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2025-09-08 41:54

第203回 死者に与えられた7日間『マーリ・アルメイダの七つの月(前編)』シェハン・カルナティラカ著

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文学ラジオ第203回の紹介本

 

『マーリ・アルメイダの七つの月』

シェハン・カルナティラカ著、山北めぐみ訳、河出書房新社

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208954/

(上巻リンク)

パーソナリティ二人で作品の魅力やあらすじ、印象に残った点など、読後の感想を話し合っています。ぜひお聴きください!

 

【今回の内容】

第十一回日本翻訳大賞最終候補作/前後編にわけて紹介/ダークファンタジーよりもヒューマンドラマ/死んでいる主人公マーリが生き生き描かれる/重くのしかかるスリランカの内戦の歴史/著者プロフィール/作品概要/「幽遊白書」のような死後の世界/物語のベースにある内戦下の出来事、実在人物/勢いのある文体、おまえと呼ぶ二人称の語り/スリランカについて/シンハラ人とタミル人/1983年の内戦/主要登場人物/序盤のストーリー紹介(ネタバレなし)/マーリ、ジャキ、DDの三人の関係/マーリの死の真相/マーリが隠したスリランカを揺るがす写真/次回予告

 

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版元サイトより

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「この世界の狂気をどう説明できる?」

1990年、内戦下のスリランカ・コロンボ。

戦場カメラマンにしてギャンブラー、皮肉屋で放埒なゲイであるマーリ・アルメイダは、目を覚ますと冥界のカウンターにいた。自分が死んだ記憶はないが、ここに来る前に内戦を終わらせるための重要な写真を撮ったことは覚えている。与えられた七夜の猶予のうちに、自分を殺した犯人を捜し、内戦を終結に導くことはできるのか?

復讐を誓う青年革命家、爆破テロの犠牲になった博士、魂を飲み込む邪神、錯綜する陰謀……。死者も生者も入り乱れた地の混沌を駆け抜ける、狂乱のゴースト・ストーリー。

 

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サマリー

1990年のスリランカ内戦下、戦場カメラマンのマーリ・アルメイダは冥界で7日間の猶予を与えられ、自らの死の真相を探る旅に出ます。シェハン・カルナティラカ著の『マーリ・アルメイダの七つの月』は、内戦とその影響を背景にしたヒューマンドラマとして高く評価されています。このエピソードでは、シェハン・カルナティラカの小説が取り上げられ、死者と生者の世界の境界を描く物語の背景にあるスリランカの歴史と内戦について語られます。特に、タミル人とシンハラ人の対立や、それらの出来事が物語に与える影響について深く掘り下げています。また、マーリ・アルメイダが死後の世界での7日間という猶予を与えられ、自身の死の真相を探ろうと奮闘する様子が描かれます。彼は様々な登場人物と再会しながら、自身の過去や関係性を再考し、その過程でスリランカの内情にも触れていきます。『マーリ・アルメイダの七つの月』では、マーリの死にまつわる謎が描かれ、スリランカの内戦や隠された写真が物語の中心となります。

