1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2023-03-18 09:36

#530 「『生の短さについて』について」について from Radiotalk

関連エピソード
https://radiotalk.jp/talk/966393

主要参考文献
Cruse, D. A. 1990. Language, meaning and sense: semantics. In: N. E. Collinge (ed.) An Encyclopedia of Language. 139-172. London & New York: Routledge.

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
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始まりました、志賀十五の壺、いいえ、ケフィアです。 前回のエピソードで
生の短さについて、についてっていうね、 タイトルで配信したんですけど、
そこで話したのは、 生の短さについて、みたいな言い方をすると、
生、生きることが短いっていうことかね、前提となる、 そういった含みのある言い方になる
ということを言いました。それに比べて、 もしこれが生の長さについてだったら、
その生が長いか短いかっていうのはあんまり気にしてないというかね、 ニュートラルな無表な言い方になると、
そういったことを話したんですね。というのも、 今日はそれについてお便りをいただいています。
りょうすけさんから、柏餅のギフトと一緒に頂きました。 ありがとうございます。
砂の中の銀河です。柏餅はコシアンです。 形容詞対義語のペアで、程度の大なる高い方が無表になる。
なるほど、今言ったやつですね。 高度、深度、深い深度、強度、
硬さの高度、鮮度、濃度、明るさの度合い、色の明るさの度合い、 白黒、難度、速度などなど、
客観的に測定可能な程度に関してはそうだなと思いました。 測定値のプラス、性の値が大きい方が無表になっているように思います。
では、良し悪しについてはどうでしょうか。 つまり主観的な程度の場合です。
良さ悪さは良い方が有評かと思いました。 例えば、葉並びの良さは人に自慢できるのは有評だからという理屈です。
もっともこれは測定値のプラスの値を悪いにおけば、上と同一ルールが適用できそうです。 ということで凌介さんからのお便りでした。
ありがとうございます。 まずは客観的に測定可能な程度で
プラスの方に性の値が大きい方が無表になる。 高さとか深さとか
速さとかね。 確かにそういう言い方もできるんですけど、これも客観的なようで結局
人間が決めている尺度なんでね。 深さっていうのももし地面を0としたら
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深い方っていうのはむしろマイナスになるんでね。 まあそういった細かい話は置いといて、確かに客観的に測定して
プラスの方というかね、まあ程度が大きい方が ニュートラルな言い方になるということはそうだと思います。
でヨッシア氏についてはということですけど、 まあこの凌介さんの書いてくれているのはちょっと弱くてですね。
ハナルビの良さというふうに言えるのは優評だからということですけど、 これはね他の形容詞も同様なので、というのが
彼の強さは半端ないとかね。 その深さは30メートルもある
みたいに なんていうかなマジで強い時とかマジで深い時にも強さ深さっていうのは
使えるんですよね。 そうではなくって強い深いみたいな客観的な形容詞の程度の大きい方が
無評だっていうのは 例えばこの深さはわずか3センチしかないみたいに
深さっていうのが浅い時にも使えるから無評なんですね。 当然これはこの浅さは3センチしかない。
こういった言い方もできますけどこの浅さは30メートルもある みたいな言い方はできないので
この浅いことが前提になっている 浅さに比べると深さっていうのはマジで深い時でも逆に浅い時にでも両方を
使えるので無評ということができるんですね いやいや込み入った話になってきましたけど
ここで良いっていうのを無評と言うんだったら 悪い時にも使えなきゃいけないということになります
彼の良さは 肩が強いことだこれは当然言えるんですよね
まあ当たり前ですけど良いことを表しているので 逆に
彼の良さは肩が弱いことだと言うと これは言えなくはないんですけどその場合は
悪さを言っているわけではなくって肩が弱いことが逆に武器になっているっていう 解釈しかできません
だから結局良いことを言っています まあこの点で良いっていうのとさっきの深いみたいなね
ものとは違って 深いっていうのは反対の意味を表す浅いっていうのもカバーしています
深さはわずか3センチしかない こういうのが言えるから
一方良いっていうのは今言ったようにマジで良い時にしか使えないのでそういった意味では
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よしやしの良しの方良いっていうのは 無評とは確かに言いづらいんですよね
だからといって悪いの方が無評ともならずに 当然悪いっていう時は悪いことしか使えないので
こういう主観的な良い悪いみたいな形容詞のペアは どっちかが無評とはちょっと言いづらいです
がしかし良いみたいなプラスの方 まあここではポジティブな方と言いますけど
ポジティブな主観的な形容詞の方が無評だっていう意見もあるんですね でこれ前回も参考にしているものなんですけど
クルーズというね言語学者によればそのポジティブな意味の形容詞っていうのが 無評になりやすいみたいなねことを書いてるんですね
でクルーズの言うポジティブっていうのは主観的なものだけじゃなくて まあ前回行った客観的な
長いとか重いとか 深いとかねこういったものも含まれているんですけど
例えば まあ綺麗と汚いっていうのはペアになっているわけで
まあ品種は形容動詞と形容詞かもしれないですけど まあこれもやっぱりは主観的って言えると思うんですね
この部屋の綺麗さは酷いとは言えなくて 綺麗っていう時はマジで綺麗な時にしか使えません
まあそういった意味でさっきの良い悪いと似てるんですけど これ英語の話なんですけど
英語だと クリーンとダーティーになるわけですよね
でこのクルーズによるとクリーンの方が無評だっていうことで まあその根拠になっているかどうかちょっと微妙ですけど
クリーンっていうのは 窃盗字をつけてアンクリーンみたいに言うことができるんですね
でダーティーはアンダーティーっていう言い方は検索したらちょっと出てくるんですけど
あんまり普通ではないんですよね こういうダーティーみたいなね
ポジティブに対してネガティブな形容詞っていうのはそういった特徴があります すでに否定の意味を持っているから否定しづらいんですね
それに比べるとクリーンの方が否定ができるっていう特徴があるので まあそれが説明になっているかどうか微妙ですけど
もしかしたらそういった面で無評と言えるかもしれません 他にもトゥルーとフォールスみたいなね
アントゥルーっていうのは言えるんですけど アンフォールスみたいな言い方はできないみたいなね
まあこういったことからもしかしたら主観的な形容詞であっても プラスのポジティブな方が
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無評と言えるかもしれません やっぱりネガティブな方はすでにネガティブな意味がプラスされているみたいな感じですね
というわけで結構こみえいった話でしたけどね 前回のものと合わせて聞いていただけたらと思います
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう 番組フォローも忘れずよろしくお願いします
お相手はシガジュウゴでした
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