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文学ラジオ 空飛び猫たち
惑星下船では、人々に性別がなく、ジェンダーレスな社会が形成されていた。
常識では考えられない生態を持つこの惑星と、外交関係を開こうとした主人公だったが、やがて陰謀に巻き込まれていく。
フェミニズムSFとして知られる、アーシュラ・K・ル=グウィンの闇の左手を紹介します。
どうもみなさんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。
この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな二人がゆるーくトークするポッドキャストです。
お相手は、私小説が好きの間の大地と羊を巡るカフェの三枝の二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、東京と京都をつないでお互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのは、アーシュラ・K・ル=グウィンの闇の左手です。
オビ・フサさん役で、早川文庫から1977年に出ているもので、原書自体は1969年に出版されています。
今回もですね、前回の番外編に引き続き、ねじまきラジオさんにゲストに来ていただいております。
ねじまきさん、今回もよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
恋するアダムからもう1年ぐらい経つと思うと、すごいびっくりするんですけど、
久しぶりに本の話ができるのを楽しみにしています。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。今回ですね、あの紹介する闇の左手なんですが、これはもうねじまきさんからリクエストがあった本になります。
前から僕も読みたいなと思って、ずっと保留にしてたんですけども、文体の舵を取れっていう文章と文を書くことについての本があって、
それをルクビンさんの本を読んで、この人の物語に対する姿勢とか、やっぱりこの人でもすごい職人が物を作るかのようにねってねって作るんやなみたいな、
その成功さみたいなところに心を惹かれて、やっぱり読みたいなと思ったのと、
あと事前にジェンダーについての話っていうのを有名で聞いてたので、やっぱりゲイの自分としても読みたいなというのはずっとあって、
ちょうど寒い冬の話屋っていうのも聞いてたので、絶好のタイミングが来たなと思って、ちょっとリクエストしてお願いしてみました。
いろんなものが重なってるんですよ。
ありがとうございます。じゃあそんなわけで今回ですね、闇の左手がチョイスされたということで、3人で読んで紹介していきたいと思います。
私なんですが、実はルグインさんの作品はですね、この我々のラジオのタイトルになったそのとび猫のシリーズしか実は読んだことがないという状況で、
こういう長編小説初めて今回読みましたね。
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三枝さんはどんな感じ?
ゲド戦記は読んだことがありまして、ルグインさんといえばゲド戦記が一番有名と思うんですが、学生時代に読みましたね。
ファンタジーと思って読んだら思った以上に文学的というか哲学的で難しかった印象があってですね。
今回のようなSF作品は初めてです。
作品自体読んだことはなかったんですけど、マイケル・サンデル教授のこれからの正義の話をしようというですね、何年も前に読んだ哲学の本で短編が一つ紹介されていて、
オメラスから歩み去る人々という作品なんですけど、平和な街で一人犠牲を払う少年の話なんですけど、結構それが印象的で、
ゲド戦記以外でも面白いものを書いてあるんだなという印象は持っていましたね。
ネジマキさんは文体の舵を取ると。
僕が読んだのは先ほど言った文体の舵を取ると、ミエさんも挙げていただいた風の十二方位もちょうど読んだんですけど、やっぱりオメラスから歩み去る人々は僕もかなり印象に残ってますね。
読む前のルクビンさんの印象としては、結構その自動書のゲド戦記とかを書かれている人で、空飛猫たちさんも、空飛猫の本も有名だったので、結構読みやすい方なんかなと思いきや、
結構短編集でもすごい設定が濃厚で、意外ともうガチのSFも書かれるんやなというのが印象としてはありますかね。
SFとかファンタジーの印象強いんですけど、いかにもSF、いかにもファンタジーという感じではないですよね。
ルクビンさんの印象としては。なんかすごい文学性が強いっていうのが、ちょっと読んでる本自体少ないんですけど、なんかそんなイメージはありますね。
空飛猫はどんな感じなんですか、話としては。ファンタジーですよね、読みやすさとしては。
絵本。
絵本、絵本ですよね。
そうそう、猫に羽が生えて空を飛んでいくっていう話なんですけど、ほのぼの読める。
で、ちょっとなんかね、元気が漏れるような、結構いい話ですよ。なんかね、息抜き作品みたいな感じですかね。
それもまた違った文体ですよね、多分。この風の十二保衣とか、ゲド戦記とか。
絵本なんてもう全然文体が違ってると思いますね。
で、なんか話が若干飛ぶんですけど、この役者さん、オビフサさんか、アルジャーノンの人なんですね、みたいです。
そう考えると、この幅ってすごいなと思って、結構文体違うじゃないですか。すごいなと思って、改めて思ってました。