死後の世界での覚醒
1990年、内戦下のスリランカ・コロンボ。戦場カメラマンのマーリ・アルメイダは、目が覚めたら、冥界にいた。
自分が、いつ、どこで、どのように死んだのかわからない。7日間の猶予を与えられたマーリ・アルメイダは、自身の死の真相を追うとともに、
生前に撮っていた内戦日誌主婦を撃つ写真を世に出そうと模索する。スリランカの作家、シェハン・カルナティラカの
物価賞受賞作、マーリ・アルメイダの七つの月を紹介します。
どうもみなさんこんにちは。文学ラジオ空飛猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、
文学と猫が好きな二人がゆるーくトークするポッドキャストです。パーソナリティーは、私大地と三重の二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、お互いに好きな作品を時には熱く、時には愉快にそれぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのは、シェハン・カルナティラカのマーリ・アルメイダの七つの月です。
山北恵美さん役で川出処方針社から、2024年に出版された本になります。
この本は、2025年第11回日本翻訳大賞の最終候補に残っていた作品です。
受賞は逃したんですけれども、非常に面白いという話で、今回取り上げています。
前後編に分けて配信させていただいて、前編はネタバレなしで、ストーリーも結構長い話なんですけど、最初の方触れていこうかなと思っています。
主にはこの本の魅力の部分とか、あとこれスリランカの小説なんですけど、スリランカの歴史ちょっと頭に入ってないと結構理解しにくいところがあるので、そのあたりをちょっと中心に話していこうかなと思っています。
後編は、本当ストーリーメインのところと我々の感想を詰め込んでいこうと思っているので、ぜひ前編後編に分かれますが、通して聞いていただけるとありがたいです。
作品の深層分析
そうですね。後編、上下間あるんですけど、上下では分けてはいなくて、結構上間の途中あたりまでですかね、この前編で触れていくのは。
というので、この本を全然読んでない、知らないっていう人もですね、前編は特に安心して聞いてもらえたらなと思います。
で、ちょっと今これどれぐらいな恋の感じであるかわかんないですけど、ちょっと私喉がやられてまして。
そうか、病み上がりみたいな。
病み上がりというか、ちょっとそうですね、ちょっと風邪なのか、ちょっと喉がですね、死んでるほどじゃないんですけど、今話して自分の声を聞きながらこれ撮ってるんですけど、やっぱりいつもとちょっと違うなって。
ちょっとダミ声っぽい感じ、ガサガサしてる感じ。
トーン抑えめというか。
そうですね、あんまこう張るとちょっと声の変な感じが強調されちゃう感じが今してるんで、ちょっとあんまりいつもよりは声張らずにいこうかなと思ってるんで、はい、ちょっといつもと違う声の感じなんで、そこもご了承いただければなと思います。
全然元気なんで、あのあれなんですけど。
いやでもこの周りアルメイダー、テンションを抑えて紹介するってなかなか逆に難しいよね。
難しいよね、確かに。
すごいね。
後半やばいからね。
そうですね、テンションが上がる作品だったんで。
なんというか、でもちょっと今回死者のテーマになってるから、たぶん俺の声今死者っぽく聞こえるんじゃないかなっていうか、ちょっと思ったりしながら、ちょっとその辺も楽しんでいただければなと思います。
これ楽しみポイントじゃないか。
そうですね。
今ちょっとそういう状況なんで、たぶんねこれずっと聞いてくれてる人はすぐ気づいちゃうと思うんでね、タイトルコールでさえたぶん、あれいつもと違うかもって思われたと思うんですけど、
ポッドキャストやってるとこの声でこうコンディション分かっちゃう問題は結構あるんで、ちょっとお聞き苦しいとこあるかもしれないですけど、内容は頑張るので聞いていただければなと思います。
で、えーとですね、今回のこの日本翻訳大賞の最終候補でもあったマーリー・アルメイダー 七つの月なんですけれども、これねあのめちゃめちゃ気になってました。面白そうだなと思って。
で、実際これ私ダークファンタジー系の話なのかなと思ったんですよ。
あー確かに。
設定からしてなんか死者が、死者とね、聖者のこの物語で、タイトルもっぽいじゃん。
マーリー・アルメイダーの七つの月ってこと。
本のね、なんか想定の表紙の絵とかもそれっぽいですもんね。まあ特に上巻とか。
うんそうだよね。どうだと思ってたんだけれども、あ、これね、あの日本翻訳大賞の受賞式の時にですね、あの山北めぐみさんと結構お話する機会がありまして、
そうちょっとこれダークファンタジーっぽいやつなんですよねみたいな話をちょっとしたら、いや全然違いますみたいなことをおっしゃってたんで、ああそうなんだーって思ったんですけど、確かに全然違いましたね。
うん、ちょっと全然こう、これ結構ダークファンタジーなんじゃないかって思ってる人多いんじゃないかなって思うんですよ。この表紙とか、ちょっとしたストーリーを見ると。うんなんですけど全然違います。
