1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #556 言語学の古典:『言語』..
2023-06-17 10:27

#556 言語学の古典:『言語』『一般言語学講義』 from Radiotalk

関連エピソード
https://radiotalk.jp/talk/505635

主要参考文献
『言語: ことばの研究序説 』(エドワード・サピア、岩波書店)
『一般言語学講義』 (フェルディナン・ド・ソシュール、岩波書店)
『ソシュールとサピアの言語思想』 (三輪伸春、開拓社)

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:06
始まりました、志賀十五の壺。みなさんいかがお過ごしでしょうか。
アブドーラ・ザ・ブッチャーです。 お便りをいただいております。ギフトと一緒にいただいております。
ふみつきちろるさんからです。 ありがとうございます。
シャープ553の配信を聞いて、 文法的に正しいはずのザンアイ、英語のザンアイよりもザンミーの方が自然に聞こえるという理由がわかりました。
もっと深く理解したくて、四半世紀前に買った岩波文庫のサピア、言語を引っ張り出しました。毎日持ち歩いています。
ということで、ふみつきちろるさんどうもありがとうございます。 このシャープ553は
英語の代名詞に格変化はあるかみたいな、確かそんな感じのね、タイトルだったと思います。 まだ聞いてない方ね、そちら聞いていただきたいんですが
英語ってそういうふうに、なんていうかな、まあそこで話した通りなんですけど、 その格変化っていうのが名詞はなくなっていってて、まず普通名詞
には格変化っていうのは もうないんですよね
ドッグとかね、何でもいいですけど そういった単語が主語だからとか目的語だからといって形を変えることはないんですよね
ただ、代名詞には格変化が残っていると言われることがあるんですけど、それもどうなんだろうみたいな話をしたんですよね
例えば愛とみーっていうので、愛が主格形、みーが目的格みたいな言い方をされて、主語の時と目的語の時で愛とみーで形を変えてるっていう風な言われ方をするんですが
あれはそういう主語や目的語という 機能によって形を変えてるというよりは、動詞の前か
あるいはそれ以外かで、位置によって形を変えてるみたいな話をしました 今シャープ553の内容をほぼ言ったような感じなんですけど
なので文月チロルさんのお便りにあるみたいに、 ザンっていうのはもともと
あれは前置詞ではなく接続詞なので ザン愛とかの方が正しいんですよね
ただその愛の後に動詞っていうのが出てこないことが多い 省略というかね出てこないことが多いので、そうなると愛っていうのは非常に出づらいので
ザンみーっていう形になってるっていうような話をしました この愛っていういわゆる四角形と言われるのは本当に動詞の前っていうかなり限られた
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ところでしか、動詞区と言った方がいいですけど っていうかなり限られたところにしか現れないみたいなね
そういった話をして まあそれはエドワードサピアという言語学者がね
すでに100年ぐらい前にね指摘しているという話をして でそれを受けてね文月チロルさんも
この言語をですね、言語というタイトルの本ですけどを読み始めたということですね まあこの言語という本は岩波文庫で出てて
青のやつですけど 僕も今までの
人生でというかね、読んだ中で最も読んだ回数の多い本の一つだと思いますね 1番かどうかわかんないけどまぁかなり読んだ本でございます
おすすめするかというとおすすめはします この番組を聞くよりもサピアの言語を
しっかり読み込んだ方が当然価値がありますので 言語学に興味のある人だったらね
まあ避けては通れない 一冊だと思いますねいくつかそういった本であると思うんですけど
言語学だったらサピアの言語っていうのはそういう 必ず読むべきものの一冊だと思います
で元の英語版ができてきたというかね出版されたのが1921年だから本当にちょうど 100年ぐらい前の本なんですね
ありがたいことにこの日本語版があって まあさらに文庫で出てるっていうのはね素晴らしいですよね
これ文庫本の前にも翻訳されたものはあったみたいで 僕はそっちはね目にしたことないんですけど文庫版しか知らないんですが
まあいずれにせよこういう本が日本語で読めるっていうのは非常に ありがたいことですよね
原文読むのもそりゃいいとは思うんですけど まずこういうふうに日本語で触れられるっていうのは
ほんと日本という国のねいいとこだと思いますでさらにその文庫というね 非常に親しみやすい形でこう
出ているので 本当に文庫様様というような感じですね
この言語はやや分厚い かな
あまでも岩波文庫だったらまあこのぐらいのサイズ感は 平気であるかなという感じでまあ内容は面白いですよ面白いし
あんまりその専門的な言い方をしないで書いているので 言語学特有の難しいね難しいというか堅苦しい用語は避けられているので
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まあかえってそれがちょっと周りくどいようなとこもあるんですけど 読みやすい
じゃないかなと思います ただねこのサピアの言語は
あんまり本屋さんで売ってるのを見たことがない気が しますで僕もねこれね中古か古本か一緒か
いずれにせよ新品で買ってはないので もしかしたらねちょっと手に入りづらいのかもしれないんですけど
これ文庫が出たのが1998年か まあひょっとするとちょっと手に入りづらいとこはあるかもしれませんけど
まあ図書館とか行けばあると思うし でシャープ553で話したのは
冒頭言ったようなねその英語の代名詞というか各変化の話でしたけど サピアの言語はその特別英語に限って話をしているわけではないので
もっと言語一般についてねそのタイトルが示す通り 扱っておりますので
言語学に興味の持った方はぜひ読んでみてください まあさっき言ったようにこのサピアの言語っていうのは
1個マストでね読まなきゃいけないものだと思うんですけど もう一冊
上げるとしたら まあソシュールかなぁと思いますね
これ過去のエピソードで多分上げたことあると思うんですけど ソシュールの一般言語学講義というのがあって
まあこれも岩波書店から出てるんですけど文庫では出てないですね 文庫ではなくてかなり
なんていうかなカッチリしたケースに入っているような形で出てるんですよね このソシュールの一般言語学講義と
サピアの言語っていうのは言語学学んだったら まあとりあえず読まなきゃいけないものかなぁと思います
もちろんその他にもいっぱいありますけどひとまずこの2冊ですかね 決してその入門書っていう感じではなくって
入門というか当然言語学の根幹というか基礎を成すような ある意味現代言語学の流れを生んだような2冊なので
まあ基礎といえば基礎ですけど その優しい入門書ではないですね
言語学の中の古典と言っていいようなものだと思います それが日本語で読めるっていうのがこれ繰り返しですけど
日本の良いところだと思いますね 特にこのソシュールの外国語版が出たのは
日本は相当早かったはずで 小林秀夫先生っていう先生が訳してるんですけど
まあそういう 言語学に限らずですけどね古典と言われるようなものが
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自分の母語で読めるっていうのは本当日本の強みだと思いますね このサピアの言語とソシュールの一般言語学講義
は最終的にはねやっぱ読まなきゃいけないというか読むべきものだと思うんです けど
その入門書みたいなのがあって ソシュールとサピアの言語思想っていうねまさに今日の
エピソードにぴったりくるような本があって 開拓者から出ている
三羽信晴先生のね本がございます でこれをまず読んでもいいかもしれませんけど最終的にはやっぱりね
本物をね 読まなきゃいけないんじゃないかと思います
本当に言語学に興味があるんだったらねそういうことになってくると思います というわけで今回は書籍紹介的なね感じでございました
この番組ではね皆さんのお便り 募集しておりますお気軽にねお送りください
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう 番組フォローも忘れずよろしくお願いします
お相手は四川十五でした
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