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佐々井さんに出てくるタラちゃん、 結構不思議な喋り方をしてますよね。
とりあえず語尾にですをつけておけば、タラちゃんっぽくなります。 このですっていうのは
普通に現代日本語でね、我々が使ってるですとも被ってるとこはあります。 例えば
名詞につく場合は、「車です」みたいに タラちゃんでも普通の日本語母語話者でも
言うことですよね。で、形容詞につく場合も許容されます。 今日は暑いですとか言った場合も
発音の動向は置いておいて、タラちゃんでも普通の日本語母語話者でも使います。 で問題は動詞につく場合ですよね
遊ぶですとか行くですみたいな言い方になった時に、 ある意味でタラちゃんらしさが出ているわけですよね。
普通でだったら、 現代日本語だったら、遊びます、行きますっていうふうにいわゆる連用形にますっていうのがつくわけですが、
タラちゃんはますを使わずに動詞であってもですを使ってます。
ひょっとしたら遊ぶですとか行くですっていうこのタラちゃん語が 現実に起こりうるかもしれないというね、そういった話をしていこうと思います。
BGM、行けい!
始まりました。4月15日のツボ。皆さんいかがお過ごしでしょうか。 ジャック・ニコルソンです。
ラジオトーク宛にギフトをいただいております。 さなだゆきさんからギフトいただきました。ありがとうございます。
この番組では皆さんからのお便り、 ラジオトークから送ることのできるギフトを募集中でございます。どうぞよろしくお願いします。
さて、さっき言ったように、現代日本語でですっていうのは、 名詞と形容詞、あるいは形容動詞には問題なくつくことができます。
車です。これ名詞ですね。
暑いです。形容詞。形容動詞、きれいです。 こういったものにはですっていうのはつけるわけですが、
動詞につくとタラちゃんらしさが出てきてしまいます。 遊ぶですとかいうのはちょっと変ですよね。
普通はますを使って遊びますと言います。
つまりこのですっていうのは名詞と形容詞にはつけるということですが、
しかしこのですっていうのはもともと名詞にしかつくことができなかったんですね。 形容詞に本来つくものではありませんでした。
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車ですっていう言い方はあったんですが、 暑いですっていうのは言えなかったんですね、本当は。
このですとかますっていうのは丁寧形とかね、丁寧体と言えるものですが、
車だに対して車ですっていうのがありますね。
遊ぶに対して遊びますというのがあります。
では、暑いに対してその本来的な丁寧体は何であったかというと、
暑ございますだったんですね。
これはまあ、ありがとうございます、おはようございますっていうね、挨拶言葉にはありますけど、
この形容詞の暑いの丁寧体だけ暑ございますっていう長ったらしいものですよね。
なので簡易的な暑いですというのが使われるようになったと考えられています。
この形容詞にですがつく、暑いですみたいな丁寧体は比較的最近起こった変化だそうです。
時々百貨店とかデパートに行くと、エスカレーターのアナウンスで
危ないですからじゃなくて危うございますのでって言ってるところがあるので、
そういうちょっとね堅苦しいというか優勝正しい的なとこでは、
本来的な丁寧体が、形容詞の丁寧体が使われているところもあります。
現代日本語では名詞にしかつくことのできなかったですというのが、
形容詞の方まで守備範囲を広げているということです。
ただ完全に形容詞の範囲まで広がりきっているかというと、
これはちょっと微妙で、
というのが過去形は地域差あると思いますけど厳しいという人も多いんではないでしょうか。
暑いでした。今日は暑いでした。
やっぱり暑かったですっていうのが落ち着くんじゃないかと思います。
ですっていうのがちょっと活用しづらいんですよね。
ただ単にちょっとくっついてるっていう感じがすると思います。
あとは否定も名詞のですとはちょっと違って、
車です。車ではありません。
これと同じように考えると、
暑いですの否定は暑いではありませんになりますけど、
暑くはありませんですよね。
一方で、車でしょうと同じように暑いでしょうっていう言い方はできるので、
このでしょうっていうところは水量と言ったらいいですかね。
水量の領域は形容詞まで伸びてるんですが、
ちょっとね、結構差があるっていうか、
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完全に名詞と同じように形容詞でですが使えるというわけではありませんが、
だんだん広がっていってるかもしれませんね。
さて、今お話ししたのは名詞と形容詞の話ですが、
これが動詞につくかというと、
これも地域差はあると思いますが、
どうですかね。やっぱり変に感じるんではないでしょうか。
しかし、これもね、やっぱり水量はいけるんですよね。
遊ぶでしょうとか、
特に天気予報とかで、
明日は雨が降るでしょうとかいった場合は、
降るにでしょうっていうのがついてます。
降るですとか、降るでしたは相当厳しいと思いますが、
降るでしょうっていうのはかなり、
少なくとも共通日本語では受け入れられていると思います。
なんでこのでしょうだけ動詞に入り込んでいるかというと、
マスの水量の形はましょうっていうのがあるわけなんですけど、
これって行きましょうとか遊びましょうになると、
勧誘として解釈されてしまうので、
明日は雨が降りましょうとか、
固い文脈だったらいけると思うんですが、
やっぱり勧誘として解釈されてしまうので、
そのために、降るだろうの丁寧態のために、
降るでしょうっていうのが発達したと考えられてるんですね。
ましょうっていうのが勧誘いぺんとうになっちゃったということです。
さっきから地域差があるみたいな言い方してますけど、
どうやら九州の方では行くですみたいな言い方ができるという研究があります。
どうですかね、九州の方言の和社の方。
遊ぶですみたいな言い方できるでしょうかね。
ただこのですっていうのが、
その名詞のですと全く一緒かっていうと、
そうは言い切れないところがあって、
形容詞のとこでもお話ししましたけど、
暑いでしたみたいな言い方は厳しいので、
たらちゃんの場合も多分、
遊ぶでしたじゃなくて、遊んだですって言うと思いますね。
だからですっていうのが活用するものとしてくっついてるというよりは、
活用しないものとしてくっついてるっていう感じじゃないかなと思いますね。
そういう意味では、
なんか部活とかで使うね、
なんとかすっていうのが近いかなと思いますね。
もう片付けたすとかね。
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今日は暑いすとかね。
このすっていうのは、
文として完成しているものにすっていうのがくっついているので、
ですっていうのも一部そういった側面があるかなと思いますね。
暑かったです。
この暑かったっていう完成したものにですがくっついてますよね。
ではこのですっていうのが名詞だけじゃなくて、
今では形容詞に使われてるし、
地域によっては動詞にも使われてるわけですが、
完全にますっていうのを駆逐してしまうかというと、
どうでしょうかね。
遊びますじゃなくて遊ぶですっていうのがもう、
完全にとって変わられるかっていうのは、
もしかしたらそういうことも起こるかもしれません。
そうなるとたらちゃん語っていうのが、
ある意味定着するということになりますね。
実際ね、
遊ぶでしょうみたいにでしょうっていうところに限っていえば、
ですっていうのが動詞にも侵食しているので、
それが広がるということもあるかもしれません。
いきなり全部とって変わるんじゃなくて、
部分的に侵食していくって感じですね。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。
番組フォローも忘れずよろしくお願いします。
お相手はシガ15でした。
またねー。