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2023-06-01 06:37

【0363】2023/06/01 台風2号がノロノロな理由  #気象予報士

2023/06/01

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おはようございます、鶴岡慶子です。
この配信では、視観やナレーションを通じて、日々感じたことなどをお話ししています。
ちょっと嫌だなと思ったことも、視点を変えて前向きに物事を捉えたり、
最終的に良かったねと思えるように、考え方のコツなどを皆さんとシェアしていきます。
アップルポッドキャスト、他8つのプラットフォームでお届けしています。
6月に入りました。もう2023年も、6月が終わるとちょうど半分が終わるってことですよね。
うわ、早いですよね。皆さんは衣替えしましたか?
私は衣替えに、特別な時間を割いて作業するってことはないんです。
クローゼットの奥の方に、だんだん着なくなった厚手のものがしまわれていくっていう感じ、
移動していくので、自動的に。その自動的なものに流れを任せています。
つまり、何もしないっていうことでもあります。
後付けで言うと、冷房の部屋にいる時って、やっぱり長袖なんですよね。
結局、年中同じような服を着ているのかもしれません。
さて、今日は台風のお話をします。
行ってみれば、お天気講座をします。
よろしければ、最後までお付き合いください。
今、南西諸島に台風2号があって、勢力が強いまま居座ってますよね。
速度が非常に遅いので、長時間影響が出るということでは、注意・警戒が必要です。
これ、なぜ遅いかっていうことなんですけど、
この台風2号っていうことに絞らなければ、
台風って、スピードを考えるときに2つの理由があるんですね。
1つは、海だと速い、陸だと遅いっていうことです。
これが1つです。
それから、向きを変えるときに遅い。
これが2つ目の理由です。
まず1つ目のお話からしますと、海は速くて陸は遅いっていうことなんですが、
これ単純に摩擦の有無です。
海はペロンとしているので、進みやすいんですね。
ただ陸上、上陸しますと、
陸地ってボコボコしていますから、摩擦があるんですね。
摩擦があると、スピードが遅くなります。
これが1つです。
2つ目の、進路を変えるときに遅くなるっていうことについてお話をしますと、
真夏、例えば8月、9月の台風であれば、
割と東シナ海の方に進んでから、日本海を北上するというコースを通ることがあります。
これが割と一般的なコースかなっていうふうに思います。
これはなぜ、こういうコースを取りやすいのかっていうと、
真夏であれば、太平洋高気圧がバーンと日本を覆っているんですね。
台風って、その高気圧を突っ切ってショートカットっていうことはできないんですよ。
なので、その高気圧の縁を回るようにして進むんですね。
ということは、太平洋高気圧の形をなぞりながら進んでいくんです。
さらに、日本って中緯度帯にあるんですけど、
中緯度帯に台風が進んできたときに、上空の風にビュンって流されちゃうんですね。
その風に乗るっていうこともあるので、スピードが速くなります。
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ですが、今いる台風2号が、このノロノロした感じって、
この上空の風にももちろん乗っていないですし、
それから、太平洋にある高気圧って、それほど今、真夏じゃないので、張り出してないんですよ。
太平洋にとどまっているんですよね。
東シナ海の方にバーンと張り出していれば、
もっと沖縄の南の方を通る感じになると思うんですよ。
まさに今いる場所になっちゃうんですよね。
さらに、今まさに西向きに進んでいたのが、
高気圧の縁を回るその形をなぞろうとすると、
まさに東に向こうとする、その回り右をするっていうタイミングなんですよね。
その回り右をするときって、私たちもそうですけど、
走っていて、さあ、向きを変えますって言ったら、一瞬スピード遅くなりますよね。
台風も、そのタイミングなんです。
このタイミングのことを、天候点と言うんですけど、
天候っていうのは、転じる向きの点と線の点なんですけど、
まさに今、天候点のところにいるので、遅いんですよ。
この後、陸地の方には来なくて、どうやら日本の南岸をずっと進んでいくと思うんですよね。
この東に進むときは、上空の風にも乗りますので、
足早に過ぎていくだろうと。
ただ、今は本当に天候点のあたりにいますので、
長くそこにいるっていうことは、長く強い風の状態が続きますし、
雨が降っている時間も長くなりますので、
くれぐれも安全に過ごしていただきたいなと思います。
予想天気図を見ても、6月3日になっても、まだまだその辺をうろうろしている感じなんですよね。
そのときの高気圧の状況にもよりますので、
高気圧が一気に太平洋、東の方にギュッと引っ込んでくれれば、
台風も、あら、空席ができたの?っていう感じで東に進むと思うんですけれど、
この高気圧もなかなか形を変えないんですよね。
特に今日なんかは、中国地方とかも雨が非常に強く降りそうなんですよね。
ここ、梅雨前線があって、そこに台風からの湿った空気が入りますし、
また、太平洋にある高気圧からも、ここ海ですから、
海からの空気が、やっぱり湿っているんですけど、湿った空気が集まっちゃうんですよね。
この集まった感じで、また前線がありますので、
前線って冷たい空気と温かい空気のぶつかり合っているところなので、
温かい空気が冷たい空気の上にヒュンって上がっちゃうんですよね。
上がっちゃうってことは、そこで雨になっちゃうんですよ。
水蒸気が雨になっちゃうんですね。
それで一気に降るんですけれども、そういうことで言うと、
今日は中国地方とか結構降りそうですよね。
そして明日になってくると、その雨の域が北日本までやってきます。
北海道はまだ降らないかなっていう感じではあるんですけどね。
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そして3日になりますと、北海道まですっぽりと雨の域が広がって、
全国的に雨になるかなっていう感じですね。
今日は台風のお話をしてきました。
今日ぜひ、テレビで天気図を見てみてください。
この台風だけではなくて、その東側にある高気圧が、
高気圧の形にも、ぜひ注目してみてください。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなど、取り上げてほしいことを募集しています。
スタンドFMのレターでお寄せください。
それではまた明日もお会いしましょう。
鶴岡恵子でした。
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