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2025-03-06 04:50

【1007】2025/03/06 コードスイッチングとインターフェアレンス #ことば

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2025/03/06

サマリー

このエピソードでは、言語の切り替えと干渉について、特にコードスイッチングとインターフェアレンスの違いが説明されています。また、バイリンガルの会話における言語の混在や誤用がどのように自然な現象であるかについて議論されています。

コードスイッチングの理解
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
毎朝更新している、声の日記です。
今日も最後までお付き合いください。
一昨日は、防災教室の後、秋田放送に行ってきました。
レギュラー番組の収録のためです。
秋田放送で収録するのは、歯医者さんとの番組です。
いつもの番組ですね。
収録当日、先生はすごく疲れているようにも見えました。
なんだかリズムに乗り切れてないっていう気がしたんですけれど、
それがどうしてなのかというのが判明したのは、後半になってからでした。
先生は、その日の朝、海外から帰ってきたばっかりだったんです。
実はボケもあったかもしれませんけど、本当にお疲れの様子だったんです。
海外から帰ってきたばっかりの時は、日本語と英語がごちゃ混ぜになることがあります。
いわゆる脳の中が英語で満杯になっているんです。
英語で話をすることが続いていると、英語で受け取って英語で話す。
ずっといわゆる英語脳になっています。
成田空港に降り立った時もまだ英語脳は続いていて、
なんていうのかな、トランポリンを降りた時、ずっと弾む感じしませんか?
あんな感じに似ています。
この現象、ちゃんと名前があって、言語学的にはコードスイッチング、あるいはインターフェアレンスと言います。
微妙にニュアンスが違うので、2つそれぞれご紹介しますと、
まずコードスイッチングなんですが、これは会話の途中で自然に言語を切り替えるということを指します。
例えば、1つの文章の中で日本語と英語が入り混じったりとか、場面によってパッと英語モードに切り替えたりすることなんです。
英語ネイティブの人が家族とは英語で話しているのに、
友達とはスペイン語と英語を混ぜて話す、なんていう光景をドラマなんかでも見たりすることがあるんじゃないかと思うんですが、
これがコードスイッチングというものです。
一方でインターフェアレンスは、もう少し言語干渉という意味合いが強いんです。
ちょっとネガティブな感じですかね。
1つの言語を使おうとしている時に、他の言語の文法とか単語が入り混じってくるっていう感じです。
英語を話しているのに、日本語の文法が入ってきてしまうと、
I baseball play なんて言っちゃいます。
I play baseball の方が正しいんですけど、
日本語で言うと、私は野球をプレイするという、
I baseball play みたいになって、なんかちょっと変になったりする。
これをインターフェアレンスと言います。
言語干渉の例
先生の状態はどちらかというと、インターフェアレンスだったかもしれません。
本当は日本語でちゃんと話をしたいのに、
チャーハンっていう単語が出てこなくて、
一旦フライドライスと言ってから、チャーハンみたいに言ってたので、
これってちょっと干渉してますよね。邪魔をしてるって感じです。
なのでインターフェアレンスの状態だったかもしれません。
これって悪いことじゃなくて、むしろバイリンガル話者とか、
他言語を流暢に話す人にとっては自然なことだったりします。
それを使いこなしている証拠でもあるんですよね。
言語が一度に共存しているからこそ起こる現象でもあります。
でもやっぱり聞く側にとっては、
なんでいきなりその言語?みたいにびっくりしますよね。
文法ちょっと変だよとかね。
そうやって戸惑うかもしれないんですけど、
このコードスイッチングとか、
インターフェアレンスっていうものがあるんだっていうことをよく知っておくと、
それもクスッと笑えたりとか、
もっと言うと私は大学の時って英語の学校だったので、
割と周りにこういう人いたと思います。
先生がなんとなく違って見えたのは、
言葉のリズムが違う感じもしたし、
まさにインターフェアレンスやコードスイッチングだったんだなって思って、
そう思ったらちょっとクスッと笑えます。
朝海外から帰ってきたばっかりで、
海外から帰ってきた、しかもその日の朝着いたばっかりだったっていうことで、
なるほどって思いました。
秋田県外の方はラジコプレミアムで聞くことができます。
番組名はアイバシカのインプラント物語と、
アイバシカのハデハッピー、この2つの番組です。
2つの番組とも来年度も続くことになりました。
この配信はアップルポッドキャスト、他各種プラットフォームでお届けしています。
リッスンではこの配信のテキスト版を見ることができます。
併せてご利用ください。
それではまた明日。
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