闇の左手とかね、翻訳めっちゃ大変そうです。
これちょっとね、やばいよね。
じゃあちょっと、闇の左手具体的に紹介に入る前に、率直な印象を話してからいきたいなと思うんですけど、
私ちょっと読んでですね、結構思ったより読みにくかったなっていうのが印象で、
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個人的にはこういう作品にぶつかった時に、ここを越えたらかなり読みやすくなっていくぞみたいな、なんとなく自分の感覚史としてあるんですけど、
そこを越えても全然読みやすさが取れなくて、読みやすくならなくて、ちょっと苦戦しそうだなって感じはありました。
でも、これ明らかにこの舞台となる異性文明の設定が凝りまくってるからなんで、
正直今日多分この設定だけで話してもですね、多分めちゃめちゃ盛り上がってしまうぐらいテーマが豊富な一冊だなと思ったので、
本当面白かったポイントですね。読みにくいけど全然面白かったなってところです。
やっぱこの想像力っていうのが、ログインさんの想像力というのがかなり反映された本だなと思うので、
多分設定だけでも好きになる人いるんじゃないかなと思ったし、あとこれは確実に読書界向きの本ですね。
いろんな考え方できるんで、この設定だけに対しても議論ができるポイントがすっごいあるんで、読書界向きの本だなと思いましたね。
めちゃめちゃ面白かったですね。
僕もそうですよね。読書界向きだと思いましたし、元大地さんが言ってるみたいに読むの大変だったっていうのは本当それは同じく思いましたし、
でもやっぱりこの世界観がすごかったですね。男性でも女性でもあるっていう両性固有っていう設定なんですけども、
これが結構不思議な社会とか文化を作っていてですね。
最初は用語がわからなかったりどういう話かって入っていきづらいんですけど、やっぱり読んでいくとそれがですね、
こういう世界なんだっていうのがだんだん感じ取れるようになってきて、やっぱりその世界の中のドラマを味わえるのですごい面白かったですね。
あと率直なところで思ったのは、宇宙、SFで人類とは違う異性文明にいった話なんですけど、結局は人は人というかですね、
なんかそういう宇宙人の話かなと思いきや、結局なんか人類に共通するような欲であったり、人間が持っている強さとか絆とか、
なんかそういうのがすごく最終的には感じれてですね、なんかそういうところは普遍的なのかなと思いましたね。
僕はなんですけども、はじめ闇の左手はすごいジェンダーに関するSFってことで有名だったので、
そういうつもりでなんか恋愛とかそういう流れになるんかなと思って読み始めたんですけど、
もう冒頭から結構ね、国と国の外交に関する話とかがずっと続いて、その辺がちょっと意外だったなっていうのと、
あとやっぱりSFファンからすごい人気が高いっていうのがわかるほどね、その緻密な世界観というか、
ほんまにその話に行ってきましたかってぐらいの描写で、それがやっぱすごかったなっていうのと、
あとやっぱり性別って何っていうね、あの普遍の疑問というか問いをこの時代、1970年か69年くらいからはっきり見据えてて書いてて、
なんかそのそれを女性ってこともあると思うんですけど、マイノリティの側からしっかり寄り添って書いてるのが姿勢としてすごい良かったなと思いますね。
09:00
一応僕ゲイってこともあって、地球人、僕らのことを逆にそれがほんまに正しいかっていう問いかけるような場面がいっぱいあるんですけども、
そういうのは本当に向こうの成人の側とすごい意見が合うというか、僕もそういう目で見ることがあるので、そういうとこは上手いなと思いましたね。
あと、単純にそのSFだけじゃなくて、こう自然の描写とかもすごいね、その旅する工程とかもね、なんか厳しい感じとかを書くのがものすごい上手くて、
さすがルック・ウィンさんかなーっていうのを個人的な感想ですね。そんな感じです。
やっぱりすごい支持を得ている作品なんで、読みやすさ、ゲド戦記も読んだことないんですけど、読みやすい方なんかなと思いきや、
ハリーポッター読むつもりで読んだら世界観濃厚な指輪物語の原作を読んでるみたいな、そんな感覚を得ながら読んでましたね。そんな感じで。
本当、今出てきた通り、設定の話が結構凝っているところなので、多分その話に今回終始するんじゃないかなと思うのと同時に、
おそらくこの設定の話をだいぶ理解した上で、この本に入ると多分読みやすくなると思います。
なので、この設定の話、多分どこかで今日はまとめて1個するつもりなので、それだけでも聞いてもらえるとありがたいかなと思いますね。
じゃあ、ちょっと著者についていきますか。アーシュラ・クローバル・グウィンですね。
この方はですね、1929年アメリカ・カルフォルニア州生まれ、2018年に亡くなっておられます。
もう知る人と知るというか、知らない人も作品は知っている。
世界的にSF作家、ファンタジー作家として有名な方ですね。
SF作家としては、今回ご紹介する闇の左手、両星偶遊の異星人と地球人と接触を描いた作品で広く認知されるようになり、
他に代表作にはユートピアを描いた所有せざる人々などがございます。
SF界の女王と呼ばれているぐらい、この辺りは本当に名を馳せた方ですね。
ファンタジー作品の代表作としては、ジプリでも映画化されたゲド戦記で、
そして西の良き魔女というあだ名もあるぐらいですね。
これカルフォルニアに住んでたからかな?
