時は1940年代、舞台はエジプトカエルの下町。 個性豊かな住人たちが今日もドラマを繰り広げる。
それは喜劇なのか悲劇なのか。 アラブ圏で初のノーベル文学賞を受賞した作家
ナギーブ・マフフーズのミダック横町を紹介します。 どうもみなさんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組はいろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と
語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな2人がゆるーくトークするポッドキャストです。
パーソナリティは私大地とミエの2人でお送りします。 文学のプロではない2人ですが、お互いに好きな作品を時には作る、時には愉快にそれぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのはナギーブ・マフフーズのミダック横町です。 コード聖一三役で作品社から2023年に出版された本になります。
本編始まる前にですね、告知をさせていただければと思います。 以前からちょっとお伝えしていたところもあるかと思うんですけれども、
2024年11月2日3日開催予定のポッドキャストウィークエンドに我々は出展します。
我々が出展するのは11月2日の方、土曜日の方ですね。 土曜日の方になっています。会場は下北沢ボーナストラック。
時間はですね、朝の11時から夕方18時までとなっておりますので、ぜひお近くの方というか、都内の方はですね、我々に会いに来ていただけると嬉しいかなと思っています。
今回ですね、グッズを販売するんですが、文学フリーマンなんかで毎回売ってたジムももちろん販売いたしますが、今回ですね、ポッドキャストウィークエンドからちょっと年内いくつかイベントに出させていただきますので、
その時にですね、販売用にサコッシュ。サコッシュって伝わるのかな? 自転車に乗る時に肩からかける。ああ、そういうイメージなんだ。そうですね。なるほど。
自転車に乗る時に、そうです。ちっちゃい。そう、ちっちゃい肩からかける。なるほど。バッグみたいなものですね。
なんかトートバッグの肩からかけられる小さいバンみたいなイメージですね。まあそういうのをちょっと作りましたので、まだね、発注してね、届いてないのでクオリティーがわからないんで、
ちょっとこんな感じです。ちょっと言いづらいとこあるんですけど、サコッシュを作りました。このサコッシュはイメージはサイズ感としてはですね、単行本、ハードカバー1冊プラスお財布が入るぐらいの大きさなので、ちょっとカフェに散歩とか行く時にですね、本1冊入れてお財布入れてお出かけできるかなと思いますので、ぜひ結構重宝するんじゃないかなと個人的には思ってます。
私1つ実は持ってるんですけど、めちゃめちゃ重宝してる。文学売り間の時とかね、それになんか財布だけ入れておくとすぐ買える。首からぶら下げてぴゃって買えるんで。あのとか、結構、売り間関係はかなり重宝しますね。あと本当ちょっとカフェに行く時に本を1冊と財布1つみたいな、あの職場からランチに行く時とかかなり重宝すると思います。なのでぜひ。
これですね、本当どれだけ売れるかわからないので、かなり、まあどうなんだろうな。完売はしないと思うけれども、そんなに多くは作ってないです。だからちょっとどっかのタイミングで我々のSNSで、もしかしたらこのビダックヨコチョウの配信会の時にはすでにあるかもしれないので、SNSに上がってるかもしれないんですけれども、ぜひ見て気になった方はですね、Podcast Weekendがもう最初なので、ぜひここで買っていただければなと思います。
ちょっと通販しにくい商品になるかもしれないなと思ってるので、ちょっとそこは通販するかどうかはまだ検討中なので、ぜひですね、Podcast Weekendで買っていただければなと思います。で、これもですね、まだ形が全く密地数なんですけど、一応もう発注はしてしまっているので、間違いなく出来上がると当日並ぶとは思ってるんですけれども、
ノート、オリジナルノートを作るので、これもちょっとですね、合わせてあんまり作らないので、Podcast Weekendで見ていただければなと思いますので、よろしくお願いします。
そんなところかな、Podcast Weekendは。
あと会場のボーナストラックにはB&Bという本屋さんがあって、そこがすごくいいんですよね。もう海外文学もいっぱい揃ってますし、せっかくなんでちょっとB&Bを見つつ、このPodcast Weekendのいろんな出展しているブースも見て楽しんでいただけたらなと思ってますね。
あとPodcast Weekendはですね、めちゃくちゃいろんなポッドキャスト来てますんで、今回2日間にわたってなので、かなりいろんなポッドキャストが出展されてますんで、もしですね、ちょっとおすすめのポッドキャストを教えてくださいっていうのがあったら、もう私が100パー答えますんで、ぜひ会場で聞いていただければなと思います。
はい、じゃあそんなところで、長くなっちゃう前に、ミダック横丁の紹介入っていきましょうか。
今回のミダック横丁はですね、ちょっと紹介するきっかけとなったのがお便り会になります。
