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2023-05-23 17:34

#030 「もしデザインのプロがAIを使ったら?」

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第30回は、AIを使ってメガネやサングラスのブランドのキャンペーンを手がけたクリエイティブディレクターのPum Lefebureさんがゲストで登場。なぜAIで広告を作ることになったのか?実際にどうやって作ったのか?AIを使って感じた限界、AIがもたらす新しい可能性などについてお話を伺いました。


◆番組で紹介したPum Lefebureさんの作品"ADVENTURES in A-EYE"

https://www.georgetownoptician.com/georgetown-blog/2023-adventures-in-a-eye


◆レイ・イナモト SNSアカウント

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This is Reina Moro's Podcast. 世界のクリエイティブ思考
Hi everyone, this is Reina Moro. 皆さんこんにちは。
ニューヨークと東京を拠点にするグローバルイノベーションファームの I&CO 共同創業パートナーのReina Moroです。
この番組では、世界で活躍するトップランナーの クリエイティブ思考に迫り、21世紀を生き抜くヒントを探ります。
今回のゲストは、タイ出身で、 アメリカ・ワシントンD.C.でデザインアーミーというクリエイティブエージェンシーを創業したPom Lefebvreさんです。
Pomさんはクリエイティブディレクター、 そしてグラフィックデザイナーとしていろんなブランドのお仕事をされていて、
今年に入ってから、AIを活用した眼鏡やサングラスのブランド、 Georgetown Optician のキャンペーンを手掛けて注目されています。
そのキャンペーンの名前は、Adventures in AI という名前なんですが、
このAIがローマ字のAとIではなくて、目のEYEですね。
AIになっているんですね。
その言葉をちょっと掛け合わせた名前なんですが、 やっぱりそのAIを使ったキャンペーンとして注目されていて、
僕もこの作品をメディアで見て、あ、これ面白いっていうふうに思って、 彼女にこのエピソードに出てもらおうと思ったわけです。
彼女と僕は同じアジア人で、そしてアメリカ異国で、 同じ時期にこうやって同じ業界で育ってきたということで、
友達として付き合い始めて、もう10年、15年くらいの知恵かと思います。
彼女はめちゃくちゃセンスが良くて、ビデオ越しに話したんですが、 その背景がめちゃくちゃオシャレで、
これはバーチャルではなくてリアルの背景なんですが、 そんなところにも自分のセンスを生かして、
デザイナーらしい人生を送っている人です。
そんなプムさんに今、AIでできることについて語っていただきました。
So, let's get started.
Creative Voice
Timely, you just happened to release a new piece of work for one of your clients.
And this campaign that you did, the Adventure of AI.
If you could first describe what the campaign is and how it got started.
AIを使ったキャンペーンについて教えてください。
So, Adventures in AI is almost think of space tourism.
So, we reimagined this fictional planet where all of cool people that want to explore the new world travel.
この広告では、とてもスタイリッシュな旅人たちが、 火星に似た架空の星を冒険する、そんなストーリーを描きました。
この星には、とてもひと夏っこい目玉の形のエイリアンがいて、
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とても乾燥してホコリっぽいので、みんなにメガネをかけて目を守るよう教えているんです。
One thing that I was very impressed by before we get into the craft of the work was the timing.
So, was this something that you proactively presented to the client, proposed to the client, or was it...
昨年末から今年にかけて、生成系AIの勢いが止まりませんね。
そんな、まさに盛り上がりを見せているタイミングで、 この広告を発表されたわけですか。
いつぐらいから準備していたんですか。
