立川談幸の独演会
はい、シェアする落語の四家です。5月24日土曜日、ムーブ町屋ムーブホールにて、立川談幸独演会へ行って参りました。
談幸師匠はですね、まだ立川流にいらっしゃった頃に、立川流の寄席でよく聞かせていただいていたんですが、僕にとっては落語の標準というかね、落語の多彩な表現の中で、ここが落語の標準であると。
落語はここに立ち帰るというようなですね、そういうイメージを持っております。大好きな師匠です。ただね、独演会は初めてでした。
芸協に移られてお弟子さんも増えて、立派な一門になっています。
開口一番は立川幸路さんですね。幸せの字は「ゆき」と読む、幸路さん。今度二つ目に昇進するそうで、とにかく明るくてハキハキしている女性落語家ですね。
ネタは『動物園』でしたが、とっても開口一番にふさわしい明るさがありました。
もう一人お弟子さん、立川幸弥さん。達者ですね。達者で『たらちね』、大変楽しく聞かせていただきました。
ここでお待ちかね立川談幸師匠なんですが、今回二席ともネタ出しで、一席目が『花見の仇討ち』。
まずまくらのところで、東京の花見の名所をうまく織り込んでいくんですね。
談幸師匠は談志師匠から『時そば』のまくらに日本中のいろんな名物となっている麺類を取り組んだまくらを、作れと言われたのかな。
それで苦労して作ったやつ、僕も何度か聴いたことがありますが、それが見事なんですよね。
でね、そんな感じがしましたね。そのお花見の名所をね、ずっと上げていくっていうところからですね。
でね、やっぱり『花見の仇討』これもね、とにかくなんて言うんだろうな。
まあ、軽快。軽快なリズムでスイスイスイスイ聞かせていく。
なんか、一発のギャグでドンッと受けて、次までもちょっと1回トーンダウンしてまたドンッと受けるみたいな感じではなくて、ずっとジャブを浴びているような感じなんですよね。
ずっとジャブを浴び続けながら話はどんどんどんどん進行していくんで、切れ間なく面白いっていうね。
素敵でございます。で、お仲入り入りました後が、さこみちよ先生ですよ。
さこみちよ先生はラジオがね、大沢悠里のゆうゆうワイドと土曜日版があったので、なかなか出てもらえなかったけども、今回やっとゲスト出演が叶ったというんですね。
談幸師匠からずっとリクエストされてたみたいです。
前にもお話ししましたけどもね、去年残念ながらパートナー・立川ぜん馬師匠でお亡くなりになってしまいましたが、今ね、歌手であり、俗曲のね、私も区別がついてないですけど、都々逸は都々逸やってますね。
もう三味線の日語りで聞かせるというところで、まあいいですね。
なんだろう、この前、両国亭で聴いた時よりまたさらに良かったな。ムーブ町屋も結構満員だったんで、たぶん300近く200以上は軽く行くわけですけども、
お客さんがあんなにいっぱいいるお客さんの前で結構際どいお色気大賞みたいな歌詞の都々逸やってましたね。いいですね。
お笑いを、ちゃんとその漫談でお笑いをとるのが本当に上手で、もともと美しい方なので、一言で言うと理想のヒザという感じですね。
いやー良かったです。そして談幸師匠がですね、トリネタが『愛宕山』ですよ。体力を使うので60代の時にやった時が、もうこれが最後なんじゃないかと言ってたんですが、
10年経ってみてひょっとしたらまだできるんじゃないかなと思ってやってみたということなんですよね。確かにね、体力のいる話ですよ。最後の一八が戻ってくるとこだけじゃなくて、
やっぱかわらけ投げるとことかも、力いりますよね。でもやっぱ全体のその力が入ったところは当然入ってますけど、含めてね、もうトータルのそのリズムが全く崩れない、ポンポンポンポン軽快に
流れていく音楽的な快楽ですよね。これは本当にね気持ちいい。非常にその気持ち的のいい快楽ですよね。だから現代的なクスグリもほぼ入ってないんだけど、一個一個の言葉の粒だけでパンパンパンと笑いが途切れない。ずっと面白い感じ。
素敵でございました。、出番はなかったですけどもお手伝いでちょうど今真打昇進披露のお休み期間、この後たぶん池袋かな。浅草が終わったんで池袋がこの後始まると思うんですけど。
立川幸之進師匠ですね。もうお見えになっていらっしゃいました。いやーでもね、やっぱ談幸師匠いいですね。落語はこういうところから聴いてほしいなっていう感じがしますね僕は。ということでシェアする落語の四家でした。この後もう一軒行きましたので、ではまた。
