みなさん、こんばんは。DogsorCaravanのIwasaです。【Monday Night Run】powered by Goldwin、2026年8月24日、月曜日の回をお届けいたします。
本題に入る前に、先週のエピソードで一点、訂正があります。
先週は、TJAR、トランスジャパンアルプスベースの完全無法級チャレンジについてですね、お伝えしたんですけれども、その際に、先週のお名前、取り違えて紹介してしまいました。
無法級で完走されたのは、ビブランバーが16番の前田和俊選手でした。27位でフィニッシュされて、7日と20時間41分でフィニッシュされています。
私がですね、番組の中でご紹介した前田玉樹選手、こちらは絶点番号が25番、11位でフィニッシュされて、8年越しの挑戦を成し遂げられたというお話でした。
取り違えてしまって、大変失礼いたしました。お詫びして訂正いたします。
そして、ご指摘いただいたリスナーの方、ありがとうございました。
さて、今日のマンデーナイトラン、いつもとちょっと尺が違います。
全体で60分超えになるんじゃないかという、ちょっと長い拡大版となります。
というのもですね、今週はシャモにスイス、フランス、イタリアを結ぶUTMBモンブランが開催されるからなんですね。
後半で、ざっぷり40分近く使って、この話題をお届けしたいと思います。
その前に、通常のコーナーを駆け足で進めていきましょう。
まずはDCリザルツ、続いて先週末のレースの結果、そして選手の動きです。
まずはDCリザルツから、今週は4件いただきました。
佐藤太93さんからはですね、テキサス州のハバネロ100キロを完走しましたと。
真夏の牧場は暑すぎました、というふうに報告をいただきました。
ハバネロ100、私も知らなかったんですけれども、その名前の通りテキサスの真夏の暑さそのものが売りになっているという大会なんだそうです。
真夏のテキサスの牧場の暑さというのはですね、日本の暑さとはまた違うんでしょうね。
佐藤太さんがなぜこのハバネロ100走ろうと思われたのか、気になるところです。
続いては元気広瀬930さんから、立山マラニック行ってきました、という投稿をいただきました。
富山湾の海抜0メートルから標高3300メートルの立山大山山頂を目指すという大会で、今回が29回目の開催でした。
夏の北アルプスを楽しむという絶好のチャンスだったんじゃないでしょうか。
あとやっぱりこの富山湾沿いの海から立山を目指すというのは、先日行われたTJARに何か通じている気もしますよね。
トランスジャパンアルプスレースに憧れる山好きのトレイルランナーの方にとっては気になるイベントだと思います。
元気さんありがとうございます。
続いて白沿り2001SSさんからも投稿いただきました。
TJARの聖地スーパーマルトエイトということです。
トランスジャパンアルプスレースの前半に上高地から中央アルプスを目指す途中の基礎村、長野県の基礎村にある地元のスーパーがスーパーマルトなんですよね。
TJARの選手の皆さんがここで買い物をして一息入れて、お惣菜とかお弁当を食べたりされている写真とか私も見たことがありますけれども、
なんかすごく美味しそうなんですよね。
私も一度はこのスーパーマルトに行ってみたいと思っています。
白沿りさんよかったですね。ございます。羨ましいです。
そしてつぶわん1808さんからいつもありがとうございます。
手軽間と宝鏡さんというふうにお知らせいただきました。
手軽間というのは千葉県の北部阿鼻子市にあるんですよね。
そして宝鏡さんというのは私も知らなかったんですが、茨城県の内陸の千浦とかそちらの方にある標高461メートルの山ということなんだそうです。
つぶわんさんはこちらのエリアが地元でいらっしゃるんでしょうかね。
夏の暑い中でしたけれども、どんなふうに楽しまれたのかまた機会があったら教えていただければと思います。
ありがとうございます。
今週末もDC Resultsへの投稿をお待ちしております。
日曜日のインスタグラムのストーリーズから呼びかけていますので、質問スタンプに答えて参加させていただければと思います。
続いてのコーナーは今週の大会結果のダイジェストです。
週末に行われた主なレースの結果を振り返りたいと思います。
まずはフランスで行われたグランレールでキレネイズです。
19回目を迎えたキレネイ山脈最大規模のウルトラトレイルの大会です。
男子はバンジャマントレモン選手、こちらフランスの選手が25時間22分52秒で優勝しています。
バンジャマントレモン選手にとって今回初めての100マイルレースだったそうです。
序盤に転倒して膝から出血したりしながらという大体しい姿も見られましたけれども、お見事走り切っています。
一時間近くリードを広げたそうなんですけれども、終盤はこれがだんだん縮まっていったということだったそうで、