去年なんですけども、お便り会でミダック横丁いいですよというリクエストをいただきまして、ミダック横丁について調べたらやっぱりですね、これはすごく読んでみたいと思える小説だったんで、紹介しますということで言っていたんですけども、
ちょっとそれがですね、いつ紹介するのかっていうのがちょっと先延ばしになってしまって、リクエストをいただいてから1年ほどですかね、今回ようやくちょっと紹介することができましたね。
リクエストをたくさんいただいていて、必ずしも全部に答えられないっていうのは、おそらくリスナーの方もわかっていただけてるんじゃないかなと思うんですけれども、やっぱりこうやってお勧めいただけるとですね、我々も一回調べて、これはやばそうだなとか、これずっと紹介したいと思ってたんだよなとか、かなりいろんなものがあるんですけど、
その中でですね、ミダック横丁って結構ノーベル文学賞を賭けるエジプトの作家っていうことで、かなり異彩を放ってるなと思っていたので、もうこれは絶対行かなきゃってずっと思ってました。
で、今回読ませていただいて思ったのは、まずノーベル文学賞受賞作家のナギーヴ・マフフーズさんの作品であるということと、あと出版社作品社さんなので、もうこの2つノーベル文学賞を賭ける作品社ってきたら、もうかなり骨太で文学ストレートかつ固くて、おそらく読むのに時間がかかるだろうなと思ったんですけど、正直ちょっとコメディと思えるくらいですね、軽面をかつ展開がめちゃめちゃ面白くて、
で、もうこれはやられたなと思いながら、もう完全に私はコメディとして読んでたんですけど、そしたら結構ラスト付近ですね、結構深い内容になっていって、おおっていう感じで、なかなかジェットコースターのような作品だったなと思ってます。
で、スタイルとしては群像劇で、かなり登場人物が多いです。で、これはもう本編でもお話ししようと思ってるんですけれども、このナギーヴ・マフフーズさん、おそらく人間観察能力がめちゃめちゃ高いんではないかなと思ってます。
というのは、これ登場人物の感情がびっくりするくらい細かく書いてるんですよ。なんかおそらく人間とは何かとか、人間とは一体何を動機にどう動くんだろうみたいなのか、そういうのをですね、めちゃめちゃ観察してた人なんじゃないかなと自分は思いました。
で、これはやっぱりですね、ちょっとやっぱり意外とシンプルなようで、めちゃくちゃ書くのは難しいと思ったので、サラサラ読むこともできるんですけど、いちいちびっくりすることもできるっていう、なんていうのかな、そういう作品でもあるかなと思います。
この辺りはちょっと詳しく本編で話していきたいなと思います。
僕もノーベル小作家の作品なんで、ちょっと難しい内容の小説かなと思っていたら、すごく読みやすくてびっくりしましたね。こんなに読みやすかったらもっと早く読んでおけばよかったってちょっと思いましたね。
エジプトの下町っていうところになるのかな、このミラック横丁が。そこが舞台なんですけども、一つ思ったのは、もし自分が現地に行った時に、そこの文化とかそこの人とかを多分理解できないんだろうなと思ったんですけども、でもこのミラック横丁を読むと、そこでの暮らしとか、そこにいる人たちにすごい愛着を持つことができて、
そういったリアルでいくと多分理解できないところとか、合わないところとかを、こうして小説の形、文学の形で見ると、すごくそこに愛着を持てるっていうところがあってですね。
こういったところがすごいなと読んでいて思いましたね。ドラマを見ているように読みやすくて、読みやすいので、なんかハマりましたね。すごいスルスル読んでいけるんですよね。
そうそうそうそう。それびっくりだよね。
海外文学ってちょっと読むのが難しいというか、合わないとかってよくね、そういった声あると思うんですけども、ミラック横丁は意外と小説好きな人だったら、どんな人でもスルスル読んでいけるんじゃないかなってちょっと思いましたね。
確かに、登場人物の名前は独特なので、そこはちょっと引っかかる人いるかもしれないんですけど。
最初に登場人物一覧のページがあるんですけど、そこはもうかなりの頻度で見返す必要は出てくると思うんですけども、ある程度そこの人物を覚えていったらもうあとは一気に読んでいけますね。
そうですよね。だから海外文学苦手な人と、あと意外とそうな、なんかこう分厚い小説苦手な人とかにはオススメかもしれないです。
意外と何ページさ、300後半あるんで、360くらいかな。あったんで骨太に見えるんですけど、意外とこのスルスル読んでいけるので、海外文学苦手と分厚い本苦手な人にはオススメ。
で、小説好きというかドラマが好きな人はかなりハマると思いますね。
そうですね。僕もほんとドラマ感覚で。
面白いよね。
出てきましたし。
これも連続ドラマにしていただきたいぐらい。
そうそうそう。
じゃあちょっと著者紹介いきましょうか。
著者の、ちょっと待ってくださいね。
ナギーブ・マフフーズさんなんですが、1911年、エジプトカイロを生まれて2006年にお亡くなりになっているので、94歳だったかな。で亡くなっていますと。
で、主な作品にミダック旅行長本作ですね。
と、蜃気楼など、これがカイロ三部作なのかな。
バイナルカスライン、欲望の裏通り、夜明けなどカイロ三部作と呼ばれている作品。
これが多分代表作だと思うんですけども、などがあり、1988年ノーベル文学賞を受賞しているというところになりますと。
88年ノーベル文学賞受賞ってもう結構前ですよね。
うん、そうですよね。