そうですね。
西の良き魔女と呼ばれているみたいですね。
さらに言うと、我々のラジオの名前の元になった空飛び猫、
これ英語ではキャットウィングスか?という名前で書かれた絵本作品がございまして、
この空飛び猫は村上春樹さんが訳して、空飛び猫という名前は村上春樹さんがつけた名前になっています。
という我々とも関係深い作品で、100冊以上紹介しているうちに、
なぜログインが入ってこなかったんだ?というぐらい後回しにしてましたね。
という作家でしたからね。
作品紹介入っていきますが、まずはあらすじをお伝えします。
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かなりざっくりとしたあらすじですね。
ちょっとお伝えしたいと思います。
遥かなる過去に放棄された人類の植民地。
雪と氷に閉ざされた惑星、ゲセン。
冬と呼ばれるこの惑星では、人類の末裔が全銀河に類を担い得意な両性群遊の社会を形成していた。
この惑星と外交関係を開くべくやってきた人類の同盟、エクーメンの代表施設、原理愛は、
まずはカルハイド王国を訪れる。異世界での交渉は知事として進まない。
やがて彼は機械な陰謀の家中へと。
ヒューゴ賞、ネブラ賞、両賞受賞の傑作となっております。
今回はもうずっと話しています。SFになりますね。
まずは両性群遊の社会というところが引っかかると思うんですけれども、
こちらがこの作品の大きなテーマになってきています。
ジェンダーのない社会を描いたフェミニストSFの代表作とされているそうです。
まず設定について結構話したいなと思ってまして、ここに結構時間を使うと思うんですが、
マジでここが肝になるので、ぜひこの辺りの話聞いていただけたらなと思います。
これ大前提として、我々地球も含めて当てはまるんですけれども、
かつてこの宇宙にはすごい大きな文明があったと。
それがいろんな実験をするためなのか、いろんな星に人型生命が暮らせる環境である星に生命をばら撒いたんですね。
それがこの文明がやがて弱まっていって滅んでしまったのかどうなのかよく分からないですが、
もうその文明はなくなっていると。
ただばら撒かれた人型生命たちが宇宙で結びつき合って同盟、エクーメンというものを形成しております。
という世界観の話で、その世界から結構最果ての星に近いのかな。
かなり遠い星の冬の惑星ゲセンというところに外交を開くためにやってくるという、そういう話になってますね。
それがまず大分けでございますね。
今大地さん言われたことって、小説自体はそこまでは説明はされてないかな。
解説とか読むと別のSF作品と結構世界が共通していて、エクーメンというのが。
そのシリーズの一番最後の作品がこの闇の左手であるみたいなね。
他の作品との繋がりもあるみたいなんですけども。
これ分かっておくと結構入っていきやすいですね、まだ。
いきなりエクーメンって出てきてなんだってなりますからね。
この星何なんだってまず。
そんなわけで、このエクーメンからの施設、主人公ゲンリーアイは設定としては地球人ですね。
地球から来てる人物なんで、いわゆる読み手側の感覚に近い人物なんですが、このゲセン、惑星冬ですね。
冬と呼ばれる惑星なんですけれども、結構我々と文化が違うので、そこで理解しにくい部分がかなり出てきますね。
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なので専門用語的なものが多いですね。
この独特の文化を表す言葉が翻訳できなかったりする言葉も独特の言葉で表されるので、専門用語が多いです。
私はもう一番最後まで分からなかったのは、シフグレソルかっていう、これなんだろう。
そもそも概念さえもつかめないまま俺分かっちゃったんだけど、会話の形式なのかやりとりのコミュニケーションの作法なのかなんだろう。
なんかちょっとその独特な会話の仕方を、会話のルールみたいのがこの国には、この世界、この国にはあって、それはちょっと分かんないなと思ったのとか。
あとやっぱり人物名なんかもちょっと独特なんで入ってきづらかったりしますね。
文化のこと、両性運営の部分とかあたりもちょっと分かりづらいんで、ちょっと一個ずつ話していきたいなと思うんですが、どうしようか。
まずシフグレソルの話する?これは…
難しいですね、これ。
これいきなり出てきて、いきなり一番わけ分かんないよね。
確かになんか概念みたいなものなのかな。なんか明確な意味は多分設定されてないと思うんですね。
本文中にもね、書かれていて、その言葉の意味も理解できないっていうふうに書かれていて。
そうだよね。地球から来た施設というか使者か、使者の原理愛は正直もう分かんないで済ましたったよね。
それに対してその向こうの人がシフグレソルっていうのは、あれはカゲという古号から来ているっていうんですね。
というもののどういう意味があるんだろうかっていうとね。
いろんなシーンで突然シフグレソルするみたいな感じで出てくるんですけど。
自尊心強い感じのなんか態度というかなんかなんですよね。
なんかこれ俺思ったんだけど、読んでて外国人が日本の曖昧な合意の仕方を理解できないと同じかなと思った。
空気で刺してよみたいな空気を日本人出すじゃん。
暗黙の了解を言葉化したらシフグレソルみたいな。
一番近いんじゃないかなってちょっと思ったの。
でも違うけどシフグレソルで勝つ負けるみたいなのあるじゃん。
よく分かんないけど。
シフグレソルによって物事が決まるみたいな時あるじゃないですか。
意味が分かんねえなみたいな。
なんだこれみたいな。
もしかすると一つの言葉の中に複数の意味があるのかもしれないですし。
ちょっと分かんないですけど。
ちょっとまとめちゃうと下船の人たち、この惑星の人たちはシフグレソルというよく分からないコミュニケーションのスタイルがあって
それに勝つことに関しておそらく価値を感じているし重要視されている。
それを守らないと話が進まないみたいな部分があって。
言ってしまうとこれによってこの死者原理愛はだいぶ阻まれて話が進まないという状況になりますね。
18:00
言語を理解したとしてもここが理解できないからこの感覚が理解できないから話の前に進むことができないというシーンが多々ありました。