2位のマキシム・ルドバッチ選手、結果もフランスの選手ですけれども、彼との差は32分45秒ということでした。
女子はカミーユ・レキュリエ選手ですね、彼女もフランスの選手です。
9時間16分8秒で優勝しています。
この優勝の背景にドラマがあったそうなんです。
深夜同時に別の距離のレースが開催されていたんですけれども、そっちの方のマーキングをたどってしまって4、5キロほどロストしてしまったそうなんですね。
そんなトラブルがあって泣きながら走っていたというふうに本人はレース後にインタビューで振り返っていらっしゃったんですけれども、そこからの立て直しての優勝ということでした。
2位のアリーヌ・コカール選手が29時間31分21秒、このアリーヌ・コカール選手は最後まで崩れない、メトロノームと評価されるような走りだったそうです。
続いてはスイスのマッターホロン・ウルトラクスです。
スカイランナーワールドシリーズのイベントですね。
前夜から激しい雨が降ったそうで、コースが27キロから15キロへと大幅に短縮されました。大変大張りのレースということになったんですね。
男子はアレックス・オーバーバッカー選手、イタリアの選手ですけれども、女子はデニサ・ドラゴミル選手、こちらルーマニアですね。
この2人が男女そろそろで優勝されました。
男性はタカムラ・タカコ選手は女子15位でフィニッシュしています。
このタカムラ選手の話題は後でもちょっとご紹介します。
そしてイタリアではこちらもスカイランナーワールドシリーズのダブルヘッダーのイベントでした。
トロフェオ・キーマです。
こちら男子はウィリアム・ウォフェリー選手が初出場で優勝しています。
女子はヒラリー・ジェラルティ選手が自身のモス大会記録を更新しての勝利となりました。
アメリカに参りましょう。
アメリカのコロナ途中ではレッドフィール・トレイル100開催されました。
こちらは男子、エイドリアン・マクドナルド選手が3度目の優勝を勝ち取りました。
女子はマッケンドリー・ヒッコリー選手が100マイルのデビュー戦で優勝という回答でした。
そしてまたヨーロッパに戻ってテクニカルな山岳レースで知られるレシャップ・ベルです。
こちらでは男子はルイ・カレー選手が事前の最有力候補として注目されていたルドビッグ・ポムレー選手。
今年ハードロックで優勝したことでも話題になりましたが、
ルドビッグ・ポムレー選手にルイ・カレー選手は勝ったということです。
しかも1時間14分50秒後の大差をつけて完全勝利を成し遂げたということです。
ルイ・カレー選手はトレイルランニングを始めてからまだ6年ほどということで、
この大ベテランのルドビッグ・ポムレー選手を下したということでちょっと話題になっています。
国内でもイベントを開催されています。
赤木の森トレイルラン、こちらでは32キロを中村俊樹選手、
20キロを遠牛光月選手がそれぞれ男子優勝されました。
富士山三陸一周フットレースの100キロの部、こちらは女子の中田美穂選手、
男子の宮本守選手が男女それぞれ共に9時間9分で優勝している。
9時間9分0秒という同タイムでのフィニッシュということで、
男子の優勝選手と女子の優勝選手が一緒にそれぞれフィニッシュして優勝したという、
ちょっと大変なこと、あまりないことが起こったということですね。
中田美穂さんの強さがここで発揮されたということですね。
続いては選手やチームの話題です。
まずはウルトラランニングのトップ選手、
ウルトラマラソンのトップ選手、岡山春樹選手の話題です。
岡山選手は100キロ世界選手権の優勝経験を持つ金メダリストでもあります。
そして50キロというカテゴリーでは日本記録、アジア記録を持っています。
その岡山春樹選手が8月31日をもって、
9年半在籍した絶業団チームであるコモディイーダを退部すると、
しかもこのコモディイーダから退社もされるということで、
これからはプロアスリートとして専念するということに表明されたんです。
これに関するご本人やチームのアナウンスを読んでみると、
この絶業団に所属されていたコモディイーダのチームは、
今シーズンは駅伝に集中する方針をとっていて、
岡山選手は3月末以降、強化選手ではなくて一般部員として
フルタイム勤務をしながらトレーニングを両立させていた
ということだったそうです。
藍澤監督の投稿によりますと、
岡山選手本人の意向を確認した上で送り出すと発表されています。
岡山春樹選手といえば、先ほどもお話ししたとおり、
日本のウルトラマラソン界の代表するエリート選手ということです。
独立してプロ選手になるということになれば、
ウルトラマラソンでの活躍、今後もっと期待できるということかもしれませんね。
もう一方の話題をご紹介しましょう。美藤智美さんです。
美藤さんといえば、砂漠のマラソンをはじめとして、
世界中の命がけで挑戦するというような
ウルトラディスタンスのランニングイベントに挑み続けていらっしゃる
