馬の分類と家畜化の歴史
はい、今回も始まりました。草とか石とかのラジオ。このポッドキャストは、自然界で好きなもの、気になるものについて深掘っていく番組です。よろしくお願いします。
さて今回は、ウマについての回、後編になります。 前回までは京都の競馬場に行って、天皇府でウマを見てきました。
その中で改めてウマそのものが気になったということで、今回はウマについてさらに深掘ってみようかと思います。
まずそもそもウマって何なのかという話をすると、ウマというのは、規定目ウマ科の農馬という分類になります。
この規定目というのは、後ろ足にある指の数が1本または3本である動物のグループになるんですけれども、
ウマ科以外にもサイ科とかバク科とかがある中でウマ科っていうのがあるということですね。
このウマ科の中には競馬とかに出ているウマ、農馬と呼ばれるものも入っているんですけれども、その他にもロバであったりシマウマも入っている、そういう感じの分類になります。
で、ウマの家畜化の歴史の話をすると、紀元前の4000年から3500年頃にウクライナにいた人間のグループが野生のウマを家畜化したのが最も古い人間との関わりと言われていて、そこから人間の移動に非常に重要な役割を果たしてきたということです。
ただ一方で、現在はウマに代わってガソリンとかのエンジンが使われるようになって、都市や農村の路上からウマそのものが姿を消しているかと思います。
ただほんの少し前までは、ウマというのは我々の日常生活にはなくてはならない要素であって、いろんな人々の輸送手段として役に立っていたんですね。
その証拠として1872年から73年頃にアメリカでウマインフルエンザというウマにかかるインフルエンザが流行った時期があるんですけれども、それでアメリカの経済が止まってしまったという事件があったそうですね。
これはこのウマインフルエンザにかかったからといって、ウマが死んでしまうほどではないみたいなんですけれども、熱であったり激しい咳でウマが動くこともできずに何週間も働けなかったということらしいですね。
さらにその時期に人間もインフルエンザにかかる時期だったそうなんですけれども、お医者さんもウマを使って往診することができなくなって、人間のインフルエンザも急速に広まって病気が止めようもなくなったそうなんですね。
それでドミノ効果のように列車も駅で動かなくなり、それによって石炭の供給もストップしてしまうと、このように順調に動いていた経済というのは瀕死の状態になってしまって非常に困ったという歴史的な事件があるそうで、このようにウマがいなくなると経済が回らなくなるほどウマというのは非常に重要な移動手段だったんですね。
馬が速く走れる理由
そこでウマがここまで人間に重宝されていたのはなぜかというと、やはりウマは走るのが速かったということがあると思うんですね。
そこでウマはそもそもなぜ走るのが速いのかというのを調べてみると、3つぐらい理由があるかなと思っています。
まず1つ目が足の構造ですね。
ウマというのは足を長くするために中指1本のみで立っていて、他の4本の指は退化しているんですね。
人間のように複数の指を持っていれば物を掴むことができたりとか便利なんですけれども、ウマはその利点を放棄して足を歩行専用のものに特化しているんですね。
さらにウマの足というのは前後だけに動くようになっていて、横にはほぼ動かないようになっていて、要は前後の移動に特化していて省エネになっているという、こういった足の構造がまずあるかと思います。
次にウマが速く走れる理由2つ目として、ウマの心臓はめちゃくちゃでかいということですね。
例えばサラブレットの心臓の重さはおよそ5キロあると言われているんですが、他の哺乳類の心臓の重さは平均的に体重の0.5から0.6ほどであると言われていて、逆にサラブレットの心臓の重さは体重の1%ぐらいであるということが言われています。
なので他の動物と比べて約2倍くらいの心臓の重さの割合があるということです。
この心臓が大きいということは一気に遅れる血液の量が多くなるということで全身の血液の量が増えるんですよね。
それによって疲労しにくくなり心拍数も低くなるので、ウマの心臓は走ることに特化した心臓というふうに言えるかと思います。
最後に3つ目はウマ特有の汗についてですね。
これは前回の前編で話した競馬場で全速力で走っていたウマがクラを外すと背中に白い汗がついているという話をしたと思うんですけれども、あれは人間の汗と少し違うんですね。
というのも汗にラセリンという成分が含まれていて、これは石鹸とよく似た成分なんですけれども、汗が白く泡立っている原因はこのラセリンによるものなんですね。
このラセリンは汗が広がりやすくなる海綿活性剤のような働きをしていて、それによって皮膚全体に汗が広がりやすくなって、体表から熱を放出しやすくなるんですね。
こういった汗の特性によって体を急速に冷やすことができるというのも、速く走ることに必須な条件になってくるんですね。
以上のように足の構造が走るために特化していたり、心臓が大きかったり、体を冷やすことに特化した汗が出る、そういうこともあってウマは速く走れるのかなと思います。
シマウマとゼブロイド
ところで少し話は変わるんですが、私が競馬で見たノウマの他にもウマ科の仲間にはシマウマであったりとか似たような生物がいるんですが、あれに乗ったらより速かったりしないかなと思ったりしたんですね。
