御覇で深夜という企画の歴史と現在
はい、シェアする落語のshikeです。
昨日、4月28日金曜日、御覇で深夜行って参りました。
もともと御覇で深夜というのは、滝川理長師匠が、二長師匠二つ目の頃ですよね。
深夜寄せは、新宿末昼亭で、落語協会、芸術協会が交互に9時半ぐらいからやってたのかな。
4人ずつ、11時ぐらいまででやるという、もともと勉強会的な色彩が強かったのが、
どんどんお客さんが来るようになっちゃって、二つ目のいい宣伝の場になってたという、
スイヘルという名物500円が今1000円になったという感じがしました。
そういう企画だったわけですね。
御覇で深夜というのが、滝川理長師匠が作られて、
最初は4派だったんですね。
1回で東京4派、落語芸術協会、落語協会、演楽一門会、立川流という4派が、
1人ずつ出てくる深夜寄せということで行われて、
各月ぐらいだったのかな。
これが引き継がれて、引き継がれて、
春風邸吉幸さんが仕切りをずっと結構長い間やってらっしゃったんですが、
そこにコロナがやってきまして、
吉幸さんが新宿の向かうから配信でやったりとかいう形で、
なんとか少しずつ少しずつ繋いできた御覇で深夜ということですね。
4派で深夜が途中から、確か勝楽三代師匠が話を持ち込んで、
上方落語協会からも1人出るという、そういうのを作ったわけです。
その御覇で深夜を、コロナも乗り越え、コロナの状況下に耐えながら続けてやってきて、
今、カフェコマドという新宿文化センターに行く途中にある、
新宿3丁目から北のところにある小さなカフェですね。
このカフェでやってたということで、
今度は吉幸さんが昇進するということで、
一応最終回になるのかな、誰か引き継げばいいのにと思いますけども、
そういうような感じのお話でしたね。
シェアする落語での出演者と演目紹介
僕もこの御覇で深夜という企画、昔から大好きでしたので、
カフェコマドの方にお伺いをしました。
トップバッターが、立川かしめさんシェアする落語にもご出演いただいたことがあります。
顔の美容で失敗したみたいなお話を枕で沸かせた後に、
お客さんから二択でアンケートを取って、
ジュゲム、もちろんかしめさんは改作のエキスパートですから、
普通のジュゲムではないんですが、
前の二部構成の企画になって、この御覇で深夜が二部名だったらしいんですけども、
前のその企画で吉幸さんがジュゲムクエストという、
ドラッグエッジゲームみたいなのをやっていて、
それをうまく吸い込みながら回していくという感じですね。
かしめさんらしい改作の面白さがボンボンボンボン出てきて、
ただ後半もっとぶっ飛んだ展開になる手前で、
何しろ今日は5人出るということで、ピシッと切って次に回しました。
お二人目が入船達之助さん。
船達師匠のお弟子さんですね。
僕初めてで、船達師匠のお弟子さんなんで、
古典なのかなと思ったら思いっきり新作でした。
なんとなくですね、
林屋菊麻郎師匠のアプローチに似てるかなという、
全然違うんですけども、
ちょっとSFショートショートみたいなノリのところがあって、
なかなか気の利いた感じの新作で、
枕の前座時代のしくじったお話というのもなかなか面白くて、
達者でいい感じの人だなというふうに思いました。
三遊邸ポンタさんの浅草田んぼと怖い話
新作のタイトルは確か周平でしたね。
続いて神方落語協会ですね。
桂崎之助さんということで、
崎之助さんは生初めてかな?
どうだろう、ちょっとあんまり記憶が薄いんですけども、
このですね、最近卵が高いみたいなお話からですね、
新編雑記的なところでダジャレを噛ませる枕をポンポンポンと張った後に、
猫と金魚。
神方の人の猫と金魚って初めて聞いたかな?