プロランナーでいらっしゃるんですけれども、
その美藤智美さんがですね、9月21日をもって
プロアスリート生活に区切りをつけるというふうに表明されています。
この日は、自身の挑戦を負ったドキュメンタリー映画を公開する日でもあるということなんだそうです。
私がこの美藤さんのお名前を初めて聞いたのは、
サーロン砂漠マラソンのマラソンでサーブルですけれども、
こちらで女子準優勝という素晴らしい結果をあげられたことに始まると思います。
その頃、まだ美藤さんはこういったトレイルランニングとかっていうのを始めたばかりの頃だったと思うんですね。
プロ活動というのをまだ本格的にはやっていらっしゃらなかった頃だったと記録してますけれども、
その挑戦を始めたばかりの美藤さんの会長ということに驚かされました。
当時はですね、コロナ禍が始まったばっかりの頃で、
いろんなランニング大会、ウルトラマラソン大会は国内でも海外でも中止に続々なっていたという時期だったんですが、
美藤さんのこの素晴らしい活躍という話題が非常に新鮮でしたね。
それ以降の活躍というのは、知る人ぞ知るところで皆さんご存知の方多いと思います。
今後もですね、そのバイタリティでどんな活躍をされていくのか注目していきたいと思います。
もう一方、先ほどご紹介したマッターホルムウルトラックスを走った高村隆子選手の話題です。
高村選手、このレース後の振り返りとしてインスタグラムに投稿されていたのを皆さんもご覧になったでしょうか。
非常に率直な振り返りでした。
非常に悪天候の中での位置取りであるとか、防寒技の判断に苦しんだとか、得意なはずのくだりで思うより足が動かなかったと。
なぜここまでパフォーマンスが落ちているのか、自分でもまだわからないというふうに続いていらっしゃったんですよね。
その上で、それが今の自分の現状だと受け止めるというふうに書かれていました。
高村選手の率直な告白、スランプについての告白、私もちょっと目が釘付けになりました。
そこからその原因が何なのか、どうすれば抜け出せるのかということについて、安易にお話しすることはできないと思うんです。
ただ、こういう形で高村選手がご自分の現状を言葉で表現できるということは、前向きな動きのサインと考えてもいいんじゃないかと思うんですね。
こういった率直な告白は、これからのスランプから脱出する手がかりをつかむきっかけになると思います。
これから秋に挑戦の舞台もチャンスもあると思いますので、高村隆子選手に注目していきたいと思います。
さて、UTMBモンブラン特集です。
今年のUTMBを見る9つの支店をご紹介していきます。
シャモニーでは、今日8月24日から週末日曜日の30日まで、23回目となる他UTMBモンブランが開催されます。
エリート選手だけで、54の国と地域から846人が集まるというイベントです。
エリートレベルの選手だけでということですよ。
日本時間で言いますと、OCC、こちらが27日木曜日の午後3時15分スタートです。
これは60キロ、獲得累積標高が3500メートルとなります。
そしてCCCが28日金曜日の日本時間午後4時スタート。
これは101キロ、6050メートルのバーティカルゲイン。
そして100マイルのUTMB、こちらが29日土曜日の午前0時40分、つまり日本時間の金曜日の深夜ですね、スタートします。
174キロ、累積獲得標高が9900メートルとなります。
つまり、金曜日の夜から日曜日にかけてずっと目が離せない週末となるわけです。
今日はこれは、今年のUTMBを見る上での視点を9つ順番にお話ししていきたいと思います。
この話題をまとめるにあたっては、ドクターキャラバン、私自身が取材したことに加えて、
アメリカのポッドキャストメディアであるフリートレイル、シングルトラック、
それから中国語圏のトレイルランニングメディアであるLINEや、それからトレイルC、トレイル100、
こういった媒体のいろんなプレビューで情報を得ております。
こういったことから、英語圏でどんな点に注目しているか、中国語圏でどんなふうに見ているか、
そして日本にいる私たちが今、どういう視点からこのUTMBを見るかという、
この3つを重ねてみると、今年のUTMBの非常に面白い、かなり違って見える視点が見えてくるんですよね。
それでは始めましょう。
まず1点目、前年の優勝者を含む3人が大会を開催される直前の週に消えていったという話題です。
まずこれを話さないわけにはいきませんよね。
今年のUTMBの男子なんですけれども、優勝候補と注目されていた3人の選手がスタートラインに立ちません。
まずはトム・エファンス、昨年2025年のUTMBのチャンピオンです。
いわばディフェンディングチャンピオンとして、今年のスタートラインに立つことが期待されていたんですが、
8月13日に決勝すること、DNSとすることを発表しました。