もちろん、エジプトで初のノーベル文学賞を受賞作家でございます。
なんかあれですね、アラブ圏の中でも初めてのノーベル文学賞作家になりますね。
さて、じゃあちょっと作品紹介いきたいと思います。
まずですね、版元のホームページ読ませていただきます。
ミダック旅行長が過ぎ去る時代の偉大なる遺産で、かつてはカイロの街に真珠のごとく光り輝いたであろうことは間違いない。
カイロの下町に生きる個性豊かな人々の姿を軽妙に描くノーベル文学賞作家による園塾の傑作長編。
で、カフェの店主、リハツ市、世間、家婦、政治家、詩人、物語。
1940年代、エジプトカイロの下町に生きる人間群像。
近代庶民の千夜一夜をノーベル文学賞作家ナギーブ・マフフーズの園塾のペンが鮮やかに描き出す。
というのがホームページの紹介ですね。
群像劇で、舞台はカイロの下町というところですね。
その下町の名前がミダック旅行長となっておりますというところです。
作品の特徴をちょっと伝えてから、ストーリーや何やらお話ししていきたいと思います。
この作品はですね、まず何を言っても話さなきゃいけないのは、この横町に住む登場人物ですね。
群像劇なのでかなり登場人物多いです。
個性豊かというか、本当それぞれ個性的かつ詳細にいろんなことが描かれていまして、
共通しているのは割と自分の欲望にみんな忠実というか、自分の欲望にまっすぐ向き合っているなっていう感じがしますと。
いろんなちょっと成人のような方もいらっしゃるんですけど。
時代としてはですね、1940年代、これも第二次世界大戦中のお話です。
なのでその戦争の影響っていうのはじわりじわりとというか、いろんな形でこの回路にも来ていて、
ミダック旅行長にももちろん影響を与えているという状況なんですが、
下町って言うとなんかちょっと東京の下町とかイメージすると、
ちょっと離れちゃうかなっていう感じはしてるかなって感じはしますね。
確かにそうですね、ミダック横丁は本当だよね。結構その日暮らしな人もね。
そうそうその日暮らしだよね。
多いなっていうところではありますね。
で、まずですね、この作品がさらに特徴をちょっとお話しすると、
人間観察というか、これもやっぱ著者のですね、人間観察能力が相当なものなんじゃないかなと思ってまして、
そこから紡がれるですね、登場人物たちとかの心情の描写力ですね。
ここは本当にもう結構びっくりするんじゃないかなと思います。
なんかやっぱりこれを読んでると、人間って複雑なようで結構シンプルな感情に支配されがちだなってことをちょっと思い出させてくれるというか、
構造としては何というか欲求とか欲望とか本能みたいなのがあって、
それをやっぱり理性で何とか生存している、理性でコントロールしようとしているけれどもどうにもならぬのもあるみたいなこととか、
でもそこで相反する感情を抱いたりすると思うんですけど、
その時どういうふうに人間は行動してしまうのかみたいなことを結構うまく書いてあって、
それが全体的にコメディさを生んでいて、ちょっと笑いながら読めるところもあるし、
人間ってこんな感じだよな、こういうところあるよなとか思ったりしながら読めるところもあったりして、
これなんか説明がすごい難しいっちゃ難しいんだけど、
普通に書いてあるようで結構何段階か人間の感情を書いている気がしていて、
それがあんまり違和感なく入ってくる、読みにくくなく入ってくるっていう書き方をしているのがめちゃくちゃこの人の描写力のすごいところだなと思ってまして、
例えば嫉妬の感情以外だとか、例えば誰か好きな人ができた時とか、
誰かをちょっと攻撃したいっていう欲求が出た時に、でも本当は好きなんじゃないかとか、
そういう表裏になっているような感情とかをうまく書いている、
順番なのか表現なのか、合わせ技なのか、いろいろあると思うんですけど、
ここはですね、すごいなって思いましたね、本当。これは人間描いているよってすごい思いました。
確かに心理描写がすごい多いんですよね、この小説の中で。
例えば今大地さん言ったみたいに、この小説の主な主人公画の男女がいるんですけども、
男性がこんばんはって言って、それに対して女性の方がこんばんはって返すシーンがあったらですね、
その間に20行くらい心理描写、女性側の心理描写が描かれていて、
男性から近寄ってくる、挨拶してくるっていうのは女性側は予期していたと。
ただこの女性はこういう野心を持っているというか、
男性はその野心に見合うようなタイプではないから近寄ってきても振り立たせるものは全然ないと。
とはいえこの街の中ではその男性が結婚相手として唯一相応しい相手でもあると。
だから一方的に拒絶するとかじゃなくては、ちょっと話をするぐらいやったらいいのかもみたいなですね。
だからそんな女性の心の内が、女性の声じゃなくてその女性自身もどこまで自覚しているのかわかんないけども、
この三人称で描かれるんですけども、この神の視点で女性の心の内がね、もうずらずら描かれている。
それを読んでいくのがすごく面白くて。そういう描写、心理描写が多いので、すごく作品を読みやすいのかなと思いますね。
ああ確かに。
場面がこういう展開になっていても、それぞれの人物がどう思っている、どういう動機で動いているっていうのがわかりますし。
そうですね。だからそれがなんか完全に説明しきっているって感じよりは、まあなんというか心地よく進んでいくレベルぐらいで留めていただいている感じはしていますね。