もともと野良黒の鷹は水宝作ですもんね。
神方の形なのかご自身の形なのかわからないんですけど、
かなり変えてまして、
小僧さんとのやりとりでしたね。
小僧さん、子供って言ってたような気がするな。
サダキチみたいな子ですね。デッチドンみたいな。
基本的にバントとのやりとりって何かとそんなに変わらないんですけども、
普通だったらもう途中から自分でやる方が早いという風になっていくんですけども、
それを自分でやる方が早いのにやらせようとするところが落語の上等手段という感じなんですが、
もう意地になってあえて自分でやらないと。
あえて自分で金魚鉢を動かさないというところの設定がなかなか面白かったですね。
はい、そして続いて5代目遠絡一問会からおなじみの三遊邸ポンタさん。
こちらがゾロゾロだったんですけども、
ゾロゾロはやっぱり僕らが聞き慣れているゾロゾロと、
僕が聞き慣れているゾロゾロとちょっと型が違う舞台が浅草なんですよね。
浅草も浅草田んぼっていうですね、
ちょっとあんまり人が行かないような辺りがあって、
そこにお稲荷さんだっけな、神社があってみたいな、
そういうお話になってまして、
この仕立て方はどうも林屋が元らしいですね。
ポンタさんはちょちょら組に行くと珍しい話をやり、
読演会に行くと怖い話をやるので、
あんまりスタンダードランバーを聞く機会がなくて、
この前配信でやった三宝一両存とか、
今回生で聞かせていただいたゾロゾロとか、
普通のスタンダードの話面白いですね。
やっぱりすごい力のある人だというふうに思います。
とにかくちょっとお話したのは、
40まではとにかくネタを増やすっていう方針できてるみたいで、
そこから先の大ブレイクには期待したいところですね。
でも今でも十分面白いし、
僕はポンタさんのスタンダードランバーの落語会をやってほしいなと、
普通のポンタっていうのをやってほしいなというふうに思いました。
そして、鳥居はもちろん落語芸術協会で、
長い間、ご派手深夜を取り仕切ってきた三友亭よしこうさんですね。
よしこうさんはご存知の方も多いと思うんですが、
オタク落語の人気
普通の古典落語のほかにオタク落語というですね、
アニメやゲームを取り込んだ落語を、
新作落語であるとか改作落語を手掛けて、
ものすごく好評ですね。
ものすごいアニメオタク好きの方の動員を集めちゃうですね。
そういう方でございます。
ただね、固い口とか仕草とかめちゃめちゃ古典の上手い人なんですよね。
そこがやっぱりポイントかなというふうに思いまして、
枕は師匠であります旬風邸龍光師匠との話がかなり面白かったです。
言っちゃうとあれなんで伏せますけども、
ただあちこちでこの話を喋ってるおかげでこういうことが起きてるって話がすごい面白かったです。
ネタがツンデレシナンというね。
もうわかるじゃないですか。
あくびシナンのパロディですよ。
改作というよりももはやパロディですよね。
ツンデレのパターンがあえて限定しているので、
聴いている途中に飽きてしまうリスクはあるんですよね。
そこはヤンデレを入れてスプラッタな感じが出てきたりしましてね。
回避しているところが一つと、
もう一つはツンデレをやるっていうところの仕草が非常に古典落語を感じさせて上手いんですよね。
どうもヨシコウさんはツンデレ落語をやるために古典落語を教わってしっかり稽古したりとかすることもあるらしいです。
面白いですよね。
吉田さんの活動と新内昭進披露
ヨシコウさんが新内昭進の披露パーティーも終わって、
5月1日からいよいよ新内昭進披露工業新宿末広邸です。
ここから3巻かな。
末広浅草池袋と渡って国立とか大江戸を披露してからお披露目をやるということでございますので、
この辺もぜひ皆さんにチェックしていただきたいなというふうに思います。
カフェコマドさんすごく小さくてお客さんもそんなにいっぱい入らないんですけども、
チケットはソールドアウト、予約はソールドアウトで終わった後の打ち上げも同じ場所でやるということで、
なかなか楽しかったでございます。
ただ深夜寄せなのでちょっとだけ飲んで帰りました。電車もあるんでね。
ということで、ごはで深夜、誰か吉子さんからバトンを引き継いでほしいなというふうに思っております。
実はこの後、新宿末広邸に久々に復活する深夜寄せ落語教会編を聴きに行くつもりでございます。
ということで、深夜する落語の死刑でした。ではまた。