競馬以外でもシマウマに乗っていればすごい話題にはなるだろうし、やってみている人いないかなってちょっと調べてみたんですね。
ただシマウマというのは調べてみると非常に気性が荒かったり、閉じ込められるとパニックを起こすという理由で、そういう性質から人に馴染むということはなかなか難しいそうですね。
あとウマに比べて背骨が弱いので、ウマのようにクラを乗せて人を乗せるというのは非常に難しいそうで、シマウマになるというのはあまり現実的ではないと。
逆にウマは人を乗せるのに非常に適した骨格・背骨を持っているというのが一つの特徴なのかなって思います。
ただですね、シマウマとウマを交配して誕生した動物がゼブロイドというものがいるんですけれども、これ今ちょっと写真を見ているんですが、
こちらはシマウマのシマがウマの体の一部、足のところだけ靴下みたいな感じで出てきているような生物になっていて、ちょっとシュールなキメラみたいにも見えるんですが、
このゼブロイドは19世紀に結構繁殖されていたそうで、昔アフリカへの探検隊がアフリカの奥地にウマを持ち込むと、
アフリカ特有の病気によってウマがどんどん死んでいったそうなんですね。
一方でシマウマは元々その地域にいた動物であるから、そのアフリカの特有の病気に対して抵抗性を持っていたんですね。
そこでシマウマとウマを交配することによって誕生したゼブロイドというのは、その病気に対して抵抗性を持つことができて、それがアフリカの探検に利用されていたということで、
特にシマウマには乗ることは我々できないんだけれども、ゼブロイドというちょっと変わった雑種は利用されていたという歴史はあったりしました。
競走馬の引退と競馬産業
ここでちょっと自分の個人的な話になるんですけれども、私大学時代、大学1年生の時に1ヶ月だけバジ粒に入っていたことがあるんですね。
これは新館で出してくれたご飯が美味しかったからとか、ウマってちょっと面白いなっていう理由で入ったんですけれども、
農学部の農場の横にあるバジ粒の一角にしばらくウマに餌をやったり掃除をやったりっていうそういう生活を一瞬していたことがあったんですね。
そのウマを飼っている小屋の横に畳の部屋がある泊まれる小屋みたいなところがあって、そこに誰かが泊まったりしてウマの様子を見ているっていうそういう感じだったんですけれども、
ウマって生き物なので、当然日々面倒を見てあげたりしないといけないし、餌も結構量がいるんですね。
最近このウマはこの栄養が足りていないからこれを増やそうとか、そういった栄養管理的なものも大変で、
ウマって一頭二頭飼うだけでも維持するのが、コスト的にもいろんな工夫をしたりするっていうことでもめちゃくちゃ大変なんですよね。
このバジツブにいたウマっていうのは、もともと競馬用に使われていたウマが引退して飼育されているということだったんですけれども、
今回改めてこの競馬を引退したウマっていうのはどうなっているのかなっていうことを調べたんですが、
この競走馬というのは年間7千頭くらい生まれて、その中で6千頭は毎年引退していくそうなんですね。
その引退した競走馬というのは一部は競馬クラブに引き取られていったり、
ホースセラピーといって人の癒しのためにアニマルセラピーとして人を癒すのに飼われていたりとか、そういうこともあるみたいなんですけれども、
多くは飼育場に行って餌をたくさん与えられて食用、馬肉用にされるっていうことも多いそうなんですね。
競走馬というのはかなり過酷な生活を強いられてきて、要は年齢がかなり幼い時にも日々過酷な走るトレーニングをさせられていて、
中にはその中で怪我をして殺処分されるものも多いですし、
もし運良く競走馬として目が出たとしても一定の期間経った時に引退すると食べられるようにされると、
ちょっと動物愛護的な感情として良くないんじゃないかなっていうことも感じるんですね。
じゃあそんな馬を人が楽しむためだけに酷使するような産業である競馬っていうのは極論なくしてしまえばいいんじゃないかって言うと、
それはそういうことじゃなくて、というのも日本は世界で一番馬券が売れている国で、
競馬の協会のJRAの売上は年間3兆円だと言われているんですね。
要は非常に大きな産業ですし、前編で話したように競馬には非常に多くの人が関わって働いているんですね。
それにこの競馬での売上の多くっていうのは、もちろん競馬場の運営とかにも使われているんですけれども、
実は多くの割合は畜産事業の振興であったり、社会福祉にかなり大きな金額が割り当てられているんですね。
だから知らず知らずのうちに我々の日常生活っていうのは競馬業界とつながっていて支えられているんだなっていうことですね。
最後に少し無理矢理ですけどまとめますけれども、今回調べていて思ったのは、競馬は足が速いから人間の交通手段として利用されるようになった経緯ではあるんですけれども、
気づけば現在の日本においては競馬が主な利用先になっていて、その競馬も実は気づけば我々の社会のシステムとして機能しているというところがあるかなと。
だから馬ってただ速い生き物じゃなくて、我々の社会のシステムと複雑に絡み合っている動物なんだなということを思いました。
まとめ
以上、草とか石とかのラジオ、馬について後編でした。
お聞きいただきありがとうございます。