ポッドキャスターの物語
コンニチハ。いやー、今回送ってくれた方が見つけてくれたこの資料、本当に驚きました。
僕たちも結構長くポッドキャストやってますけど、日本にポッドキャスターが主人公のテレビドラマがあったなんて全く知らなかったですからね。
私もこの資料で初めて知りました。まさに東大側案がしという感じですよね。
では早速、送ってくれた方がどういう経緯でこれを見つけたのか、そこから見ていきましょうか。
はい。この発見の経緯がまた面白いんですよ。
ドラマについて話しているポッドキャストを探してたら、偶然ポッドキャスターが主人公のドラマそのものにたどり着いたと。
なるほど。
それが2021年にテレビ東京系で放送された、お耳に合いましたら、という作品なんですね。
そうなんです。主演は元乃木坂46の伊藤真理香さんで、彼女が演じる主人公が普段は目立たない会社員なんですけど、
自分の大好きなチェーン店のグルメ、通称チェーン飯の愛を語るためにポッドキャストを始めるという。
へー、自分の好きを発信するっていう、まさにポッドキャストの前提みたいな物語ですね。
ええ。
でも資料を読んでいくと、このドラマ、ただのドラマじゃなかった。ここからが本当に面白いんですが。
まさに。このドラマ、実はテレビ東京とスポティファイがガッチリ組んだ連動企画だったんです。
え、連動企画?ちょっと待ってください。それってつまり、ドラマの中で主人公が配信しているお耳に合いましたらっていう番組が、
はい。
実際にスポティファイで聞けたということですか?
その通りなんです。今でも聞けますよ。
今も?
ええ。しかも面白いのが、ドラマの主人公は全くの初心者っていう設定なので、特別な機材も使わずに、ほぼスマホ1台で収録してるんですね。
それが聞く側にも、これなら自分にもできそうって思わせる、すごく巧みな演出になってるんです。
わあ、それはすごい。資料によると、さらに主人公が聞いているっていう設定の、氷川清さんの番組まで実際に配信されてたとか。
そうなんです。氷川清、キーのおかえりごはんですね。ドラマの世界と現実がこうリンクすることで、物語への没入感を高める狙いがあったんでしょうね。
なるほどなあ。
ドラマ本編はもう配信終わってますけど、これらのポッドキャストは今でも聞けるんです。
資料にはアメリカの子供向け番組、アイカーリーとの比較も書かれてますね。アイカーリーがきっかけで初期のユーチューバー文化につながったみたいな話です。
はい、その視点は非常に重要ですね。ただアプローチには結構な違いが見えてくるんです。
新たなドラマの試み
ほう、違いですか。
アイカーリーは、言ってみれば普通の女の子がスターになるサクセスストーリーじゃないですか。
ええ、そうですね。
一方でお耳に合いましたらは、自分の好きを誰かと共有するっていう、もっと個人的で些細な喜びを描いてるんです。
ああ、なるほど。だから爆発的なムーブメントにはならなかったかもしれないけど、誰かの心に深く刺さって、私も好きなこと話してみようかなって思わせるような、そういう影響はあったかもしれないですね。
ええ、しかもこの試みは一回きりじゃなかったんです。
あ、そうなんですか。
翌2022年にも同じくテレビ東京とスポティファイのタッグで、「真相は耳の中」っていうまた違った切り口のドラマが放送されました。
今度はどんな内容だったんですか。
こちらはコメディミステリーですね。
ガケプチの刑事が推理オタクの娘のポッドキャストをこっそり聞いて、その推理をヒントに事件後解決していくっていう話で。
面白い。
こちらももちろん、劇中の推理ポッドキャストが実際に配信されました。
つまり一作目は発信する喜びで、二作目は情報を得るツールとしてポッドキャストを描いたわけですね。
そういうことです。
テレビという巨大なメディアがかなり本気でポッドキャストの魅力を伝えようとしていたと。
いやでも正直、なんで僕らも含めてあまり話題にならなかったんでしょうね。
そこが最大の謎であり、興味深い点かもしれません。
プロモーションの方法なのか、あるいは時代が少しだけ早すぎたのか。
この資料はそういう問いを考える上でも非常に価値がありますよね。
いやーすっかりこれらのドラマが見たくなってしまいました。
ですよね。では最後にこの資料を送ってくれた方にこんな問いを投げかけてみたいです。
はい。
もし次にポッドキャストを在来にしたドラマを企画する立場になったとしたら、どんな物語を描くでしょうか。
自分の好きを語る楽しさか、情報を届ける難しさか、それとも全く新しい切り口か。
考えるだけで面白いですよね。
次回の配信もお楽しみに。
さようなら。