これなんかあって、ミステリー要素も強いし、政治風刺というか時代を風刺する内容も強いし、いろんな内容があるんですけど、結構私はこれヒューマンドラマだなとは思って読みましたね。
すごい面白かった。まあでも緊迫するシーンとか、こうハラハラするシーンとかもあるんで、なんかエンタメだって言われてもそうだなって思ってしまうとこもあるんですけど、結構ヒューマンドラマだなと思って私はちょっと読んで、結構最後の方はね、ああこうなっていくのかって、ちょっと感動とかもあって、ちょっとなかなかすごい大長編、大傑作だなと思って読みましたね。
本当に面白く読みましたね、ストーリーが。すごいもう最高に良かったなと思っていて、スリリングでしたし。確かにヒューマンドラマですよね。この主人公のマーリー・アルメイダーが、なんかヒーローみたいな立ち位置になるのかもしれないんですけど、なんかその道徳感っていうんですかね。
なんかモラルみたいなとことか、全然ヒーローっぽくないんですよね。なんかなかなかそうやんちゃな主人公で、まあでも真っ当なところもあってっていうので、いやどういう人物なのかってすごいなんかね、主人公死んでるんですけど、なんか死んでるとは思えないようなこの生き生きとした主人公の生き様が読めるっていうので、すごいそのあたり良かったですね。
まあやっぱり個人的にはなんかこの下巻も読むと、特に下巻読み終わった後の最後の余韻ですかね。これがすごい残ってですね。もうこの辺はやっぱりちょっと、なんかあのただのエンタメ小説とは全然違うところかなと思っていました。最後まで読むと、いやすごいまずあのやっぱり寂しさみたいなものですね。
この登場人物とついにちょっともう別れてしまったのかっていう寂しさみたいなところがすごいありましたし、あとは内戦が続いたスリランカの歴史っていうのがすごくね、あの自分にのしかかってくるような読み応えがあって、あのスリランカの歴史のこと全然知らなくてもあの面白く読んでいけるんですけども、
まあ最後、下巻の最後に役者と書きでスリランカの歴史についてを触れられていますし、自分でもちょっと調べたりして、それでこの作品を思い出すとですね、やっぱりよりこの作品の重さみたいなところがね、なんか感じれて、なんかそこがすごいなんかね、面白かったな以上になんかね、ちょっとこういう歴史を背負ってきたのかっていう、なんかそこの重さみたいなところがそっちにね、ちょっとなんかやられた気がしますね。
うーん、そうなんだよね、このスリランカの歴史に関しては結構ね、ちょっと知らなかった部分も結構多いので、これをちょっと知った上じゃないとなかなかっていうのは聞かれますよね。でも全然それでも、私あんまりそんなに気にせず読み進めていったんですけど、
そうですね、僕もほんとも、
めちゃくちゃ面白かったですけどね。
前提知識ゼロみたいな状態で読んでいきましたけど、読めていきましたし。
うん、いやもう全然すごい面白い話ですね。
じゃあ、著者のですね、シハン・カルナティラカさんについてご紹介したいと思います。
1975年、スリランカ生まれ。
ニュージーランドの高校大学を卒業後、フリーランスのコピーライターとして活動。
2010年刊行の初章編が旧英国料の優れた書籍にあたえられるコモーヴェルス賞を受賞。
2022年、長編第二作である本書を刊行して、ブッカー賞を受賞。
内戦下のスリランカの闇を皮肉というまま持って描いた傑作として世界的に高い評価を受けているというところですね。
2022年にブッカー賞を受賞している大作ですね。
すごいですね、スリランカの作家さんでブッカー賞。
マイケル・オンダーチェがブッカー賞を取っていて、
依来のスリランカの作家さんが受賞というみたいですね。
なるほど、すごいですね。
オンダーチェのイギリス人の患者ですね。
そうだよね、イギリスの患者。
あれもちょっと読みたいなと思いながら。
ラジオで紹介したいなと思いつつ、まだ読めてない。
オンダーチェと全然作風が違います。面白いですね。
同じスリランカといえ。
このシェンハン・カルナティラさんのこの作風って、今までたぶん読んだことない気がするんですよね。
海外文学のね、今まで読んできた中でも。
これたぶんいくつかあるけど、まず大きいのは二人称ですね。
二人称文体ですよね。
そうですね。
そこはちょっと本編で触れていきましょうか。
じゃあ、具体的にここから作品紹介入っていきたいと思います。
最初に刃元ホームページの紹介を読み上げたいと思います。
この世界の凶器をどう説明できる?
1990年、内戦艦のスリランカ・コロンボ。
戦場カメラマンにしてギャンブラー。
皮肉でほごらつなゲイであるマーリー・アルメイダは、目を覚ますと冥界のカウンターにいた。
自分が死んだ記憶はないが、ここに来る前に内戦を終わらせるための重要な写真を撮ったことは覚えている。
与えられた七世の猶予のうち、自分を殺した犯人を探し、内戦を終結に導くことができるのか?
復讐を誓う青年革命家。
爆破テロンの犠牲になった博士。
魂を飲み込む邪神。
作装する陰謀。
死者も生者も入り乱れた血の混沌を駆け抜ける狂乱のゴーストストーリー。