でも結構流れは、感情の流れはもうイメージできるようにちゃんと描いていただいてますね。
あとちょっと最後お伝えしたいのはですね、これやっぱ展開がすごくて、各群蔵劇の大組だと思うんですけど、各登場人物の事情とか行動が絡み合ってですね、
どんどん面白い展開を見せていきますね。え、そうなっちゃうの?そうなっちゃうの?みたいなのがちょっと続いたりして、
まあいろんなキャラクターがどんどん転がり続けていくという状況が描かれていきます。
これはやっぱシナリオというか、話をつけるのがまずやっぱ上手いんだろうなっていうところがあるなと思うので、やっぱりすごい作品だなってちょっと思わせて、すごい作品だなってやはり思いました。
うん、確かに。なんかその群蔵劇なんで、それぞれの人物にドラマがあるんですけども、結構もう最初から面白くてですね、
なんかそれが結構なんか歪んだところがある人物っていうのがやっぱり多いのかなと思っていてですね。
例えばそのイスラム教の社会になるんですけども、ある人物は同性愛、カフェを経営している50代に入った、もうおっちゃんは男色を好むようになっていったとかですね、
その歪んだ、何て言うんですかね、その欲に向かってちょっと動いてしまうとか、とかあとその物恋している男が実はその心の中で企んでいることがあったりして、まあそれに向かっていくとかですね。
なんかね、いろんな方向で、でそれがやっぱりこの小さいなんて言うんですか、この社会なので、やっぱりもう関係者がみんなね、いろんなところでぶつかっていってっていうのでもうてんやわんやしていくんですけど、
そういうのでもう最初から最後まですごく本当に面白いなって思いましたね。
そうですね、ちょっと人物紹介でちょっと話すかもしれないけどね、もうそのなんか男色に見つめてしまった50代の方は、なんか完全に開き直って、世間で噂されようが構わないみたいな、もう完全にエンジン、アクセル全開だったりするしね。
で、奥さんとかもね、周りに協力を求めて何とかやめてほしいっていう風にね、ちょっと手を打つんですけども開き直りされてしまうっていうね。
その時やっぱこのカイロというか、エジプトの宗教観なんだろうなと思うのは、アンラーか、アンラーの導きのままに、おぼしめすままにとかそういうことを使うんだけど、もうあのそのちょっとね暴走し始めた人に息子たちが、いやもう父さんはもうアンラーの何だっけ、裁きというかアンラーが何か罰を与えるまで待つしかないよとかいう話になっていて、
そういう感覚なんだっていうのはちょっと面白かったですけどね。
さてさて、ちょっと話がいろいろと飛んじゃいましたけど、ちょっとストーリー入っていきたいんですが、その前に人物紹介ちょっとしたいと思います。で、かなり多いので全員紹介するとかなりきついので、ちょっとかいつまんでお話ししたいと思います。
これちょっと難しいんですけど、ある意味ミラックヨコチョンの主役っていうのはこの2人だなと思っていて、まずその最初2人をお話ししたいと思います。まず1人がハミーダ、これ女性ですね。
20歳前半の女性で、これ生まれてすぐに両親を亡くしていて、実の母ではない方に引き取られてずっと育てられてきました。
で、その人と2人でずっと暮らしてますね。彼女はですね、結構人面を引く様子をしているんですが、かなり美しい女性なんですが、気性が荒くて、あとですね、トミエの憧れがもうめちゃめちゃ強いんですね。ここが結構面白いんですけど。
トミエの憧れが極めて強いと。そしてミラックヨコチョンをバカにしてますね。ミラックヨコチョンの住人をことごとく軽蔑しており、もうここから出てくること、外の世界に出ることを夢見ているというハミーダという20代前半の女性がいます。
これが主人公の一人かなと思ってます。もう一人結構かなりの中心になるのが、アッパース・ヘルワという男性ですね。ミラックヨコチョンで離発戦を営む20代後半の独身青年。
かなり穏やかな性格で、人割が良く、ミラックヨコチョンの生活に満足している。今の人生に満足しており、変化は好まない。そしてハミーダに恋心をずっと抱いているという人物ですね。
なので、ハミーダとアッパースの話が中心になってくるかなというところです。
さっきから男色の話が出てる方なんですけど、キルシャという方になってます。ミラックヨコチョンにある老舗の喫茶店の主人ですね。
元々結構悪らしくて、いろんな方法で罪を成したんじゃないかなと思います。今は世の中の仲間と集まって8cc水タバコを吸うのを楽しみにする程度で、彼の人生は成り立っています。
妻との間に7人の子供がいるんですけども、50代に入った彼はなぜか男職人に走っているところですね。
キルシャさんの息子の一人で、フセイン・キルシャという人がいます。これがアッパースの親友になります。
20代半ばの青年で、かなり気性が激しくけんぱっ早い。ミラックヨコチョンの生活を嫌い。
第二次世界大戦が勃発しているので、英軍基地に働きに出ていて、画的贅沢な暮らしをしているというタイプの人間です。
次にちょっと紹介したいのは、物語上では要所要所に現れて、進行するにあたってキーパーソンにはなっている人物なんですけど、
彼自体のストーリーもしっかりある人物なんですけど、ラドワン・フセイニという人物がいます。
この人は敬虔なイスラム教徒で、慈愛に満ちあふれ、ヨコチョンの人々たちに深く尊敬されている人物ですね。
もう聖人君主みたいな感じです。息子がいたんですけど、しかも3人いたんですけど、いずれも早くに病死しています。
