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第7話 冒険のはじまり
せ、先烈?ノマ?風の谷?も、もしかしてあなた、ユ、ユ、ユ、ユノートルさん?
頭ではこの状況が全く理解できていなかったのだが、想像性、いや妄想力で溢れているノマは直感的にそう答えていた。
さすがノマさん、話が早い。直接会うのはこれが初めてですよね。 ユノートルです。どうぞよろしく。
直接会うのは初めてとか、そもそも今が夢なのか妄想なのか、それとも本当に別の世界なのかもよくわからないのに。
ノマはそう思いながらも、必死に今の状況を理解しようとした。 いや、頭で考えても無理だろうと。
ノマは今の状況を受け止めて、そこから逆算して考え始めた。 そうか、量子論みたいなものだよな。
頭で考えてもわからないことは、僕らの生きている世界にだっていっぱいあった。 結果だけを受け止めて、そこから逆算して現状を受け止めればよいと。
って、そんなにすぐには受け止められないっす。何なんですかこの状況は。 そう言ってノマはユノートルに詰め寄った。
ごめんごめん、ちゃんと説明しますよノマさん。 でも、あとちょっとだけ付き合ってほしいんだよ。 だから僕の後ろに乗ってください。
そう言われ、手をつかまれると、なんだかわけのわからない生き物の上に、バイクの二人乗りみたいな形でノマは乗せられた。
さあ飛ばしますよ。早く行かないと死に底さんとMさんがやられちゃいますから。 ん?死に底さん?Mさん?どういうこと?
死に底?どうしてその名前を知ってるんだ。 死に底は驚いた顔をしてMの方を振り返った。
あ、ごめんなさい。以前ラジオでダチョウの卵のすっごく面白い話を聞いたのを思い出しちゃって。 こんな状況なのに必死に説明しようとしているMを見て、死に底はなんだかこのシスターのような女性にある人物の面影を感じていた。
もしかしてMさんか? そう呟くとMは知らない場所に放り出された不安が一気に解消されたこともあってか。
やっと気早に言葉を出し始めた。 やっぱり死に底さん。びっくりした。あのダチョウの卵の話めっちゃ面白かったんです。
おいおいこの状況わかってんのか?という思いを抱きながらも、 死に底も少し心が和らいているのを感じていると、一度吹っ飛ばしたはずのクマのような生き物が
すぐそこまで近づいていて、二人に襲いかかろうとしているのに気がついた。 今度はもう間に合わねえ!
Mを守ろうと死に底は彼女に覆いかぶさるように、その身をモンスターの前にさらけ出した。
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大きな叫び声とともに、そのモンスターは塵のように粉々となって目の前から姿を消した。
そしてその消えた向こう側からダチョウのような生き物に乗った二人組の男たちが現れて、 死に底とMのところに近づいてきた。
なんで俺の人生にはダチョウが絡んでくるんだ。 そんなお笑いのネタのようなことを思いながら、死に底は
震えるMを守るようにその男たちの動きに注意しながら彼らの言葉を待った。 間に合ってよかった、死に底さん、Mさん。
またこの名前を知ってる奴か。 ダチョウのような生き物から降りてきた二人組の一人が話し出すと、死に底はようやく落ち着いてその場に座り込んだ。
はじめまして、私はユノートル、そして一緒にいるのがンドマさんです。 まずはここにいる4人でこの風の谷で冒険の物語を始めようと思っています。
呆然とする3人をそっちの木に、ユノートルは風の谷の話、 そして彼らとの冒険の物語を楽しそうに話し始めた。