となっております。
結構端的には伝えてますね。
そうですね。
早速ですけど、この作品の特徴に触れていきたいと思うんですけども。
まずはね、今の概要の話にあった主人公が目を覚ますと冥界のカウンターにいたっていうところで、
設定が面白いんですよね。この死後の世界はこの作品の中では狭間と呼ばれてるんですけども、
生きてる国死んでる国の狭間みたいな、そこの狭間の世界、幽霊か、立場で言うと幽霊と現実がリンクしていくっていうですね。
そのような設定、世界観っていうのが特徴一つかなと思いますね。
これはね、まずこの設定を聞くと、悠々白書じゃないかと。
あー、確かに。
悠々白だ。
このね、主人公周りの。
やんちゃぶりといい。
あと、冥界のカウンターにいたラーニー博士という女性がいるんですけども。
悠々白書で言うとボタン。
そうだね、ボタンだね。
まあまあそんな、ちょっと重なるところは感じながら読んでたんですけども、話はね、全然違ってます。
でも、あれか。
周りの恋人たちが、友人たちが、周りのことをなんとかしようとする。
あ、そうそうそう。
悠々白書の初期のね、話とか。
1巻2巻くらいの内容じゃないですか。
なんか悪い政治家が、なんかね、企んでるとかですね。
そんなこともね、ちょっとあったりするんですけど。
確かに。
まあそういう意味ではね、この導入のところは結構ね、日本人の人はね。
これは知ってる話だぞと思いながらですね。
意外と入っていきやすいのかなと思ったりしますね。
なるほど。
死者と生者の世界の描写
周りは7夜の悠々を与えられるんですけど、まあ7つの月与えられると。
これは7日間ですね。
時間あげますよという、まあそういう契約というか話になって。
で、まあちょっと現実に、世界の、生きてる人の世界の方に行くという。
ただちょっとね、幽霊なんで、人と会話したり人に触れたりとか。
そういう物理的なことはね、できないんですけども。
まあそこでもね、何とかしようともがくみたいなところがあったりしますね。
そうですよね。あとこれ、狭間の世界と小説の中では現実世界というか、いわゆる聖者の世界はゲの世界って言われてるんですけど。
ここが結構こういろんな形でこう微妙に影響を与え合うっていう。
全く切り離されてなくて、幽霊たちも聖者に対して干渉することができる。
そうですね。
わずかながらだよね。
ある方法を使えばできるとかですね。そんなのがあったりする。
いくつか方法があって、それで死者の世界から聖者の世界に対して干渉できるみたいなところがあったりするんですけど。
そこも面白いんですけど。
で、あとこの、そういうちょっとこうなんですかね、ちょっと変わった設定もありながら、でもストーリーとしてはミステリーっぽさ。
周りはなぜ死んだのかとか、写真はどこにあるんだみたいなのとか。
あとこのスリランカの政治横幅の状態とか、あとこれまでのことか、逆説のこととか、そういうのとかも含めて風刺というか、
スリランカの状況、内情というかね、状況を伝えようとしている本でもあるかなと思うので。
スリランカの歴史と内戦
そうですね。なんかその特徴の2つ目っていうところで、まさにそのスリランカの国、歴史、あと内戦ですね。
1983年に大きな内戦があって、そこからずっと続いていたんですけども、そこの何て言うんですか、いたいたしい犠牲とかね、本当も。
特に市民の人とかも、理不尽に殺されている人もいますし、国の中で戦いがずっと続いているっていう、それは新原人、タミル人という民族間の対立があるんですけども。
そのテロが横行していったりとかっていう。フィクション、小説もちろんフィクションなんですけど、ベースに現実の出来事があると。
登場人物のベースにも、実在する人がモデルになっていたりとかもあるんですけども、そこのなかなかフィクションの中でかなり残酷なことが、何万人が死んでとか、何万人が住み家を失ってとかですね。
あとかなりもうグロテスクに殺されている人の描写とかも出てくるんですけども、こういうのが現実にあったのだなっていうのはですね。
かなり突きつけられるような作品でもあります。このスリランカの国についてはですね、ちょっと後で補足説明したいなと思いますので。
そうですね。スリランカの状況っていうのは、日本にいるとなかなかわからないなっていうところ。
ちょっと後で詳しく話すかもしれないですけど、状況的にやっぱりあんまり人の命が結構軽視されがちな状態。
もう本当に逆立ちじゃないけれど、何かあったらもう殺されてしまうっていうのが割と日常的なっぽい感じ。
それはこの小説の中にも描かれていて、それこそ最初この小説の冒頭でも湖の名前、湖があるんですけど、
ここに死体を捨てられるシーンから始まったりするわけなんで、そこにはもうずっとこの死体が捨てられ続けてるって、
すごい匂いを放ってるっていう、もう腐った湖の話が出てくるんですけど、
っていうぐらいここだけ私読むともうフィクションの世界だなって本当に。
なんか事実的じゃない、もう全然異世界の話だなみたいな印象を持つぐらい、結構ここは乖離してるなって思ったとこなんで、
