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おはようございます、鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
視観やナレーションを通じて日々感じたこと、学んだこと、それからちょっと嫌だなと思ったことも視点を変えて前向きに物事を捉えたり、最終的に良かったねと思えるように考え方のコツなどをシェアしています。
日本の秋田県から毎朝発信しています。
台風6号、台風7号の動きによって、秋田では記録的な暑さになっています。
台風の周りって、半時計回りの風向きになっていまして、秋田では南東の風が吹いています。
南東側には山があるんですね。
山があることで、フェーンが起きて、秋田では気温が高くなっているんです。
今日は、このフェーンって何なのか、ということについてお話ししていきます。
まず、山を越える気流ということについて注目してみると、南東から秋田の方に風が吹きますと、
そこに山がありますから、山にぶつかって、そこに雨を降らせます。
なぜこういうことが起こるかっていうと、台風は暖かく湿った空気の塊なんですね。
しかも、海面水温が高いと、今高い状態なんですけど、高いと、それ大好物なので、どんどんどんどん勢力を増します。
勢力を増すということは、さらに暖かく湿った空気になっていくということです。
その暖かく湿った空気が、
何らかのきっかけで上昇しますと、暖かく湿った空気、この湿っている部分、その水蒸気が冷やされて水になります。液体になるんです。
それが雲になり、雨になるということです。
何らかのきっかけと言いましたけれど、そこに山があると、空気が上っていっちゃうんですね。
そうしますと、ふもとよりも気温の低い状態の山の上では、水蒸気は、
水になります。それが雨を降らせるということになります。
じゃあ秋田の場合を考えてみますと、南東から暖かく湿った空気が吹いてくる。
山にぶつかって雨を降らせる。
この雨はどこに落ちているかっていうと、太平洋側に落ちています。
そして太平洋側に水は落ちちゃうので、乾いた空気として秋田に吹き降りてくるということです。
ということで、今のような気圧配置ですと、
太平洋側は雨、日本海側は気温が上がって晴れているという状態になります。
秋田も山形も新潟も気温が上がりました。
天気のことはよくわかったと思うんですけど、
じゃあ気温はどうして上がるのかということについてお話ししていきます。
まず前提として、
湿った空気は100メートル上空に、
水に行くにつれて0.5度下がります。
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100メートルで0.5度変化しますから、
1000メートル上がりますと5度下がるという計算になります。
地上で30度の日は、
1000メートル山に登りますと、
そこは25度の世界が広がっているということになります。
湿った空気は100メートルごとに0.5度の変化があるんですが、
これが、
乾いた空気ですと、
もっと気温の変化が大きくなります。
乾いた空気は100メートルごとに1度変わります。
ということは、
先ほどお話しした地上1000メートルの地点は、
25度の世界が広がっているとお話をしましたけれど、
乾いた空気として吹き降りてくるとどうでしょうか。
1000メートルということは、
10度変わるんですよね。
降りてきますから、気温は上がります。
25度だったものが1000メートル降りてくると、
そこは35度の世界になります。
こんなふうに、山を越える気流によって、
風下側の気温が上昇する現象のことを、
フェーン現象と言うんです。
乾いた空気、つまり湿度が低下しますし、
強い風が吹き降りてくると、
ひとたび火災が発生しますと、
炎症の原因にもなったりしますから、
ここは注意が必要です。
このフェーンに関することは、
気象予報士試験の学科一般の範囲にもなっています。
さらに実技試験の中でも、
ある地点、地点Aが気温が周りよりも高いけれど、
何が起こっているんでしょうか、
という問題が出されたこともありました。
答えはフェーン現象ということになりますが、
さらに、
防災事項として何が考えられるかと踏み込んだ問題になることもあります。
そうしますと、
湿度が低下したことによる火災の炎症に注意が必要である、
という答えになります。
台風6号がずっとくすぶって、
同じようなところでぐるぐるぐるぐる回っていますし、
また台風7号も動きがゆっくりなので、
秋田、山形、新潟のあたりは、
ずっとこのフェーン現象に悩まされる日々が続いて、
いきます。
台風の動きが読めない部分もありますが、
今日、明日、あさってぐらいまでは、
日中の気温もそうなんですけど、
朝晩も気温が下がってくれないという、
熱帯夜の日々が続きます。
どうぞ体調管理しっかりなさってください。
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それでは、また明日もお会いしましょう。
鶴岡恵子でした。