理由については公表されていません。
今シーズンはトランスグランカナリアとハードロック100でいずれも途中危険されていて、
今状態が上がらないまま今日を迎えたということになるんでしょうか。
そして大会開催の直前、先週の8月20日から21日にかけて、
キリアン・ジョブネとジム・ウォームズリが相次いでDNS決勝とすることを発表しています。
しかも2人ともその理由は膝の故障ということなんですね。
キリアンは今回の発表の中で、つくのではなくて思い切って手術を受けるということを表明しています。
キリアンはフランスワーデンヌと並ぶUTMBで4勝した経験を持ちます。
2008年、2009年、そして2011年、2022年と。
今年は個人単独最多となる5勝目ということに注目がされていたんですけれども、
これは来シーズン以降に持ち越しとなったわけです。
一方、ジム・ウォームズリはこのDNSとすることを発表した翌日にシャモニーでフリートレイルで取材に応じています。
このやりとりが非常に率直だったんですよね。
膝の異変は6月のウエスタンステイツの時に遡るということで、
すでに14マイル、15マイルといったあたり、序盤で違和感が出ていたということなんだそうです。
そのままレースは途中期限することになりますが、その後複数の専門のドクターを訪ねたけれども、その見解は一致しなかった。
CTスキャンのような画像診断を受けても、明確にどこが悪いというには映らないそうなんです。
今、彼が取り組んでいるのは筋肉をつけるということではなくて、
どこかをかばって走る癖が長年のうちに体に染み付いてしまっているので、
その動き方そのものを一から作り直していると言っているんですね。
ただ一方で、その上で年内にはレースに戻りたいという前向きな希望も語っています。
フリートレイルのインタビューで同席していたのがヘイデンホークスなんですけれども、
彼も驚くべきことを告白していたんです。
実は自分もキリアンとジムとほぼ同じ場所を痛めているというふうに明かしたんですね。
フリートレイルとは別にシングルトラックのエピソードによると非常に面白いんですけれども、
今年の1月から2月にサックミラーもいた状態だったということなんですね。
1月から2月というとサックミラーが東京にトークイベントのために来ていた時期になりますけれども、
こういうふうにトップ選手が次々同じ症状に見舞われているということで、
これ自体が偶然ではないのかもしれない。
何か共通するトップ選手が抱える課題というのがここで見えてくるような気もするんですよね。
ウォームズリー選手のようなトップ選手にとっては、
UTMBを諦めるというのは大きな判断だと思います。
年間で最も大きな舞台で、スポンサーの期待の注目も最高潮に高まるところですよね。
それでも彼は無理をせず出ないというふうに決めたわけです。
無理をして状態を落とすのではなくて、一旦ここで立ち止まるという賢明な判断だと思います。
そしてこのことは、本人が成熟したということに加えて、競技を取り巻く環境そのものが成熟してきているということでもあると私は思います。
一つのレースを欠乗したからといってキャリアが危うくなるということではない。
スポンサーやチームのサポートが選手にこういう判断を許すだけのものになってきた。
トレーニングにとってというよりも、スポーツ全体にとってこれは良い兆候だと思います。
日本の私たちにとって何がこの2人のDNSで変わるのかというと、ちょっと単純な話ではありますけれども、
競技を狙う全員にとって順位が繰り上がるということになりますよね。
日本からの選手では、池畑拓哉選手が出ます。UTMBインデックスが825。
そして小原雅俊選手、UTMBインデックス813。そしてマンバーはじめ選手、189といった具合に続きます。
この中でも小原雅俊選手は、2019年のUTMBで8位に入っている、日本のレジェンドといっていい存在です。
その時のタイムが23時間0分12秒。これが日本人男子として直近のUTMBトップ10入りということになります。
それ以来7年間が空白となっているんですね。
その小原選手本人が今年スタートラインに戻ってきます。
この3人にとってもトップ10という目標があるとすれば、そこに近づいたということが言えるのかもしれませんね。
2つ目の話題に参りましょう。
ワンサンVRの2冠、そして兼業ランナーという物語という話題です。
ワンサンVR選手は、今年の6月のウェスサンステイツの方でコースレコードで優勝しています。
そして今年のUTMBでは、2024年に続いて2度目の優勝を狙うことになります。
このウェスサンステイツとUTMBを同じ土地に勝つというダブル、これは簡単なことではないんですよね。
最後に達成したのは、2021年のキリアンということになります。
以来15年間、誰もこれを達成できていないんです。
その一人がスンマヤ・ブッダ選手ですね。