まあ本当ちょっとスリランカの現状というか歴史みたいなもちょっとこの小説からはかなり感じることができる部分ですね。
文体の特徴とオマージュ
そうですね。最後の特徴のところが文体ですかね、この小説の文章、勢いが結構あってですね、
上品に丁寧にというよりかはもう勢いがね、わーってあるような、でもすごく読ませる文章っていうですね。
というのとあとユーモアの部分、皮肉もユーモアとか皮肉とか、その辺がすごく入っているというですね。
この辺なんか書き方が面白いなと、ミステリー、ちょっとハードボイルド風なところもあったりしてですね、
なんかすごく読ませる文章になっていると思いますね。あと語りが二人称ということで、ここもなかなかの斬新なところで、
ユーですよね、お前という語りで、このお前っていう語り手が誰なのか、お前って言われている人、お前っていうのが誰なのか、
読んでいると主人公のマーリアルメイダーかなと、どっちもお前って言ってる方もお前って言われている方もマーリアルメイダーかなというですね、
一人の人物が分裂しているようなですね、この不思議な感覚ですね。でも本当にマーリアルメイダーなんだろうかと、
ちょっと若干ですね、わからなくなってくるところもある。この辺がすごく読んでいると、本当に面白いところかなと思いますね。
この文体すごいですよね。あとこの文体だからこそなのか、そもそもちょっとこの皮肉っぽい感じの語りっていうところもあるんですけど、
結構独特のリズム感を生んでいて、読んでて結構楽しくなってくるっていうか、読みやすいし楽しいしみたいなところはあるんですよね。
これは多分原文がかなりこの辺りすごいリズムカルな文章だったなと思っていて、
これは多分翻訳された時もかなり生きている部分なんだろうなと思いますね。
そうですよね。この後書きでも音楽や映画へのオマージュも本書の読みどころとあって、至る所にそのオマージュが入っているみたいで、
その辺やっぱりこんなかっこいいセリフがあるんだとか、すごいいい皮肉言ってるなっていうところとかもですね、もしかするとオマージュが入っているかもしれない。
そうですよね。有名な曲の歌詞だったりするわけですよね。
それすごいですよね。なんか読んでるとあんま不自然な感じがなくてですね、すごいこんないいかっこいいセリフとか皮肉よく言えるなって思いながらも、
すごい感心しながら読んでたんですけども、やっぱオマージュがいくつもあるっていう。
これストーリーであるかもしれないですけど、月ごとに章が分かれてるんですけど、第1の月、第2の月、第3の月みたいな感じ。
月の頭に引用文があって、それもいいですよね。このこまくまかしのザ・ロードが引用されたりとか。
入ってましたね。
第3の月かな。とかね、結構有名な作品を引用していたりするんですけど、
やっぱりこの感じもすごくいいなと思いましたね。
そうですね。じゃあちょっとここからスリランカという国について。
集中して聞かなきゃいけないところかもしれないですね。
そうですね。聞きましょうか。スリランカという国については歴史とかですね、そういったところを軽く触れていきたいなと思います。
テンポよく言っていこうと思いますので、ちょっと聞いていただけたらなと思います。
まずスリランカ民主社会共和国という名前で、インドの南の島ですね。
面積は北海道の0.8倍くらい。人口も約2200万人くらい。
使徒はシュリジャヤ・ワルダナ・プラコッテというですね、非常に長い名前で。
僕が小学校の頃、なぜかこの使徒名を暗記してましたね。
すごいですね。なんですかそれ。
ただこの作品では全然出てこなくて、作品の舞台となっているのは、
コロンボという都市ですね。スリランカの最大都市はコロンボと。
民族はシンハラ人、タミル人、あとスリランカ・ムア人とかですね。
いくつかのあれがあるんですけども、主にはこのシンハラ人が75%くらい人口。
タミル人は15%くらい。シンハラ人が元々の原住民ですね。ずっとスリランカに住んでいた人。
タミル人は南インドからスリランカに来た人たちとなっています。
そのためタミル人の方が少数派ではあると。
国の言い伝えて、このスリランカが生まれるきっかけとなったのが、ライオンの子孫ですね。
シンハラ人はライオンの子孫だと言われていて、そこから神話があってスリランカが生まれたというですね。
その言い伝えがあって、そのため国旗にライオンが描かれていると。
シンハラ人とタミル人がバチバチやり合っているんですけど、
シンハラ人に抵抗するためにタミル人が武装組織を作ったんですけども、
それはタミル・イーラン部開放のトラというですね、LTTEという組織なんですけども、
トラというのはシンハラ人のライオンに対抗してのトラですね。
というのでタミル人はトラを象徴として、組織を作った時にトラを使っていると。
シンハラ人は大半が仏教と、タミル人は主にヒンドゥ教と、インドのタミル人はヒンドゥ教と。
公用語はシンハラ語、タミル語、あとは連結語として英語もあると。
歴史としては紀元前にシンハラ王朝というのができて栄えていくんですけども、
16世紀以降ですね、大航海時代になってきて、ポルトガルの植民地になってと。
