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2024-05-05 00:00

188. 2024/05/05 江崎グリコのシステム障害 ほか

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以下のようなトピックについて話をしました。

枕: 江崎グリコのシステム障害


本ラジオはあくまで個人の見解であり現実のいかなる団体を代表するものではありません
ご理解頂ますようよろしくおねがいします

サマリー

2024年4月5日、江崎グリコは、機関システムの切り替え後にシステム障害が発生し、同社へ販売託を受けている一部の冷蔵商品の出荷に影響が生じていると公表しています。システム障害のリスク対効果とデータ間連携について話されています。

00:03
スピーカー 2
はい、今日はちょっとゴールデンウィーク なんで短縮版で行きます。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
eorog3で紹介されている、 江崎グリコの機関システム移行トラブルの話です。
ちょっと長いですけど、ひとネタなんで、 ある程度中身読んでいきたいと思います。
情報も出てないので、全然読める範囲 だから中身さらっていきますね。
スピーカー 1
はい。
江崎グリコのシステム障害
スピーカー 2
2024年4月5日、江崎グリコは 機関システムの切り替え後にシステム障害が発生し、
同社へ販売託を受けている一部の 冷蔵商品の出荷に影響が生じていると公表しました。
今回システム障害が起きたのは、 江崎グリコの機関システムで、
2024年4月3日の新システムの 移行に伴い発生した
物流販売会計などを一元管理する ERPパッケージ
サップ社製サップSスラッシュ フォーハナで構築されており、
顧客への継続的価値創出を可能にする バリューチェーンの構築と、
経営の迅速な意思決定を目的とした 調達、生産、物流、ファイナンスなどの
情報を投稿する機関システムと 同社では説明している。
障害原因の詳細は同社から開示されてはいないが、 システム障害の問題過剰の特定を進んでいる。
なお、サイバー攻撃によるものではないと 取材に答えている。
システム障害の影響により、 同社のチルド食品17品目の
4月14日以降の受発地及び 出荷業務に影響が出た。
チルド食品以外の常温冷凍食品の 出荷業務もシステム障害の影響を受けているが、
チルド食品と比べ、賞味期限が長いことから 継続して行われている状況。
また、同社が販売自宅している キリンビバレッジのチルド食品37品目も
同様に出荷停止の状況となった。
そのため物流センターから 小売り店への配送ができない状況となった。
今回のシステム障害がチルド食品だけに 影響が大きく及んだ理由については調査中と取材に答えている。
システム障害発生直後は、機関システムを利用せず、 手作業にて出荷業務を継続していたが、
倉庫内とシステム上の在庫数が 一致しない状況が確認され、
チルド食品は物流センターにおける 入出貨の期間が短く、
手作業での修正作業では対応が 追いつかなくなっていたことから、
業務の一時停止の判断を行った。
業務再開するもデータ不正後、 生じ再び停止。
停止中であったチルド食品の出荷業務は 4月18日より一部再開すると同社が案内をしていたが、
出荷業務再開後に物流センターでの 出荷関連データの不正後が発生したこと、
注文処理が間に合わなくなってしまったことから 再度停止する事態となった。
出荷再開時期について6月中を目指すとの 報道もあるが、
同社公表では5月1日時点で未定としている。
当初業務再開は5月中旬を同社は目処としており、 どのような対応を取るかも検討中としていたが、
その後システム回収作業に時間を要しているとして、 出荷停止期間を延長した。
システム障害の影響
スピーカー 2
なお給食用牛乳は通常通り提供が継続されている。
この出荷業務の再停止を受けて、 同社子会社のグリコマニファクチャリングジャパンの
4工場でも4月18、19日以降、 牛乳や乳製品の大半について製造停止を行っている。
酒工場においては、 酪農家からは精乳の受入が継続するもの、
牛乳製造に回すことができず、 脱脂粉乳などの加工品へ回されることが見込まれており、
入荷低下を受けて酪農家への収入にも 影響が及ぶ可能性を懸念されている。
同社の有価証券報告書によれば、 2019年12月よりシステムの刷新のプロジェクトが開始され、
開始当時は2022年12月完了予定であったが、 その後、2024年3月まで切り替えが延期となった。
これを受けてシステム刷新に要した投資費用も 215億円から342億円と増額されている。
今回の基幹システムの入れ替えは、 複数のITベンダーが関わっていると同社は
子社名は開示しない方針と回答。
主幹ベンダーとして子社名を報じる記事などもあるが、
当該企業も事実関係については、 主費義務により話すことはできないと回答している。
という流れで、現時点でも問題解決していないところですね。
ポイントとなっているのが、 顧客への継続的価値創出を可能にするバリューチェーン構築と