彼女のとっては100マイルを初めて走るというチャンスになるということで注目されていたんですけれども、
8月23日、日曜日の夕方に欠乗を発表しました。
もうすでに彼女は車もり入りしていたんですけれども、インスタグラムのほうに投稿しています。
それによりますと、最初の故障が治った後にそれをかばった別の故障が出てきてしまったということで、
いわばCompensation Injuryということなんですね。
足をかばうことで生まれた故障ということが原因だと言っているんですね。
これって最初にご紹介したウォームズリと全く同じようなお話ですよね。
トップ選手たちが今何と戦っているのかということがちょっと見えてくる気がしますよね。
ケイティ・シャイルド選手も足の故障で欠乗ということでしたし、
男子の欠乗は先にご紹介した通り、トム・エヴァンス、キリアン、ウォームズリ、
そしてマチュ・ブランシャールもそうですよね。
女子ではシェリフとブッダということで、
今年は主役級の選手が何人も直前にUTB参戦を取り下げたということになります。
ちなみにヨーロッパの女子の選手は2018年以来UTNBを勝てていないということになります。
もしここで勝利をヨーロッパの選手が掴むことになれば大きな話題となり得ますよね。
頭に留めておきたい数字です。
日本からUTNB女子には宮崎美乃選手は参戦します。
UTNBインデックスが695で日本人女子選手の中では最も高いインデックスを持っています。
宮崎美乃選手は2023年に女子15位、28時間53分8秒で走っています。
これが近年の日本人女子としては最も高い順位ということになります。
もちろんそれを遡りますと、には香里選手の2017年の4位と28時間31分39秒でのフィニッシュという定期力がありますね。
今年のエントリーリストには宮崎選手のほかにも伊藤有香選手、板橋玲香選手の名前を連ねています。
さあ4つ目の話題です。
OCCです。
OCCは別のレースになったと、そこにヤングフロデノが来るという話題です。
今年で12回目の開催で2014年に始まっています。
OCCは毎年のように少しずつコースが変わっているんですけれども、
今年の変更は結構大きい変更なんですね。
キロを4分20秒から40秒程度に留まっているということで、最後のラストスパートというよりはちょっと遅いスペースだったということなんです。
なぜこうなってしまうかというと、この平坦区間に入る前に長い下りがあるというのがそのポイントなんですね。
この長い下りセクションでそれに耐えるようなトレーニングを積んでいないと、この下りで足が終わってしまって、そうすると平坦な区間に降りてきてからもうスピードが出せないということなんです。
裏を返せば、この下りをどう降りてくるかが最後の17キロの速さを決めるということになるんです。
このことに関連してですね、一人の選手の名前が思い出されるんですよね。
それは今回のOCCで優勝一投候補とされるデミ・ボネです。
彼のUTMBインデックスは956、世界トップの一人です。
バーチカルキロメーターで世界記録を持っていて、今年6月のモンブランマラソンで優勝しています。
本当に今、世界トップクラスのサンガクランナーです。
ところが意外なことに、彼がこのシャモニーでの成績ということになると、2回出場して2回ともDNFに終わっているんです。
2021年のOCC、2024年のOCCですね。
これだけの走力、特に上りにおいて圧倒的な力を持った選手であっても、
OCCというコースに適応できていなければ、DNFになり得るということです。
スピードとか強さがどういう動向という話と、この60キロを走り切れるかどうかというのはですね、また別の問題ということなんですよね。
それから、あともう一つ、今年のOCCにはもう一人全く違う文脈の名前が出てきました。
それがですね、ドイツのヤン・フロデノという選手なんです。
トレーランニングコミュニティの人、私もそうなんですけれども、トレーランニングのことしかやってないとこの名前はちょっと知識がなかったんですけれども、
このヤン・フロデノ選手はトライアスローの世界で5度にわたって世界チャンピオンになったことがある。
そして2008年の北京五輪の金メダリストなんですね。
3年ほど前に23年にわたる競技生活に区切りをつけて引退しているんですけれどもね、今年はなんとOCCに出場するということです。
昨日の夜ですね、公開されたばかりのフリートレイルのインタビューに応じているんですけれども、この内容がですね、すごくいい内容だったと私は思ったんですね。
出場資格に関連しては、このヤン・フロデノはリニスバイUTMBを走って、そこでランニングストーンを取って、それによって抽選でこの出場枠を獲得しているんですね。
そこで今日一番伝えておきたいことの一つなんですけれども、
このウェダ選手は今シーズンを終えた後に足の手術をすることを予定しています。