次オランダの植民地になってと。近代になってイギリスが植民地化したと。
イギリス植民地時代にセーロンと呼ばれていて、しばらくセーロンという名前だったんですけども、
1948年に独立して、名前もですね、1976年に国名がセーロンからスリランカ、民主社会共和国に変わったと。
ただですね、そうやって独立して国ができたんですけども、やっぱりその民族感ですね。
シンハラ人が支配しているとか、タミル人が礼遇されているとか。
その前のイギリス植民地時代は逆にタミル人に権力を持たせて、シンハラ人が礼遇されていたとかですね。
そういうのはいろいろあった、逆説があって、1983年ですね、
このシンハラ人の政府と少数派タミル人の武統派組織、先ほどのタミル・イスラム・解放の虎LTTとの間で、
本格的な内戦が起きたと。その内戦が2009年まで、26年間にわたる紛争となったと。
それの原因というところでは、やっぱりイギリス植民地支配後のシンハラ人優遇政策と、タミル人の自治権要求というところですね。
LTT、タミル・イスラム・解放の虎がテロ活動とかね、政府軍が攻撃があったりとかですね、どっちもやり合っているというので、内戦が激化していって。
2009年に政府軍がこのLTTを制圧したことで終結するんですけど、それ以降も民族宗教間の対立は未だに残っていると言われています。
その内戦ですね、26年が続いた内戦では、推定7万人から10万人以上が犠牲になったと言われていると。
この小説でも1983年の内戦がすごく大きな影響を与えていて、やっぱり登場人物たちも何かしらその内戦というところに人生が関わっていて、
それを踏まえての小説の舞台となる1990年前後ですね、の時代が描かれているというので、実はこのスリランカという国があって、植民地時代もあったんですけど、独立して、ただ独立した後、
民族間の新原人、タミル人の内戦紛争があっての、この90年代のこの小説に入っていくという、そんな流れがあります。
そうですね、すごいでもなんか多分今の話聞いても結局多分ね、LTTEか、タミルイーラム解放の虎、ここはね多分結構私読んでてもなんかよく、
登場人物の紹介
この単語すごい出てくるんですけど、出てきた時になんかこれどういうことだっけみたいになっちゃって、この登場人物の中でも誰が新原人でタミル人なのかっていうのはなんか自分の中でもなんかよくわかんなくなってくる。
あって、誰が誰と揉めてんだっけみたいなのは結構錯綜しますよね。
そうですね、この辺ほんと単純ではなさそうですよね。
グラデーションもあるしね。
そうですね、タミル人と思っていた人物が新原人側の組織に後で入るとかですね、そんな描写もちょっとあったりして、あれこれどっちの人だったんだろうってね、ちょっと混乱することもありましたし。
じゃあここでちょっと登場人物、上下官含めてほんとたくさん、これ何十人かいるんですけど。
いやすごい量ですよね。
そうですね、今回1,2,3,4,5、5人だけ紹介しようと。
あ、はいはいはい。
6人か、6人だけ。主人公マーリン・アルメイダですね。名前マーリンダ・アルメイダ・カバラナと言います。
相性としてマーリンですね。マーリンと呼んでいきます。戦場カメラマンであり、ギャンブラーであり、作中では幽霊として出てくるんで死んでいる人と。
あとクローゼットゲイというですね、公表はしてないんですけどゲイであるという、男性と付き合っている人になります。
お母さんはバーガー人とタミル人、お父さんは新原人という血筋になります。
次がですね、ラーニ博士ですね。マーリン・アルメイダが死んだ後、そこの霊界の狭間にいる人で、死者を誘導するヘルパーという役割をしている人と。
この博士なんですけども、学者さんであれですね、LTTEですよね、タミルイーラム解放の虎に関する論文を書いてたんですけども、80年代に。
ちょっとそれが、マーリン・アルメイダはそれをすごく評価していたんですけど、その論文のせいで、トラの側の人に襲撃されて殺されてしまうと。
逃げながら死者の世界に行かれた方と。次の人物がセーナーですね。セーナーも死者側の幽霊の人なんですけども、生きている時はですね、JVPという組織。
これが人民解放戦線ということで、資本主義だと目指す組織ということで、これは新原人側の組織になります。
若手リーダーみたいな、いくつかの主局があるんだったらその一つのリーダーみたいな立ち位置で、若い男性なんですけども、その若者の霊であると。
次がジャッキーですね。ジャッキーは生きている人ですね。このマーリンの親友で、すごい綺麗な女性なんですけども、なかなかギャンブルしたり、
薬物に手を出したりという、ハチャメチャな生活を送るんですけど、すごくマーリンを慕っていて、女性なんですがマーリンの親友になるという。
次がDDですね。DDはディランダルメントランという名前なんですけど、通称DDと。
これ男性なんですけども、このDDがマーリンの恋人になります。ちなみにタミル人ですね。非常に未成年と言われています。
次スタンリー、最後の登場人物。スタンリーはこのDDのお父さんで、スリランカの青年問題省大臣ということで、大臣をしている人ですね。