経営の迅速な意思決定を目的とした 調達生産物流ファイナンスなどの情報を統合する
基幹システムという、 ここの一文に尽きるかなと思ってまして、
いわゆるDX化を目指して、 個別システムになっていたところを
情報連携できるように統合配合し、 一括で扱える大規模なプラットフォームを作り上げて、
全てそのデータの中で判断できるように シナジーを作っていこうという、
どういったJAPAN TRADITIONAL COMPANYの中でも 話題に上がるようなプラットフォームですね。
そういった大規模プラットフォームとしては、 サップ社製のものを使うというのが、
割と世間一般でよく取られる手段、 世界的なデファクトスタンダードである
システムの刷新と問題点
スピーカー 2
といったところから、サップ社製のものを 導入したということなんだと思いますが、
推測すると、実際このシステムに入れるべき データというのが個別に設計されており、
実際に導入して連携をしようとしたときに、 そういった結合のところで実運用と、
事前に確認していた仕様との不正合だったりとか、 手勢漏れってことはおそらくないと信じたいんですが、
そういったところがあって、障害が発生したと。
問題となっているのが、このサップ社製のプラットフォームに データ自体はもう上げ始めてしまっているので、
サップ社製上のインターフェースとして解決されない限り、 そのデータを取り出して運用に回していけないというのがあります。
昔ながらの個別だったら、 そのデータとデータを組み合わせた判断というのは、
元データがあるシステムから取り出すときの お作法だったりとかいうことで、
ある意味疎欠効果されていたので、 実際の物流に影響を与えるなんてことはなかったわけですけれども、
今回それを統合して一括化しようという動きをかけたために、
物流だけは安定して回せるようにしようとか、
そういった個別採用というのが 事実上できないプラットフォームになってしまっているので、
スピーカー 1
問題が長期化しているというところですね。
なかなか仕方がないと言えば仕方がないのかもしれないですけど、
システム以下に伴うこういう出荷停止、
データの更新がうまくいきませんでした。
あると思いますけど、
食品だけに影響がひどいことになっているというところが、
なかなか難しいですねと思ってまして。
後半にもありましたけど、食品はその契約上受け入れないといけないけど、
お客さんに出すまでいかないので、
加工食品を加工することで対応するとか、
それもそれで余計なコストがかかっていますし、
なかなか大変なことになっているなという感じですね。
良かったところとしては、冷凍食品にも影響を及ぼされていないという話。
スピーカー 2
これも比較的小さい。
スピーカー 1
影響は出ているけどなんとかなっているという感じですかね。
スピーカー 2
先ほどおっしゃった通り、食品を受け入れてから出荷するまでの期間が、
冷蔵食品だと賞味期限切れになって廃棄せざるを得ないライフサイクルに対して、
冷凍食品はライフサイクルがまだ長いのでなんとかなっているというだけですね。
スピーカー 1
ちょっと待っているというだけか、なるほどね。
うーん、なかなか難しいですね。
スピーカー 1
お菓子とかって1週間くらいしかないじゃないですか。
処理が追いつかないから1週間待ってみたいなことをやると、そのまま廃棄せざるを得ないじゃないですか。
スピーカー 2
店頭でそもそも何日以上賞味期限がある状態で並べなさいっていうのがルール上あるので。
スピーカー 1
ありますし、小売り側としてはできるだけ賞味期限が長いやつを入荷しないと、
廃棄しないといけなくなっちゃうわけで、売れなかったらね。
いつのリスクを組むかっていう話だし。
なかなかちょっとあれですね、という感じですね。
こういうことが起こらないようにしようと思ったら、
旧式のシステムを動かしつつ、
バッファ機関を設けるとかあったのかもしれないですけど、難しいかな。
データを両方にアップロードしないといけないとかもあると思うんで。
スピーカー 2
そうですね、たぶん。
現場の作業員の対応能力に限界があるので、
もうデータ入力するのはここだけにしてくださいねっていう指示があったんだろうと思われます。
スピーカー 1
だろうと思いね。それでいざ移行してみたら、
何かしらがダメだって、うまくいかなくなったと。
スピーカー 2
予想に硬くないと思うんですけど、
レイヤーの違う情報を全部突っ込むっていうのは
理想ではあるんですが、複雑度がクソほど上がるわけじゃないですか。
スピーカー 1
はいはい。
だからテストのカバレッジ率って必然的に下がるんですよね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
まあ、そうなるよなって。
まあ、いけると思ってやったんでしょうけど、
そういう意味でリスクを取るのであれば、
一部機能だけ移行するとかね。
そうだね。
システム障害のリスク対効果と移行の意味
スピーカー 1
テストがかなりかかってしまって、予算がそれこそ倍くらいかかってしまうかもしれないですけど、
これで回収費用がプラス100億くらいかかっちゃってますけど、
かつ、品物を下ろせなかった費用とか計上されてないわけですから、