ちなみにこの3人がこんな感じなんでこれを理解しないでも読み通せますね。
おそらく。
この3人1人としてこのシフグレソルを理解しないからね。
ぶつかっても気にせず読み進めていいと思うポイントでございます。
あとですねちょっと読み進めていく上でシフグレソルもそうなんですけどもまず構成の部分ですね。
20章あるんですけども結構この章ごとによって視点がバラバラで一本道の話が進んでいくわけではなくて
結構主人公視点があったりと思ったら時系列が大昔になってちょっとした神話とか民話ですね。
このゲセンという世界の昔話が語られたり。
あと主人公ともう一人のエストラーヴェンという重要人物がいるんですけどその人の視点になったりとかですね。
結構様々な視点で語られるのでそれもですねちょっと事前に分かっておくとだいぶ読みやすいかなと思います。
さっきまでの話と全然違う話が急に来たりするので心構えとしてこれは手を置くと結構楽かなと思いますね。
日記も急にそのエストラーヴェンって人の日記が始まるんですけども日付も何月何日とかじゃなくて例えばなんですけれども
オドソルドニススミっていうこれが日付の名前なんですね一応はですよね小読み。
例えば急になんかこういうカタカナ語で日記が書かれるんでなんか人物の名前かなと思って僕読んでたんですけど始められない。
そしたらこれは小読みの名前らしくてその辺もちょっと覚えておくといいかなと思います。
この小読みのとこってラストにならないとわかんないですよね下線の歴と時間っていうのが最後ついてるんですけど
これあの物語の最後に出てくるからここまで行かないとあれ日付だったんだっていうのはわかんないっていう。
なかなかなトラップですね。
俺も人物名だと人物名がなんだろう何かを象徴する言葉なんだろうなと思って。
ちょっと前のページ振り返ったりしたけどあれ?とか思って。やっぱみんなそうやったんですよね。
僕最初は人物名と思ってそれに近い形で土地の名前って途中で思ってたら小読みだったっていう。
これ普通に2月何日って書いてくれたらいいね。
確かに。
その小読みの設定も独特ですもんね。
じゃあですねおそらくこの小説のメインテーマでもある両星群雄の話をしてみたいんですけれども
設定からまず話しちゃうとこの星の人々たちはですね
28日周期、一月が28日でっていう設定もされてるんですけども
彼らの体の中にも28日周期のサイクルがありまして
言ってしまえば発情期みたいのが28日のうちに何時だっけ?ある期間訪れます。
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その期間になるとケメルって彼らが呼んでる期間になるんですけど
ケメルに入るって彼らはよく言うんですけど
そうなるとですね発情してしまうと。
でその時に彼らはですね性別がなくて
彼らで言うとこの、彼らで言うってことじゃないか。
我々地球側の感覚で言うと男性女性は妊娠する側と妊娠させる側か
って言っていいのかな?って言ってるかな?ちょっとなんか乱暴かもしれないけど
まああの側に分かれる。だから男性と女性にケメルに入って分かれるっていう状況になりますね。
でこれが毎回同じ性になるわけじゃなくて毎回同じ側になるわけじゃなくて
ある時は男性側になるしある時は女性側になるという。
で例えばこの間子供を産んだ方が次ケメル入った時に男性側になっていて
相手を妊娠させるっていうこともあるという不思議な
3人の子供を産んで3人の子供を産ませたみたいな状況にもなってくるっていう
あの非常になんていうか不思議な
我々の覚悟からすると不思議な文明というか
生体を持ってらっしゃる人類型生命なんですね。
そうこのあたりでもなんかなかなかちょっと理解しづらいですよね。
なんか説明を聞いてもなんかなかなかそれがちょっとイメージしづらい部分が
だから普段の接している状態っていうのは男性でも女性でもないから
こうなんかイメージできないよね。やっぱり
なんかあのどうしても男性か女性かみたいな視点を前提として
人と接してたんだなーってのをこれを読んで気づいた。
この下船の人々も姿は形は人間みたいなものなんですけど
この生殖器のところもさっきの話で
男性か女性かどっちになるか分からないというので
どっちかになったらどっちかの生殖器に変化するっていう
この辺もこんなのが可能なのかと思いつつも。
子育てとかもそのやるのはそのケメルに入ってない人が担当するんでしたね確か。
そうですね。
だからもうみんなが子育てするターンが来るというか
ちゃんと平等に振り分けられてるんやなっていう社会なんですよね。
不思議。
これを理解するだけでだいぶ時間がかかりましたが
これでも原理愛の立場だったらびっくりするよね。
行った星が人間だと思ってるけど
なんかそんな形で反映してるんだみたいな。
これ本だけ読んでると基本的にはちょっと通常のモード
性がないモードってなんとなく男性に近い感じがするんだけど
どうでした?
僕も印象は男性に見えましたね。
作中でも一応書かれてるんですよね。
この主人公がこの星来た時
まず下仙人っていう人を無意識的に男として見てしまうと
24:05
その後女性としても見ることはあるけどみたいなね。
本読んでると結構男性っぽいイメージはありましたね。
ありますね。
すごく多分ルグウィンさん細かく設定を考えてるのか
かもしれないですけど
男性でも女性もないから筋力的な意味で言うと
この原理愛が圧倒的に強いんですよね。
この社会に行くと筋力っていうか
そんなにバトルするシーンとかあるわけじゃないんですけど
後半でソリを引っ張ったりするシーンとかがあって
下仙の方とその時に下仙の方が原理愛のことをすごく力が強い
あんな力が出せるったり素早く動けるなんて
みたいなことをちょっと思ったりするんですけど
これってやっぱこの男性的な筋力が
この下仙の人たちはないのかなみたいなことを
多分意味してるんだろうなと思って
ちょっとこの状態っていうのは
情報としてはすごい入ってくるんだけど
イメージが全くしにくい形だなと思いながら読んでましたね。
確かに文庫の表紙に2人人が並んでるんですけど