これについて私自身、今シーズンの初めに本人から見込みであるということを聞いています。
同じことが中国のトレイルシーというメディアでも紹介されていましたので、
この配信の中でもこの話題について触れておこうと思います。
つまりですね、今年の今回のOCCはウェダ選手にとっては、
手術の前の最後のレースとおそらくなるんだろうということなんですね。
10年前にCCCで2位に入った同じ谷に戻ってきて、
同じシャモニーバレーに戻ってきて、
昨年は前半をリードしながらリタイアしてしまった。
そして今回が手術前のレースとなるということですね。
そういった位置づけのレースだというふうに考えると、また違うストーリーがですね、見えてくると思うんですね。
今年のコース、先ほどご紹介した通り、
終盤の17キロが平坦なコースになっていて、
直線勝負になったコースなわけです。
こうなるとスピードのある選手に有利に働く可能性があります。
ただコルドバルムでどこまで順位を上げておけるかが前提になる。
そんなゲームになるということを頭に入れながら見ていただくと面白いんじゃないかなと思います。
それからもう一人、日本人の選手で紹介しておきたい選手がいます。
それは小笠原孝健選手です。
小笠原選手のUTMBインデックスは現在868となりますけれども、
アメリカではかなり知られた存在。
スモーキング孝健というふうにニックネームまでも付けられている存在です。
フリートレイルの中ではですね、ディランが小笠原孝健選手のことを紹介していたんですけれども、
ゴージュウウォーターフォールズというディランが出かけるレースがあって、
そこの50キロのレースでコースレコードで優勝しました。
優勝した後に孝健さんがマイクを取って、
トレイルランニングは世界を救う、トレイルランニングは世界を救う、
というふうに言ったというエピソードをディランは紹介して、
彼は本当に我々の仲間だというふうにディランが大いに意気投合したというふうに言っていました。
アメリカのトレイルランニングの国でですね、
日本人の選手がこういうふうに扱ってもらえるということはなかなかないということなので、
素晴らしいことだと思います。
シングルトラックの方でもですね、この上田選手と小笠原選手の2人は、
日本から参加するダークホースとして注目するというふうに言われていました。
日本のCCC男子に参加する選手なんですけれども、UTMBインデックスで最も高いスコアを持つのが、
カイ・ヒロキ選手ですね。851です。
このクレイジー・カロ選手、ランニングコーチであり、ユーチューバーでもあるという彼が、
世界の舞台の最前線でどこまで戦うかということですね。
ウェスターンステージでは2年連続10位に入ったということで、大いに沸かせましたけれども、
このシャモリンでどんなレースを見せるかが次の注目です。
さらに日本からは三浦祐一選手が参加します。
そして岩井龍太選手、大西元輝選手といった選手が続きます。
ただこの20年を数字で分析してみると、ちょっとくっきりとした回避というのはですね、
浮かび上がるんですよね。
日本人男子では上田選手が2016年に四四四で2位になってますよね。
同じ年には松永裕明選手がですね、18位になっていて、
さらに杉本聡之選手は27位ということで、この時は4選手が、
ごめんなさい、3位の選手がトップ20位、トップ30位以内に入ってたんですよね。
ただそれ以降、2016年を最後に四四四で日本人男子選手がトップ30位に入ったことはないんです。
10年間ないんですね。
一方中国の選手たちに目を向けてみましょう。
ヤンヤンがですね、中国選手のCCCにおける歩みをまとめているんですけども、
これを読むと唸らされますよね。
2011年、ユンヤンチャオとシン・ルーリンという2人の選手が初めて中国からCCCに参加した。
そして2017年には中国からの参加者数は67人に達しています。
そしてその翌年、2018年、チーミンかですね、男子で準優勝しました。
そして当時22歳だった女子のヤオミアオ選手がコースレコードを15分更新して女子優勝を成し遂げた。
これはですね、UTMBの決勝、UTMBファイナルの種目でですね、アジア人女性としては初の勝利だったんです。
そしてCCCにおいて史上最年少の優勝でもありました。
そこから中国のCCCにおける活躍が続きます。
女子のシェンジア選が2019年に5位に入り、2022年に4位、そして2023年に2位とステップワイステップで順位を上げていきました。
そして2025年にはモンガンフーが6位に入って11時間31分36秒というタイムでアジア勢としては最上位のフィニッシュを成し遂げました。
いろんな差があると思うんですけども、日本と中国の間でですね。
ヘイデン・ホープスがこのポッドキャストの中で、中国風勢の体制について語っていたのが面白いなと思ったんです。