でもそのことに対して悲観的にはなっていないというか、別にすごく良かったと思っているわけではないんですけれども、
このアンラーの導きだと思っていて受け止めています。聖地メッカに巡礼に旅に出ることを夢見ているイスラム教徒の方ですね。
尊重的なポジションかなと思いますね。
そうだね。何かあるとみんな相談しに行くからね。ラドワンの助言って、毎回すごく真っ当というか、本当その通りですねって言ってくれるんだけど、
誰もまでは行かないか、みんなほぼ納得しないんだよね。言われた時はその通りだなと思うんだけど、持ち帰ってみるとみんなそれを守らないっていうか。
自分の欲のままに結局行っちゃう。
そうだよね。っていう感じの構造をしてますね。あと何人かお伝えしたいんですが、オルワン社長という方がいます。ミダック横丁にある貿易会社の社長でかなり儲けてますね。
住宅街にある家から毎朝馬車に乗って通勤してくるんですよ。めちゃめちゃ強欲で、支配的であり、ミダック横丁の住人とはなるべく関わらないようにしているんですが、
ちょっとこれ言ってもいいかなと思うんですけど、この人もハミーダのことが好きなんですね。だいぶ年なんですけど、ハミーダに恋心、欲望の先を寄せているような感じになってますね。
あとちょっとお伝えしたいのが、ハミーダの母、育ての母ですね。実の母ではなく、今ハミーダと暮らしているハミーダの母がいて、作中ではだいたいハミーダの母と表記されるんですけど、
フルネームはウンヌ・ハミーダになりますね。結婚中介業を営んでいて、結構この辺りが面白いので、コミュニー要素の中心でもあるかなと思っています。
ハミーダとはめちゃめちゃ仲が悪いんですが、愛情は深いんですよね。常に喧嘩してるけど、実際にはめちゃめちゃ愛してるっていう、ここもポイントの一つかなと思います。
最後にちょっと紹介するのがファラグという人物です。これ男性で、ミダック横丁にある日現れた。模様子が良くて、西洋風のスーツを着こなしてるんですけど、この当時西洋風のスーツっていうのは、いわゆる金持ちとか、ちょっとやっぱり新しい文化を好んでいる人しか着ていなかったので、ミダック横丁ではですね、多分だいぶ浮く存在とはなります。
ちょっとこの彼がまたキーパーソンでいろいろ話を転がっているところになっていますというところが主な登場人物かね。結構長くなっちゃいましたけど、これで大体半分くらいかな。
というところですね、登場人物。
もっとたくさんいるんですけども、ここからストーリー紹介していきましょうか。今ですね、ちょっと挙げた人物たちの中で、特にこのハミーダ・アッパーソンを中心とした視点でちょっとストーリーを紹介していきたいと思います。
あとネタバレはしていないので、この本を読んでいない人とかですね、これから読もうかなと思っている人でも安心して比較的聞いていただけるかなと思っています。
まずですね、舞台は第二次世界大戦が終わりを迎えようとしている1944年、エジプトの首都カイロにあるとある地区の袋工事であるミダック横丁になります。
このミダック横丁は都市の喧騒からちょっと離れたようなところがあって、独自の社会というかですね、人々は家族同然の人間関係があって、大体ですね、喫茶店の喫茶店に人々、特に男性人は集まって、水タバコとか紅茶をたしなんで世間話で盛り上がる、そんな日常ですね。
女性たちは、また女性たちのコミュニティで世間噂話とか、そんなので楽しんでいる、そんな社会になります。主人公の一人、利発展をしているアッバースですね。20代後半の独身男性で、ちょっとなよっとしたイメージの男性なんですけども、彼もですね、生活は貧しくてその日暮らしのような生活をしているんですけども、このミダック横丁を愛していて、今の生活で満足しているけども、
密かにですね、近所に住む美女のハミーダに恋をしていると。そのハミーダですね、もう一人の主人公と言える人物です。ハミーダはお母さんと二人暮らしていて、さっきの話で実の母ではなくて、育ての親であるお母さんと二人暮らしですね。
二人とも気が強くて、よくね、口論しているそんな仲ですけども、親子で喧嘩はするけども、愛情もあるという、そんなところですね。で、ハミーダ美人なんですけども、プライドの高さとか、そんなのがあって独身であると。
ただ、ミダック横丁で結婚相手として見れるのはアッパースだけだったんですけども、ただですね、ハミーダは金持ちと結婚して裕福な生活を送りたいという願望もあって、ちょっとそれはですね、アッパースには期待できないことではありました。
そこでですね、結婚相手として見れるのはアッパースだけど、将来考えるとアッパースでいいんだろうかと、もっと裕福な生活を送りたいなというですね、そんなちょっと悩ましい考えもありました。で、ある時ですね、アッパースは友人であるギルシャ帝の息子フセインと再会して、フセインは英軍基地で働いていて裕福な暮らしをしていたので、アッパースにもミダック横丁を離れて英軍基地で働いたらどうだと誘います。
フセインもですね、このミダック横丁をちょっとやっぱり敬意来しているところがあって、もっと裕福になれる、そっちの選択肢を選んだらどうだと。さらにですね、このアッパースにハミーダのことが好きだというのもですね、フセインは気づいていて、そろそろハミーダに告白したらどうだと、そういうハミーダを手に入れるようにっていうのもちょっとそその化されてしまいます。