多分大きい方が原理愛で
小さい方が下仙人であるエストラーヴェンっていう人なのかなと思うんですけど
そうでしょうね多分
なんかそういう体格差とか力の差とかっていうのは
なんかありそうだなって思いますし
ケメルに入った時に女性側になると美しくなるって
描写がいくつかあるんで
その美の感覚もまあそれなりに似てるんだろうなとはちょっと思いながら
だからこれ本当に性別のない世界っていうのが
どうなっていくんだみたいなのが問われてる
考えられてる作品でもあるから面白いですよね
一応殺人とかはあるけれども
戦争がない世界なんですよねこの惑星って
そこは結構なんだろう
この性別がないことと関係してるのかなみたいな
ちょっと思いましたね
一応作中でも
なんでこういう
もともと同じ人類だったこの下船の人たちが
この両性群雄になったのかっていうところの
仮説の一つとして
この性をなくすっていうことが
戦争をなくすことを意味していたんじゃないかっていう
そのためにこういう両性群雄にしたんじゃないかっていう
結構でもそこは面白い設定
面白いというかすごい設定だなと思いましたけどね
なんで戦争がないかっていうと
闘争して戦うみたいな概念がないっぽいんですよね
一団となって戦うみたいな
ここの争いはあるけれど
組織だった形で戦うみたいな感覚があんまないので
これはだいぶ概念がずれてるなって思っていて
ちょっと自分の中で思ったのは
ライオンとか群れのリーダーオスじゃないですか
動物たぶん群れのリーダーオスであることが多いのかなみたいな
27:02
オスが上に立ってリーダーみたいな立場になるのかなと思ったら
強い遺伝子を残すためじゃないですかきっと
より強い遺伝子を残すために
より強いものが上になるみたいなことが
たぶん動物の中で行われていて
たぶんその遺伝子を残すみたいな
強い遺伝子を残すみたいな感覚が
下船の社会にはもしかしてないのかみたいな
そんな気もしてきましたね
だから戦争起きないんじゃないみたいな
なんかそんな気もしましたがどうでしょうか
一応本の中では
戦争を一つの合間に捉えていてですね
合間したいという男性的欲求
合間されたいという女性的欲求を
除去したんじゃないかと
それが社会的攻撃というか
戦争を取り払うために
取り払うというところと繋がってるんじゃないかと
とはいえそれは神の溝を知ることであるっていうので
明確なことは書かれてないんですけども
でも数字が通ってる気がしますよね
この世界観だったら
なるほどねっていう
そういうちょっと特殊な文明なので
我々が普通だと思ってることは結構なかったりするんですよね
この星にはそもそも
他の生命もオスメスみたいなのがなかったりするはず
ちょっと最後までチェックしきれてないけど
確かなかったはずで
鳥がいないのかな
空を飛ぶ生き物がいないので
飛行機がないんですよね
だから車はあるっぽいんだけど
飛行機っていう概念がない
空を飛んで移動するって概念がないので
飛行機がないんですよ
それも結構面白いなと思ったところですね
そういう発想自体がね
出てこないっていう感じでしたもんね
そういう生き物が空飛ぶ生き物がいないから
あれかな
基本空を飛ぶのが危険な惑星なのかな
冬だから
どうなんだろう
ちょっとその辺まで細かくか
ちょっと読み取れたかどうかはあれだけど
我々の概念とは違う概念が結構ある世界ですよね
なんか人間味は感じますよね
ちゃんと生きてる感はありますよねみんな
そうそうそう
なんかその星の中にはやっぱり王国とかあるんですけど
王国の中にもすごい政治的な
いざこだ
ごちゃごちゃ
そういういざこさがあったりして
その辺もなんかね
昔のちょっと中世ヨーロッパとかで
なんかあったような
宮廷物のちょっとドロドロした部分とか
そういうのとすごい似てるのがあったりして
確かに
この感情がなんでこう
なんだろうね
どっから生まれてきてるんだろうなみたいな
ところはちょっと面白いですよね
考えるとなんか見えてくるかもしれないなと思いつつ
性別がないと感情が生まれにくそうなイメージが
ちょっとあるんだけど
親切心とかめっちゃ強いですもんねこの人たち
そうですよね
旅人とかにすげー親切にしますもんね
性別がないことに由来してるのこの
でもなんかこの惑星自体すごい厳しい環境なんで
30:03
なんかその親切にするっていうのが
めぐりめぐってやっぱり自分のためにもなるというか
なんか生きていくためにやっぱり必要なこととして
共通認識を持たれていたと思いますね
確かにそういう説明が書いてあった気がするので
ではですねここからストーリーをですね
ざっくりなんですけども
ちょっと話していきたいと思います
まず時代設定としては地球で言うと西暦49世紀
4千何百年という
空面歴というのがあるんですけど
空面歴だと1490年代と言われていまして
本当遠い未来の話なんですけども
舞台は極寒の惑星
冬と呼ばれる惑星の下船ですね
そこでは太古に灰隠人による遺伝子実験が
行われた結果
住人はすべて寮生具有になったと
でここの下船の極秘ですね
極秘の現地調査が行われたのち
空面からの施設として原理愛が
丹心も一人ですけども一人で下船に降り立つというですね
そこから話が始まっていきます
主人公の原理愛はまずカルハイド王国というのを訪れるんですけども
さっき大地さんから話があったような
ちょっと文化の厚い壁に阻まれて
思うように物事が進まないと
外交を開きたいという目的はあるんですけど
なかなかそうはいかない
そこで続いて下船にあるもう一つの王国
オルゴレインというところに行くんですけども
ここでも西略に巻き込まれてしまって
この原理愛が強制施設に送り込まれてしまいます
このままですね
ちょっともう惑星の中で
施設でずっと捉えられたものになるのかと思ったところに
カルハイドは最初に行った国ですね
元西藻エストラーベンという人が現れて
このエストラーベンも最初カルハイド王国行った時は
身分あるすごい首相みたいな立場の人だったんですけど
その後ですね
ちょっとこの主人公の原理愛に肩入れしたということで
ちょっと王様に嫌われてというかですね
王様に疑われて追放されてしまいます