官僚の、この政府の官僚の中では唯一のタミル人の大臣であるという、すごく立場のある人になります。
他にもたくさん登場人物いるんですけども、ざっとまずは知っておくべきはこの辺りかなというところですね。
ストーリーの展開
上下官ともいいんですね。登場人物組織紹介っていうのが入ってるんで、それをたぶん頻繁に見ながら。
そうですよ。見るだけでどんどんわかんないですね。
読むことになると思います。一番最初に入ったので、ぜひそこも見ながら、あれこいつ誰だったっけってなると思うので出てきたときに。
そうですね。この他ですね、いろんな組織が出てきたりするんですけども、組織はさすがにちょっと説明するのが大変なんで、もうちょっと次に行こうかなと思います。
ここからストーリー紹介というところで、メインは次の後編でしようと思うんですけども、この前編の方では最初の方の序盤の部分ですかね。
という始まりで、7つの月が描かれるんですけど、作品の中でその第一の月のところまでを話そうと思います。
ネタバレとかは全然ないので、どんな話かなというところで、ちょっと参考に聞いていただけたらなと思います。
まず主人公マーリーですね。戦場カメラマンだった人なんですけど、目を覚ますと死後の世界にいたというところから物語が始まっていきます。
役所みたいなところがあって、死んだ人間が行列を作っていて、カウンターがあって、そこにはヘルパーをしているラーニー博士がいて、
マーリー・アルメイドは自分が死んだというのを知らないんですけども、そういう状況を見たり、死んだんだよと伝えられて、自分が死んだということをですね、繰り返していくと。
ちなみにこのマーリー・アルメイドが生きているときにですね、ラーニー博士の写真を撮ったことがあって、それでわかったんですよね。
このヘルパーの人ってラーニー博士じゃないかと。それでちょっとね、しゃべるようになっていくと。
で、マーリーは自分がいつ、どこで、どのように死んだのかっていうのはわからないと。そこの記憶っていうのは一切ないと。
その代わりに自分が重要な写真を撮っていたと、そこの記憶はあると。その重要な写真っていうのが結構このスリーランカという国の内情を暴くのではないかとですね、
ちょっと思わせるような写真なんですけども、そこの写真をマーリー・アルメイドがちょっと箱に入れて隠していたので、
それをですね、何とかして世に出したいという、ちょっとそこもあって。
で、この狭間の世界から7日間だけ猶予を与えられて、で、7日間現実の世界に降りることができて、
で、そこでマーリー・アルメイドが自分がなぜ死んだのかっていうのを突き止めようとするのと、隠してあった箱ですね、写真が入っている。
それを見つけようとするのと、あとはですね、両親であったり、ジャッキーとかディーディーとか付き合いのある人たちと、
ちょっとですね、最後お別れができたらいいのかなというところで、まず第一の突起を迎えます。
で、周りは、例に自分と同じ幽霊というのが周りにたくさんいるので、その中でですね、ある幽霊にちょっと連れられて、
自分が死んだ場所ですね、自分の死体がある場所に連れられていきます。
そこは湖なんですけど、自分だけじゃなくて本当にたくさんの死体があそこに割っていて、
死体処理人という人がいて、周りアルメイダーの死体をですね、バラバラにしてちょっと証拠を隠そうとしているですね。
そんな現場を見せられます。
自分の死体が解体されている。
そうそうそう。自分が解体されるところを自分が見るというですね、どういうシチュエーションなんですかね。
で、周りアルメイダーがすごい生き生きと描写されているので、この人本当に死んでいるのかなってね、
呼んでいると思うんですけど、この第一の月のね、この死体がバラバラにされるシーンで、
この人本当に死んでたんだっていうのがですね、結構わかるところにもなってきます。
で、ここでセーナという若者の幽霊ですね。
人民解放戦線というJVPに所属していたこのセーナという青年が、若者の幽霊が現れて、
このセーナが周りを慕っていて、もともと生きている時にちょっと出会ったことがあって、
周りは確かに覚えてなかったんですけど、セーナはですね、周りを覚えていて、
で、慕っていて、周りをいろいろ案内してくれると。
この狭間の世界というか、死後の世界ではこういうルールがあるとかですね、
そういうイロハみたいなことですね、この死後の世界の。
そんなのを教えてくれて、周りがなんで死んだのかっていうその真相のところも、
セーナはどうやら知っているようで、ちょっとそこを案内してあげるよということで案内してくれます。
一方で、生きている人の世界では、ディーディーとジャキーですね。
周りと恋人と友達であるディーディーとジャキーがいるんですけど、
ちょっと周りが行方不明になっていて、この時は周りがまだ本当に死んだかどうかっていうのはわからなくて、
行方不明にはなっているということで、ちょっと警官が尋ねてきたりして、
一方でディーディーとかジャキーもちょっと周りを探そうとしたりすると。
あとは結構この作品の特徴としては、そういう現在進行形の話もあれば過去の話も、