アッパースはですね、そんなフセインの誘いに影響を受けて、まずハミーダのためにお金を稼ごうと思って、ミダック横丁を愛しているんですけど、ちょっとそこを離れて英軍基地で働くっていうですね、ちょっとそんな決意をまずして。さらにですね、ハミーダが毎日夕方に散歩を日課としているんですけども、そんなハミーダが散歩するときにちょっと待ち伏せもして話しかけるようにしますと。
最初はですね、アッパースが声をかけてもハミーダ邪剣に対応していたんですけど、次第にですね、2人でちょっと会話もするようになって、アッパースがハミーダに愛があるということで告白もして、婚約の約束を取り付けます。
最初はアッパースで本当にいいんだろうかと、ちょっと悩むところもあったんですけども、次第にですね、アッパースとの将来というか、アッパースのこともちょっと考えるようになって、そういう婚約をすると。もちろんハミーダのお母さんもそれは賛成しています。
アッパースはですね、ハミーダのためにというか、お金を稼ぐために三田空港を離れて英軍基地に行きます。で、ハミーダはですね、何年かこのアッパースの帰りを待つ身になるんですけども、ここからですね、ちょっと思わない展開がどんどん訪れるというですね、そんな小説になっていきます。ここまででまだ前半ではないか、中盤ぐらいですかね。
そうですね。ここからがすごくいろいろなことがね、ドラマが起こっていくんですけど、まず三田空港で貿易会社を経営しているオルワン社長が、ハミーダのことが好きで恋をしていて、このオルワン社長、もういい歳で老人と言っていいのかなと思うんですけど、結婚もしていて、ただ性欲はあるんで、奥さんに体の関係を求めるんですけど、ただ奥さんの方から断られてしまうという年齢のトラブル。
というので、このオルワン社長が若くて魅力的なハミーダをもう一人の妻として迎えたいと考えるようになります。
オルワン社長がハミーダに結婚の申し出をしますと、それはハミーダとハミーダのお母さんがその申し出を受けてどうするのかというですね、そんな話になっていきますと。
さらにオルワン社長が結婚の申し出をハミーダにして、時系列的にはちょっと後になるんですけど、ミダック浴場に謎の人物ですね、このファラグという人物が現れます。
ファラグは西洋風のスーツも着て、すごく容姿も良くて裕福なみなりというか、実際裕福なんですけども、そんなファラグがハミーダに一目惚れをしてしまいます。
というのでですね、さらにちょっとドラマが思わぬ方向に展開していくというですね、というかハミーダ一体どうなっていくのかというのがこの小説ですね。
で、英軍基地からアッバースが戻ってくるんですけども、それは役目を終えてとかじゃなくて休暇期間ですね。
ちょっと休暇期間にアッバースがミダック浴場に戻ってくるんですけども、そこで待ち受けていたものとは一体何なのかと。
で、ハミーダとアッバースの行く末をミダック浴場の人々はそこに何を見るのかというですね、そんな話になっていきます。
そうですね。そうですよね。なんかハミーダの話に絞るとハミーダがめちゃめちゃモテてるみたいな感じになりますね、これね。
やっぱり絶世の美女とかね、あるので。
それがもういろんな事件やら騒動を巻き起こしていくという感じ。といえばそんな大枠ではありますよね。
ただまあ群像劇ではあるので、今話していないところで、さっきの話のキルシャ、帝の主人のキルシャとかですね。
ああ、そうだね。
あとはちょっと人物紹介でもあげてなかったんですけど、なんかいっぱいいるんですよね。このドクターブッシーとか、ザイタっていう物恋の人物とか。
このパン屋やってるガーダとホスニーヤとか、あとハミーダとお母さんが住んでる部屋の王爺さんの女性とかですね。いろんな人物のドラマがあったりするので。
そうですね。じゃあちょっと大枠話してきたところですけど、結構この話なんかいろんな登場人物いるんでめちゃくちゃ面白いところなんですけど、
個人的にはね、本当シメ役みたいな感じで出てくる、まずさっきちょっと言ったラドワーンフセイニシ、聖人九州のみんなのニソン系を集めてるラドワーンもなかなかいい味を毎回出してるんですけど、
ちょっと同じようにですね、ダルウィッシュ先生っていう人がいて、これ英語の先生なんですけど、たまに出てきて、いろんな話をして、なぜかシメに英語を口走って、そのつづりをなぜか言ってるってところで終わる?終わるっていうか、
この辺がいいアクセントになっていて、ちょっと面白いなと思いましたね。しかもその出てくる単語がいちいちその章を象徴しているような、もう完全にこいつ演劇でいうところの幕間直前の人じゃんっていう。ちょっと面白かったですね。
そういうセリフも大体予想できてしまうんですけどね。 うんうんうんとかね。っていう人がいたり、あとみーさんちょっと言った物語のザイダ、結構これだいぶ印象に残る。
そうですよね。これもなんかね、そうですね。最初に出てきた時、この美濁浴場っていう下町のなんかのんびりした感じとはちょっとそこから一線を引いて、ちょっとアンダーグラウンドの世界。
そういうのをちょっと見せてくれる人物ではありましたね。 彼のね、商売っていうのが結構ダークで。そこが面白かったし。でもなんか彼も彼でなんか変な歪んだ。
もともと歪んでると思うんだけど、ちょっと面白かったりする。一方で変になんか真面目なとこがあったりとかして。 真面目というか。 ね。なんか物語をしやすいようにちょっと彼は人をなんだろう、体の一部を欠損させるように見せかけることができる。