このエストラーベンがこの原理愛を救いに来て
二人でですね
この施設を強制施設を脱出して
冬という惑星なので生命の気配が一つもない
冬しかも時期も冬だったんですけども
冬の海原を横断するですね
かなり無謀な旅に出ていったという
そういうお話になります
ここからさらに終盤の展開というのはあるんですけども
ちょっと簡単なストーリーとしては
ここまでにしておきたいなと思います
ここから先の展開が
この厳しい旅ですね
この氷原という氷の原っぱって書いてある
氷原というところを
33:00
主人公とエストラーベンを二人で乗り越えようとする
そういう話が何十ページと展開されるんですけど
もうだいぶこれ
今後半の部分までざっくり話したんですけど
結構長い小説で読んでいくと
この間にいろんなことがあって
原理あいやらこのエストラーベンが
結構追い込まれていくという状況になってきますね
私はもうこの冬の厳しい旅
本当に氷山の中を進んでいくようなイメージ
冬の山の中を進んでいくようなイメージなんですけど
本当に素肌を晒していたら
それだけで頭症になるような
世界でお旅するっていうことに追い込まれて
この二人が結構最後の方は胸を打つんですけど
ただなぜ私は最初原理あいが
こんな危険な任務をかかって出たのかが
気になって仕方がなかったんですね
めっちゃ危ないじゃん
そうするしかなかった
歩くことについてですよね
施設の
原理あいがそもそもなぜこの仕事を受ける
任務を受けて
この星に来たのか
そうですよね
名役を結ばせるためやけども
複数人で来ると
確か侵略になってしまうから
一人で行くんでしたよね
それでもね
単身で一人
その一人
そうなんですよね
これやらされた感ないじゃないですか
自分で死亡したって言ってますけど
でもなんでかっていうところまでは
説明されてないんじゃないのかな
もしかするとちょっと思ったのは
原理あいにとっては
そんなに大変なことじゃないっていうか
これはもう
自分の与えられた役割の中では
やって当然みたいな感じで
思っていたのか
でも命かけてますよね
そういう意味ではこの世界の全体像が
ちょっとまだわからなくて
そうですね
このエクーメンっていうところの状況ですね
本当に命かけないとやばいような
追い込まれてる状況なのか
どうなのかっていうのはありますけどね
だからこのエクーメンの同盟の
同盟国
同盟違うな
同盟連合か
エクーメンの価値観もまだちょっと
自分はあんまり触れられてないから
見えてこなかった部分でもあるなとは
思いながら読んでましたけどね
ただ私からすると
もうなんでこんな大変なことを
こいつは命をかけてやってるんだろうって
思いながら読んでました
間違いなく一人でやることじゃないですね
これは
そうですね
文化の壁に阻まれたって
やっぱあるんですけど
これ確実に成功させようと思ったら
もうちょっと事前調査とかして
重要な一人をね
送り出した方がいいんじゃないかとか
本当だよね
日本だってほら岩倉施設団とか
いたけど
何人かで行ったじゃんみたいな
あとやっぱりこの
小説では肝になってくるのは
この原理愛っていう人物と
あとこの下船の何だろうな
川の主人公って言ってもいいぐらいの
36:00
重要人物
エストラーベンっていう
元カルセイドの
そうそうですね
政治的にもトップに
政治的にもトップにいた人物との
交流というか関係ですよね
最初超ギスギスしてるじゃん
最初の第一章第二章忘れちゃったけど
もうこれ殴り合いの喧嘩になるんじゃねえか
あったけどなんかね途中
ラストはすごいねこの2人の関係が
尊いものになっていくっていう
展開がすごい良かったですね
超ネタバレかな
でもここは小説語る上では
すごい重要なところだと思いますし
僕もやっぱり読んでて
一番好きなのはやっぱこの
エストラーベンが原理愛に
自分の本心を
言ったところがすごい好きで
その前にエストラーベンがですね
結構その自分の利益よりも
原理愛を助けようという動きをしてですね
原理愛が何でそんなことをするのか
その目的って何なのかって問うんですけど
原理愛としてはこのエストラーベンっていうのは
結構その何ていうのかな
自分の利益で動いてる結構
計算高い人間じゃないかって疑っていたんですけど
そこでエストラーベンが言ってるのが
我々全同胞の危機急存亡の時に
私がシフグレソルにこだわると思いますか
って言ってて
ここでシフグレソルって出てきたんで
一体どういう意味だと思うところはあったんですけど
言おうとしてることは
エストラーベンが全同胞っていうですね
自分の周り自分のいる国とかだけじゃなくて
本当にこの惑星全体
もしくは地球宇宙全体かもしれないですけど
存亡のために本当に考えて動いてるっていうですね
そこに対してのやっぱり思いを
すごい持っていたっていうのがですね
そこがすごい分かる一言で
このシーンを通してその一言を
エストラーベンに言うんですけども
そこのところとかすごい感動的で
そこからエストラーベンと原理愛が
お互い本当に思っていたっていうことが
理解しあえていて
友情もできてくるってなってくるんですけど
っていうねちょっと今三重さんからもあったように
ちょっと感動的なシーンも
結構後半ではたくさん待っている
小説なんですけれども
そこはもう読んでもらって感じてもらいたいところなので
この後はそこまでその手に
もしかしたら誰か触れるかもしれないけど
他のポイントについてちょっと話していきたいと思います
でちょっと細かいところも含めてになってしまうかもしれませんが
ちょっと印象に残ったところを
ちょっとみんなで話していきたいと思います
でえっとそうですね
じゃあまず気になった人物とか
そのあたりの話します
僕そうですねやっぱり気になったというか
やっぱり同情
自分の視点としてやっぱ見れるのは原理愛かなと思うんですけど
この仕組みが上手いなと思って
やっぱりその異世界に地球人
39:01
僕らと近い人間
一応設定は人間だと思うんですけど
地球人として原理愛という
一人で異文化に行くところなんですけども
この人が黒人なところも
この時代にそうですよね
黒人のマイノリティを主人公にするって