I remember back in November when Mid Journey released version 4,
and I was shocked of how incredible the image, you know, the way it looks was really mind-blowing to me.
And I thought, OK, maybe this is the time for me to jump on it and really experiment with this software.
AIで絵を描くことのできるミッドジャーニーが昨年11月にリリースされたときは、
頭が真っ白になるくらい大きな衝撃を受けました。
それでいろいろ実験してみようと思って、 クリスマスシーズンにミッドジャーニーで遊び始めたんです。
自分の理想の家をデザインしたい、そこに宇宙船を飛ばしてみたり、 空想が無限に広がってとても楽しめました。
そしてクリスマス休暇が終わったタイミングで、 眼鏡やサングラスのブランドからキャンペーンの依頼があったので、
実験的にAIでポスターなどを制作することにしたんです。
準備期間がたった4週間しかなかったので、 実際に大掛かりな写真撮影などをするよりも、
AIでやる方がいいのではないかと思いました。
ご自身で全部やったんですか? 実際の制作プロセスを教えてください。
いつもはチームで仕事をしていますが、 ストーリーやキャラクターなどAIを使う部分に関しては珍しく私一人で制作しました。
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キャラクターを先に作ってから、 オンラインショッピングサイト用に撮影されたサングラスの写真をフォトショップで載せたんです。
ただ、AIは文字のデザインが苦手なので、 私が一人で制作したものをベースにチームがロモを加えたり、色を変えたりしました。
制作スケジュールはどんな感じだったんですか?
人間は簡単で、地域は簡単で、眼球は難しいです。
キャラクターをデザインしたかったんですが、 AIに希望がうまく伝わらず、すごく不気味な恐ろしいデザインが出来上がったりして、何度もやり直さなければいけませんでした。
彼女のこの作品を見て話そうと思った時に、パッと見てAIで作ったっていうのはわかったんですが、さすがプンだなって思ったところもあるんですね。
というのは、最近このミッドジャーニーとかダリーとか、色んなAIで映像だったり画像を作るツールが出てきていて、
だいたい平均値っていうのが、今すでにこの6ヶ月弱ぐらいで見えてきていて、
パッと見た時に、これはAIで作られてるなっていうのが見えるところまでも来てしまっているんですね。
そんな中、彼女が手がけたこのキャンペーンっていうのは、やっぱりなんかちょっと違うところがあって、
その画像の質だったりとか、画像のセンスですよねっていうところが他と違って、
そしてちゃんとその裏側にはアイディアがあって、
この場合はただの綺麗な絵っていうわけではなく、あるブランドの広告としてもちゃんと成り立っている、
そういういくつかの要素がこのキャンペーン、そして彼女が作ったものの中に埋め込まれているというか、
ちゃんと整っていて、そこがちょっと長年グラフィックデザインとかブランディングをやってきた人が手がけたものの
AIの作品の違いだなって最初に思ったんですね。
話を聞いてみて驚いたのが、
彼女がこれ自分で手を動かして、ほぼ彼女が一人でキーのところを手がけているんですよね。
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全体的にこのエピソードの中にもあったように、約4週間でクライアントから相談を受けて、
あと4週間でこれなんかやらなきゃいけないっていう、
もう本当普通だったら今までだったら3ヶ月もしくは半年ぐらい、5ヶ月から6ヶ月ぐらい先から話をしておかないと、
なかなかこういうところまでは行かない話ではあるんですが、
4週間という短い時間で彼女がクライアントの相談を受けて、
そしてもう瞬時に、あ、だったらっていうところでアイディアを自分で考え始めて、
1週間半後ぐらいにもうほぼ出来上がったもの、それも彼女がほぼ一人で作ったものをクライアントに見せて、
そしてこれでOKやりましょうっていうことになったそうなんです。
最初に下書きだったりとか絵コンテみたいなものをクライアントにプレゼンをして、
それをまだアイディアは完全に固まってないんだけどこんな感じのものみたいな具合にプレゼンするのが普通なんですけども、
もうだいぶその彼女の頭の中でアイディアが固まっていて、
お題を聞いた時に、あ、だったらこうしようみたいなのが、
やっぱりその辺は経験がある人だとその辺の判断だったりとかその辺のボールの返し方が早いわけですよね。
自分の頭の中で完成図がある程度見えて、
普通だったらそれを他のデザイナーだったりとか絵コンテを書く人に行って書いてもらうわけなんですけども、
もうそれをAIに行って、それも結構具体的に指示を出したら具体的なものが返ってきて、
あ、これだったらいける。そこでちょこちょこっと絵を加えてフォトショップも使って、
自分の想像力、そしてそれを言葉にする力さえあれば、
