2025/08/25
サマリー
このエピソードでは、日本の履物文化について、特にスリッパと布ぞうりの歴史と特徴を探っています。スリッパは明治時代に西洋から伝わり、布ぞうりは足に優しい素材で作られており、清潔さや快適さが強調されています。
スリッパの起源
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
私が布ぞうりを愛用しているということは、配信の中で何度かお話をしているところですが、
布ぞうりが好きだという以前に、スリッパがそもそも苦手なんですね。
特に階段なんかでは、足の指を丸めて履かないといけないですよね。
そうやって力を入れて履かなきゃいけないので、それがとっても苦手なんです。
ラジオの取材なんかで薬局に行くことが多いんですけど、収録の時に2階に通されることが多いんです。
つい先日もそうでした。
1階ではまだ調剤をやっている段階の時に、2階の休憩室みたいなところに通されるんですね。
そういう時にスリッパでどうぞって言われるんですけど、いつも私靴下のままでいいですか?というふうに聞いてしまいます。
特に登る方はまだいいんですけど、下る方、帰りなんかはいいですか?これスリッパ使わなくてもっていうふうに言ってしまいます。
それぐらいスリッパが苦手です。
考えてみると、日本人って靴を脱いで室内に入りますよね。
室内で言って、こんな靴のようなものを履くっていうこの文化は一体いつから始まったんだろうと思って調べてみました。
調べてみますと、スリッパは日本生まれの履き物です。
明治の初め、西洋から多くの人が来日したんですが、その西洋の人たちというのは、家に上がる時に靴を脱ぐという習慣がそもそもないんですよね。
なのでそのまま畳に土足で上がってしまうということが起きました。
なので旅館とかお寺が困り果ててしまったんです。
そこで仕立て屋の徳野利三郎という人が考案したのが今のスリッパの原型です。
その作り面白いですよ。
足の甲を覆う部分にはビロードとかラシャといった布を使いました。
それから足を乗せる中敷き部分には古い畳表を何枚も重ねて和紙で補強しました。
そして外底というその床に直接触れる部分ですね、その底の部分には丈夫なハンプを使いました。
ということでとても丈夫で、しかも靴の上からでも履けるものが出来上がりました。
これが日本全国に広まっていって家庭とか学校、公共の場で当たり前のものになっていったということなんです。
最初は靴からそのスリッパに履き替えるというよりは靴の上から履いていたっていうことなんですね。
布ぞうりの魅力
じゃあこのスリッパができる前日本人はどうしていたかというと基本素足でした。
あるいは布造りとか旅を履いていたようです。
私はもうここ数年布造りを愛用しているんですが、布造りってコフを割いて編んだものなんですね。
なので鼻尾が柔らかくて足の指が自由に動かせるのがいいです。
汗を吸ってくれますので夏はさらっと快適ですし、冬でも足の裏がじんわりと暖かいのがいいです。
そして何よりも洗えるので清潔なんですよね。
履いていると自然に足の指を使えますので歩きやすくて気持ちがいいんです。
なのでスリッパよりも布造りの方が断然私はしっくりきます。
そろそろ替え時期なので昨日の夜注文したところです。
新しい布造りと出会えるのがまた楽しみになってきました。
こうやって調べてみると履き物一つにも日本の暮らしの変化とか西洋との出会いの歴史が刻まれていることがわかります。
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それではまた明日。
04:15
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