なかなかすごいなっていうのもあっていましたし
全く性とかの慣習が違うところに乗り込んで
逆にそのリアルな世界だと
マジョリティな読者が多いと思うんですけども
その中で全然性とかのバックグラウンドが全然違う人と会って
そこの戸惑いを一緒に感じていくっていう段階が
すごい上手く書かれてるなっていうのを思って
僕自身もゲイなんで
多分この主人公が戸惑う感じを
普段の生活でもよく感じてるんですよね実際
当たり前のようにあるルールやけど
僕からするとあれっていうのは実際よくあって
その戸惑いみたいなのを本当に上手く書いてるんだと僕は思いました
なんかこの原理愛の設定がさすがやなっていう肝やなと思いましたね
原理愛もなんかこの文明っていうかこの生態って言っていいのかな
この状態を知って結構いろいろ考え方変わりますもんね途中でね
そうですね
なんかそれも面白いところだなと思う
大地さんは
私ですか
私はですね
基本的にはもう今回原理愛とエストラーヴェンが主役なんです
そこの2人に結構注目はして注目というか
この2人に結構引き寄せられて読んでたんですけど
結構ですね読み終わった後印象に残ったのは
カルハイド王国の王アルガーヴェンですね
こいつめっちゃなんだろう
愚かな王だな愚かな王の代表格みたいな感じだなと思っていて
何も考えてないしなんで彼が王になっているんだろうみたいな
この国のヒエラルキーの作り方ってどうなってんだみたいな
何がその王の秩序を重要視されているのかなって思うんだけど
とはいえちょっとなんか考えてなさすぎる感がすごいなっていう感じがありましたね
一応そういう批判なんかもしないですね
国のボスってそういう無能な人が
右輪なりの
そうそうそうっていう結構皮肉を込めた感じなんやなとは僕は思いましたね
あーなるほど
何言っても人の話聞かないっていうタイプの王様ですからね
結果的にこの王をどうにかするためにみたいな部分もちょっとあったじゃないですか話の中では
なんていうか言い方あれだけど分かりやすい王ではあるのかなとは
御しやすいというかというかコントロールはしやすい王なのかもしれないけれども
でも彼がこう手のひらを返すともう何もかも一変するっていうのはもうなんかどうしようもねえなって思っちゃうポイントではある
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アルガーベン王でいくとあの急に結構物語の中盤で妊娠するんですよね
突然文章で王が妊娠したみたいなの出てきて
ニュースになってる
まあそうですよねと
性別がそういうところもなんかすごいなと思いました
あの文脈でいくと王が妊娠して産んだ子供が正当な後継になるのかな
そんな感じのニュアンスの書かれ方されてましたよね
それが結果的に生まれてすぐ死んでしまってみたいな話もあって
ちょっとこの辺はなんかすごい面白いところでしたね
そうですねなんかその年齢がねある程度になるともう出産とかはしなくなるからっていうのが言われていて
王もね妊娠さすがにしないだろうって思われていたらしてしまったっていう
なんかそんな感じで書かれてましたしね
面白いですよね
ちょっと今王についていろいろ見返していたらですね
僕ちょっとさっき原理愛が事前調査なしにこの惑星に来たって言ったんですけども
事前調査していてですね
40年前に調査団が来てそれでこの惑星は有望だっていう
結果を受けて原理愛がやってきたっていうのがですね
ちゃんと説明がありましたね
なんか書を使って書かれてますよね最初の方ですよね
原理愛がそういう調査団の科学者のこういう結果が出たから
この王国に来たんですよって説明するんですけど
さっきのアルガーヴェン王が
いやでも自分そんなの知らないしとか
自分科学者じゃないからとかって言って全く話は聞かないっていうね
そんなやり取りがありましたね
あとそうですねちょっと僕が気になったのはやっぱりエストラーヴェンですね
もう一人の主人公と言える人なんですけど
この人と主人公が後半になると友情を結んでいくんですけども
友情と一概に言えるのか
友情であり愛情というかですね
そっちもあったんじゃないかなと思ったんですけども
それ気になるのはちょっとエストラーヴェンの見た目ですね
最初出てきた時の印象でちょっとやっぱり国の大臣だったんで
僕の中で男でしたね
おっちゃんそう印象なんかおっちゃんだったんですね
この辺って見た目どうだったんだろうって気になりました
氷の平原を生きていけるぐらい強いから
結構男っぽいイメージですけどね
原理愛も結構男らしい男っていうイメージがあったんで
どうなんでしょうね
この二人の相手に芽生えたものって何とも言えないんですけども
男と男の友情もあるんですけども
愛情的な部分ももしかするとあったのかもしれないなと思ってですね
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なんかそれって男と男なのか
男と女どっちとも言えないというのが実際はそうなんですけど
でも本読んでる限りこのエストラーヴェンってちょっと男っぽいなって思うところが
なんかボーイズラブっぽいとこもありますよね
そう
場面としてね
読んでる感覚で言うとなんかこの原理愛にこの下船人の感覚がどんどん芽生えていって
エストラーヴェンとしては男性か女性か関係ないじゃないですか
相手を好きになるかどうかっていうか
おそらく
この結構なんていうのちょっと奔放な性の世界っぽい感じはするけれども
ケメルの誓いっていうなんか結婚に近しい文化あるじゃないですか
こいつと誓いを結んだからみたいな
大切にし合うみたいな
そういう文化もあるから
なんかなんだろうな
エストラーヴェンが持っている愛情みたいなものに
原理愛が寄っていった感じはする
やっぱこの2ヶ月以上一緒に旅をして
70日でしたっけ一緒に旅をすることになるんで2人で
その時にたくさんお互いのこと話すから
もう愛に近いものが生まれてた感覚は
実際ちょっとそういうことも書かれてるし
男性かける男性の愛っていうよりは
この下仙人の愛みたいなイメージでしたね
確かにね
どうなんですかね
男性かける男性の愛情みたいなイメージの方が強い
引いてみるとやっぱそっちのイメージ
