1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #611 関係節の類型論 from Rad..
2023-12-26 10:54

#611 関係節の類型論 from Radiotalk

関連エピソード
550 https://radiotalk.jp/talk/1003216
551 https://radiotalk.jp/talk/1004629
339 https://radiotalk.jp/talk/711965
176 https://radiotalk.jp/talk/369548

主要参考文献
ウェイリー, リンゼイ・J. (大堀壽夫・古賀裕章・山泉実 (訳)) 2006.『言語類型論入門: 言語の普遍性と多様性』 東京: 岩波書店.
Velupillai, Viveka. 2012. An Introduction to Linguistic Typology. Amsterdam/Philadelphia: John Benjamins.

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:10
始まりました、志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。Mr.ローレンスです。
お便り頂いております。好きな品種は同士さんから頂きました。ありがとうございます。
ギフトと一緒に頂きました。
志賀さん、メリークリスマス。クリスマスマーケットに行かれたようですね。
はい、行ってきました。
私はクリスマスの定番、バレー演目、くるみ有り人形見てきました。
クリスマスマーケットにね、くるみ有り人形売ってましたね、そういえばね。
ところで、私は最近関係節が興味深いと思っています。
言語によって関係節の作れる格の制約が違うことや、外の関係節など、
日本語は比較的何でも関係節にできる言語などではないかと思いますが、
志賀さんの見解をお聞きしたいです。過去のトークにあった気もしますが。
機会があれば、世界のいろいろな言語の関係節を取り上げてくださるとうれしいです。
随分寒くなりましたので、お体お気をつけて楽しい年末年始をお過ごしくださいませ。
ということで、好きな品種は動詞さんどうもありがとうございます。
関係節についてのエピソードは、過去に結構あって、
僕が見つけられたやつだと、
シャープ550とシャープ551、
これが接近可能性回想とボイスのパート1とパート2となっていて、
シャープ399でも関係節と回想性というタイトルでエピソードを配信していますので、
ひとまず、550、551、339かな?
概要欄にリンク貼っておきますので、関係節についてはぜひそちらを聞いていただけたらと思います。
それと、シャープ176で三魔王薬に酔いの言語学というのも取ってますので、
これはお便り中にもあった外な関係と言われるものの関係節の話です。
もしかすると他にも関係節の話してるエピソードあるかもしれないんですけど、
少なくとも今挙げたものが関連エピソードとしてございますので、
ぜひ概要欄にリンク貼っておきますので聞いてみてください。
そして取り溜めしているものの中にも関係節の話をしているものがあるので、
次回のエピソードに回しましたので、そちらもどうぞお楽しみにしてください。
今言ったように、どういった名詞が関係節の主要部になりやすいかっていう話は過去に結構やってますので、
03:09
簡単に言うと主語っていうのが関係節化されやすくて、
次に目的語で、間接目的語でみたいになりやすさみたいなのがあるんですよね。
詳しい話は関連エピソードに譲って、外な関係の話もしてますので、
今回は関係節の作り方っていうかな、そういったものについてお話ししようと思います。
日本語だと、そもそも関係節っていうのはどういうものかというと、
しが十五がやっている番組みたいなもので、しが十五がやっているっていう文みたいなものが番組っていうのを就職している、
説明っていうかしてるっていうのが関係節です。
関係節を考えるときに、よく元の文みたいなのを考えて、
つまりしが十五が番組をやっているっていうものがあって、
その中のこの場合は目的語の番組っていうのを主要部と言うんですけど、あるいはヘッドにして、
しが十五がやっている番組となります。
日本語の場合は主要部の名詞が後ろに出てくることになるんですが、
英語だと逆になるんですよね。
しが十五が聞いている番組だったら、
こういうふうに関係節と主要部の順番の語順っていうのは、
目的語と動詞の語順に相関しているとよく言われていて、
日本語はOV言語ですので、目的語と動詞と表れるような、そういう言語だと関係節、主要部となるんですけど、
英語みたいなVO言語だと逆になるんですよね。主要部が先行して、プログラムウィッチというふうになるということです。
中国語は英語と同じVO言語なんですけど、関係節は先行するんですよね。
なので、目的語と動詞の順番だけ見るとVOで英語と一緒なんですけど、関係節とヘッドの語順を見ると、
日本語と同じ関係節、主要部という語順になっています。
なのでよく中国語は例外みたいに言われます。
さて、日本語と英語の関係節を見比べたときに、語順ともう一つ違いがあって、
それは英語にはウィッチという関係代名詞が出てくるということです。
06:04
目的語がヘッドの場合は関係代名詞なくてもいいんですけど、
その辺の話は置いといて、英語の関係節では関係代名詞が出てきます。
日本語は出てこずに、主要部が本来あった位置には何も出てきません。空所になっています。
なので、こういうのを空所化とかギャップストラテジーとか言うんですよね。
主要部がもともとあったとこは何も出てこずに、四ヶ十五が聞いている番組っていう風に、関係節内には主要部の痕跡っていうのはありません。
一方英語はウィッチっていうのが関係節の頭に移動してるんですけど、
関係節の中にヘッドの置き換えとして関係代名詞というのがございます。
言語によっては関係代名詞じゃなくて、普通の代名詞を関係節内に残すっていう言語もあるんですね。
代名詞残留型とか言われて、さっきの例で考えると、日本語風に考えるとですけど、
四ヶ十五がそれを聞いている番組みたいに、それをっていうのが関係節内に現れます。
英語風に考えるとアップログラム、四ヶ十五リスンズツーイットっていう風に、itっていうのが出てくるということですね。
英語のウィッチっていうのは関係代名詞っていう関係節で用いられる、それ専用の代名詞なわけですけど、
代名詞残留型で現れる代名詞っていうのは、いわゆる普通の代名詞が現れるんですね。
例えばペルシャ語なんかがこういう代名詞残留型を用いるそうですが、
主語と目的語以外の要素の時に代名詞が出てくるそうです。
これは結構面白くて、主語とか目的語とか、
そういういわゆる主要メンバーっていうかな、主要な名詞句の時は必須項と言ってもいいかもしれないですけど、
そういったものがヘッドになるときはギャップストラテジー、空所化が使われて、
ペルシャ語みたいに射角口あるいは周辺口みたいなものがヘッドになるときは、
代名詞残留型、その痕跡が関係節に現れるっていうような言語があったりします。
だから射角ってことは、彼が学校に行ったっていうのを関係節化して、
彼がそこに行った学校みたいな言い方になるっていうことですね。
09:04
日本語の場合は関係詞はないし、代名詞が残留することもない、代名詞が関係節に現れることもないんですが、
常に空所を使うというわけでもありません。
日本語には主要部内在型関係節というのがあります。
日本語にしろ英語にしろ今まで挙げた例は全部主要部外在型で、
ヘッドとなる名詞を関係節の外に出してたわけですが、
関係節の中に主要部の名詞がそのまま留まるような関係節というものもあります。
例えば、猫が屋根に登っているのを見たみたいなものです。
これを主要部外在型にすると屋根に登っている猫となるんですけど、
そうではなくて猫が屋根に登っているのを見たというと、
ヘッドである猫っていうのが関係節内に留まっているという分析も一応できるんですね。
皿の上にあった桃を食べたじゃなくて、桃が皿の上にあったのを食べたみたいな、
そういった言い方が主要部内在型でございます。
こんなふうに関係節の表し方っていうのはいろいろあるんですが、
日本語は割とギャップを使う、空想を使うような言語で、
内在型も見られるっていうような、そういうことが言えるかなと思います。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。
次回も関係節のお話でございます。
お会いではシガ15でした。
またねー。
10:54

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