絵にするところはもうAIが9割、下手したら9.8割ぐらいのところまでやってくれるっていう現実がもうここにあるのっていうのは、
6ヶ月前はなかなかなかった現実ですよね。
それは何かある意味恐ろしいことでもあり、ある意味めちゃくちゃワクワクすることでもあるかと思います。
AIに絵を書いてもらうためには、人間が的確な指令を出さないといけませんが、どんなふうに伝えたんですか?
スタイル、美しいパーステル、ピンク、ペントーンカラー、とても具体的に。
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しかし、有名建築家が洋服をデザインしたらどうなるか、とか、クラゲみたいな洋服を作ったらどうなるか、とか、そういうことをAIと実験していきました。
ただ、やってみてわかったのは、AIだけでは正確にデザインできないものもあるということでした。
うまくいかない部分に関しては、フォトショップを使いました。
AIで仕事をする未来を想像したとき、どんなことにワクワクしますか?
AIで仕事をする未来を想像したとき、どんなことにワクワクしますか?
人間が想像できるものを作る可能性があることに興奮しています。
人間が想像できるものを作る可能性があることに興奮しています。
AIによって、人間には到底できないような、もっとクリエイティブな仕事ができるのではないか、と、ワクワクしています。
イメージを思い描くのは、人間にしかできない仕事ですが、それを形にするのは、AIの方が優れている場合もあります。
目玉の形のエイリアンとか、エイリアンが飛んでいる姿とか、人間が思いつかないようなデザインを考えてくれますから。
あくまで、AIはフォトショップのように一つの道具なので、イメージを形にするために魔法の杖を手にしたと思えばいいんです。
そう考えると、とてもワクワクしませんか。
ここまでお送りしてきました、レイナウトの世界のクリエイティブ思考。
今回は、クリエイティブディレクターのプム・デ・フェイブラさんにお話を伺いました。
今までだったら、僕でも同じようなステップは踏むのですが、
自分で何かクライアントからお題をもらったら、まず自分で考える前に、
自分で相手がある場合もあるのですが、チームで誰を起用しようか考えて、
そしてそのチームにブリーフィングを出して、そのチームから出てくるものを判断して、
これがいい、これはちょっといまいちしたね、みたいなことを何回かやりといて、
2週3週間くらいそういうのをやってからクライアントに見せて、
クライアントに見せるのも最初から完成したものを見せるというよりは、
もうスケッチレベル、手書き状態のものでアイデアをいくつか出してみたいな、
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そういうプロセスを何回か踏んで、そしてそれも1ヶ月か2ヶ月とかかけてやるのですね。
それがもうこの場合は、彼女が受けたお題を自分で考えて、瞬時にアイデアを出して、
そしてAI、MIT JOURNEYにこういう感じでというふうに指示を出して、
そこから出てきた絵を彼女とMIT JOURNEYがやり取りをする。
いかにもクリエイティブディレクターとクリエイティブの人たち、
もしくはデザイナーだってコピーライターの人たちと何回もやり取りをして出すものを、
彼女一人でやってるっていうのは、
もうこれは今までそのAIっていうことを特に今年になって騒がれていて、
まだそのおもちゃの用意だったりとか、
実際にこれが本当のものっていうところにたどり着いてる結果はあまり出てないかもしれないんですが、
この彼女がやったことは未来を予測できるような仕事の働き方かなっていうのが、
今回の彼女の話ってすごく具体的に分かりました。
なので皆さんもこの話を聞いて、
ある程度経験を重ねている人は、
いい刺激、いいインスピレーションが与えられたのではないかなと思います。
逆に若手の方でこれからこういう仕事をしようとか、
デザインだったりとか映像を作るとかクリエイティブな仕事をしようと思っている方は、
彼女の一人で何でもできてしまうっていうところはすごく朗報であり、
今までのツールがなかったりとか技術がなくても、
アイディアさえあれば、そしてそのアイディアを具体的に言葉にして、
支持としてAIに出すことさえできれば、
かなりのクオリティのものができるのではないかなと思います。
ただ彼女が、これは他のエピソードでも話すんですが、
やっぱりその経験から見た判断する力っていうのは、
なかなかそんなにすぐ身につくものではないので、
その辺も気にしてこういうツールを使って、
新しいことに挑戦してもらえればなと思います。
次回は、AI 時代のクリエイティビティの発揮の仕方について、
ふむさんとの対談の続きをお届けします。
どうぞお楽しみに。
世界のクリエイティブ思考、お相手はレイナブルでした。
デジタルガレージは、危険な海に最初に飛び込むファーストペンギンスピリットを、
創業以来大事にし続けています。
これからくる Web 3 オープンソース時代を見据えた、
テクノロジーで新たなビジネスを生み出す仲間を募集しています。
番組詳細欄にあるリンクより、ぜひご覧ください。
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