確かにでも原理愛が下仙人の理解を深めていったとしたら
やっぱりある周期では男女どちらとも言えなくて
ある周期では男性ある周期では女性っていう
そういうのを受け入れられるようになっていったのであれば
確かに違和感はないんですよね
結構この小説読む上で地球人の視点だと
見た目は大事かもっていうのはちょっと思いましたね
だいぶバイアスかかってるよね俺たちに
読む側としても
それは感じたな
なんかこれ男性か女性かで生まれてくるかによって
結構人生が変わってくるっていう言葉が原理愛のセリフで
あったと思うんですけど
そのバイアスめっちゃあるなって思いましたね
本来生命として平等性とはなんだみたいなところに
多分どうしても立てないんじゃないかなみたいな感覚は
男性だからどう女性だからどうってわけじゃなくて
やっぱり究極男性として女性としてみたいな
その感覚から概念から抜けることはできないんだな
みたいなのはちょっと突きつけられた気がしますね
僕一番なんか気になったのは
闇の左手っていうタイトルですね
なんでSFのこの小説こんなタイトルなんだろうって思ったら
途中で出てきましたね
このなぜ闇の左手なのかっていう
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出てきたよね
そうそう
結構それがやっぱり
つまりどういうことかというと
陰と陽 影と光みたいなですね
なんかそういう表裏もそうかもしれないですけど
光は闇の左手っていう言葉があって
闇が光の右手かな
それが相反するものでもあるし
それが2つで1つでもあるみたいなですね
そういう説明が途中に出てきてですね
なるほどと
この世界観もまさにそうだなと
性別も2つで1つになっていたりとかですね
あと今回のゲイリアイとエストラーベンの友情っていうのも
全然違う文化 違う人種というのかな
人たちの2人だけど最後にはすごい通じ合うものがあるっていう
この闇の左手っていうタイトルが
最後読んでたらすごい良いタイトルに思えてきたっていう
印象に残りましたね
マジ私最初闇の左手って聞いた時中二病感がすげーな
思う隣となったら納得感のある答えが用意されていて
ちょっとフッとしました
英語版の俺がちょっと
英語版The Left Hand of Darknessですからね
ダークネスかって思いながら
ダークファンタジーかなと思ってたら
じゃあ最後ですね
感想とどんな人に読んでもらいたいか話して終わりたいと思います
じゃあ私の方から
個人的にはですね
これ本当最初話したんですけど
読書界向きの作品だなと思うので
今日マジで設定だけでいろんな話ができたんで
この設定をもとにですね
いろんな人の話を聞いてみたいなと思う作品です
なのでこの設定だけにもう惹かれちゃった人がいたら
読んで間違いないなと思うので
ぜひ手に取ってみてください
きっとですね
知的好奇心が刺激されるはずです
最終的にはこの話は結構感動作というか
なんというか
ちょっと辛い話にもなってくるんですけど
ラストのカタルシスの部分はかなりあるので
そのカタルシスでもですね
楽しめると思うので
ぜひ手に取った方
お楽しみにしていただけたらなと思います
そんな感じで
僕もすごい実験的な作品で
世界観が強烈だなと思って読んでました
改めて思うと
人の理想って何だろうって結構考えさせられました
どういう状態が人にとって理想なんだろうと
戦争がなければ
それが何よりも全て良いのかどうなのかとかですね
そういう意味ではファンタジーとか
SFの部類に入るんですけど
人って何だろうっていうのを考えたい時とかですね
そういうのに興味がある方には
すごくお勧めな作品かなと思いました
僕はですね
やっぱりこの1969年
1970年ぐらいに作られた作品なんですけども
改めてこの闇の左手の影響力を考えると
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ほんまにすごいなと思いますし
この当時から
性っていうものは何かっていうのを
未満に通じるレベルで考えてたんやなっていうのがあったりとか
今後SFを読む時に
ジェンダーとかの話が出てきたら
常にチラつきそうなぐらい
結構焼き付いた話かなっていうのを思いましたね
僕個人としても旅行が好きなんで
やっぱり最後の後半の表現の度は
すごい印象に残りまして
印象に残った文章としては
267ページぐらいにある
旅に終局の目的があるというのはいい
しかし究極的には旅そのものに意義があるのだ
っていう文章がすごい良くて
これがねあのページを読みつつ
すごい印象に残った
本当にそうだなと思いました
あとこの本が
全体的にやっぱり冬の話なんで
この寒い特に厳しい今年の冬に読んでよかったな
あとやっぱ読んでほしい方は
女性とかあと性的にマイノリティな
ゲイとしても本当に
逆に地球人を見る
生人の目で見れ
向こうの下生人の目で見れたりするので
そういう向こう
ストレートの人が感じている戸惑いを
逆にこっちが見ている
みたいな感じで読むことができたんで
本当にLGBTQの人にも読んでほしいと思いますし
あとやっぱ設定がものすごく濃いので
コアなSF好きの人なら
間違いなくハマるかなと思います
ありがとうございます
じゃあ今日はこんな感じで
ねじまきさんとお送りしましたが
ねじまきさんありがとうございました
ありがとうございました
じゃあ次回予告して終わりたいと思います
次回はですね
キムチョーヨプの地球の果ての音質でございます
以前ラジオで紹介したことがある
私たちが光の速さで進めないならの
作者による待望の長編集ですね
韓国のSF小説になります
番組の最後になりますが
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気になる方はご確認ください
番組の関数やリクエスト
またこのラジオを聞いて紹介された本を読みました
読み返しましたがございましたら
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ではまた来週
ありがとうございました
ありがとうございました