そうですね。障害を作り出すことができるという特殊技術を持ってるんですよね。 なんだけど、ある人にはいやお前はもうみたいな障害とかじゃなくてこういうふうにいけみたいな。なんか真面目な感じで。 ありましたね。なんかすごい貫禄のある人物に対してする。
そうそうそう。とかいろいろね、その人にあった物語の仕方を教えるっていうところで。で、手術したら一応なんか売り上げを一部。 そうですね。物語としてたお金の中からちょっとマージンみたいな感じで。
うんうん。渡せみたいな感じになるんだけど、ある人物には物語の仕方を教えただけで、別に美濁横丁でやらないんであればどこ行ってもいいぜみたいな。とか出したりとかして。ちょっとこの在多の人物像っていうのは単純なワールではないなみたいなイメージもあったりして、やっぱりその辺もなんか彼なりの哲学があるんだなみたいな。とかちょっと垣間見えたりもするところがあるんで。
でもそういう面もありつつでも一方では、すごい人を軽蔑しているところもあって。 ああね。うんうんうん。
そう、パン屋やってる主人をすごいバカにしていて、そのパン屋の奥さんと話しているときには完全にね、もうその価値観が違いすぎて、もう話が全然合ってなかったり。
神輿内っていうね。 そう神輿内がありましたし。 いやでもこれも面白い、上手い描き方だなと思いましたね。
いや僕はこの小説すごい面白いと思ったのは女性がみんな性格激しいっていうのが好き。 ああ確かに。
そう、そこがすごいやっぱ面白いなと思いましたね。 そうですね。
ハミーダもそうだし、ハミーダの奥さんもそうだし、あとその住んでる部屋の公屋の人もそうだし、このパン屋の奥さんもそうだし。 ああ確かに確かに。
なんかね、出てくる女性たちが基本みんな性格が激しくて、すぐ何かあったら口喧嘩。 うんうんうん。
新肉タイプの人ばっかり見事に並んでるっていうですね。これはちょっと逆に珍しいのかなとちょっと思って。
ああどうなんだろうね。穏やかな女性が少ないのかわからないけど。 多分ね、オルワン社長の奥さんぐらいですかね。
ああ確かに。でもそうかそうだね。オルワン社長、まあ出番少ないし。 そうですね。だから直接は描かれてなかった気がするんですけど。
その現状は受け入れられないという、ハミーダとかフセインは宗教観がちょっと違うのかなというのは思いました。
そうですね。確かに。そっか確かにハミーダとかにはアルラーの言葉出てこないのか。確かにそうだね。
ハミーダ?確か。
いやでも信じてない感じすごいするもんね。ハミーダね。
そうですね。あとあれですかね。この小説ですごい笑えるところとしてはやっぱりこのハミーダのお母さんとその親さんの会話ですね。
あーうんうん。
この親さんがフィーフィ夫人という一回離婚してる人なんですよね。
そうそうそう。
未亡人だ。50代半ばの未亡人で。でも結婚はちょっと過去に痛い目にあってゴリゴリと思っていたけども年数も取ってきてだんだんちょっと再婚願望が出てきて。
うんうんうん。
ではお金は持ってはるんですね。その親さんとかしていて。でこのハミーダのお母さんがね結婚中会議をしていて。
その時ねこの親さんの夫人がちょっとハミーダのお母さんのところにちょっと話をしに行って。
なんか家賃の話かなと思いきやですね。だんだん話をしていく中でねハミーダのお母さんがこれはなんか再婚したいんじゃないかっていうですね。
相手の願望を感じ取って。そっからなんか心理合戦が始まっていって。
そうでね。でまあねそうでこれうまくいったらもう家賃今後ね一生タダにしなさいよっていうですね。
そんな約束をね取り付けてしまうっていう。
そうですね。ここは最初の多分笑えるピークですね。
そうですね。でしかも。
本当に面白かった。
でしかもその実際ハミーダのお母さんがすごい良い男性を見つけてくるんですよねもう。
ああねこれさ本当みたいな感じだよね。
そういやこれそうなんですよ。呼んでるときに30代のすごいなんか公務員かななんかすごいあの。
いや公務員うん。もうしっかりした。
そうしっかりした身分の若い男性でちょっと年上の女性と逆に結婚するのがちょうどいいんじゃないかっていうちょっと見つけてきて。
でじゃあなんかそうなったら写真が必要ですよっていうので。でもうずっと昔の写真をそう取り出して貼って。
でねそうそれででえーとなんか今のこの未亡人とねなんかその大谷さんのねちょっと化粧とかいろいろしてなんとかねごまかそうと思って頑張るっていうとかね。
いやでもあのあーでもちょっとこれね面白かったからあんまりネタバレになるから触れたくないんだけどめちゃめちゃ面白かったことですねここはね。
そうですね。なんかこのそうですねその心理合戦がねやっぱすごい面白かったですね。
完全にここは喜劇でしたね。
そうですよね。まああとちょっとこの三谷くん口を読んでいて思ったのはチベットの小説でラジオでも紹介したことがある路上の横をですねラシャ・ムジアさんが書いた。
その作品とちょっと重なるなと思いますね。
なるほど。
路上の横もちょっとそのチベットの中の貧しい生活をしている男女が出会って恋をするんですけどただ現実はですねそう甘くはないというか
なんかその社会で生きていくにはなんかそっちの方向に話は行っちゃうんだって思うようなそんな小説で
その辺はねちょっと三谷くんもなんかね重なるところを感じましたね。
確かにね。やっぱり近代化の波に飲まれていく古き良き。
そうですね。