いろんなところで挿入されていて、周りがまずジャキーと出会うんですけど、
カジノでギャンブルしている時にジャキーと出会って、友達になっていったケイとか、
あとディーディーと出会って、ちょっと付き合っていったケイみたいなところも描かれていたりします。
あとは周りのお母さんが登場したりとかしていったり、
あと結構この周りアルメイダが、報道カメラマンなんですけど、いろんな組織とつながりがあって、
それは仕事のつながりになるんですけど、そこにも聞き込みをしていったりするんですけど、
それを読んでいくとですね、周りアルメイダが結構謎の人物に思えてきて、
どこか新原人側なのかタミル人側なのか、みたいなところがなかなか見えてこなくて、
周り自体はね、自分はスリランカ人だって言って、どこか一方に属してるわけではないって言ってるんですけども、
周りアルメイダがどういう人物でどこに属していて何者かみたいなところが結構謎が多いというですね。
そうですね。
それがだんだん明かされていくのかどうかみたいな展開になっていきます。
第一の月はこんなところで話で終わっていくと。
マーリの内面と関係性
で、ハラーニ博士からあなた1日無駄にしましたねみたいなこと言われて1日目が終わると。
ではそれ以降はですね、この周りが残した箱ですね、写真がね入ってるんですけど重要な。
それを見つける話とか、あと何で周りが死んだのかとかですね。
あと7つの月のタイムリミットをですね、7日間しかないので。
あとこれ以降の話でマハカーリーというすごい大悪魔みたいな怖い存在がいるんですけど、それが出てきたり。
あと今周りがいるのは狭間の世界、死んだ後にまず狭間の世界というところに行くんですけど、その後光というですね場所もあって、そこの光というところも描かれていたりするというですね。
それが上巻のそれ以降とか、あと下巻にそういう展開を迎えるという。
で、そのあたりはちょっとねこの後後編で話していきたいなと。
これそうなんですよね、ジャキとディーディーなんですけど、マーリーとすごい深いコミュニケーションを取っていたというか、
ディーディーはもう恋人だし、ジャキもね、マーリーとしてはちょっとなんだろうな、自分がゲイであることを隠すためにジャキとできてる的な見せ方も利用したりしてた部分はあるんですけど、そういう関係の2人。
でも全然ジャキとはすごく心から多分人間として繋がりが強いマーリーとジャキなんですけれども。
っていうこの3人なんですけども、でもこのディーディーもジャキもマーリーの全てを知らないというか、一体どういう仕事をどれだけしてたのかっていうのは分からなくて。
で、しかもその発注先が結構これ言うとあれなんだけど、多分いわゆる敵対してるものとかも発注もらったりとかしてるっぽい感じがあって。
で、その中でマーリーは分かりながら動いてた部分と分からないまま動いてた部分とかも結構あって、
これ前編通してですけど、誰にどれぐらいの恨みをかってたりとか誰にどれぐらいのこの利益を与えてたのかっていうのは、
多分マーリー自体ももうよく分かんない状態だったんじゃないかなと思うんですよね。
マーリーの死の謎
がゆえに誰がマーリーを殺したかが本当に分からない。
どの文脈でどの勢力がどういう形でマーリーを処分したかったのか消したかったのかが分からないっていうのが結構あって。
で、これはもう本当マーリー自身も分かんなくなっていて、ゆえにこの話としてはそこも結構最大のミステリーになってくる。
えーどうなってんだよっていうのは結構あるっていうとこですね。
結構登場人物それぞれに隠されている背景というかそこがありそうな雰囲気がすごいあって。
あと、マーリーが隠している写真ですね、箱に隠している写真にはこのスリランカを揺るがすようなものが撮られているということで、
結構マーリー・アルベドが内戦ですごく市民が残殺された写真とかですね。
テロで犠牲になった写真とかですね。あとは政治家の写真とかですね。
なんかそういうのをいろいろ撮っていて、そこはやっぱり1983年から始まったこの内戦のっていうのをマーリー・アルベドがずっと追っかけていて、
いろんな犠牲の写真というのがあって、それがまだ世には出ていないというところで、世に出るのかどうか。
あとその写真もどういう写真が撮られているのかとか、そこも気になってくるところですね。
気になるところの多いマーリー・アルベドの7つの月。後半はちょっとこのあたりネタバレする部分もありますが、
でも最後の確信のところは触れずに紹介かなと思っております。
次回予告とお知らせ
じゃあマーリー・アルベド7つの月、冗なんですけれども、冗と言いながら前編という形にしておりますけれども、
次回はですね、このまま続きのシャン・カルナ・テラカさんのマーリー・アルベド7つの月をご紹介していきます。
ストーリー中止になりますが、お楽しみに。
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ではまた来週。
ありがとうございました。
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