それを考えると、一部機能ごとの移行とかの方が傷が浅かった可能性がある。
かなあという見方もしつつ、
まあでも、いけますって現場から言われたらゴーだしそうな感じがあるので、
なかなか頭が痛いですね、こういうのは。
スピーカー 2
まあ、こういうのはね、
プロダクトとしての規模がでかいじゃないですか。
だからベンダーとかサップとか、いろんなところがいいことしか言わなくなると思うんだよね。
スピーカー 1
はいはいはい。
スピーカー 2
データが位置権管理されていると、
新たなメリットが生まれるっていうのは間違いないし、
そのデータを拾い上げるコストとかがなくなって、
そのデータドリブンな経営ができますよみたいな、
まあよくあるキーワードあると思うんですけど、
それが言いやすくなるじゃないですか、これがあれば。
はい。
なんで、ケースを判断としてもゴーが出やすいんですけど、
それは結構技術軽視しているところが多分にあるので。
スピーカー 1
まあそうは言いつつもね、
現場としてもお金が付いたし、やりきらないといけないっていう、
何でしょう、やりきらないといけないというか、
価値想像していけって言われた時に、
やるっていう空気感が出るでしょうし、
そうなった時に、いや待ってください、
これやばいから予算プラス200億積んでください、
言えるかって言われると、
なかなかなあとは思ってしまいますね。
まあそうですね。
スピーカー 2
結構難しい話で、
これを多分本当に低リスクにやろうと思ったら、
多分機能単位でちゃんと素血合化されて分離して、
影響範囲がここで切れてる、ここで切れてる、
でも必要なやつはここで連携できてるみたいな形で、
現場システムとしての運用レイヤーと、
そこからデータだけを取り出して、データ間連携をしているレイヤーと、
それを可視化できているレイヤーと、みたいな形で、
3層構造か4層構造かを分けて、かつインフラも
個別独立性のある状態にするみたいな、
アーキテクチャが必要になってくると思うんですけど、
SAP製品の紹介と導入の難しさ
スピーカー 2
そこまでいくと、多分こんな金額じゃ全然足りなくて、
一桁上がっちゃうんですよね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
今回はその大量のデータを一つのシステム、
一つのシステムというか、サップ社製のこのサービス、
システムサービスの中に収められる、
それを全部一気に可視化できる、同じインターフェースで可視化できる、
というのが売りになっているパッケージなので、
大規模で済んでいるなと思うので、
それを考えると、リスク対効果を飲んで、
これでいこうとなるのは全然不思議じゃないかなという感じ。
スピーカー 1
という感じですかね。
あとちょっと調べててあったんですけど、
もともと使っていたシステムが、
スピーカー 2
2025年に保守切られるらしいんですね。
スピーカー 1
はいはいはい。
例えば赤木乳業さんとかも、
24年の3月頃、同じ時期ですよね、
に移行しているらしいですし、
このシステムを使っていた、旧システムを使っていた各社が、
一気に移行しているタイミングだったわけで、
そういう意味でいうと、
そういう意味込みで、他の会社も同様のことをやってはいるみたいですね。
まあ、
そういう意味でせざるを得なかったという面もあるでしょうけど。
スピーカー 2
あと、日本の
トラディショナルカンパニーあるあるなんですが、
SAPPがこういうシステムの世界的なデファクトであるという事実と、
自由度の高い開発プラットフォームである、
いろんな機能やオペレーション、
いろんな機能やオプションインターフェースを取り揃えているという、
その○のマトリックス表を書いたら、
○が多く付けられるSAPP社製品というのは、
すごく採用率が高くなるんですが、
事実上、
導入して現場が幸せになったという話を、
スピーカー 1
全然聞かないので、
なかなか難しいところですね。
ある種大味というか、そういうこともあると思いますけど。
スピーカー 2
何でもできるということは、
それだけ設計がいるということなんですけど、
システム化、パッケージ化されている商品を買ってくるという話をすると、
エンジニアとか開発行為はないんだから、
そういうテクニカル的な知識をある人は
アサインする必要はないということが起きて、
こういうこともよくありますねって感じ。
スピーカー 1
うーん、なるほど。
なかなか難しいございますねという感じで。
これからも出てきそうな気はしますけど、
現場の方は頑張って頑張りようもないと思いますけど。
スピーカー 2
そうですね。バブルの頃に
作り上げた社内システムが保守切れになるっていうのは、
めちゃくちゃいっぱい今後出てくると思うんですよ。
スピーカー 1
2020年までじゃないけど。
スピーカー 2
いやー、この1,2年こういうトラブルはいっぱい出てくると思うんで、
先々休憩しながら日々を生きていきましょう。
うん、って感じですね。
スピーカー 1
はい、じゃあ今日はこんなもんで。
スピーカー 2
はい、お疲れさまでーす。
00:00

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