街みたいな。
そうですね。なんかその外部のそうですよね。なんかいろいろなお金というかものが入ってくるっていう。それでやっぱりずっとあった街に変化が起きてしまうっていう。
そうですよね。確かに。そんなところですが最後ちょっとラストの印象をちょっとお話ししたいなと思ってるんですけど
これ最後まで読むとですね全体的にやっぱ喜劇だなと思ってたんですけどちょっと悲劇な要素も強くなってきて
なんか急に深みが増してくるあの小説だったなと思っていて。
まあ人生はもう喜劇なのか悲劇なのかっていう感じではちょっとなんだろうなんかすごいシェイクスピアっぽいけど
大きなテーマも絡んでるような気がして。大きな視点から見た時のこの物語と
その登場人物一人一人の視点から見た時の物語ってだいぶ見え方違うなっていう。
そうですね。
群像劇あるあるですけどあって、その辺はちょっと醍醐味ではあるかなと思いましたね群像劇の。
なんか本当ある人物の立場から見たらもう悲劇でしかないけれどもちょっと引きで見たりとか
ちょっと遠い人物からすると喜劇になり得ることもあるっていうのがちょっと感じましたね。
美濁横丁っていうこの街で見た時はそうですね、街全体で見た時はこの話は喜劇として見ることもできたのかなって思いますし。
そうなんで美濁横丁全体で見るとね、なんか本当にいろんな色のある街になってしまっていて。
そうですね。美濁横丁にいるすごい個性的な人たちがそれぞれのドラマを生きているっていうそこの楽しさっていうのはあったと思いますし。
本当だよね。
まあでもなんでしょうね、この美濁横丁を出たいと思う。で、その外に希望を持つけども現実はそんな甘くないっていうですね。
なんかそこの部分ですね。なんかそこのちょっと悲しさというか、なんかねそんなの見せつけられたっていうところではやっぱりね、なんかちょっと読んでいくと痛みみたいなものもあってですね。
確かに。
そうね。まあでもやっぱこういうことなんだな。すごいラストの展開に関しては色々思うところはすごいあるし、ちょっとどうなるんだろうどうなるんだろうってちょっと思って読んでたから、ちょっとびっくりした終わり方ではある。
けれどもなんか結構これこの美濁横丁って何だろうな、作り物感は結構高いなと思っていて。
リアリティっていう意味で言うと、ちょっと展開においてとか登場人物の滑稽さとかキャラクターの作り方とかにおいて少しやっぱちょっとリアリティさをかける部分はあるけど、でもそれでも全然面白くて引き込まれるものがあったなってすごい思うんだけど。
読んでる時はちょっと面白くて、ちょっとリアリティが薄いがゆえに距離を置いて読めるものだなってちょっと読んでたら、ラストね急に迫ってくるからなんというか。
やっぱりそのリアリティの問題とかではない形でちょっとメタで見れるようになる章が入ったりとかもして、なんかやっぱりすごい考えさせられてしまう最後だったなと思っていて、この物語やっぱり喜劇と取るのか悲劇と取るのか、それとも両方と取るのかって結構変わってくるなって思いながら読んでましたね。
なんかシンプルに面白かったで終わらせられない内容になってきたなっていうのがラストなんで、そこはすごく感じましたね。
確かに。そうですね。あとラストこのラドワン星二さんが巡礼に出るんですけども、この聖地メッカに巡礼に出るっていうことをですね、もう本当ずっと夢として抱いていて、それがすごい光栄なことで、この巡礼、メッカに巡礼に行く人がいたらもう待ちぐるみで祝福をして、ちょっとお別れの挨拶とかをするんですけども、
そこの理由がすごいちょっとハッと支えられるところがあって、このラドワン星二さんってすごいもうみんなから尊敬されて慕われていて、ということで生活も安定していたと思うんですけども、今回のちょっと一連の群蔵劇のドラマの中でちょっとした逮捕者が2人出てしまって、牢屋送りになってしまったっていう人が2人出て、
そこにですね、星二さんが自分が罪の意識を感じたと。この牢屋送りになった人のその境遇のこととかを考えると、それに対して自分がどれだけ恵まれた生活をしていたのかと、ちょっと自分の胸に手を当てて、そういう苦しい生活をしていた人を救うために自分は一体何をしてきたかっていうのを解いて、
このままじゃ自分は善人にはなれないということで、ちょっと修行に励んで、改めて修行にしたいということで巡礼に出ていくんです。そこの本当ラドワン星二さんの言葉、スピーチのような言葉が語られていくんですけども、そことがすごい感動しました。
写真の中で、そこの章を読んで、この小説のドラマだけじゃないというか、この価値観、物の見方、考え方、そういうところも結構頭身と来るところがありました。
そうですよね。ラストの章は、結構何回かあそこだけ異性を放っているので、何回か読むとまた違う見え方がしてきそうだなと思ったりしますね。じゃあちょっと未濁予告状ですね。ちょっといろいろ語ってしまいましたが、こんなところにして次回予告して終わりたいと思います。
次回は番外編お便り会をやりたいと思っております。お楽しみに。番組の最後になりますが、メルマン会員募集しております。こちら無料版、有料版とございまして、無料版は毎回のエピソードで長すぎてカットした部分を音源化して配布しています。もっと我々のエピソードを聞きたい人のためにやっております。
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