彼らは他のアスリートとしてシャモニーでもすでに1ヶ月過ごしているそうなんですけれども、
中国の選手は専用の車例を借りていて、そこで集団で滞在して食材を持ち込んで自炊しているそうなんですね。
食べ物も環境も違うから、慣れていなければここで生活して練習することも難しい。
彼らはそれを解決しているということなんですね。
つまり、中国のエリート選手たちはスポンサーのサポートによって、
少なくとも4週間ほどアルプスで充実した練習環境の中で過ごせているということなんですね。
コースを繰り返し走って、高度にも気候にも時差にもされた上でスタートラインに立つことができる。
一方でそうしたことができている日本の選手はどれぐらいいるでしょうか。
多くはレースの数日前に現地に入ってそのまま走るみたいなパターンが多いと思うんですね。
この環境の差はかなり大きいものがあります。
UTMインデックスがいくつだとか、実力がどうとかという依然のところですでに差がついているということですよね。
ただ中国の選手も全てが順風ということではないんです。
トレイルシーンによれば、シンジアー選手は今年ビザの発表に時間がかかって、
直前になってようやくアンドラに入って準備を始めたという事情もあったそうです。
デンコーミュ選手も昨年はビザの問題でUTMBに出られなかったということで、
ようやく今年スタートラインに立つことができるんですが、ちょっと故障しているということなんだそうです。
彼らもそれぞれにこの事情を抱えてUTMBに戻ってきているということなんですね。
だから決して中国人選手がなくしているということはないということは言えます。
あと国別ということで言うと、389人のリストの中でアフリカ勢がほとんどいないというのもちょっと意外なところですよね。
ケニアが1人、キンバブエが1人、南アフリカが5人ということになるんです。
ゴールデントレイルワールドシリーズで活躍するアフリカ勢の選手たちのことを考えると、
今年シャグリーに来ていないというのはですね、意外な感じもしますよね。
アジア勢で目を向けると、中国の28人を除くと日本の8人、そしてネパールとベトナムが各1人、
そしてそのネパールの1人がさっきのスマイル・ブッダ選手で、今年出ないということを決めています。
ちなみにOCCの歴代表彰台を国別に見ると、フランスが17、スペインが16で、中国が6ということになります。
日本は2019年の吉住選手の1回だけということなんですね。
アジアの台頭という言葉が指す中身、この数年で日本から中国に移ったというのが現実。
そのことがですね、こういった数値からまざまざと分かるかと思います。
最後に9つ目の話題です。
今年はレース以上にUTMBの組織運営そのものが話題になった年でもあります。
この1年であったことをですね、少し整理しておこうと思います。
なんといってもやっぱり一番大きいのは、最近の話になりますけれども、シャモニーの新しい市長はですね、
UTMBに批判的な公約を掲げて当選したということです。
今年3月に選挙が行われました。
このシャモニーバレーのですね、住民のアンチUTMB連合を代表すると彼は表明しています。
将来大会の規模縮小を求めていくというのが公約になっていたんですね。
今年の2026年大会はすでに動き出しているので変更は難しいけれども、
今年2027年以降、深夜の大会開催運営、それから参加人数をもう少し抑えるとか、
シャモニーのエリア内での移動のあり方などに大きな変更が及ぶという可能性が囁かれています。
どんな大会にも成長の限界が訪れるということになるのか、
この話題はですね、これから注目されていくことになると思います。
そして2つ目、モビリティポリシーですね。
TMBGOというブラウザー上の計算機で最も低炭素、カーボンフットプリントが小さい移動手段を選んだランナーには、
抽選で30%のボーナスですね、抽選により当たりやすくなるということですね。
その上で参加者には義務的なカーボンオフセットのための料金がかかる、
つまりエントリー量が引き上がるということですね。
見方によっては一方的にエントリー量が引き上げられただけというふうにも移りますよね。
実際海外のメディアとかでもそういう声も上がっているそうです。
ただ私自身は今年4月にシャモニー在住のジャーナリストフレッドボストンさんに東京でお話し伺ったことを思い出すんですよね。
やっぱりあの時の話しぶりを踏まえると、それはこれだけ環境対策に本腰を入れているということの表れであるということなんですね。
負担が増えるのは事実なんですけれども、単なる値上げとして片付けると、
この状況を見誤ることになるんじゃないかというふうに私は感じます。
そして3つ目のUTMBの組織に関する話題、アンチドーピング検査、倍増というお話ですね。
これも先日、先週お伝えしたばかりですけれども、
