが高い場所で飼育された動物の毛って
硬くなったりとかするんよね
だけどできるだけ自然放牧に近い形で
自由に育ったものっていうのが動物の種類
例えばメリノで言ったらメリノ種とか
かかわらずすごい芳醇でいい素材となるっていうのがデータで出てる
刈り取った後でもそこで差が出るんですね
人間の毛と同じやん
すごいストレスがあったらハゲたりするとかシラガになったりするとか
やっぱり食べようもんとか育とう環境で全然毛の質って変わるから
だけどハイブランドとかは自分で牧場持っとったりとか
徹底して育ててっていうようなことにも使用し
結構そういうことで言うと
生き物相手にしようから
素材が生き物のケアからね
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やっぱりそういう部分で厳密に
分かりました?
分かりました
その放牧で言ったらこの前の秋冬のフランクリーダンのハンドニットですよね
あれとかはほんまに自然に近い形で家族経営で刈り取られたウールやから
そういう意味では強さもあるっていうか
動物の強さっていうか
本当に生き生きしてますよね
今の話聞いたら確信しました
なんかもう違いますよやっぱり
そこまでここここでこういう育て方の毛を使ってますよって
名機市とブランドの方が圧倒的に少ないやん
そうですね
だからそれを基準に洋服買うってなると
やっぱりかなり選択肢狭くなるから
難しいけどな
そこまで考えだすと結構難しい
しかも試着した段階だけだとわからないですね
絶対わからん
僕とかもペルーのアルパカの業者さんと
ちょいちょい話するんやけど
やっぱ全然ベビーアルパカ100%も
普通のアルパカ100%も
すっごい肌触りはいいわけよ
ベビーアルパカ10%
普通のアルパカ90%とかっていう記事見ても
全然やっぱりわからんもんね
違いは
やっぱ元々いいもんやから
全然わからんかったです
例えばKさんも含めですけど
どう選んだらいいですか?
だから単純にそういうランクがあって
値段が違うっていうことを頭に入れながら
やっぱそのブランドとしての
その生産の背景とかっていうのはなんとなくわかるよ
例えば大量生産のブランドなのか
ショーロットでしっかり作るようなものなのか
そういうのは他のアイテム見てもわかってくるやん
そういう意味でブランドの方向性とかを加味して
このブランドがこの値段で作ったものなんだったとしたら
いいものなのかなとか
っていうその100%はわからん中でも
あがけるというか
確かにこういうの知ってたら
アルパカとかウールとか
専用タグはあるけどね
ウールマーク的なやつが
ヘビアルパカマークみたいなやつがある
そういう素材を証明するっていう証明書みたいなのは
世界各国で作ったりしようけどね
けどそんなんばっかり見ても
そればっかり見て洋服買うのも違うと思う
どの物差しで選ぶ?
どの物差しで選ぶ?
岡崎さんは
岡崎さんの中であります?
いや僕は例えば何十年洋服やっても
そんな等級までわかるようなことはないわけよ
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そういうことじゃなくて
ブランドの方向性とか
そういうことを頭に入れて
このブランドだったら安心できるよね
っていう部分で僕もジャッジしようというか
お客さんたちと一緒よ
なるほどこれで試着してみたいな
そうそう
そういうお客さんとかだと
ブランドで判断したりとか
店でこの店員さんがこうやって言ってくれるようになったら
信じようかなとかっていう部分で
買い物するのが正解というか
今までと変わらんと思うけど計算も
でも少し頭に入れておくと
変わってくるかなっていうのがある
スロー&ステディだったら
できるだけ天然素材でとか
こういうのでセレクトしてるわけじゃないですか
だからこういうのも
やっぱり一個指標としてお客さんの
そうやな
天然素材が全ていいっていうわけでもないし
僕がたまたま好きなのが
天然素材に偏っとうっていうだけで
化学繊維のものも一部ね
お店にももちろんあるし
一概には言えんけど
信頼できるブランドなり
信頼できるお店で買うっていうのが
やっぱり一番かな
それ以上ないし
洋服屋さんの僕らが
ブランド側の人たちに
どんな毛なんですかって聞いても
東急までは分からんから
だって生地作る人たちも分からんし
アルパカのメーカーさんも言ったけど
やっぱ日本に来てニットになるときに
そのニットの糸にする段階で
100%そうですよって明確になるものって
ほぼほぼないって言って
やっぱ数パーセントは混ざる
混ざったものがほとんどや
ファインとエクストラファインがちょっとだけ
良いもの同士で混ざっとんだったらいいけど
そうかそうか
上っていうか
良いものだったらいいけど
逆に全然こう
良くないものと良くないものが混ざっとって
もっと良くないものっていうのもあるし
ああそうか
そうだけどすごい難しいわけよ
そうですよね
なんけど
できるだけクリアなものを使ったほうが
使っておいてほしいなとは僕らは思うやん
そりゃそうですね
だって単純にみんな勘違いしてるけど
ニット来たら静電気すごいって聞かん?
聞きましたよ僕も
確かに正解なんやけど
ウール100%とかアルパカ100%
ほんまの100%の素材って静電気混んからん
へえほんまに混んのよ
へえ
マジ
それは調べてくれたらわかるけど
純粋なウール100%アルパカ100%とかのものに
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静電気を発生するんじゃなくて
その中に一部入ってる合成繊維みたいなものとか
毛っていうね
何が入っとうかわからんような部分が
数パーセント入ることで
それが静電気の元になっとう
ああそうなんですか
そういうことですよ
マジか
マジです
へえ
おもしろ
けどもともと冬って乾燥しとるから
100%来たら絶対静電気起こらんってことはないよ
外部要因もあるから
そいつ自体は帯ってない可能性
そうそうニット自体は悪くないってこと
マジか
100%のニットだったら絶対静電気来ます
それだけだったら来ませんよってこと
へえ
ニットとか
コットンにしてもそうやけど
天然素材って
そうやって面下だったら品種があったり
縦毛だったら動物の種類があったり
色があったりとか
そういうので全然違ってくるやん
そこがすごい面白い部分だよな
価格遷移って
そういう部分の一遍等の品質になるから
もちろん価格遷移の中でも高品質なものとか
発水機能を備えたとか
暖かいヒートテクみたいな
そういう何かの効果をのせたものはたくさんあるよ
でもそうじゃなくて
やっぱり生き物やから
一点一点というか
作られたと
何を食べようとか
どこで飼育されたとか
どのタイミングで飼われたとか
そういうので全然違ってくるっていうのが
結構面白いところで
それが洋服になった時に
やっぱり
エイジングの仕方も変わってくるし
イレギュラーですよね
イレギュラー
微妙やな今
分かります分かります
ロマン?
ちょっと今日アカンな
分かります分かりますよ
イレギュラーとロマンって
全然違うけど
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