決定のレース全カテゴリーを対象にしてこのアンチドーピング検査を倍増させるというふうに表明しています。
昨年、OCCの女子の優勝した選手が別の大会でのドーピング検査で菌死物質が検出されたということで、
OCCの優勝が取り消されるという事例があったばかりなので、
これはこういった動きがもっと望まれているということなんでしょう。
ここでちょっと補足しておきたいと思うんですけれども、
UTMBモンブランで選手の薬物に関する検査が本格的に行われるようになったのは2021年からです。
この時、フィニッシュ後に採取したエリート選手の唾液のサンプルから、
Nサイズ、非ステレオイド系抗炎症薬、いわゆる鎮痛薬、市販の鎮痛薬の多くもこれに当たるわけなんですけれども、
それが3件検出された。
この年は初年度でしたので、初回の違反ということで失格にこそならなかったんですが、
今後同じことがあれば自動的に失格またはペナルティーの対象にするという方針をUTMBが示したんですね。
この時、トレーダリングのコミュニティの中からは批判の声もありました。
というのも、このNサイズ、鎮痛薬はまだWADA、ウチドーピング機関の禁止物質リストには載ってないものなんですね。
それを理由に失格にするというのは適切とは言えないんじゃないかという反論があったんですよね。
このことを覚えていらっしゃる方もいらっしゃると思います。
ただ、その後、2024年の1月からUTMBは、ITAという国際検査機関とパートナーシップを結んでいて、
WADA基準でのアンチドーピングコントロールを行うようになっています。
つまり、今行われているドーピング検査そのものはWADAの基準に沿ったものということです。
その上でUTMBは、ヘルスポリシーの一種として鎮痛薬を使わないようにという啓発を行っているわけです。
この2つを分けて理解しておいた方がいいのかなというふうに思います。
というのも、トレーニング中やレースの前後に鎮痛薬を使うという話は、正直なところあちこちで聞く話だと思います。
UTMBのドーピング規制強化というニュースを見て、2021年に発表されたあの一件のことを思い出す方も多いと思うんです。
実際、私もインスタグラムに投稿したところ、いくつか質問をいただきました。
ですので、こういう経緯があるということをお伝えしておきたいと思います。
最後に実務的なところも変更点を改めて紹介しておこうと思いますけれども、
OCCではそもそもクルーサポートができないですよね。指摘サポートということはできないです。
そしてCCCとUTMBではトリアがクルーポイントから今年から外れます。
そして野生動物への配慮として、モートルダム・デラゴージュからコルディ・ボンノンまでの区間は、
ヘッドランプの一つに赤色モードが必須ということが新しいルールとなっています。
ちなみに天候は、OCCが開催される木曜日がおおむね晴れ、最高気温22度前後、体幹26度前後という予報になっています。
湿度が高くて、氷も潤沢には手に貼らないかもしれないと言われていますが、UTMBの当日の金曜日、この日は不安定な天候になる可能性があります。
昨年も、ルース・クロフトが天狗を取り出すタイミングの判断が勝負の分かれ目になったということですので、今年も同じようなことになるかもしれないですね。
以上、26年のUTMB・モンブランを見る9つの視点をご紹介しました。
最後に、私自身が一番気にしているところを整理させていただこうと思います。
英語圏のメディアは、前回チャンピオンのトム・エヴァンスを含む3人がスタートラインからDNSを決めたということ、
それから、バンサム・VRが2冠を達成するか、ルース・クロフトが連覇するか、東米・アレクサンダーソンがOCCでどれだけの差をつけて勝つか、この辺りを軸に見ています。
一方、中国圏のメディアは、480人が中国から参加するというところに加えて、
モン・ガンフー、ヤオミ・アオ、シェン・ジャーシェンといった選手が今年どこまで勝利にさまれるかというところを話題にしている。
その中で、日本のメディアとして独創キャラバンでは、UTMBの一連のレースの中で、最後の表彰台が2019年のOCCの吉住由里選手である。
そして、100マイルのUTMBでの最後のトップ10が2019年の小原雅俊選手であるという地点にいるわけです。
どちらも7年前の出来事です。
今年は小原選手がUTMBのスタートラインにも立ちますし、吉住さんもCCCにエントリーしています。
上田選手はシャモニーで10年前に自分が作った記録を追いかけることになります。
今シーズンのシューズということに臨むわけですよね。
秋山宏香選手、小笠原孝健選手、海浩樹選手といった顔ぶれがそれぞれの種目でどんなレースを見せるかにも注目です。
中国に比べて勢いがないといった厳しいことも言いましたけれども、今年は日本にとって結構見どころのあるUTMBになるんじゃないかと思っています。